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    元スレ玄「おねえちゃーん、弘世さんたち帰っちゃうよー」

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    51 = 3 :

    ふぅ~む

    53 = 5 :

    「菫は何してるの?」

    「えっ……?」

    「まさか寝てるとかじゃないよね」

    「ち、違うの宮永さんっ。菫ちゃんは何もっ……」

    「分かってる。菫は松実さんを傷つけるようなことは絶対にしない」

    「松実さんが何かしちゃったんだよね?」

    「!」

    「どうして……分かるの……?」

    「松実さんの考えてることは分からない。でも、菫のことなら分かるから」

    (菫ちゃんのことなら、分かる……)

    「教えてください宮永さん……」

    「私、どうすれば……」ポロ…

    55 = 5 :

    「……」

    「側にいてあげて」

    「何も言わなくていい。松実さんと一緒なら……それだけで菫は大丈夫だから」

    「菫ちゃんの側に……?」

    「うん。話しかけてきても無視していい」

    「気持ちを伝える方法は……言葉だけじゃない」

    「!」

    「松実さん。早く行ってあげて」

    「菫もたぶん、松実さんと同じくらい辛いだろうから」

    58 = 5 :

    「でも、私っ……」

    「菫のことを本当に大切に思ってるなら……勇気を出して」

    「宮永さん……」ウルウル

    「頑張ってね、松実さん」ニコ

    「あっ……」

    「それじゃあ、また明日」

    (さっき宮永さん、笑って……)

    (誰かのためにこんなにも泣いて、思い詰めて……)


     
    (人を好きになるって……どんな気持ちなんだろう)

    59 = 5 :

    3行目修正
    「……」ウルウル

    60 = 3 :

    照ナイス

    62 = 5 :

    ―――――――――――――――――――――――――――――――

    「……」

    (宥に拒まれることがこんなにも辛いことだとは思わなかった……)

    (いや、実際には拒まれたのかすらも分からない)

    (一緒に居るのが辛い……ただ、その一言で私は……)

    「はぁ……」

    (今、酷い顔をしてるんだろうな)

    (年甲斐も無くこんなにも泣いて……)

    (これからどうやって宥と向き合えばいいのだろうか……もしかしたら、このまま疎遠になって……)

    ガチャ

    「!」ビクッ

    (だ、誰だ……?)

    63 :

    私だ

    64 :

    お前だったのか

    65 = 5 :

    ヒタ…ヒタ…

    (ち、近づいて……)

    (体が震える……寒いだけじゃない、怖い……)ブル…

    (でも……)

    (すぐ側に誰かいる……寝ぼけた照か……? )

    (いや、違う……アイツなら布団に潜り込んで来るなりするはず……)

    (ま、まさか幽霊……? そそ、そんなバカなことが……)カタカタ

    (何も言わなくていい……)

    (気持ちを伝える方法は……言葉だけじゃない)

    (言葉、だけじゃ……)スッ

    (本当に誰なんだ……宥……? それこそあり得……)

    「……」ギュ

    「!?」

    67 = 21 :

    そうです、言葉だけじゃないんです

    68 = 37 :

    ドキドキ

    69 = 11 :

    いまです!

    70 = 5 :

    (な……)

    (怖い……でも……)

    (ま、まさか本当に……)

    「宥、なのか……?」

    「!」

    (菫ちゃん、起きて……)

    「な、何をしてるんだ……? 自室に戻ったんじゃ……」

    「……」ギュ…

    「っ……」ドキ

    (どういうことだ……私と一緒に居るのが辛いんじゃないのか……?)

    (それなのにどうして、こんなこと……)

    71 = 47 :

    すばらです

    72 :

    すばらっ

    だがなぜこの時間に立てた……

    74 = 5 :

    「……」

    (何も喋らない……さっきからずっとこの状態で……)

    (菫ちゃん、今どんな気持ちなんだろう……)

    (さっきあんなことがあって……今は私に抱きしめられて……)

    (やっぱり怖い……嫌われたくない……)フルフル

    (体が震えてる……)

    「宥、寒いのか……?」

    「……」

    (無視されてる……私と話すのが嫌なら、どうしてこんなこと……)

    (分からない。さっきの言葉もこの行為の意味も……宥の考えていることが、私には……)

    76 = 5 :

    (一緒に居るのは辛い……でも、一緒に居たい……)ギュウ

    (こうしているとよく分かる……やっぱり私、菫ちゃんのことが……)

    (宥の手……)スッ

    「っ……」

    (菫ちゃんの、手……?)

    「……」

    (あったかい……私の手より一回り大きくて……)

    「……宥」ゴソ…

    (え……?)


    「……」ギュ…


    (菫……ちゃん……?)

    77 = 3 :

    いいぞ

    78 = 5 :

    「こんなにも冷たくなって、一体何をしていたんだ」

    「自分の部屋に戻ったんじゃなかったのか……」

    (抱きしめられる力が、強く……)

    (どうしよう……すごく、あったかい……気持ちいい……)

    「まさかずっとこの部屋の外で……?」

    「……」

    「……何も言いたくないならそれでいい」

    「ただ、私のことを拒もうとしないなら……体が温まるまで離さない」

    「!」

    (宥が何を考えているのか、何をしたいのか……どれだけ考えても分からない)

    (それなら私は……私自身が宥にしたいことをする)

    (宥のために出来ることを……)ギュ…

    79 = 47 :

    なんてラブラブ

    80 = 5 :

    (ああ……やっぱりそう……)

    (あなたは優しい……)ポロ…

    (どんどん好きになっていく……この温もりに触れて、優しさを感じる度に……)

    (誰にも取られたくない……私だけを見ていて欲しい……)

    (すごくわがままなことだけど、今だけは……)

    (自分の気持ちに……正直に……)ギュ…



    (いつまで私たちがそうしていたのかは分からない)

    (気付いた時には……互いの体を抱き合ったまま眠っていた)

    82 = 11 :

    気づいた時には裸のまま抱き合って眠っていたに見えた
    心汚れすぎワロス

    83 = 5 :

    ――――――――――――――――――――――――――――――

    「ねえ菫」

    「なんだ」

    「松実さんと仲直り出来た?」

    「……そもそも仲違いなんてしてないんだが」

    「あ、そうなんだ……じゃあ質問変えるね」

    「松実さんと何か進展はあった?」

    「なっ……」

    「答えたく無いなら無理には訊かないけど」

    「ど、どういうことだ……? 何をどこまで知ってる……?」

    「何も知らない。だから訊いてる」

    84 = 49 :

    菫さんがんばれ

    85 = 75 :

    中途半端な菫さんだね

    86 = 5 :

    「……」

    「キスくらいはした?」

    「はぁ!?」

    「してないんだ……」

    「するわけないだろ!!?」カァァ

    「じゃあ告白は?」

    「さ、さっきから何を言って……」

    「もしかして……何もなかったの?」

    「あ、あるわけないだろ……」

    「一晩同じ部屋で過ごしたのに?」

    「……」

    「はぁ……松実さん可哀想……」

    88 = 5 :

    「どうして宥が可哀想なんだ」

    「勇気出したのに菫が応えてくれなかったから」

    「お前、本当にどこまで知って……」ジト

    「お待たせしましたー」タタ

    「あ、玄さん来た」

    「早いな……さっき行ったばかりなのに」

    「傘のついでにお土産も持って来たんで、帰って食べてください」ニコ

    「おお……ありがとうございます玄さん」

    「何から何まですまないな……最後まで頭が上がらないよ」

    「気にしないでください。好きでやっていることなんで」ニコ

    89 = 47 :

    抱きしめられてた玄ちゃんは朝どうだったんだろう

    90 = 5 :

    「おねえちゃーん、弘世さんたち帰っちゃうよー」


    「ま、待って……!」タタ…


    「ふふ、早く早くー」

    「すごい走ってる……」

    「忘れ物に気付いた時から大慌てでしたからね」アハハ

    「少しくらいなら待つと言ったのにな……」

    「はぁ……ま、待たせちゃって……はぁ……ごめんなさい……」

    「松実さんも早かった。全然待ってない」

    「大丈夫か宥? 随分と息を切らしてるが……」

    「大丈夫……少し走っただけだから……」ニコ…

    「お姉ちゃんが廊下走るところなんて初めてみたかも」アハハ

    91 = 5 :

    「松実さんは何を取りに行ったの?」

    「二人に渡したい物があって、それを……」ハァハァ

    「渡したい物?」

    「宮永さん」

    「?」

    「良かったらこれ、受け取ってください」スッ

    「これは……手袋?」

    「少し前に手芸部の課題で作った物で……」

    「宮永さん手袋着けてなかったから、もし良かったらと思って……」

    「ってことは、松実さんの手作り……」

    「は、はい……」

    「……ありがとう。すごく嬉しい」ニコ

    93 = 5 :

    「手作り手袋なんて初めて貰った……大切に使うね」

    「昨日のお礼としては足りないかもだけど……」

    「そんな。お礼だなんて……」

    「……」ジトー…

    (弘世さんから黒いオーラが……)アハハ

    (私の視界に入る位置で睨むのはやめて欲しい)

    「それと……菫ちゃん」

    「っ……な、なんだ?」

    「菫ちゃんにも渡したい物があって……」

    「私に?」

    94 = 5 :

    「これ、なんだけど……」スッ

    「……マフラー?」

    「それも私が作った物で……菫ちゃんにずっと渡そうと思ってて……」

    (宥の手作りマフラー……)

    「気に入らない、かな……?」

    「とんでもない。すごく嬉しいよ……本当に嬉しい……」

    (菫泣きそうになってる……)

    (紺色にピンクの刺繍……)フフ

    「今も雪が降ってるから、気を付けて帰ってね」

    「傘はまた学校で会った時に渡してくれればいいから」ニコ

    「本当に何から何までありがとう……二人とも世話になったな」

    「なんならもう一晩泊まって行って貰ってもいいですよ?」アハハ

    97 = 5 :

    「本当はそうしたいんだけど、妹たちが帰って来いってうるさくて……」

    「なら弘世さんだけでも……」チラ

    「く、玄ちゃんっ!」

    「ふふ、冗談だよー」

    「次は年明けにでもお邪魔させてもらうよ」

    「うん……楽しみにしてるね」ニコ

    「宮永さんも……また来てくださいね」

    「喜んで」ニコ

    98 = 5 :

    一応自保守


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