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    元スレさやか「あ、あたしたちの中に化け物が……?」

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    タグ : - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    201 = 1 :

    さやか「っ……わ、わかったわよ……。ここに居れば良いんでしょ……」

    まどか「さやかちゃん、良かった……」

    さやか「近付かないでッ!!」

    まどか「っ……!」

    さやか「あ……ご、ごめん、まどか……」

    マミ「……美樹さん……」

    ほむら「仕方ないわ……。こんな状況だもの、神経質になるのも無理はない」

    杏子「……なぁキュゥべえ、ちょっと良いか?」

    QB「?なんだい、杏子」

    202 = 52 :

    きょこきょこ?

    203 = 167 :

    このQBは一回殺しておいたほうがいいな

    204 :

    12月に海遊びとか狂ってるな

    205 = 1 :

    杏子「あんたはずっと、自分は関係ないみたいな口ぶりだけどさ。
       あんたがあの化け物に襲われるって心配はないわけ?
       それとも、もう既にあんた自身があの化け物になってる、とか」

    まどか「えっ……!?」

    杏子のその言葉に、全員の視線がキュゥべえに向き、身構える。

    QB「僕がニセモノだとすれば、君たちに情報を与えるメリットがないじゃないか。
      そもそも体の作りから言って僕への成り代わりは不可能だと思うよ」

    さやか「…………」

    QB「それに万が一僕が彼らに成り代わられたとしても、
      そうなればこの個体は処分されるはずだしね」

    マミ「それじゃあ……あなただけは、信用できるということね……」

    ほむら「唯一信用できるのがキュゥべえだなんて……皮肉なものね」

    206 = 52 :

    きゅっぷい

    207 = 1 :

    QB「とりあえずみんな、少しは落ち着いたようだね。
      それじゃあ僕はアレの死体をもう少し調べてみるとするよ。
      もしかしたら本物とニセモノを判別する方法の手がかりが見付かるかもしれないしね」

    さやか「み、見付けられるの!?」

    QB「努力はするよ。絶対出来るとは言い切れないけどね」

    杏子「死体と言えば……やっぱりまどかの両親、埋めちまうしかないよな」
      
    ほむら「……1日や2日なら、魔力でもたせて病院に引き渡すこともできたのだけど……」

    マミ「鹿目さん……埋めてしまっても、良い?」

    まどか「っ……はい……お願いします、埋めて、ください……」

    QB「そうか。それなら早いうちに埋めてしまおう。
      ただし今からの作業の間、みんな決して誰かと2人きりにならないよう注意するんだよ。
      もしアレと2人きりになんてなってしまうと……」

    杏子「わかってるよ。わかってるから……早いとこ、済ませちまおうぜ」

    208 = 107 :

    人狼的な感じ?

    209 :

    QB「僕がニセモノだとすれば、君たちに情報を与えるメリットがないじゃないか。
      そもそも体の作りから言って僕への成り代わりは不可能だと思うよ」
    QB「それに万が一僕が彼らに成り代わられたとしても、
      そうなればこの個体は処分されるはずだしね」

    本当にそうかな?

    210 = 1 :

    全員一緒に、死体のある部屋へと向かう。
    変わらず、詢子と知久は床に横たわっていた。
    ベッドの上には、“タツヤ”の死体もあった。

    QB「なるほど……2人の死体に異変がないところを見ると、
      獲物が生きているうちでないと成り代わりはできないようだね。
      あぁ、そうだ。鹿目タツヤのニセモノは残しておいてくれ。
      その死体も、さっきの男の死体と合わせて調べてみるよ」

    キュゥべえの指示の通り、詢子と知久の遺体だけ部屋から運び出す。
    まどかは2人の遺体を見て、堪えきれなくなったのか、
    2人にすがってまた泣き出してしまった。
    4人はそれを、黙って眺めることしかできない。

    大きな泣き声が次第にすすり泣きに変わり。
    そしてしばらく後、まどかは遺体から離れる。
    それを合図に、既に掘ってあった穴に、2人を入れ、土をかけた。

    212 = 52 :

    ともとも……

    213 = 1 :




    リビングに戻っても、5人は一言も発さず、沈黙が続く。
    張り詰めた重い空気がしばらく続いた後、外からキュゥべえが戻って来た。

    さやか「キュゥべえ!ど、どうだった?何か分かった!?」

    QB「残念だけど、まだ何とも言えないね。もし何か分かるとしても、少し時間がかかりそうだ」

    杏子「てめぇ……ちゃんと真面目に調べたんだろうな」

    QB「もしかして僕を疑っているのかい?
      だったらこの個体を潰して確認してみると良いよ。
      ただ、この島の場所が場所だ。近くに別の個体も居ないし、
      代わりが来るまで少し時間がかかると思うから出来ればやめて欲しいけどね」

    214 = 52 :

    きゅっぷい

    215 = 83 :

    あんあ…ん

    216 = 1 :

    マミ「……佐倉さん、やめておきましょう。
      しばらくキュゥべえを欠くというのは好ましくないし、
      それにもしニセモノなら、今のキュゥべえの発言はあまりにリスクが高すぎるわ」

    杏子「……ふん。まぁ、こいつを疑い出したらキリがないしね。今は信じといてやるよ」

    QB「そうかい。僕も個体を無駄にされずに済んで良かった。さて、もうかなり遅い時間だ。
      精神的にも疲れているだろうし、君たちはそろそろ眠った方が良いかも知れないね」

    キュゥべえのその言葉で、互いを監視するという重苦しい状況から解放されるからか
    その場の緊張感が少し和らいだ。

    そうして、決して2人きりにならないよう、全員でリビングを出る。

    QB「目で確認できる範囲に人数分の部屋があるのは都合が良いね。
      これなら部屋に行くまでの間に2人きりになるなんてこともない」

    217 = 1 :

    全員で廊下を歩き、そしてそれぞれが部屋の前に立ったのを確認し……
    そして、同時に部屋に入った。

    QB『全員部屋に入ったね。もう鍵はかけたかい?』

    さやか『……当然でしょ』

    杏子『魔法での強化もしっかりしてる。こじ開けようとすればその前に目が覚めるよ』

    マミ『でも、鹿目さんは……』

    まどか『あ……わたしは、大丈夫です。キュゥべえが一緒だから……』

    ほむら『キュゥべえ、あなた……』

    QB『まさかこんな非常時にまで、まどかに近寄るななんて言うつもりかい?
      もし僕が居なければ、まどかは本当に無防備になる訳だけど』

    まどか『だ、大丈夫だよ、ほむらちゃん。だから、心配しないで……』

    ほむら『……わかったわ』

    QB『それじゃあみんな、もう寝ると良い。起床は時間厳守で頼むよ』

    218 = 18 :

    って俺くんが?!

    219 = 52 :

    ほむほむ

    220 = 1 :




    翌朝

    マミ『みんな、起きてる?』

    ほむら『えぇ、起きているわ』

    さやか『それじゃ……せーのっ』

    さやかの合図で、部屋の扉が一斉に開いた。
    部屋から出るタイミングを同時にすることで、
    誰かが部屋の外で2人きりになるのを避けるためだ。

    杏子「ったく……こんな馬鹿馬鹿しいことを大真面目にやらなきゃいけないとはね」

    QB「仕方ないよ、こうするのが一番安全なんだから」

    221 = 184 :

    あれ?まどか息....

    222 = 1 :

    まどか「あの……」

    ほむら「……どうしたの、まどか」

    みんなでリビングに移動しよう、という時。
    ふいにまどかが、恐る恐るといった様子で声を発した。

    マミ「どうしたの、鹿目さん。何か問題があった?」

    まどか「あ、いえ……問題っていうか……」

    さやか「な、何よ。はっきり言いなさいよ……」

    まどか「お……お手洗いに行っても、良い、かな……?」

    QB「そうか、昨日からずっと行ってなかったね。わかった、行くと良いよ。
      ただし、全員一緒でだけどね」

    杏子「……はぁ。何かと思えば……今度は連れションかよ」

    まどか「ご、ごめんなさい……」

    223 = 52 :

    まどまど

    224 = 1 :




    リビング

    QB「みんなも排泄は昼間のうちに済ませておいた方が良いよ。
      もし夜中にトイレに行きたくなるなんてことになれば、
      そのたびにテレパシーで全員を起こさないといけない羽目になる。
      多分長期戦になるだろうから、寝不足なんかのストレスは溜め込まない方が良いからね」

    さやか「ち、長期戦って……何日ここに居なきゃいけないわけ……?」

    QB「それはまだなんとも言えないね。
      でも少なくとも判別方法が分かるまでは、この島から出るわけにはいかないだろう?」

    まどか「で、でも、ご飯はどうするの?そんな、何日もかかっちゃったら……」

    ほむら「……この島のどこかに、非常用の食料を備蓄している建物があると聞いたわ」

    杏子「あー、そう言えば……。そんじゃ、そこに行く必要があるってわけだ」

    マミ「それもやっぱり、全員で一緒に?」

    QB「そうだね。建物を探すのに手分けできないのが手間だけど、仕方ない」

    225 = 167 :

    しえん

    226 = 1 :

    こうして、5人とキュゥべえはペンションを出る。
    外の天気は、まだ雲は厚いが、雨はやんでいるようだった。

    杏子「ちっ……こんな状況でなけりゃ今頃島なんか出て美味いもん食ってるはずなのにさ」

    さやか「……あんた、こんな状況でまだ食べ物のことしか考えられないわけ?」

    杏子「こんな状況だからこそだよ。無人島に閉じ込められてるんだぞ。
       食い物こそ今一番大事なことじゃんか」

    さやか「そりゃそうだけどさ……」

    マミ「……良かった。美樹さん、昨日に比べてずいぶん落ち着いたみたいね」

    さやか「まぁ……一応は、こうしてみんなで居る間は安全なわけなんだし……」

    227 = 140 :

    228 :

    ここまで来たら流石に契約するわ・・・

    229 = 1 :

    まどか「そ、そうだよね!今は誰も襲われたりなんか、しないんだよね!」

    ほむら「…………」

    全員こうは言っているが、内面は複雑だった。
    こうして会話をしていると、この中にニセモノが居るなんて考えられない。
    考えたくない。
    でも……考えないわけにはいかない。

    もしニセモノが紛れ込んでいるのだとすれば……。
    こんなことをしていて、本当に良いのだろうか。
    何の解決にもならないのではないか。
    判別方法が見付かるまで待つなんて悠長なことをせずに、
    自分だけでも島から逃げ出すべきではないだろうか。

    そう、脱出手段はある。
    あの男の船が、別の船着場にある。
    その船に乗って、逃げるべきなのではないか。

    230 = 167 :

    231 = 52 :

    233 = 1 :

    しかしそれをさせないのが、自分1人逃げるわけには行かないという罪悪感と、
    あんな化け物を放っておくわけにはいかないという使命感。

    そしてそれらと同じくらいに大きいのが、
    自分たちの中にニセモノが居るはずがない、そんなこと信じられない、という考え。

    ニセモノが本物そっくりだという情報を聞いてはいるが、
    実際に目で見ても、会話しても、全員が本物にしか思えない。

    ニセモノが居るかも知れないという考えと、
    やっぱりニセモノなんて居ないんじゃないかという考え。

    みんなその正反対の考え方に挟まれ、揺れていた。

    234 = 1 :




    しばらく後。
    5人とキュゥべえは、1つの建物の入り口の前に立っていた。

    マミ「……ここで、間違いなさそうね」

    ほむら「思ったよりすぐに見付かって良かったわね」

    まどか「でも、鍵がかかってるみたい……」

    杏子「ちょっと退きな……ほら、開いたよ」

    さやか「躊躇ないわね……手馴れすぎでしょ」

    杏子「魔法少女なら誰だって出来るよ、こんなこと」

    QB「とりあえず、これで中に入れるね。早く食料を確保してしまおう」

    235 = 1 :

    中に入ると、そこには何列もの棚と、そこに並ぶ大量の非常食、保存食があった。

    杏子「へーっ、こいつはすごい。流石に全部の棚にぎっしり、
       ってわけじゃないみたいだが、こんだけあればしばらくはもちそうだ」

    マミ「これで一先ず、食料の心配はしなくて大丈夫そうね」

    まどか「よ、良かったぁ……」

    ほむら「こんなことなら、私たちも杏子のようにカバンを持ってくるべきだったわね」

    さやか「まぁ、あんまり多くもらいすぎても悪いし……。
        それに、そんな何日も居るつもりなんてさらさら無いんだからさ!」

    QB「そうだね。距離もそう遠くないし、足りなくなればまた来れば良い」

    237 = 204 :

    家族全滅してるまどかのメンタルはそろそろやばいだろ
    次に新人アマちゃんのさやか→マミの順に発狂きそう

    239 = 140 :

    240 = 1 :

    杏子「この辺は大体、缶詰か……ふーん、色々あるんだね」

    ほむら「こっちの方は……お米なんかもあるのね」

    さやか「これは……お湯が使えないと駄目なやつかぁ」

    みんな棚を見て回り、使えそうなものを物色する。
    しかし、見落としていた。
    この建物は意外に広く、そして、何列もの棚で仕切られているため……
    死角が非常に多いということを。

    ここに辿り着くまでの間、全員があまりに“いつも通り”であったためか、
    それとも、食糧不足という危機に陥ることがないと安心してしまったためか。
    “互いを監視する”という鉄則を、ほんのわずかな時間、忘れてしまっていた。

    241 = 236 :

    242 = 228 :

    ソウルジェムを離しても化け物入りだけピンピンしてそう

    243 :

    というかソウルジェムがある限り魂が浸食される事はないんだから化けモノ事コントロールできんじゃね

    244 = 1 :

    キュゥべえは忘れていたわけではないが、
    まさかみんながこの鉄則を忘れているとは考えなかったためか。
    気付くのが遅れてしまった。
    いつの間にか……まどかと自分の目の届く範囲に居るのが、
    さやかだけになっていると言うことに。

    QB「……!まどか、さやか!大変だ、他のみんなの」

    “姿が見えない”
    キュゥべえのその言葉は次の瞬間、さらに大きな声と音により、遮断されてしまう。

      「ひっ……きゃぁあッ!」

    息を呑んだような小さな声と、短い悲鳴。
    それと同時に、缶詰が床に落ちる大きな音が建物に響き渡る。

    まどか「い、今の声……!」

    さやか「マミさん!?」

    245 = 52 :

    まみまみ?

    246 = 140 :

    ほむ

    247 = 1 :

    さやかを先頭に、まどかとキュゥべえも悲鳴のした方へ走る。
    いくつかの棚を素通りし、そして、ついに悲鳴の主……巴マミを見付けた。

    マミ「あ……み、美樹さん、鹿目さん……!?」

    少し遅れて、杏子、ほむらもそこへ駆けつける。

    杏子「おいマミ、どうしたんだ!なんだよ今の悲鳴は!?」

    ほむら「まさか、あいつが出たんじゃ……!」

    と、次の瞬間。
    ほむらと杏子の足元を、黒い小さな影が走り抜けて行った。

    杏子「ッ……!」

    とっさに杏子はソウルジェムから槍を出し、その影を貫く。
    ……が、そこに居たのは予想に反して、

    杏子「……ちっ。ただのネズミかよ」

    248 = 52 :

    きょこきょこ

    249 :

    >>8
    これを見にきた

    250 = 1 :

    初めはピクピクと動いていたネズミだったが、すぐに動かなくなった。
    どうやら、本当にただのネズミらしい。

    さやか「え、っと……。もしかして、さっきの悲鳴と音は……」

    まどか「ネズミに、びっくりして……?」

    ほむら「……大方、缶詰を手に取った瞬間にネズミが現れて、
        驚いて缶詰を落としてしまった……そういうことでしょうね」

    杏子「ったく、人騒がせな奴だね。焦って損したよ」

    真相を知り、安堵する4人。
    しかし……ただ1人、巴マミだけは、表情を崩さなかった。
    強張った表情のまま4人から目を離さず、じっと見ている。
    その目つきは、睨んでいると言っても良いほど鋭いものだった。


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