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    元スレQB「平行世界の窓」

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    1 :

    私は目を覚ます

    鹿目まどかを助けるため

    でも、ここは病室では無かった

    至って普通の部屋で、普通のベッドに寝ていた


    …見知らぬゲーム機がある

    ほむら「NASU…?」

    3 = 1 :

    ベランダに出てみる

    …どうやら夜のようだ

    ほむら「ここは…何なの?」

    QB「ここは空間の狭間だよ」

    背後で見覚えのある生物がいた

    QB「君の能力、時間遡行」

    QB「その能力を使って何度も平行世界を造り上げた結果」

    QB「君はどれでも無い世界に到達した」

    QB「いや、世界といっていいのかも分からない」

    QB「空間のほこりの様なものだ」

    5 = 1 :

    QB「恐らく因果律が歪んで、概念ともつかない世界に辿り着いたのだろう」


    そんな難しい話を半分ほど飲み込みつつ

    ほむらはキュゥべえに訴える


    ほむら「まどかは、鹿目まどかは、どこなの?」

    QB「彼女は、存在しない」

    QB「彼女はどこかの時間軸で契約し、世界の法則をねじ曲げた」

    QB「その結果、宇宙が再構成されて」

    QB「暁美ほむらも、鹿目まどかも救われるという結果に行き着いた」

    6 = 1 :

    私は心の中で狂喜した

    そうだ、鹿目まどかを無事に救える世界

    私は、いつか必ずそれを成し遂げる事が保証されたのだ


    しかし、次の言葉は冷たかった

    QB「彼女が世界を救ったかわりにできあがったのが」

    QB「この混沌とした世界」

    QB「君は、ここから逃げることは不可能だ」

    9 = 1 :

    ほむら「…なんですって」

    QB「ここは鹿目まどかの生み出した、どれでも無い世界」

    QB「場所も、時間も曖昧で」

    QB「現に、ここから外に出ることはできない」

    …ここで、気づいた

    盾が、消えている

    だが、ソウルジェムは残っていた

    一応魔法少女としての姿には変身できるようである


    QB「君がここから出られる確率は僕にも分からない」

    QB「ただ常識的に考えて不可能さ」

    QB「そして、もう一つ」

    10 = 1 :

    QB「この世界は、まどかが生み出した理想の世界と対になっている」










    QB「つまりこの世界は、どう足掻いても絶望だ」

    12 :

    最後は自殺か

    13 = 1 :

    >>11大 正 解
    ゆめにっきは解釈の仕方が広いので
    このSSもオリジナル色が強いです

    14 :

    ゆめにっきやな

    15 = 14 :

    これはコピペの予感

    17 = 1 :

    ほむら「…それだけ聞けば十分よ」

    QB「そうかい?…まあ、この世界は何をしても自由だ」

    QB「この世界でのバイパスは、夢を見ること」

    QB「現実があてにならない以上、君自身の夢の中を探すべきだと思うよ」


    そんな話が信じられる筈は無い

    だがコイツの言うことは8割9割本当だ

    とりあえず、部屋をいろいろ調べてみる

    19 = 1 :

    ほむら「……」


    普通のベッド

    普通の勉強机

    そして、普通の部屋

    ただ何となく、薄気味悪いのが気になる


    カラーバーのテレビ

    そして、見覚えの無いゲーム機


    ほむら「…飽きそうね」

    21 = 1 :

    とりあえず、NASUをプレイしてみる

    ……これまた、ハまりそうで、すぐ飽きるゲームの典型だった

    本棚も当たり障りのないものばかり


    そして、問題のドア

    いくら引っ張っても、押しても、ビクともしない

    盾が無いため、銃や爆弾で壊すこともできない

    でも、何だか扉の向こうには


    恐ろしい「何か」がいる

    …そう思えた

    早くも気が滅入ってしまったのだろうか

    24 = 1 :

    さて、あらかた見尽くした後で

    散らかった紙切れを整理してベッドに横になる


    …眠れない


    ふと側に目をやると、睡眠薬があった

    消耗品だ、大事に使っていこう


    ほむら「…」ゴクリ

    かつて私も長いこと病院にいただけあって

    こういう薬を飲むのにも、そんなに迷いは無かった


    …ゆっくりと、急速に瞼が重くなる


    待ってて、まどか

    この世界から、繋がった糸口を探し出してみせる

    27 :

    >>1さんのペースで書いてってくれ

    28 = 1 :

    …気づくと、私はベランダにいた

    特に現実と変わりは無い

    ただ、テレビに映った眼が、夢であることを実感させた

    とりあえず、部屋からゲームが消えている


    ほむら「…でも、ここからどうすれば良いのかしら」

    ベッドにまた横になったり

    とりあえずウロチョロして5分…


    …あったではないか

    長い、終わらない旅への入り口が

    30 :

    これは良作の予感

    33 = 1 :

    …そこは、魔女の結界に似た、嫌な世界

    数えて12の扉が、円形に並べられている

    私も、そこまで怖くは無かった

    きっと魔女の結界に慣れてしまったと思うと、今度は自分が嫌な気分になる

    …いけない、それこそ、この世界の思う壺よ

    と自分を励ますと、重要な事に気づいた


    …グリーフシードは、どこだろう

    ソウルジェムは、グリーフシードで浄化しなければ、魔女化してしまう

    グリーフシードはいつも盾に保管していたのだ

    38 = 1 :

    QB「心配する事は無い」

    振り返ると、憎らしい生き物がちょこんと座っている

    ほむら「…どういうことよ」

    QB「夢は所詮夢だから、ソウルジェムが濁ることはないんだ」

    QB「だから、グリーフシードという存在は無い」

    QB「よって、魔女が現れるわけではない」


    その変わり…とキュゥべえは念を押す


    QB「この世界はグリーフシードが無いから」

    QB「ソウルジェムの濁りも、輝きも、全て君自身の気持ちに委ねられている」



    …そう、この世界はグリーフシードはおろか、魔女という存在が無いため

    私の心も持ちようによって私の命は左右されると言うことだ

    前に聞いた、マイナス思考は寿命が縮むとか言うのは

    まさしくコレではないかと思った

    39 :

    >>37
    空気嫁
    黙って終わりまで待っとけば良かったのに

    42 :

    荒らしは気にせず頑張ってくれ

    43 = 1 :

    ほむら「心配する必要は無いわ」

    ほむら「私は鹿目まどかを救える保証がある」

    ほむら「何が何でも、この世界を抜け出してみせるわよ」


    …正直に打ち明ける、私は鹿目さんとの約束が、重石になっていた

    時折、どうでも良くなってしまうことがあった

    でも、私は絶対にまどかを救えるのだ

    やるしかないではないか



    …それが、途方も無い巨大な十字架となって、私を苦しめることは

    まだ想像できなかった、したくもなかった

    44 :

    久々に真面目なSSスレ見た

    45 :

    ええやん

    47 = 1 :

    ほむら「…どの扉から入ろうかしら」

    12個の扉、少し迷いがあった

    どこにいけば一番理想の脱出に近いのか

    考えあぐんで、私は7時の方向の扉を選んだ


    おそるおそる、扉を開くと同時に

    猛烈な寒さが私を襲った…はずだった


    …寒くない

    50 = 1 :

    そこは、一面が銀色の、雪原の世界

    ものすごく寒いはずなのに、まるで寒く無かった

    蓋を開ければ、大したことの無い世界だった

    …ただ、この広さ、この雪の中では確実に迷子になってしまう

    周りの木の配置を覚えて、しばらく歩いた


    …広い

    始まったばかりの私の不安を、示しているようだった


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