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    元スレ折木「俺が過去になる前に」

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    51 = 48 :

    53 = 47 :


    仮にこの件が千反田の一言が引き金だったとしても、

    折木「この件に関してお前に責任はない。お前は悪くない」

    える「折木さん…………」

    福部「」ニヤニヤ

    摩耶花「…………ふんっ」

    折木「だから全部話せ。いいな?」

    える「………はい、わかりました」

    56 = 47 :


    ………
    ………………
    ………………………

    結論から言うと、新しい情報は何も出てこなかった。
    千反田とその男の会話は他愛ない世間話の域を出ず、
    決定的な手掛かりは見つからなかった。

    摩耶花「……あれだけ自信満々だったくせに」

    うぐっ。

    福部「まぁまぁ摩耶花。ホータローだってたまにはそういうこともあるさ」

    折木「お前ら………」

    58 = 47 :


    この二人にかまっていても仕方がない。話をもどそう。
    とは言うものの、すでに話は振り出しに戻ってしまっているのだが。

    『その男はどうして驚いたのか』。

    その男は千反田の言ったことに驚いたのは間違いない。
    だが、それは話の内容ではない。
    だとしたら、そいつはいったい何に驚いたというんだ?

    える「折木さん………」

    折木「……………」

    60 = 47 :


    折木「………もしかして」

    える「折木さん?」

    折木「千反田。そいつが驚いたのは別れ際だと言ったな」

    える「………? はい、そうですが」

    折木「その別れ際に何を言ったのか正確に思い出してみろ」

    える「正確に……?」

    62 :

    書き溜めてからスレ立てなさいよ

    63 = 47 :


    折木「そうだ」

    話の内容に問題がないのなら、
    本当にこいつが無意識に言った何気ない一言が原因だと考えられる。
    「言葉の端々に」というやつだ。

    福部「コアじゃないならディティールに、ってことかい?
       その意見にはちょっと賛同しかねるなぁ」

    折木「そうか?」

    福部「だってそうだろう?デリカシーの欠片もないホータローならともかく、
       千反田さんが無意識に人を傷つけるようなことなんて言う訳がない」

    摩耶花「私もそう思う。ちーちゃんに限ってそれはありえないわ」

    65 :

    67 = 47 :

    もっともな意見だが、それでは不十分だ。
    しかしそれを説明するとなると、千反田が聞いていると都合が悪い。

    折木「里志」

    福部「ん?」

    折木「伊原」

    摩耶花「何よ?」

    折木「耳を貸せ」

    俺は手招きをしながら、二人に小声で促した。

    伊原「はぁ?言いたいことがあるならここで言いなさいよ」

    阿呆、でかい声で言うんじゃない

    68 = 48 :

    摩耶花が生き生きしてる

    69 :

    栃木に見えた

    70 = 47 :


    折木「いいから早く」

    福部「ふーん……わかった」イソイソ

    伊原「ふくちゃん!……もうっ!早く言いなさいよ」イソイソ

    える「え?三人ともどうしたんですか?」

    千反田が俺の背後でうろたえているような気がするが、
    気にせずに三人で部室の隅に集まって内緒話を始めた

    折木「(………いいか)」ヒソヒソ

    える「あ、あの!」

    折木「(確かに千反田の心ない一言がそいつを傷付けたとは考えていない)」ヒソヒソ

    72 = 47 :


    える「何をお話しされているんですか!?」

    摩耶花「(だったら何が原因だってのよ!)」ヒソヒソ

    折木「(話は最後まで聞け。傷つけるようなことはなくても………)」ヒソヒソ

    える「あのー!」




    折木「誤解させるようなことは言うだろ。間違いなく」

    福部「…………」

    摩耶花「…………」

    74 :

    経験者は語る

    75 = 47 :


    える「もしもーし!」

    福部「あり得るね」

    摩耶花「あり得るわね」

    える「何がありえるんですか!?」

    理解を得られたようで何よりだ。

    折木「何でもないぞ千反田。さぁ、話の続きだ」

    える「どうして流そうとするんですか!?一体何をお話していたのか、
       私、気になりま……」

    折木「言 っ て る 場 合 か ?」

    77 = 65 :

    78 :

    ヌッ

    80 = 47 :

    える「あぅ………」

    折木「いいから話せ。こんどこそ洗いざらい全部だ」

    える「わかりました。
    ええと……一しきりお話しした後、随分時間が経ってしまったことに気が付いて、
       お別れのご挨拶をして……」

    折木「その『お別れのご挨拶』で何を言ったんだ?」

    える「え?それはもちろん、




      『それでは失礼します、○○さん』、と」

    折木「」

    福部「」

    摩耶花「」

    82 :

    あくしろよ

    83 = 47 :


    まさかとは思うが………
    これが原因?
    いや、まさか……

    折木「………ひとつ聞きたい」

    える「は、はい!何ですか?」

    折木「そいつに会うのは卒業して以来初めてだったんだよな」

    える「はい」

    折木「………集合」

    福部「」ガタッ

    摩耶花「」ガタッ

    える「またですか!?」

    86 = 47 :


    折木「(………どう思う?)」ヒソヒソ

    福部「(いやー、それだけで勘違いするにはちょっと弱くないかな)」ヒソヒソ

    摩耶花「(私もそう思う)」ヒソヒソ

    折木「(………じゃあ質問を変える)」ヒソヒソ

    折木「これだけだと思うか?」ヒソヒソ

    福部「…………」

    摩耶花「…………」

    87 = 66 :

    91 = 47 :


    える「どうして私には内緒なんですか!」

    折木「……千反田、もう一つ訊いていいか」

    える「私の質問は無視ですか!?」

    折木「逆に、最初に声をかけたときは何て言った?」

    える「えっ?最初ですか?」

    折木「そうだ。話しかけたときの第一声だ」

    える「………えーっと
       最初に『お久しぶりですね』と声をおかけしました」

    折木「次」

    92 = 66 :

    93 :

    えるかわいいよえる

    94 = 47 :


    える「次ですか?えっと、その方が反応に困っていたようなので、
       『覚えていないのも無理はありませんね』と言った後、
       『印地中学校出身の千反田えるです。お久しぶりですね』と自己紹介をしました」

    折木「…………」

    福部(それは………)

    摩耶花(ちーちゃん………)

    折木「最後に一つ訊きたい」

    える「は、はい」

    折木「そいつに会ったのは、本当に卒業以来始めてか?」

    える「卒業以来……というと?」キョトン

    折木「……お前とそいつが印地中を卒業してから一年間本当に会ったことがなかったのか?」

    96 = 84 :

    こっちはほんわかする

    97 = 47 :


    える「一年間………どうして一年なんですか?」

    こいつは……!

    折木「だから、お前とそいつはほぼ一年前に印地中を卒業したんだろうが」

    える「………あのぅ、折木さん。折木さんは何か勘違いをされてると思うんですが……」

    折木「はぁ?」

    える「先輩が卒業されたのは3年前です」

    折木「…………………先輩?」





    える「その方は同級生ではなくて、二学年上の先輩なんですけど………」

    折木「……………………………は?」

    99 = 47 :

    える「あれ?私、同級生だって言いましたっけ?」

    福部「…………言ってないね」

    摩耶花「………………ついでに先輩とも言ってないわ」

    里志と伊原はどっと疲れたように机やいすにもたれかかって脱力している。
    無理もないか。

    折木「………生徒会長をしていたというのは?」

    える「私が印地中に入学した時の生徒会長がその方だったんです」

    折木「……………さいで」

    100 :

    最後まで頼む


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