元スレ魔王「いい魔王」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
151 = 29 :
魔王「……」
スライム「魔王さま…」
魔王「俺は間違っていたのかもしれない」
スライム「はい?」
魔王「俺は良い魔王になるつもりで人間ども助けてきた。だがその恩を受けても尚我を悪と呼ぶ連中も居る」
魔王「結局魔王とは、魔物に対して良い王であれば良いって意味だったのかもしれない」
スライム「……しかし、多くの人々は魔王さまのことを讃えています」
魔王「それも自分たちに良いうちだ」
魔王「都合が悪くなればどう変わるか見えている」
スライム「しかし……この世界には魔物はわたくししか居ません」
魔王「…そうだな。この当たりで魔物は確かにお前しかない」
魔王「だから他の所へ行ってみようと思う」
スライム「…ここを去るのですか」
魔王「丁度家も壊された。明日にでも出発するぞ」
スライム「…分かりました」
153 = 83 :
ほ
154 = 84 :
さらなる超展開きたか
155 = 83 :
ほ
156 = 83 :
さるよけ
157 = 84 :
普段小説とか書いてるの?
すごく読みやすい
158 = 83 :
ほ
159 = 76 :
ま
160 = 29 :
少女「神父さま!人の前で言っていいことと悪いことがあると思います!」
神父「奴らは人ではなく魔な存在です」
少女「どっちでも同じです!大体あんな古臭い伝説が何の意味があるというのですか。今があの人が良い魔王であることがその証拠じゃないですか」
神父「……」
神父「そうかもしれませんね」
少女「!」
神父「私の口が過ぎてました」
神父「少女、行ってあの方々を連れ戻してください。私も謝罪しましょう」
少女「わかりました」パァッ
161 = 144 :
神父怪しいな
163 :
絶対会心してないよこの神父
164 = 29 :
スライム「寝場所はどうしましょうか。村長に頼めば良いところではなくとも寝られる部屋を手配してくれるはずです」
魔王「そうしよう」
少女「魔王ーー!」
魔王「うん?」
少女「はぁ…はぁ…良かった。まだどっか他の所に行ってなくて」
魔王「どうした。教会になら…」
少女「帰ろうよ。神父さまも謝るって。さっきは言いすぎたって言ってるから」
魔王「…」
魔王(怪しいな)
魔王「いや、やっぱ他の所で寝るわ。教会なんて気味悪いし」
少女「だ、だけど…」
165 = 76 :
しんぷぁ~い ないさ~~~~
…
166 = 29 :
スライム「魔王さま、ここは少女さんの言葉に甘えた方が…」
魔王「甘えるも何も我が嫌だと…」
スライム「ここは一つ、少女さんの顔を立たせる意味でも、お願いします」
魔王「……」
少女「そ、そうよ。元を言えばあたしのせいで家も壊れたんだから…お詫びぐらいさせてくれてもいいでしょ」
魔王「…あぁ、分かったよ。行く」
少女「!」パァ
少女「良し、早く、早く行こう」
魔王「分かったから引っ張るなって」
167 = 29 :
寝室
少女「夕食って…どうだった?口に合った?」
スライム「美味でした」
魔王「我は食べることはあまり必要性を感じないからどうとも…まあ、食えなくはなかったな」
少女「…」ムッ
魔王「しかし、教会になんでこんな部屋があるんだ。しかも布団が二つも」
スライム「あ…魔王さま、それは…」
少女「…ここ、実は弟たちの部屋なの」
168 = 29 :
魔王「弟?…あ、そういえばそういう奴ら居たな。今はどうした」
少女「死んだよ。戦争に連れて行かれて…」
スライム「……」
魔王「ふーん」
少女「…それだけなの?」
魔王「戦争って元々死を覚悟して行く所だ。特に悲しむこともない」
少女「それはそうかもしれないけど…」
魔王「しかし、人間どもも救えない奴らが多い。他に戦う相手がないからって自分たち同士で戦うとは」
魔王「我よりももっと悪魔らしいことするではないか」
少女「……お休み」バタン
スライム「…魔王さま、もう少し気の利いた話でも」
魔王「なんでアイツにそんなこと言わないといけない。我は寝る。明日出発するからそう思っておけ」
スライム「……」
169 = 29 :
深夜
神父「……この部屋です」
??「間違いありませんな?」
神父「はい、料理にも深く眠る薬を使ってますので、寝ているでしょう」
??「教会の伝説に出る魔の存在…まさか本当に存在するとは…」
神父「奴らを首都の教会に連れていき、宗教裁判で裁き罰を下すのですな」
??「ええ、魔の存在たちは伝説によれば神に敵対する不届きものたち」
??「自分が魔王であることを認めた途端、火刑にされるでしょう」
神父「…宜しくお願いします」
??「神のご加護が」
170 :
ここの魔王は良い魔王~
子供に優しく金持ちだ~
おお魔王よフォーエバー
ソーファイン~
172 = 29 :
魔王「…」Zzzz
スライム「……」
バサッ
スライム「…?」
??「縛り付け」
スライム「な、なんですか?ひゃっ!」
??「袋に入れろ!」
スライム「ま、魔王さま!」
魔王「…」寝てるまま袋に入られる
スライム(大変…わたくしだけでもなんとか脱出しなければ…)スライム化
??「な、何だ?おい、捕まえろ」
??「駄目だ。水みたいで袋に入れても漏れてくる!」
スライム「ここは先ず逃げなければ…」スッ
173 = 76 :
しんぷぁ~い…
あったか
まぁ神父がまともっちゃまともなんか
174 = 29 :
翌朝
少女「魔王!魔王!!」タッタッタッ
神父「少女、騒がしいですね。どうしたのですか」
少女「神父さま!魔王が居ません!スライムちゃんも!」
神父「…はて、もう森に帰ったのでは」
少女「そんなはずはありません!あそこにはもう家も残ってないのに…それにあたしに何も言わずに…」
神父「もしかすると完全にどこかに消え去ってしまったのかもしれませんね」
少女「はい?」
神父「……」祈祷
少女「…神父さま、何か知ってますよね」
175 = 29 :
神父「何のことやら…」
少女「神父さま!何か知っているなら言ってください!」
神父「私は彼らに関しては一切知りません」
スライム「その言葉、あなたの神に誓ってもそう言えますか?」
少女「スライムちゃん!」
スライム「昨夜、覆面をした者たちが魔王さまを拉致しました。わたくしだけなんとか逃げ切りましたが」
少女「!」
スライム「わたくしは魔王さまの第一の部下。あの方の志に従い良き魔物であることを誓いました」
スライム「ですが、わたくしの主の身の安全なら、あなたが言っていた邪悪な存在に成り下がろうとも魔王さまをどこに連れて行ったのか聞き出しましょう」
神父「…とうとう本性を表しましたか」
スライム「吐きなさい、さもなくば」
176 = 29 :
神父「言えませんね。人間のためにも、あの魔王には死んでもらわなければなりません」
スライム「…あの方はあなたたちのためにあれほど尽くしたのに、どうして…」
神父「あなたのその姿がその理由です」
神父「人でもないのに人の姿をして人の術ではない力で人々を惑わした」
神父「その姿、まさに悪魔」
スライム「…あの方【良い魔王】でした」
神父「【良い魔王】とは、即ち【良い悪魔】のこと」
神父「人を惑わし、苦しめてこそ、【良い魔王】と呼べるのでは?」
スライム「……」
177 = 29 :
少女「首都よ」
スライム「…?」
少女「間違いない。魔王は首都の教会の総本山に連れて行かれたはず」
神父「な、何故それを…」
少女「最近神父さまが良く首都の方に手紙を送っていることを思い出しました」
少女「以前から仕掛けていたんですね」
神父「…少女、これは…」
少女「黙ってください!」
神父「!」
少女「…神父さま、人の力ではない力を使うのが魔物って言いましたか?」
神父「…少女、それは…」
少女「なら、この教会の女神像を片手だけで持ち上げられるあたしも…魔物ですか?」
神父「そ、それをどうするつも…や、やめ
178 = 76 :
まさかの
179 = 29 :
少女「こんなのが…!」ドコーン
神父「!!」潰される
血まみれの女神像
スライム「少女さん…あなたは…」
少女「小さい時から、他の子供たちよりもずっと力が強かった。それが大きくなるとどんどん増して…」
少女「他の人たちに知られたら怖がられると思って隠していた」
スライム「…そうだったのですか」
少女「…行こう、魔王を助けに」
スライム「宜しいのですか?下手すれば、あなたも殺されるかもしれません」
少女「それでも、魔王を助けに行く。アイツが【悪い魔王】でないことはあたしが一番良く知っているつもりだから」
少女「あたしが証明してやる」
スライム「……分かりました。一緒に行きましょう」
180 = 162 :
ひいい
181 :
ふぇぇ…
182 :
そもそも女神自体、人ではないし、人の力でないものも持ってるはずだよな?じゃないと拝まないし
183 = 29 :
一方、魔王
魔王「…起きてみればなんか回りが暗い」
魔王「手脚も縛られてるみたいだし」
魔王「このまま解いて出ていっても良いけど」
魔王「どんな礼儀知らずな奴がこんなことを仕掛けたのか見ておくためにも、もう少し黙っているか」
魔王「まぁ…大体見当はつくけどな」
184 = 29 :
魔王「…止まった…か?」
??「袋を開けろ」
魔王「うおっ、眩しい」
??「…お前が魔王を名乗る奴か」
魔王「貴様は誰だ。何故我をここに連れてきた」
??「私は神に仕える使者、教会の頂点である教皇だ」
魔王(うわ、宗教裁判だ、これ)
魔王「で、最近の教会では人の拉致とかもするのか?」
教皇「もう一度とおう、汝が魔王か」
魔王「だとすれば何だ」
教皇「…この者を捕縛しろ」
魔王(えぇ…)
186 = 76 :
人間共逃げてー
187 :
こりゃ抗いたくても抗えない
いわゆる詰みってやつだな(白目
189 = 29 :
衛兵ズ「神妙にしろ」
魔王「これ食らって寝てろ」ブシュッ
衛兵ズ「うっ!」
教皇「…!呪いか」
魔王「ただの眠り薬だ。貴様らが使うと聖水で我が使うと呪いの毒かよ」
190 = 181 :
ふぇぇ…こないよぉ…
191 = 181 :
ふぇぇ…きてたよぉ…
192 = 76 :
わらたww
193 = 29 :
教皇「貴様は人間を苦しめる存在だ。ここで排除しなければならない。既に教会の外にも百以上の兵士と魔導師たちが集まっている」
魔王「貴様らが我をどう言うかは我は構わん。我はただ良い魔王になろうとしているだけだ」
教皇「おとなしく捕まれ。でないと貴様を隠していた村の人々を皆殺しにする」
魔王「っ!!」
魔王「…貴様、それでも人間か」
教皇「大のために小を犠牲にするまで…」
魔王(…村の人たちを巻き込むわけには…取り敢えず捕まるしかないか)
魔王「好きにしろ」
教皇「この魔王を牢に入れろ。明日首都の広場で火刑を行う」
194 = 29 :
牢屋
魔王「脆いな、牢屋」
魔王「今すぐにでもぶち壊したいぐらい脆い」
魔王「でもこれを壊したら村の人たちが…」
魔王「…少女も……」
看守「ふごぉ!い…きが…」バタン
魔王「ん?」
スライム「魔王さま」スライム状態
魔王「スライム!」
スライム「直ぐにここから出します」
魔王「お前、どうやってここが分かったんだ」
スライム「少女さんが教えてくれました。一緒に来ています」
魔王「!」
195 = 29 :
教皇「魔王が居た村の代表?
少女「はい、村長の代わりにあたしが来ました。魔王を放して欲しいんです」
少女「魔王はあたしたちの村のために色んなことをしてくれました。決して悪い人じゃありません。ですから…」
教皇「…あなたの話は神父から聞いています。人並み以上の力を持った人間とか」
少女「…!」
教皇「教会の伝説によると、魔王と倒すのは選ばれし勇者でしか出来ないといいます」
教皇「あなたがその【勇者】なのかもしれませんね」
少女「勇者…あたしが?」
教皇「あなたが勇者としてあの魔王を倒すなら、我ら教会はあなたの名を全ての人々に広めましょう」
教皇「そしたらあなたはこの国の王以上に人々に愛される存在になれます」
少女「……」
196 :
殿下「魔王か…」
197 = 29 :
教皇「さあ、少女、いや、勇者、あなたの使命を果たしてください」
少女「……あの魔王は【良い魔王】です」
少女「例えあなたが言う通りに魔王を倒すのがあたしの使命だとしても、あたしは魔王を倒すことは出来ない」
教皇「そうか…残念ですね」
教皇「では私は、教会の名の元に、魔王を隠していたあなたと村の人々を処罰しなければなりません」
少女「そんな!」
教皇「魔王は邪悪な存在でなければなりません」
教皇「人を女神という良い存在に従わせるために……」
魔王「じゃあ、悪はお前がやれ。我は引退するよ」
教皇「なに…うごぉ」
スライム「魔王さまを殺そうとした罰です」教皇の頭を包む
教皇「い、息が……神よ…うっ」
魔王「あぁ、これだから神は…なんでこんあ狂信者量産するかな」
198 = 29 :
スライム「早く村に戻りましょう」
魔王「そうだな…なんか教会の兵が村を包囲してるらしいし」
少女「あ、それなら心配ないよ」
魔王「え?」
スライム「来てる途中それらしき連中が居たので倒しておきました」
魔王「」
少女「ちなみに神父さまも殺っちゃった」
魔王「お前ら…」
魔王「そこまでやらかしたのなら、もう一つ、行くべきところがある」
199 = 29 :
城
国王「なっ、教皇が死んだだと」
大臣「はい、何も床で溺れ死んでいたとか。口の中に水ではない液体が沢山詰まっていたそうです」
国王「なんということだ…こんな時期に教皇が死んだとなると軍の士気が…」
>>何者だ!
>>はい、はい、退いた、退いた。
>>うぉっ!
国王「な、何の騒ぎだ」
魔王「お前が人間の王か。初めてあって早速悪いが聞きたいことがある」
魔王「なんか最近戦争とかやってるそうじゃないか。重税のせいで人々も悲鳴を上げてるというのに」
魔王「一体どこの国と喧嘩してるんだ」
国王「…我々が戦っているのは他の国ではない」
少女「じゃあ、誰なんですか」
国王「魔物だ」
魔王「…!」
200 = 29 :
国王「一年ぐらい前、人が住まない荒野に城が一つ出現、その城が現れた以来、そこからどんどん人間ではない怪物たちが現れている」
国王「各地から兵を集めて対応しているが、奴らが人間の領地まで来るのも時間の問題だろう」
魔王「魔物が…?」
魔王(我は何もしていない。となると…嫌な予感がする)
魔王「ちょっとその城というものに行ってみる必要があるな」
少女「城って?」
魔王「多分、魔王城だろう。どっかの魔王が自分の城ごとこの世界に来たのだ」
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