元スレ魔王「いい魔王」

みんなの評価 : ★
1 :
代行ID:bmalK8qN0
2 :
魔王「我は魔王」
魔王「魔王と言っても、まだ己の世界を持っていない雛魔王だけどな」
魔王「いや、魔王の卵という表現がもっと似合うのか?」
魔王「まだ127才しかなっていない我は魔王の中では魔王と呼ばれることも出来ない子供」
魔王「だけど、いつかは必ず立派な魔王になってみせる」
魔王「そして、今日はなんと、大魔王さまが各地の有名な魔王たちを集めさせて宴会を開く日だ」
魔王「無論己の世界すら配分されていない我が行けるような場所ではないが」
魔王「他の子供たちがそうであるように駄目と言われたらもっと見たくなる」
魔王「すごいだろうな、魔王たちの宴会…」
3 = 2 :
魔王たちの宴会場
魔王(おお、すごいなー)トウメイマホウなう
??「おいい!酒が足りぬぞ!酒はどこだ!!」ドガーン
メイド「ひっ!す、直ぐに持っていきます!」
魔王(うわ、あそこにいる魔王って【破壊神】の二名を持つ超有名な魔王だ。あんな人まで来てるのか)
魔王(もし我みたいな奴が入ってきてるのがバレたら塵も残らず消し去る!)
人間女「魔王さま、はい、あーん」
妖精「魔王さま、こちらの方が美味しいですよ」
??「うむ、確かにどれも美味だが、そろそろお前たちの方も食べたくなってきたぞ」モミモミ
女「いやん、魔王さま、こんな人目の多いところで…♡」
妖精「仕方なのない方ですわね。この女たらし」
??「うはは!」
魔王(あそこには居るのはハーレム魔王……両側に居る人間の女と妖精ってめっちゃ綺麗じゃないか。くそっ、我もあんな魔王になりたい!)
4 = 2 :
母魔(王)「はーい、子勇ちゃん、あーんして」
子勇「あーん」
母魔「美味しい?」
子勇「うん、すっごく美味しい♪」
母魔「そう、良かった」
魔王(あれは…誰だ?良く判らない。なんか子供連れてきてるし)
5 = 2 :
大魔王「楽しんでるようだな」
魔王(げっ!大魔王さま!?)
母魔「ええ、招待してくれてありがとう」
大魔王「隠居したと聞いたら、まさか人間の子供を連れ込んで来るとは…大した自信じゃないか」
母魔「連れてくるわよ。自慢の息子だもの」
大魔王「【破壊神】に並ぶ凶悪な魔王と呼ばれたお前も、すっかり丸くなったものだな」
母魔「もうやめたけどね。そういうあなたこそ、随分と丸くなったみたいじゃない?」
大魔王「……何の話だ」
母魔「……」ジー
魔王(なっ!こっちを見てる?そんな馬鹿な……)
6 = 2 :
魔王(ま、まさか、魔法が効いていないのか)
魔王(そんなはずは……)
子勇「……」ジー
魔王(って、この男の子までもこっち見てる?!)
魔王(まずい…取り敢えずここを離れよう)クルリ
メイド「きゃっ!!」
魔王「うわっ!」魔法解除
子勇「あ、解けた」
母魔「しかも料理の残りを持ってるメイドにぶつかったせいで全身に生ゴミぶっかけられちゃったわね」アラアラ
7 = 2 :
魔王「うわぁ……」
大魔王「…この魔王の恥めが!」
魔王「ひっ!」
大魔王「ここに居る魔王たちは皆して魔王たちの歴史に刻まれるほどの有名な魔王どもばかり」
大魔王「そんな魔王たちが貴様ごときの魔法を見抜けなかったと思ったのか」
魔王「じゃ、じゃあどうして…」
大魔王「…宴会を楽しむために見逃していたのだ。なのにこんな失態を見せるとは…」
大魔王「貴様のようなものが魔王になっても全ての魔王たちの恥になるだけだ」
大魔王「この場でその命を絶ってやる」
魔王「た、たすけ…」
魔王(わ、我はただちょっと見たかっただけなのに、こんなところで死ぬのか?)
9 = 2 :
母魔「……」
子勇「…」グイグイ
母魔「うん?」
子勇「……あれ、助けてあげて」
母魔「あぁ…うーん、でも魔王たちの宴会を台無しにした罪って結構重いのよね…」
子勇「…うん?」ウルウル
母魔「…もう、わかったわ」ハァ
10 = 2 :
大魔王「せめて痛みなく殺してやることをありがたく思え」
魔王(も、もう終わりか。ちゃんとした魔王にもなれずにこのまま…)
母魔「はい、そこちょっとストップ―」
大魔王「…なんだ」
母魔「うちの子がいい事思いついたんだけどね」
母魔「きっとあのまま殺すよりも皆楽しめると思うわよ」
破壊神「何だと?」
ハーレム魔王「聞こうではないか」
11 = 2 :
母魔「ねえ、君。魔王になってどれぐらい経つの?」
魔王「い、いいいま127才です」
母魔「じゃあまだ人間たちが居る世界に行ったことないわね」
魔王「は、はい…」
大魔王「何を考えている」
母魔「ねえ、この子に世界一つ任せてみない?」
大魔王「……!」
12 = 2 :
母魔「で、次の宴会にまでアイツが【良い魔王】になれたら、今回のこと許して次の宴会に参加させてやるってどう?」
大魔王「…こんな魔王に次元一つを渡せというのか」
母魔「別に新生のところなら構わないでしょう。逆に考えてみてよ。ここに命賭けてまで来る馬鹿な奴って普通居ないでしょ」
母魔「逆に大物かもしれないわよ」
大魔王「……」
破壊神「面白そうじゃないか。やらせてみたらどうだ、大魔王」
大魔王「…ふむ」
魔王「あ、ありがとうございま…」
破壊神「しかし!もし失態を見せるなら、今回のことも含めてそれ相応の罰を受けることになるだろう」
破壊神「今日ここで死んだ方がマシだったと思うぐらいにな」
魔王「……!!」ゾク
13 :
お、おう
14 = 2 :
魔王(どの道、我に選択の余地はない。寧ろこれはチャンスだ!)
魔王(良い魔王になって、ここに居る魔王たちに認められれば、我も立派な魔王になれる!)
魔王「やります!」
魔王「必ず【良い魔王】になってみせます!」
大魔王「……良いだろう」
大魔王「次の宴会が開くまで機会をやる。それまで良い魔王になっておけ」
大魔王「万が一にでも、貴様がここに居る魔王たちが納得するほどに良い魔王になれば、貴様がここに来るのを許してやる」
大魔王「だがその逆だった場合は…わかってるな
魔王「わ、わかりました!」
15 = 2 :
魔王「結局、新しく造られた世界に行くことになった」
魔王「一応生きるために言ったものの、我に出来るのだろうか」ハァ
母魔「そこの雛魔王ちゃん」
魔王「!あ、あなたは…」
母魔「危機一髪だったわね」
魔王「さ、先ほどはありがとうございました。この恩、必ずや…」
母魔「良いの、良いの。礼なら子勇に言いなさい。この子が言わなかったら、私もあなたなんか助けるつもりはなかったわ」
子勇「……」ネムイ
魔王「あ、…ありがとう…」
子勇「…頑張って」ニコッ
16 :
子勇のSS前読んだが同じ人か?
17 = 2 :
母魔「じゃあ、私たちはもう先に帰るわ。子勇も眠そうにしてるし」
子勇「…」スー
母魔「ああ、立ったまま寝ちゃ駄目」
魔王「あの、もう一つ、質問しても宜しいでしょうか」
母魔「なに?年と体重とスリーサイズ以外なら答えてあげるわ」
魔王「あの…【良い魔王】というのはどうすればなれるのでしょうか」
母魔「……それはあなたが見つけ出さないと駄目ね」
母魔「ただし一つだけ言ってあげれることはある」
魔王「なんですか」
母魔「魔王たるもの、自分が選んだ道を貫くための力を持ってなければ駄目ってこと」
魔王「……」
母魔「じゃあ、私は失礼するわね。もう会うことはないでしょうけど」テレポート
魔王「良い魔王、どうすればなれるんだろう」
18 = 2 :
新生の世界
魔王「ここが我に任せられた世界か」
魔王「ってここ何も居ないじゃないか」荒野
魔王「そうか。新しくできた世界。しかも我が初めての魔王」
魔王「城も、魔物もろくにいないわけだ」
魔王「まったくのゼロからはじめなければならないのか」
魔王「これはどうすれば良い魔王になれるのか更に分からなくなってきた」
魔王「…取り敢えず、歩くか」
19 = 2 :
魔王「荒野から出て緑陰のあるところに来たのは良いものの」森
魔王「本当に何もないな。魔物の魔力も感じないし」
魔王「一体こんな世界で何をどうすれば……」
??「ぴぃー、助けてー」
魔王「うん?」
少年A「なんだ、これ」
少年B「ぷよぷよしてる。おもしれー」チョンチョン
スライム「うええ、いじめないで」
魔王「何だ、スライムか。最弱の魔物じゃないか」
魔王「道理で気配を感じないわけだ」
魔王「となると…あの少年たちが例の【勇者】というものなのか?」
20 :
どうせ勇者とくっつく話なんだろ
21 = 2 :
魔王「まあ、スライムでもないよりはマシだろ。助けるか」
魔王「ちょっと魔王としての威厳とか出した方が良いな」
魔王「こらぁ!!」
少年A「な、何だ?」
スライム「ふえ?」
魔王「我が眷属を弄ぶ不届き者は誰だ!」魔力全開
少年B「な、何だあれ」
少年A「なんかヤバそう。逃げるぞ」
少年ズ「うわぁーー!」
魔王「ふん、気迫だけで逃げるとは…勇者も大したことないな」
スライム「」気絶中
魔王「」
22 = 2 :
魔王「おい、起きろ」
スライム「ひぇっ!」
魔王「情けない奴だ。あんな子供どもになめられて恥ずかしくないのか」
スライム「あ、あなたは、誰ですか」
魔王「我を知らぬとは愚かな」
魔王「我は魔王。お前たち魔物の主だ」
スライム「魔物…?」
魔王「…そこから知らぬのか」
スライム「ボクって【魔物】ですか?」
魔王「そうだ。そしてお前は魔王である我の第一の部下となるのだ。喜ぶが良い」
23 = 2 :
スライム「【魔王】…ってなんですか?」
魔王「それも知らぬのか。良いか。魔王とは……」
スライム「……?」
魔王(…って、我も魔王って何やるのか知らないじゃん。どうすれば良い魔王になるのか知らないし)
魔王「と、とにかく、とても強い存在なのだ」
魔王「あの勇者どもが我を見て逃げるのを汝も見ただろ」
スライム「…!」
スライム「ボクのこと助けてくれたんですか」
魔王「そうだ。元々なら我ほどの存在がスライムごときに話をかけるなどありえぬが」
魔王「良い魔王を目指している我であるから特別に話をしてやっているのだ」
スライム「【良い魔王】…?」
24 = 2 :
スライム「魔王さまは良い魔王さまなんですか」
魔王「いかにも」
スライム「…良い魔王さまだー」ピョンピョン
魔王(なんかはしゃいでる)
魔王「と、とにかく、汝はこれより我の眷属だ。どこまでも我に付いてくるが良い」
スライム「はい、魔王さま」
魔王(よし、他の魔王たちが見れば大したことのない一歩だが、我にとっては良い魔王への大きな第一歩だ)
25 = 2 :
スライム「これからどうするんですか、魔王さま」
魔王「そ、そうだな…どうしようか」
魔王(この先のことまったく考えてないからな…)
少年A「アイツだよ」
少年B「アイツが俺たちのことを…」
??「おい、お前」
魔王「はぁ?」
少女「お前があたしの弟たちのこと虐めたのか」
魔王(なんだありゃ……)
26 :
子勇て半年位前のアレか、>>1は受験大丈夫だったのか?
27 = 2 :
魔王「貴様は何者だ」
少女「あたしはこいつらの姉だ。あたしの弟を泣かせた奴は許さない」
魔王「健気な人間だな。だが、先に我の眷属を虐めたのは汝の弟の方だ」
少女「え?…そうなの?」
少年A「そ、そんなことしてないよ」
少年B「ちょっと面白そうだったから見てただけだ」
スライム「嘘だ。ボクのこと虐めたもん」ピョンピョン
少年B「い、いつだよ。何時何分何秒」
魔王(まるで子供喧嘩だな)
28 = 2 :
魔王「くだらん。スライム、行くぞ」クルリ
少女「あ、待って。まだ話が」道遮断
魔王「我の行く道を塞ぐな」強く横に押す
少女「きゃっ!」クギッ
少年ズ「お姉ちゃん!」
少女「あ、足首が…」
少年A「血、出てるよ」
魔王「ふん…」
スライム「……」
魔王「何をしている、行くぞ」
29 :
スライム「魔王さま」
魔王「なんだ」
スライム「先のは酷いと思います」
魔王「何の話だ」
スライム「さっきの人間の女の子、怪我してました」
魔王「だからなんだ。我の道を塞ぐ不届きもの、その場で殺してないだけマシだ」
スライム「でも……うーん……魔王さま、良い魔王って言ったのに。あんなことしたら、ボクのこと虐めた人間たちと変わらないです」
魔王「…我に【悪い】というのか」
スライム「…!」ゾクッ
スライム「で、でも……」
スライム「あ、あんな、ことしたら、……【良い魔王】じゃないと思います!」
30 = 2 :
魔王「……」スッ
スライム「ひっ!」ブルブル
魔王「…」ホイミ
少女「うぅ……あ、あれ?もう痛くない?」
魔王「これで良いだろ。行くぞ」
スライム「……?」
少女「どうして…あ、ちょっと!」
少年A「お姉ちゃん、もう大丈夫?」
少年B「あ、怪我なくなってる。血ももう流れない」
少女「……」
31 = 29 :
スライム「魔王さま、さっきのってなんですか?」
魔王「魔法だ」
スライム「【魔法】?」
魔王「魔王と、選ばれしごく一部の存在しか使えない力だ」
魔王「さっきのは回復の魔法だ」
スライム「あの人間の怪我を治してくれたんですか」
魔王「汝が言ったろ。あの人間を怪我させたら【悪い魔王】と」
魔王「我は【良い魔王】になるのだ。こんなところで汚点を残すつもりはない」
スライム「……」
32 = 29 :
魔王「汝は元からここに住んでいたのか」
スライム「住む?」
魔王「……」
スライム「…ボク、判らない。目覺めたらここに居て、いきなりさっきの奴らが虐めてきて…」
魔王「生まれたばかりなのか。スライムなら自然発生しやすいからな」
スライム「ごめんなさい」
魔王「謝る必要はない。しかし、となるとこれからどこかに城を作らないといかないな」
スライム「お城?」
魔王「うむ、魔王城だ」
魔王「いや、さすがに部下がスライム一匹じゃ大したものはつくれないな。せいぜい臨時基地と言ったところだ」
スライム「でも、どうやって造るのですか」
魔王「ふっ、我の力を見るが良い」スッ
スライム「あ!森の木たちが斬られていく!」
33 :
ラハール様、とはなんか違うかほす
34 = 29 :
魔王「まぁ、こんなものだ」
スライム「森の木であっという間に丸太の家が…」
魔王「暫くはこれで我慢するとしよう。入るぞ」
スライム「はい」ピョンピョン
家の中 居間
スライム「おお!!」キラキラ
魔王「材料が木しかなかったから取り敢えず木製のテーブルと椅子ぐらいしか置いてないが」
スライム「すごいです!魔王さま、すごいです!」
魔王「ふ、ふふん、褒めても何も出ぬぞ」ニヤニヤ
魔王「それに、まだまだ始まったばかりだ」
スライム「まだあるんですか」
35 :
読んでないけどおもんないことは確かだ
36 = 29 :
部屋
魔王「一変何も居ないこの部屋だが…」
スライム「何もないですね」
魔王「見てろ」スッ
スライム「おお、部屋の床に変な紋様が……」
魔王「転送」ウィーン
スライム「おおお!」キラキラ
魔王「我の元の世界にいた頃の部屋のものたちをここに持ってきた」
スライム「すごいです!あ、これなんかふかふかします」布団の上でピョンピョン
魔王「おい、我の布団の上ではしゃぐんじゃない」
37 = 29 :
スライム「この色んな色してる水入った瓶ってなんですか」
魔王「水ではない。我が趣味で作っているポーションだ」
スライム「ぽーしょん?」
魔王「魔法の力が入った薬だ。飲めばさっきのように回復できる薬から、状態異常回復出来る薬、投げたら爆発する薬とか色んなものが造れる」
スライム「ああ、これなんかボクと同じ色だ。美味しそう」キイテナイ
魔王「間違ってでも呑んだりするんじゃないぞ」
スライム「…ん?」ゴクゴク
魔王「おい!」
ボーン!
スライム「けほっ!けほっ!」真っ黒
魔王「……」
38 = 29 :
魔王「お前この部屋に入るの禁止な」
スライム「えー!そんなー」
魔王「また飲んだりしたら偉いことになるからな」
スライム「もう飲みませんから!せめてベッドで一緒に寝かせてください」
魔王「うるさい。お前なんか床で寝て十分だろ」
スライム「うぅぅ…」シクシク
魔王「…あ、素が出ちゃった」
スライム「?」
魔王「コイツはあまり差を感じないようだが…」
魔王「まあ、いいや。なんか面倒くさくなってきたし」
魔王「取り敢えず、今日はもう日が暮れたから寝るぞ。お前はそこで適当に寝てろ」
スライム「ガーン」
39 :
子勇てあれかー懐かしい
40 = 29 :
人間の村、教会
少女「今日のアイツは一体なんだったんだろう。この村の人ではなさそうだったし」ガチャガチャ
少年A「お姉ちゃん」
少年B「ご飯まだー」
少女「はい、はい、今行きますよ」
少女「それはそうとお前たち、あたしは森で薬草を採ってきたさいと言ったはずだけど、明らかに森の奥まで入ってたよね」
少年ズ「ギクッ」
少女「サボる気満々だったよね」
少年A「うっ…Bがサボろうって言ったんだ」
少年B「あ、お前!」
少女「どっちも一緒よ」ゴン ゴン
少年ズ「いて!」
少女「まったく」
41 = 29 :
神父「少女」
少女「あ、神父さま」
少女「他の子たちはもう寝ました」
神父「そうですか」
神父「今日は坊主たちが仕事をせず森に行っていたと」
少女「すみません。あたしがちゃんと監督してなかったせいで…」
神父「子供の習性というものです。仕方のないことです」
神父「に比べると、少女はもうちょっと遊びまわる年だと思いますけどね」
少女「あ、神父さま、実は今日森で変な人に会ったのですけど…」
神父「変な人…?」
42 = 29 :
少女説明中
神父「……」
少女「不思議ですよね。手を伸ばしただけで傷が治るって…」
神父「…少女、明日から子供たちにあの森に近づかないように言っておいてください。もちろんあなたもですよ」
少女「え、いきなりどうしてですか?」
神父「貴女が言っていたその者、危険な存在かもしれません」
少女「…わかりました」
少女(ちょっとおかしな人ではあったけど、危なげな人には見えなかったけどな…)
43 :
わふ
44 :
前に書いたssの話が出た時はスレタイを具体的に書くべし
気になるだろうが
45 :
展開が遅い
46 = 29 :
翌日
魔王の家
魔王「第一回【良い魔王】になろうの会を始める」
スライム「わーい」ピョンピョン
魔王「まず、良い魔王とは何か、それからしっかりしなければならない」
魔王「魔王とは元々多くの魔物たちを司る存在と言って魔王と呼ばれた。だからこそ魔王にはどの魔物よりも強くなければならない」
魔王「だが、それは基本的な条件でしかないのだ」
魔王「【良い魔王】という更なる高みを目指すには何をすればいいか。それを考えなければならない」
スライム「はい」ピョン
魔王「よし、スライム、言ってみろ」
スライム「良い魔王なら良い事をすると思います」
魔王「ふむ、それは具体的にどんなものだ?」
47 = 29 :
スライム「例えば、昨日魔王さまがやったように傷ついた人を癒してあげるとか」
魔王「ふむ」
スライム「後は…困ってるところを助けてくれたらいい魔王になれると思います」
魔王「…なんか地味だよな」
スライム「?」
魔王「魔王ならもっとこう…大きくでないといけないと思うんだがな」
スライム「魔王さまそんなに大きくないですし」
魔王「体躯のことではない!」プヨ
スライム「いた」
魔王「…」
スライム「ひぅー」シクシク
魔王「…わるい、痛かったか?」オロオロ
48 = 29 :
魔王「ごほん!とにかく、我は動き回ることは嫌いだ。魔王なら、そういうことは部下たちに任せて、自分は統率だけしていればいいんだ」
スライム「部下ってボクのことですか?」
魔王「そうだ。だからお前が外で困ってる奴らが居たら我に伝えろ」
スライム「で、でも、ボク昨日みたいに虐められたりしたら嫌です」
魔王「狼狽えるな。我の部下であるなら勇ましく進むのだ!」
スライム「無理ですー」ブルブル
コンコン
魔王「?」
49 = 29 :
魔王「誰だ。昨日建てたばかりの家の門を叩くとは」ガチャ
少女「あ」
魔王「…貴様は」
少女「やっぱり、お前の家だったんだ」
魔王「分かって尚この門を叩いたというのか。いい度胸しているな」
少女「あのさ、ちょっと入れさせてくれない」
魔王「何故我が貴様などを家に上がらせなければならぬ」
少女「聞きたいことがあるの」
魔王「……何だ」
少女「ね、お前って悪い奴なの?」
魔王「…は?」
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