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元スレ狐娘「主様ーっ」男「うっせ」
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狐娘「……あっ」
狐娘「動物の言葉を翻訳できますよ」
男「……別段特に動物が好きって訳でもないしなぁ」
狐娘「なら、なんで私を拾ってくださったんですか」
男「うぅむ……なんでだろうな」
男「でも、拾ったからには責任を持って飼う――つもりだったけど、これじゃあな」
狐娘「これじゃあってなんですか、責任取ってくださいっ」
男「一週間の内に、俺がその気になったらな」
狐娘「私、がんばります!」グッ
・
・
・
狐娘「動物の言葉を翻訳できますよ」
男「……別段特に動物が好きって訳でもないしなぁ」
狐娘「なら、なんで私を拾ってくださったんですか」
男「うぅむ……なんでだろうな」
男「でも、拾ったからには責任を持って飼う――つもりだったけど、これじゃあな」
狐娘「これじゃあってなんですか、責任取ってくださいっ」
男「一週間の内に、俺がその気になったらな」
狐娘「私、がんばります!」グッ
・
・
・
男「それじゃあ、ちょっとコンビニいってくるわ」
狐娘「いってらっしゃーい」フリフリ
狐娘「って、おかしいじゃないですか!」
男「えっ?」
狐娘「私も一緒に連れて行ってくださいよ」
男「いや、狐耳の女の子と一緒におでかけって、どんな羞恥プレイっすか」
男(まわりの視線がヤバイ)
狐娘「私は恥ずかしくありません」
男「俺には恥死量すぎる」
狐娘「私を一人にするんですか、寂しくて死んじゃいますよ!」
男「昨日の狐だったらよかったんだけどなー」
狐娘「分かりました」
ボンッ
狐「これでいいでしょう!」
男「その姿になれるんなら最初からそのままでいろやっ!」
狐娘「いってらっしゃーい」フリフリ
狐娘「って、おかしいじゃないですか!」
男「えっ?」
狐娘「私も一緒に連れて行ってくださいよ」
男「いや、狐耳の女の子と一緒におでかけって、どんな羞恥プレイっすか」
男(まわりの視線がヤバイ)
狐娘「私は恥ずかしくありません」
男「俺には恥死量すぎる」
狐娘「私を一人にするんですか、寂しくて死んじゃいますよ!」
男「昨日の狐だったらよかったんだけどなー」
狐娘「分かりました」
ボンッ
狐「これでいいでしょう!」
男「その姿になれるんなら最初からそのままでいろやっ!」
狐「この姿、窮屈なんですよ……押入れに無理やり押し込まれてるような気分です」
男「そうなんですか」
狐「そうなんです……」
狐「これで、連れてってくださいますよね?」
男「……分かった。その代わり、外で喋るなよ。他の人に聞かれたら面倒だし」
狐「大丈夫です、主様以外にはただの鳴き声にしか聞こえませんから」
男「……なんで分かるの。あと主様って言うのやめろ」
狐「何で、って言われても」
狐「そうなってるからとしか言えません」
男(主様の部分スルーされたっ……)
男「分かった。もう深く考えるのはやめる」
男「勝手に付いてくればいいだろ……ちょっとコンビニいくだけなのに……」
男「そうなんですか」
狐「そうなんです……」
狐「これで、連れてってくださいますよね?」
男「……分かった。その代わり、外で喋るなよ。他の人に聞かれたら面倒だし」
狐「大丈夫です、主様以外にはただの鳴き声にしか聞こえませんから」
男「……なんで分かるの。あと主様って言うのやめろ」
狐「何で、って言われても」
狐「そうなってるからとしか言えません」
男(主様の部分スルーされたっ……)
男「分かった。もう深く考えるのはやめる」
男「勝手に付いてくればいいだろ……ちょっとコンビニいくだけなのに……」
>>58
さすがの俺も完全に同意
さすがの俺も完全に同意
狐「わーい」ダッ
男「……肩に乗るんですか」
狐「良い眺めです」
男「……うん、どうにでもなれ、もう」
――コンビニ
店員「店内にペットを連れ込むのはちょっと……」
男「ですよねー」
男「……肩に乗るんですか」
狐「良い眺めです」
男「……うん、どうにでもなれ、もう」
――コンビニ
店員「店内にペットを連れ込むのはちょっと……」
男「ですよねー」
――店外
男「と、いうことで外で待ってろ」
狐「ようは、あの人に見えなければいいんですよね」ゴソゴソ
狐「これで問題ありません」
男「……コートの中にもぐりこむのやめてくれない? なんかくすぐったいし暑い」
狐「あったかいですっ」
男「……いいか、俺が良いというまで顔を出すなよ」
狐「はい」
・
・
・
店員「アリヤトシター」
男(……また、無駄遣いしちまったなぁ)
男「と、いうことで外で待ってろ」
狐「ようは、あの人に見えなければいいんですよね」ゴソゴソ
狐「これで問題ありません」
男「……コートの中にもぐりこむのやめてくれない? なんかくすぐったいし暑い」
狐「あったかいですっ」
男「……いいか、俺が良いというまで顔を出すなよ」
狐「はい」
・
・
・
店員「アリヤトシター」
男(……また、無駄遣いしちまったなぁ)
狐娘「人外?馬鹿な事を言うな。猿に少々遅れを取ったが、私たちも『進化』しているんだ」
男(コンビニにくると、どうも色々と食い物を買っちまう)ガサッ
男(あっ)
男「もう顔出してもいいぞ」
狐「……」ヒョコ
狐「肩の上もいいですけど、ここも中々いいですね」
男(微妙に顎に耳が当たってくすぐったいんだけど)
狐「それに、あったかいです」
男「そですか」
スタスタ……
友「おっ」
男「あっ」
友「よう。昼前に起きてるなんて珍しいな」
男「まぁ、色々サプライズがあってな……」
友「?」
男(あっ)
男「もう顔出してもいいぞ」
狐「……」ヒョコ
狐「肩の上もいいですけど、ここも中々いいですね」
男(微妙に顎に耳が当たってくすぐったいんだけど)
狐「それに、あったかいです」
男「そですか」
スタスタ……
友「おっ」
男「あっ」
友「よう。昼前に起きてるなんて珍しいな」
男「まぁ、色々サプライズがあってな……」
友「?」
友「ところで、そのコートからヒョコっと顔を出してる奴はなんだ。流行のファッションか?」
狐「主様のお知り合いですか?」
男「喋るな」
友「おおぅ、なんだ、ホンモノかよ……小犬?」
男「狐だ」
友「へぇ……狐。初めてみた。ちょっと触っていい?」スッ
狐「……」ゴソ
友「……引っ込まれたのですが」
男「了承なしに触ろうとしたからじゃないか?」
友「そうなのか……狐って中々シャイなんだな」
友「つか、うちの寮ってペット禁止じゃなかった? いいのかよ」
男「あー……知り合いの頼みでな、一週間限定で家に置いてるんだよ。大家さんも了承してる」
男(言っちまった以上、あとで許可取りに行こう……)
狐「主様のお知り合いですか?」
男「喋るな」
友「おおぅ、なんだ、ホンモノかよ……小犬?」
男「狐だ」
友「へぇ……狐。初めてみた。ちょっと触っていい?」スッ
狐「……」ゴソ
友「……引っ込まれたのですが」
男「了承なしに触ろうとしたからじゃないか?」
友「そうなのか……狐って中々シャイなんだな」
友「つか、うちの寮ってペット禁止じゃなかった? いいのかよ」
男「あー……知り合いの頼みでな、一週間限定で家に置いてるんだよ。大家さんも了承してる」
男(言っちまった以上、あとで許可取りに行こう……)
友「ふぅん」
男「お前のドックフードが役に立ったぞ、さんきゅ」
友「えっ、なんで役に立つん?」
男「狐に食わせた」
友「狐ってドックフード食うのか……へぇ」
友「まぁ役に立ったならよかった」
友(押し付けるようにやったものだが、結果オーライだな)
男「お前、どっかでかけんの?」
友「米炊くの忘れちゃってさぁ。食パンも何もねーし、コンビニで買って来ようかなと」
友「お前も似たようなもんだろ?」
男「まぁな……無駄に買いすぎたけど」ガサッ
友「まぁた無駄遣いか。僕にも分けろよ」
男「金」
男「お前のドックフードが役に立ったぞ、さんきゅ」
友「えっ、なんで役に立つん?」
男「狐に食わせた」
友「狐ってドックフード食うのか……へぇ」
友「まぁ役に立ったならよかった」
友(押し付けるようにやったものだが、結果オーライだな)
男「お前、どっかでかけんの?」
友「米炊くの忘れちゃってさぁ。食パンも何もねーし、コンビニで買って来ようかなと」
友「お前も似たようなもんだろ?」
男「まぁな……無駄に買いすぎたけど」ガサッ
友「まぁた無駄遣いか。僕にも分けろよ」
男「金」
友「なにがあんの」
男「パンとか弁当とかからあげちゃんとか」
友「だったら普通に買ってくるわ」
男「最初からそうしろ……じゃあな」
友「あぁ」
男「パンとか弁当とかからあげちゃんとか」
友「だったら普通に買ってくるわ」
男「最初からそうしろ……じゃあな」
友「あぁ」
――自宅
狐「……」ダッ
ボンッ
狐娘「ふぅ……やっぱりこっちの方がいいですね」
男「……」
狐娘「な、なんですか、微妙に熱い眼差しを感じますよ」
男「いや、どういう仕組みなんだろうなって思って」
男(俺が着せたワイシャツ、どこに収納されてたんだ)
男(……まぁいいか)ガサッ
男「さて……とりあえず飯でも食うか」ガサゴソ
狐娘「……」ジーッ
男「お前にはあれな、ドックフード」
狐娘「あれ、そんなに美味しくないです」
狐「……」ダッ
ボンッ
狐娘「ふぅ……やっぱりこっちの方がいいですね」
男「……」
狐娘「な、なんですか、微妙に熱い眼差しを感じますよ」
男「いや、どういう仕組みなんだろうなって思って」
男(俺が着せたワイシャツ、どこに収納されてたんだ)
男(……まぁいいか)ガサッ
男「さて……とりあえず飯でも食うか」ガサゴソ
狐娘「……」ジーッ
男「お前にはあれな、ドックフード」
狐娘「あれ、そんなに美味しくないです」
男「栄養食とか書いてあるし、味はよくないのかもな」
男「でも、栄養はあるんだぞ」
男(多分)
狐娘「私も主様と一緒のものが食べたいです」
男「主様をやめろ」
男(そんなこといわれても、狐に与えちゃいけないものなんてわかんねーしなぁ……)
男(俺が買ってきたものがこいつにとって有害とも限らないし)
男「ちょっとまってろ」
狐娘「?」
男(携帯で検索してみるか)カチャ
狐娘「……」
男「……」
男(基本的に犬と一緒なのか)
男「でも、栄養はあるんだぞ」
男(多分)
狐娘「私も主様と一緒のものが食べたいです」
男「主様をやめろ」
男(そんなこといわれても、狐に与えちゃいけないものなんてわかんねーしなぁ……)
男(俺が買ってきたものがこいつにとって有害とも限らないし)
男「ちょっとまってろ」
狐娘「?」
男(携帯で検索してみるか)カチャ
狐娘「……」
男「……」
男(基本的に犬と一緒なのか)
狐娘「桃以外ならなんでも食べられますよ、私」
男「……桃、以外」
狐娘「はい」
男「桃を食べるとどうなる?」
狐娘「一日寝込みます」
男「そうか」
男(桃ってなんかそういう謂れってあったっけな……)
男(まぁいいか。……さっきからそればっか言ってる気がするな)
男「ほれ、からあげちゃん。一個だけなら分けてやる」
狐娘「ありがとうございます――あーん」
狐娘「もぐもぐ……」
狐娘「!」ピーン
男「……どした、耳と尻尾起立させちゃって」
狐娘「おいしい! これ、おいしいですよ!」
男「そう」パクッ
男「……桃、以外」
狐娘「はい」
男「桃を食べるとどうなる?」
狐娘「一日寝込みます」
男「そうか」
男(桃ってなんかそういう謂れってあったっけな……)
男(まぁいいか。……さっきからそればっか言ってる気がするな)
男「ほれ、からあげちゃん。一個だけなら分けてやる」
狐娘「ありがとうございます――あーん」
狐娘「もぐもぐ……」
狐娘「!」ピーン
男「……どした、耳と尻尾起立させちゃって」
狐娘「おいしい! これ、おいしいですよ!」
男「そう」パクッ
男「……」モグモグ
狐娘「……」
男「……」
男「わかった。もう一つだけやる。これで最後だからな」
狐娘「わーいっ」
狐娘「もぐもぐ……んー♪」
男(からあげちゃん――というよりは鶏肉が好きなのかな)
男(……ま、一週間はこの生活が続くんだし、好みくらいは把握しておいて損はないよな)
狐娘「みなぎってきますっ」
男「なにが」
狐娘「活力です」
狐娘「……」
男「……」
男「わかった。もう一つだけやる。これで最後だからな」
狐娘「わーいっ」
狐娘「もぐもぐ……んー♪」
男(からあげちゃん――というよりは鶏肉が好きなのかな)
男(……ま、一週間はこの生活が続くんだし、好みくらいは把握しておいて損はないよな)
狐娘「みなぎってきますっ」
男「なにが」
狐娘「活力です」
男「へぇ。活力」
男(こんなんで活力が漲るなら、俺、今頃超人だな)
狐娘「これなら一週間でも……」ハッ
男「……?」
狐娘「もっと食べさせてください!」
男「ダメだ。ドックフード食ってろ」
狐娘「むぅ」
男(……なにか誤魔化したな、こいつ)
男(めんどくさい事じゃなけりゃあいいけど……)
男「ま、いいか……」モグモグ
・
・
・
男(こんなんで活力が漲るなら、俺、今頃超人だな)
狐娘「これなら一週間でも……」ハッ
男「……?」
狐娘「もっと食べさせてください!」
男「ダメだ。ドックフード食ってろ」
狐娘「むぅ」
男(……なにか誤魔化したな、こいつ)
男(めんどくさい事じゃなけりゃあいいけど……)
男「ま、いいか……」モグモグ
・
・
・
男(飯を食い終わった訳だが。さて……)
男「寝る」ゴロン
狐娘「寝るんですかっ」
男「だって、昨日はバイトで疲れてんだよ……」
狐娘「ばいと?」
男「仕事だよ。お金のため自分の生活のため、働かないとダメなのですよ」
狐娘「ほぅ……」
男「だから、休ませて」
狐娘「……」ゴソゴソ
男「布団に入ろうとするな」バシッ
狐娘「いたっ」
狐娘「……暇です」
男「寝る」ゴロン
狐娘「寝るんですかっ」
男「だって、昨日はバイトで疲れてんだよ……」
狐娘「ばいと?」
男「仕事だよ。お金のため自分の生活のため、働かないとダメなのですよ」
狐娘「ほぅ……」
男「だから、休ませて」
狐娘「……」ゴソゴソ
男「布団に入ろうとするな」バシッ
狐娘「いたっ」
狐娘「……暇です」
男「……そこらへんでじっとしてろ」
狐娘「ひどいっ」
男「じゃあじっとしてるな。常に振動してろ。プルプルしてろ」
狐娘「もっとひどいっ」
男「……」ムクリ
男(あぁ、そうだ。大家さんにこいつの事、報告しないとダメだった)
男(めんどくせぇ……でも、後で問題になって追い出されるのは勘弁)
男「でかけるぞ」
狐娘「どこかで遊びに連れて行ってくださるんですねっ!」
男「……それを兼ねてもいい。だけど、その姿じゃ連れて行かないからな」
ボンッ
狐「どんとこいですっ」
男「そか。どんといくぞ」ガシッ
狐「あの、鷲掴みじゃなくて、もうちょっとたいとに抱いてくださると……」
狐娘「ひどいっ」
男「じゃあじっとしてるな。常に振動してろ。プルプルしてろ」
狐娘「もっとひどいっ」
男「……」ムクリ
男(あぁ、そうだ。大家さんにこいつの事、報告しないとダメだった)
男(めんどくせぇ……でも、後で問題になって追い出されるのは勘弁)
男「でかけるぞ」
狐娘「どこかで遊びに連れて行ってくださるんですねっ!」
男「……それを兼ねてもいい。だけど、その姿じゃ連れて行かないからな」
ボンッ
狐「どんとこいですっ」
男「そか。どんといくぞ」ガシッ
狐「あの、鷲掴みじゃなくて、もうちょっとたいとに抱いてくださると……」
――大家さん家
ピーンポーppppppピンピンpppp……
ガチャンッ
大家「日曜の朝からうるっせぇえええ!!」
男「こうでもしない起きないと思って」
大家「男。お前の家賃1.5倍な」
男「すみませんすみませんそれだけは勘弁してくださいっ」ペコッ
大家「……で、何の用だよ」ポリポリ
男「ちょっと、知り合いにペットを預かってもらえないかと頼まれまして……一週間ばかり」
ヒョコッ
狐「狐です、以後お見知りおk」
男「ちょっと引っ込んでろ」グイッ
狐「あうぅ……」
ピーンポーppppppピンピンpppp……
ガチャンッ
大家「日曜の朝からうるっせぇえええ!!」
男「こうでもしない起きないと思って」
大家「男。お前の家賃1.5倍な」
男「すみませんすみませんそれだけは勘弁してくださいっ」ペコッ
大家「……で、何の用だよ」ポリポリ
男「ちょっと、知り合いにペットを預かってもらえないかと頼まれまして……一週間ばかり」
ヒョコッ
狐「狐です、以後お見知りおk」
男「ちょっと引っ込んでろ」グイッ
狐「あうぅ……」
大家「狐か。珍しい……まぁ狐だろうと狸だろうとどうでもいいが、うるさくしないことだな」
大家「苦情が一つでもきた場合、家賃は1.3倍な」
男「ちょっと下がったけどそれでもキツイんで勘弁してください……」
大家「ペット禁制の寮なんだ。そこらへん弁えろよ」
男「……はい」
大家「話、それだけか。なら帰れ」
男「寝ているところ、すみませんでした。失礼します」
ガチャンッ
ヒョコッ
狐「美人さんでしたね」
男「俺にはそう見えないが……」
男(大家さんの言うとおり、ペット禁制だもんな)
男(追い出されるよりはマシ、か)
大家「苦情が一つでもきた場合、家賃は1.3倍な」
男「ちょっと下がったけどそれでもキツイんで勘弁してください……」
大家「ペット禁制の寮なんだ。そこらへん弁えろよ」
男「……はい」
大家「話、それだけか。なら帰れ」
男「寝ているところ、すみませんでした。失礼します」
ガチャンッ
ヒョコッ
狐「美人さんでしたね」
男「俺にはそう見えないが……」
男(大家さんの言うとおり、ペット禁制だもんな)
男(追い出されるよりはマシ、か)
男(それでも家賃が増えるのは勘弁だが)チラッ
狐「?」
男(やっぱ、拾うんじゃなかったかもなぁ)
狐「主様っ、あるじさまっ」
男「その呼び方やめろって言ってんだろ」
狐「どこに連れて行ってくださるんですか?」キラキラ
男(聞いてねぇし……)
男「ま、テキトーにぶらぶらとな……特にこれといった目的地がある訳でもない」
狐「この町を見て回るんですね?」
男「そこまではしねーよ……疲れる」
男「……そうだな、神社にいこう」
狐「神社、ですか?」
狐「?」
男(やっぱ、拾うんじゃなかったかもなぁ)
狐「主様っ、あるじさまっ」
男「その呼び方やめろって言ってんだろ」
狐「どこに連れて行ってくださるんですか?」キラキラ
男(聞いてねぇし……)
男「ま、テキトーにぶらぶらとな……特にこれといった目的地がある訳でもない」
狐「この町を見て回るんですね?」
男「そこまではしねーよ……疲れる」
男「……そうだな、神社にいこう」
狐「神社、ですか?」
人間の姿ならペット禁止と言われないしセックスできるし問題無しだな
男「あぁ。名前も分からない、ボロッボロで、誰もいない神社」
狐「……」
男「でも、本殿の裏から見える景色が好きなんだよね」
男「人気がないし、それならお前も気楽――今のなし」
狐「……優しいんですね」
男「……奥に引っ込んでろ」グイッ
狐「あうぅ……」グリグリ
・
・
・
狐「……」
男「でも、本殿の裏から見える景色が好きなんだよね」
男「人気がないし、それならお前も気楽――今のなし」
狐「……優しいんですね」
男「……奥に引っ込んでろ」グイッ
狐「あうぅ……」グリグリ
・
・
・
――神社
男「懐かしいな……」ハァハァ
狐「息、上がってますよ」
男「ここまで何段の階段があると思ってんだ……帰宅部には辛すぎる」
狐「きたくぶ?」
男「気にするな」
男「しっかし、改めてみると、昔に比べてすげーボロボロ……ん?」
男「……」
男(狐の像が欠けてる。頭だけなくなってるぞ)
狐「それがどうかしたんですか?」
男「いや、前はこの像、頭もあったと思うんだけど……」
狐「きっと、風雨に晒されて劣化したんでしょう」
男「劣化っつってもな……」
男「懐かしいな……」ハァハァ
狐「息、上がってますよ」
男「ここまで何段の階段があると思ってんだ……帰宅部には辛すぎる」
狐「きたくぶ?」
男「気にするな」
男「しっかし、改めてみると、昔に比べてすげーボロボロ……ん?」
男「……」
男(狐の像が欠けてる。頭だけなくなってるぞ)
狐「それがどうかしたんですか?」
男「いや、前はこの像、頭もあったと思うんだけど……」
狐「きっと、風雨に晒されて劣化したんでしょう」
男「劣化っつってもな……」
男(ごっそり欠けてるんだが。なんかに齧られたかのような欠け方だな)
狐「裏手にいきましょうよ。景色、綺麗ですよ」
男「んん? そうだな、そうしよう」
男(こいつ、今……?)
男(……ま、いいか)
――神社、本殿裏
男「久しぶりにみたなー、この景色」
男(多分、7、8年ぶりくらいかな)
男(あんまり変わってないや)
狐「裏手にいきましょうよ。景色、綺麗ですよ」
男「んん? そうだな、そうしよう」
男(こいつ、今……?)
男(……ま、いいか)
――神社、本殿裏
男「久しぶりにみたなー、この景色」
男(多分、7、8年ぶりくらいかな)
男(あんまり変わってないや)
狐「……この町は広いですね」
男「田舎町だぞ。然して広くもない」
狐「広いですよ。長い間ここにいたのに、それまでにあなたに会えた事は……ありませんでしたし」
男「……ふぅん」
男(狐ってそんなに寿命長いのか)
狐「ハッ」
狐「そういえばお腹すきましたねっ」
男「? さっき食べたばかりだけど」
狐「そうでした……」
グゥー
男「……割と食い気のある方か」
狐「……はい…………」
男「田舎町だぞ。然して広くもない」
狐「広いですよ。長い間ここにいたのに、それまでにあなたに会えた事は……ありませんでしたし」
男「……ふぅん」
男(狐ってそんなに寿命長いのか)
狐「ハッ」
狐「そういえばお腹すきましたねっ」
男「? さっき食べたばかりだけど」
狐「そうでした……」
グゥー
男「……割と食い気のある方か」
狐「……はい…………」
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