元スレ千早「おにぎりノート?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
51 = 1 :
美希「……あ、そ、そうだ。ミキ、ちょっと用事思い出しちゃったの!」
真美「ミキミキ!?」
美希「す、すぐに戻るのー!」ダダダダッ
貴音「? どうしたのでしょうか、美希は……」
真美(……千早お姉ちゃん!)
千早(……ええ!)
真美「ごめんねお姫ちん、真美達もちょっと用事が!」ダダダダッ
貴音「え?」
千早「すぐに戻りますからー!」ダダダダッ
貴音「……はて?」
53 = 1 :
(事務所ビル前の歩道)
真美「ミキミキ……! どこへ……!」
千早「あ、いたわ!」
真美「おーいミキミキー!」
美希「! 二人とも……」
千早「美希……!」
美希「ど、どうしたの? そんなに慌てて……」
真美「ミキミキ……」
千早「……もういい……もう、いいのよ……」
美希「!? な、何がなの……?」
54 = 1 :
真美「ごめんね、真美達……知ってたんだ」
美希「えっ……」
千早「美希が……『おにぎりノート』の作成者だってこと」
美希「! …………」
真美(あ、やっぱりばれてないって思ってたんだ)
千早(こんな状況でも美希の驚き顔で滾る自分を消し去りたい)
55 = 37 :
これは駄目な方のちーちゃんですね
56 :
美希がここまで可愛い物を見たのは久々だな
57 = 1 :
真美「だから、その……もう、いいんだよ」
千早「本当のことを言えば……四条さんだって分かってくれるわ」
美希「……だめなの」
真美「!? ミキミキ!?」
美希「おにぎりノートの効力は絶対なの……そこに書かれたことは、たとえ消しゴムで消したとしても覆らないの」
千早「……でも……今から128個なんて……」
美希「……おにぎりノートのルール、その4」
真美「?」
美希「……『おにぎりの具を希望するとさらに6時間40分、希望する食事の状況を記載する時間が与えられるの。 』」
千早「? それが、どういう……?」
美希「……貴音は希望の具を書いたから、6時間40分、希望する食事の状況を記載する時間が与えられたの。……だから、今から6時間40分以内におにぎりをあげれば、ルール違反にはならないの」
真美「……な、なるほど」
千早「6時間40分で128個……三人で分担すれば、十分可能だわ!」
58 = 1 :
美希「……だめなの」
真美「!?」
千早「美希!?」
美希「……おにぎりノートの作成者には、そこに書かれたおにぎりを自らの手で握って振る舞う義務があるの」
真美「で、でもそんなルールは書いてないじゃん!」
美希「だめなの。これはミキとおにぎりとの間の契約なの」
千早「契約……」
美希「だから……二人には悪いけど、これは全部、ミキ一人で握るの」
真美「ミキミキ……」
千早「……じゃあ」
美希「? 何なの? 千早さん」
千早「せめて……具の買い出しくらいは手伝わせてちょうだい。今から行くところだったんでしょう?」
美希「! …………」
真美「そ→だよミキミキ! それくらいなら契約違反じゃないっしょ!?」
59 :
これは天使
60 = 1 :
美希「…………」
千早「…………」
真美「…………」
美希「……わかったの」
千早「! 美希」
真美「ミキミキ!」
美希「……もう、二人の熱意に負けたの」
千早「そうと決まれば、早速買い出しに行きましょう!」
真美「よーし! 腹ペコお姫ちんにために、ひと肌脱ぎますかー!」
61 = 1 :
美希「……あ、そうだ」
千早「?」
真美「何? ミキミキ」
美希「えっと、二人とも……ミキのおにぎり、美味しいって言ってくれて……ありがとうなの!」
千早「! 美希……」
真美「ミキミキ……」
千早「こちらこそ……」
真美「あんなに美味しいおにぎりを振る舞ってくれて……」
千早・真美「ありがとう」
美希「……お粗末さまでした、なの。……えへへ」
62 :
可愛い支援
63 = 1 :
~買い出し終了後・事務所会議室~
美希「よし、じゃあ今から頑張るの!」
真美「残り時間は約6時間強……」
千早「この時間で128個ということは、一個あたり3分弱しかかけられない……」
美希「それだけあれば十分なの!」
真美「……ていうか、会議室借り切っちゃってるのは大丈夫なのかな」
千早「一応、『ミーティング中』の札は出しているし……なんとかなるでしょう。あとは時折、怪しまれない程度に私や真美が顔を出していれば」
真美「……ん。そだね!」
美希「二人とも……ここまでしてくれて、本当にありがとうなの! ミキ、頑張るの!」
64 :
>>21
アニメ版の声
65 :
思いやる心を持てない奴はこれだから…
67 = 1 :
美希「じゃあ早速いくの! まずはおかかから!」バッ
千早「予備の炊飯器も、忘れないうちに炊飯開始しておくわね!」
美希「ありがとうなの! 千早さん!」
真美「元々ミキミキが用意してたごはんが結構あったから、ごはん不足にはならなそうだね!」
千早「ええ、後は美希が、128個のおにぎりを握り終えるのを見守るだけ……!」
真美「うん……!」
美希「…………」セッセッ
千早「…………」
真美「…………」
美希「…………」ナノナノ
千早「…………」
真美「…………」
68 = 21 :
なんかひでえ
69 :
初めて美希が可愛いと思った
70 :
ナノナノ
71 :
おにぎりの数は決められたが大きさまでは指定されていないよな
72 = 1 :
美希「…………」ニギニギ
千早「…………」
真美「…………」
美希「…………」ナノナノ
千早「…………」
真美「…………」
千早「……私、歌うわ!」
美希「!?」
真美「えっ!?」
73 :
えっ
74 = 59 :
出たよちーちゃんのよくわからない思考回路
75 = 1 :
真美「な、なんで? 千早お姉ちゃん」
千早「だって……美希がこんなに頑張ってるんですもの! 歌わずにはいられないわ!」
美希「千早さん……!」ウルッ
真美「え? いや、何でミキミキもちょっとうるってきてんの?」
千早「……つまりこういうことよ、真美……」
真美「え?」
千早「……おそらく美希にとって、おにぎりは命の次に大切なもの……そうでしょう?
美希「…………」コクッ
真美(そんなに!?)
千早「だから美希は、そのプライドに賭けて……たった一人で全てのおにぎりを握ろうとしている」
美希「…………」
千早「だから私も……その美希の想いに応えたいの! この私の……命の次に大切な、歌で!」
美希「千早さん!」ブワッ
真美「! …………」
76 = 39 :
なるほどわからん
77 = 1 :
真美「そっか……わかったよ。千早お姉ちゃん、ミキミキ」
千早「真美?」
真美「真美も……ミキミキが頑張ってる間……全力でやるよ! ……真美の命の次に大切な、ゲームを!」
千早「!」
美希「真美……!」ブワッ
真美「……仕事が忙しくて積みゲーになってた新作のRPG……これを、ミキミキがおにぎりを全部握り終えるまでにクリアする!」
千早「よく言ったわ! 真美!」
美希「ま、真美……ありがとうなの……!」ウルウル
真美「お礼を言ってる場合じゃないよミキミキ! もう時間が無いんだから!」
美希「そ、そうだね……!」
千早「真美の言うとおりだわ。さあ、頑張りましょう! 皆で!」
真美「―――765プローッ! ファイトーッ!」
美希・千早「オーッ!」
78 :
待て真美
79 = 39 :
ただ単に面倒だから逃げたいだけじゃないんですかねえ
80 = 21 :
ちょっとわかんない
81 = 1 :
美希「…………」ニギニギ
千早「蒼い~鳥~♪ もし幸せ~♪」
真美「……くっ、この……」 ピコピコ
美希「…………」ナノナノ
千早「近くに~あっても~♪」
真美「……あ、やばっ……回復回復、っと……」 ピコピコ
美希「…………」セッセッ
千早「あの空へ~♪」
真美「……よし、あと、一撃っ……!」ピコピコ
美希「…………」ナノナノ
千早「私は飛ぶ~♪」
真美「……よっしゃ!」 ピロリロリ~ン
82 = 1 :
~6時間後~
美希「できたのー!」
千早「ミルクはカルシウムが……えっ?」
真美「よっしゃあ! ラスボス撃破っしょ→! ……え?」
千早「……美希? ……ってうわ!(すごいおにぎりの量)」
真美「す、すごい……!(ていうかそんなに時間経ってたんだ)」
美希「千早さん……真美……本当に、ありがとうなの!」
千早「そ、そんな……わ、私は何もしていないわ。すべて美希の力よ」
真美「そ、そーだよミキミキ。ミキミキが頑張ったからだよ!」
美希「……ううん。二人が一緒に頑張ってくれたから……ミキも、最後まで頑張れたの。……だから……ありがとう」
千早「美希……」
真美「ミキミキ……」
83 = 1 :
千早「……さあ、じゃあこのおにぎりを四条さんの元へ届けましょう」
真美「この時間なら、お姫ちんはレッスンに行ってるはずだから、今のうちに運ぶのがベストっしょ→」
美希「わかったの!」
~事務所内休憩スペース~
千早「……しかしまあ、改めて見ると、凄まじい量ね……」
真美「うん……ここに運ぶのだけで三人で四往復したもんね」
美希「二人とも…最後まで手伝ってくれて、本当にありがとうなの」
千早「いいのよ美希。私達が好きでやった事なんだから」
真美「そうだよミキミキ。もう今更そういうのはなしっしょ→」
美希「千早さん……真美……」ウルッ
千早「……さて、そろそろ四条さんが戻ってくる頃じゃないかしら」
84 = 62 :
可愛い支援
85 = 1 :
ガチャッ
貴音「ただいま戻りまし、た……!?」
真美(流石のお姫ちんも目を丸くしている)
千早(かなり貴重な光景ね)
美希「…………」ドキドキ
貴音「こ、これは……」
真美「言うまでもなく、『おにぎりノート』の効力っしょ→」
貴音「…………」
千早「良かったですね、四条さん」
貴音「…………」
美希「……み、ミキ的には、熱いうちに食べたらいいんじゃないかなーってお、思うな!」
貴音「……あ、そういえば……」
千早「?」
貴音「まだ、間に合うでしょうか……」
美希「? 何がなの?」
87 = 1 :
貴音「いえ、わたくし、不覚にも……“おにぎりのおと”に記載し忘れていたことがあったのです」
美希「? おにぎりノートに?」
千早(! ま、まさか更に個数を追加する気じゃ……?)
真美(うぇええ!? 流石にそれはもう無理っしょ!?)
貴音「……ええと、わたくしがこの“のおと”に希望する具を記載してから……今で、6時間30分ほどですか。……良かった、なんとか間に合いましたね」
美希「! …………」
千早(や……やっぱり!?)
真美(そ、そんな……ミキミキのライフはもう……!)
88 = 65 :
状況か…
89 = 1 :
貴音「……これで良し、と」スラスラ
美希「な……何を書き足したの? 貴音……」
貴音「……一番、大切なことですよ。美希」
美希「え?」
------------------------------------------------------------------------------------------------
四条貴音
おかか 昆布 梅 しゃけ たらこ つな 明太子 牛しぐれ煮
各16個ずつ 計128個
以上のおにぎりを、765プロの皆と仲良く食べることを希望致します。
(※なお、八種類の具は、一人ひとつずつとします。)
------------------------------------------------------------------------------------------------
90 = 59 :
さすが貴音さんやで
91 :
豚汁つけてくれ
92 = 1 :
美希「……え?」
貴音「……“おにぎりのおとのるうる”、その4」
美希「!」
貴音「……『おにぎりの具を希望するとさらに6時間40分、希望する食事の状況を記載する時間が与えられるの。 』」
美希「! …………」
貴音「……わたくしは、皆と楽しく、共に食の喜びを噛みしめることを望みます」
千早「……四条さん……」
真美「そっか……だから『各16個ずつ』だったんだね」
貴音「如何にも。食事は皆で摂った方が……楽しいですから」
美希「貴音……!」
93 = 1 :
千早「……美希」
美希「! はいなの」
千早「……おにぎりノートに書かれたことは……『絶対』なのよね?」
美希「……もちろんなの!」ニコッ
千早(あふっ……!)
真美(そ、その笑顔は反則過ぎだよミキミキィ……!)
美希「?」
94 = 42 :
95 :
お姫ちん疑ってごめん
96 = 1 :
千早(こうして、この日の夜は……『おにぎりノート』の効力通り、私達アイドル全員に、プロデューサー、律子、音無さん、そして社長まで加わっての……まさに、765プロ総出でのおにぎりパーティーが催されました)
千早(もっとも、四条さん以外は、割り当てられた8個ものおにぎりを食べ切ることはできず、結局、残った分は……)
千早(……まあ、これはご想像にお任せします。……ただ、765プロ全体としては、ひとつ残らず食べきりました、とだけ)
千早(……そして、美希も流石に疲れたのか、『おにぎりノート』は、その日限りで姿を消しました)
千早(つまり結局、あのノートの存在を知ったのは、作成者である美希本人と、私、真美、そして四条さんの四人だけ)
千早(さらに、その作成者が美希であることを知っているのは、美希本人以外では、私と真美だけでした)
千早(そして、765プロ総出のおにぎりパーティーから、一ヶ月ほどが経過したある日のこと―――)
97 :
98 = 91 :
二郎のぉと?
99 :
100 = 1 :
亜美「ん~? 何だろ、この黒いノート」
真美「えっ」
千早「!」
亜美「『おにぎりノート』……!?」
真美(……千早お姉ちゃん)
千早(……ええ)
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