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元スレP「かまいたち風の夜」
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ご飯食べたらまた適当にやりますね
ネタルートを希望する場合は 談話室→千早 か 初めから です
ピンクルートはフラグを立てながらそれっぽい選択肢を選べばいいようになってます
ネタルートを希望する場合は 談話室→千早 か 初めから です
ピンクルートはフラグを立てながらそれっぽい選択肢を選べばいいようになってます
ただいま戻りました
修羅場トリオの三人に関しては自分の部屋で選択肢を出すようにします
それと律ちゃんは専用ルート以外だと本気で事件解決しそうなので出番少なめです ごめんなさい
それじゃレス番指定お願いします >>+4
修羅場トリオの三人に関しては自分の部屋で選択肢を出すようにします
それと律ちゃんは専用ルート以外だと本気で事件解決しそうなので出番少なめです ごめんなさい
それじゃレス番指定お願いします >>+4
http://www.youtube.com/watch?v=aRVXqUtkmVw&feature=context-chv
空は広く青く広かった。
雲ひとつ無くまさに快晴と断言できる。
首を動かすと、真っ白な斜面を軽快に滑る人達が見えた。
ズザシュッ! と、キレのいい効果音を伴って、粉雪が削り節みたいに顔にかかった。
真上から真が覗き込んでくる。
真っ黒なゴーグルがボーイッシュな髪形によく似合っていた。
真「プロデューサー大丈夫ですか? 思いっきり転んでましたけど……」
P「冷たい。主に顔と耳が」
雪面へ大の字にへばりついていた俺は、寝起きさながらにゆっくりと身を起こした。
板とストックが4メートルほど下に突き刺さっているのが見える。
リフトの上から笑い声が聞こえた。
空は広く青く広かった。
雲ひとつ無くまさに快晴と断言できる。
首を動かすと、真っ白な斜面を軽快に滑る人達が見えた。
ズザシュッ! と、キレのいい効果音を伴って、粉雪が削り節みたいに顔にかかった。
真上から真が覗き込んでくる。
真っ黒なゴーグルがボーイッシュな髪形によく似合っていた。
真「プロデューサー大丈夫ですか? 思いっきり転んでましたけど……」
P「冷たい。主に顔と耳が」
雪面へ大の字にへばりついていた俺は、寝起きさながらにゆっくりと身を起こした。
板とストックが4メートルほど下に突き刺さっているのが見える。
リフトの上から笑い声が聞こえた。
響「プロデューサーはどんくさいなぁ。自分初めてだけどもうパラレルできるぞ」
得意げに目を輝かせて響がからかってきた。
悔しい。最初は俺が教えてやったのに数時間で抜かされてしまった。
P「響はダンスやってるからな」
理由になってないな、と自分でも思いながら立ち上がる。
冷たい風が汗ばんだ体に心地良い。
遠くに見える尾根はどこまでも白く、雄大な気持ちになった。
髪に絡んだ雪を払って、慎重に板を回収しようと足を持ち上げると
春香「うわ! うわわわ! ど、どいてくださーい!」
P「え?」
声に驚きながら振り返ると、真と響が左右にスーっと別れたのが見えた。
その間を春香が直滑降で……。
A 避けない
B 避ける ←NEW!
得意げに目を輝かせて響がからかってきた。
悔しい。最初は俺が教えてやったのに数時間で抜かされてしまった。
P「響はダンスやってるからな」
理由になってないな、と自分でも思いながら立ち上がる。
冷たい風が汗ばんだ体に心地良い。
遠くに見える尾根はどこまでも白く、雄大な気持ちになった。
髪に絡んだ雪を払って、慎重に板を回収しようと足を持ち上げると
春香「うわ! うわわわ! ど、どいてくださーい!」
P「え?」
声に驚きながら振り返ると、真と響が左右にスーっと別れたのが見えた。
その間を春香が直滑降で……。
A 避けない
B 避ける ←NEW!
すんでのところで身をかわした。
風切り音を残して真横を誰かが通っていく。
「うわあああぁぁぁ……」とドップラー効果を実演しながら春香は真っ直ぐ滑っていった。
P「いやぁ、スキーって難しいね!」
青空に負けないくらい爽やかに言った。
真・響「………………」
賛同は得られなかった。コイツラだって避けたくせに……。
二人の視線は厳しく、俺はヨロヨロとボーゲンでパークまで降りた。
汗をびっしょりかいて、雪に顔をうずめたくなるほどだ。
板を抱えて休憩所を探していると、
やよい「あ、プロデューサー! 大変なんです!」
やよいが血相を変えて走ってきた。
風切り音を残して真横を誰かが通っていく。
「うわあああぁぁぁ……」とドップラー効果を実演しながら春香は真っ直ぐ滑っていった。
P「いやぁ、スキーって難しいね!」
青空に負けないくらい爽やかに言った。
真・響「………………」
賛同は得られなかった。コイツラだって避けたくせに……。
二人の視線は厳しく、俺はヨロヨロとボーゲンでパークまで降りた。
汗をびっしょりかいて、雪に顔をうずめたくなるほどだ。
板を抱えて休憩所を探していると、
やよい「あ、プロデューサー! 大変なんです!」
やよいが血相を変えて走ってきた。
P「ちょ、ちょっと、そん、なに、引っ張らないで」
グイグイと腕を引かれて案内されたのはパークから外れた林の中だ。
一面白一色の中に、茶色と緑が健気に残っている。
乱立する樹木をひょいひょいと避けながら先導するやよいを、必死になって追いかけた。
気分はアリスだった。
雪歩「あ、プロデューサー!」
ぽっかりと丸く開けた場所に雪歩は立っていた。
傍らには、こんなときにでも持ち歩いているシャベルが突き立っている。
しかし、それらをぶっ飛ばすほどの強烈な景色が目の前に繰り広げられていた。
P「うぉ……、これはすごいな……」
絶句してしまった。
円形の広場には無数の雪だるまが建造されていた。
大きさは俺くらいの巨大なものから、手のひらに乗るほどの小さな者まで様々だ。
小枝とマンリョウの実で表情豊かに彩られている。
グイグイと腕を引かれて案内されたのはパークから外れた林の中だ。
一面白一色の中に、茶色と緑が健気に残っている。
乱立する樹木をひょいひょいと避けながら先導するやよいを、必死になって追いかけた。
気分はアリスだった。
雪歩「あ、プロデューサー!」
ぽっかりと丸く開けた場所に雪歩は立っていた。
傍らには、こんなときにでも持ち歩いているシャベルが突き立っている。
しかし、それらをぶっ飛ばすほどの強烈な景色が目の前に繰り広げられていた。
P「うぉ……、これはすごいな……」
絶句してしまった。
円形の広場には無数の雪だるまが建造されていた。
大きさは俺くらいの巨大なものから、手のひらに乗るほどの小さな者まで様々だ。
小枝とマンリョウの実で表情豊かに彩られている。
やよい「そっちじゃないんです!」
P「え?」
眼前の光景に圧倒されているとやよいがさらに腕を引いてくる。
雪歩「こ、この子なんですけど……」
差し出されたのは雪ウサギ。
雪で作られた真っ赤な目をしたウサギだった。
P「????」
ワケがわからない。
これがどうしたというのだろうか?
雪歩「い、生きてるんです、この子」
P「はぁ?」
半笑いになってしまった。
冗談にしては中途半端で、どう笑えばいいのかよくわからなかったからだ。
P「え?」
眼前の光景に圧倒されているとやよいがさらに腕を引いてくる。
雪歩「こ、この子なんですけど……」
差し出されたのは雪ウサギ。
雪で作られた真っ赤な目をしたウサギだった。
P「????」
ワケがわからない。
これがどうしたというのだろうか?
雪歩「い、生きてるんです、この子」
P「はぁ?」
半笑いになってしまった。
冗談にしては中途半端で、どう笑えばいいのかよくわからなかったからだ。
ピクピク
P「……!」
目を疑った。
雪ウサギの耳が動いたのだ。
作り物めいたところは少しもなく、まったくの自然そのままに雪で出来た耳が痙攣した。
P「生き……てる? そんなばかな……」
俺の理解を超えていた。
やよい「あの……、わたしと雪歩さんで雪だるまを作ってたんですけど」」
P「うん」
やよい「この子、いつの間にか近くにいて」
雪歩「最初はやよいちゃんが作ったんだと思って」
やよい「わたしは雪歩さんが作ったと思ってました」
P「なるほど」
なにがなるほどなのか良くわからなかったが頷いた。
こういうときに年長者は落ち着いていなければならない。内心ではパニック寸前だったけど。
P「……!」
目を疑った。
雪ウサギの耳が動いたのだ。
作り物めいたところは少しもなく、まったくの自然そのままに雪で出来た耳が痙攣した。
P「生き……てる? そんなばかな……」
俺の理解を超えていた。
やよい「あの……、わたしと雪歩さんで雪だるまを作ってたんですけど」」
P「うん」
やよい「この子、いつの間にか近くにいて」
雪歩「最初はやよいちゃんが作ったんだと思って」
やよい「わたしは雪歩さんが作ったと思ってました」
P「なるほど」
なにがなるほどなのか良くわからなかったが頷いた。
こういうときに年長者は落ち着いていなければならない。内心ではパニック寸前だったけど。
雪歩「どうしましょう……?」
本当にどうしましょうか。
ウサギはそんな俺たちにお構い無しに雪歩の手の平でくつろいでいた。
P「うーん……。自然のものは自然に返すのが一番なんだけど……」
造形はモロに人工物だ。
これを自然のものと言い切っていいものだろうか?
天然由来100%ではあるけども。
やよい「やっぱり飼えないですよね……?」
どこかに望みを残したまま聞かれた。
P「うん……、そもそもこいつがなんなのかすらよく分からないからなぁ……」
松の葉に良く似た鋭いひげがひくひくと動く。
雪歩「でも可愛いですぅ」
それは同意だ。
愛くるしい所作で雪ウサギは鼻先を掻いている。
本当にどうしましょうか。
ウサギはそんな俺たちにお構い無しに雪歩の手の平でくつろいでいた。
P「うーん……。自然のものは自然に返すのが一番なんだけど……」
造形はモロに人工物だ。
これを自然のものと言い切っていいものだろうか?
天然由来100%ではあるけども。
やよい「やっぱり飼えないですよね……?」
どこかに望みを残したまま聞かれた。
P「うん……、そもそもこいつがなんなのかすらよく分からないからなぁ……」
松の葉に良く似た鋭いひげがひくひくと動く。
雪歩「でも可愛いですぅ」
それは同意だ。
愛くるしい所作で雪ウサギは鼻先を掻いている。
P「そうだな、じゃあ帰るまで」
そう言って腕時計を確認した。
P「あと一時間だな。それまでは一緒に遊べるよ」
残された時間は親睦を深めるには物足りず、未練を残すには十分な時間だった。
二人が走り回るとそのあとをウサギがついて走り、抱き上げれば目を(どういう構造なのか)細めて嬉しそうだ。
雪だるまで埋まった広場は二人と一匹の声でさらに賑やかになった。
俺はその光景をいっぺんに視界に納めようと思い、数歩後ずさる。
カメラを持って来れば良かった。そう思うほどに幻想的だった。
さらにいい位置を探そうとジリジリと下がっていくと、背中から硬いものにぶち当たった。
P「おっとっと……」
振り返ると俺より頭一つ小さい雪だるまが両手を広げていた。
春香を模したのか頭にはリボン型に葉っぱがくっつけられていた。
そう言って腕時計を確認した。
P「あと一時間だな。それまでは一緒に遊べるよ」
残された時間は親睦を深めるには物足りず、未練を残すには十分な時間だった。
二人が走り回るとそのあとをウサギがついて走り、抱き上げれば目を(どういう構造なのか)細めて嬉しそうだ。
雪だるまで埋まった広場は二人と一匹の声でさらに賑やかになった。
俺はその光景をいっぺんに視界に納めようと思い、数歩後ずさる。
カメラを持って来れば良かった。そう思うほどに幻想的だった。
さらにいい位置を探そうとジリジリと下がっていくと、背中から硬いものにぶち当たった。
P「おっとっと……」
振り返ると俺より頭一つ小さい雪だるまが両手を広げていた。
春香を模したのか頭にはリボン型に葉っぱがくっつけられていた。
これ以上うしろに下がると春だるまを倒してしまうと判断した俺は、その場でうさぎと少女を観察する。
P「……いいね!」
親指をグッと立ててみた。
モコモコした手袋が邪魔でイマイチ決まらなかったけど。
ポンポン
P「ん? なに?」
肩を叩かれて返事をする。
今はやよいがウサギを頭の上に乗せていた。
微笑ましい姿を目に焼き付けようと食い入るように眺めていると
ポンポン
P「だからなに?」
邪魔しないで欲しいのだが。
P「……いいね!」
親指をグッと立ててみた。
モコモコした手袋が邪魔でイマイチ決まらなかったけど。
ポンポン
P「ん? なに?」
肩を叩かれて返事をする。
今はやよいがウサギを頭の上に乗せていた。
微笑ましい姿を目に焼き付けようと食い入るように眺めていると
ポンポン
P「だからなに?」
邪魔しないで欲しいのだが。
ポンポン
P「あぁもう、なんだよ。口で言えばすむ話だろ?」
振り返って俺は理解した。
口が無かったのだ。
春だるまは器用に太い枝を使って俺の肩を叩いていた。
P「」
言葉をなくしてじっと見ていると、なかったはずの口が開いた。
獰猛なサメを思わせる大きな口には真っ白に尖った歯がのこぎりの様に並んでいた。
P「な、な、な……」
春だるまの口がカチカチと音を鳴らして開閉する。
親指ほどの太さだった腕はいつの間にか俺の腕よりも太くなっていた。
P「あぁもう、なんだよ。口で言えばすむ話だろ?」
振り返って俺は理解した。
口が無かったのだ。
春だるまは器用に太い枝を使って俺の肩を叩いていた。
P「」
言葉をなくしてじっと見ていると、なかったはずの口が開いた。
獰猛なサメを思わせる大きな口には真っ白に尖った歯がのこぎりの様に並んでいた。
P「な、な、な……」
春だるまの口がカチカチと音を鳴らして開閉する。
親指ほどの太さだった腕はいつの間にか俺の腕よりも太くなっていた。
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
後ろに跳んだ。
寸前まで俺がいた場所に春だるまが食らいつく。
足が無いのににじり寄って来る姿はシュールすぎて笑えない。というか怖い。
股座が縮み上がるのを感じながら雪歩たちの事を思い出した。
P「雪歩! やよい!」
叫びながら振り返ると
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
広場にいた雪だるまはすべて春だるまに変わっていた。
P「う、うわ、うわわわわわ!」
両腕を振り回して牽制する。二人はどこだ?
後ろに跳んだ。
寸前まで俺がいた場所に春だるまが食らいつく。
足が無いのににじり寄って来る姿はシュールすぎて笑えない。というか怖い。
股座が縮み上がるのを感じながら雪歩たちの事を思い出した。
P「雪歩! やよい!」
叫びながら振り返ると
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
広場にいた雪だるまはすべて春だるまに変わっていた。
P「う、うわ、うわわわわわ!」
両腕を振り回して牽制する。二人はどこだ?
奇妙なものを見つけた。
一見するとそれは雪だるまが倒れているようにしか見えなかった。
異常なのはその雪だるまが、動物の生々しさを持ってうごめいている事だ。
すごく、嫌な予感がした。
二人はどこだ?
春だるまはうごめく集団を気にしてチラチラとそちらを見ている。
二人はどこだ?
俺は大声をあげた。
P「雪歩ー!! やよいー!! どこだー!!」
二人はどこだ?
倒れた雪だるまと、その周囲の地面が赤く滲んできた。
二人は、どこだ。
一見するとそれは雪だるまが倒れているようにしか見えなかった。
異常なのはその雪だるまが、動物の生々しさを持ってうごめいている事だ。
すごく、嫌な予感がした。
二人はどこだ?
春だるまはうごめく集団を気にしてチラチラとそちらを見ている。
二人はどこだ?
俺は大声をあげた。
P「雪歩ー!! やよいー!! どこだー!!」
二人はどこだ?
倒れた雪だるまと、その周囲の地面が赤く滲んできた。
二人は、どこだ。
一番ありえそうな解答だけは受け入れられなかった。
たとえ赤く染まった地面に雪ウサギの残骸が落ちていたとしても。
凛と引き締まった雪景色に、鉄の臭いが混じったとしても。
P「お、おおおおおおおお!!??」
足元から雪で覆われた石を担ぎ上げる。
普段なら、泣き言を言ってしまうほどに重いその重量が今は頼もしい。
頭上に高々と掲げ、俺は紅色の雪を踏んだ。
P「――――――――――――!!」
なにを叫んでいるのか自分でも分からない。
ただそこに込められた意思は正確に両腕を通して石に伝わった。
中央めがけて投げ込んだ石は春だるまA、B、Cの頭を粉々に打ち砕いた。
遠くから眺めている春だるまに動揺が走ったのが分かる。
雪の塊をかき分けると、まん丸な目玉がこちらを見ていた。
たとえ赤く染まった地面に雪ウサギの残骸が落ちていたとしても。
凛と引き締まった雪景色に、鉄の臭いが混じったとしても。
P「お、おおおおおおおお!!??」
足元から雪で覆われた石を担ぎ上げる。
普段なら、泣き言を言ってしまうほどに重いその重量が今は頼もしい。
頭上に高々と掲げ、俺は紅色の雪を踏んだ。
P「――――――――――――!!」
なにを叫んでいるのか自分でも分からない。
ただそこに込められた意思は正確に両腕を通して石に伝わった。
中央めがけて投げ込んだ石は春だるまA、B、Cの頭を粉々に打ち砕いた。
遠くから眺めている春だるまに動揺が走ったのが分かる。
雪の塊をかき分けると、まん丸な目玉がこちらを見ていた。
なんだこれ。
手袋を外しつまみあげると思ったよりも硬い。
思ったよりも? 俺はコレがなんなのか知っているのか?
よく分からなかった。
ざくざくと掘り進めると茶色っぽい髪が出てきた。
長い癖っ毛と短い直毛だ。
P「手が冷たいなぁ……」
春だるまに見守られながら俺は素手で雪を掘っていく。
シャベルがあれば楽なのに。
P「なぁ雪歩。ちょっとシャベル貸してくれない? すぐに返すから」
返事は無かった。
P「あぁ、まだ使うのね。了解、終わったら貸してくれよな」
真っ赤な雪はなぜか温かかった。
手袋を外しつまみあげると思ったよりも硬い。
思ったよりも? 俺はコレがなんなのか知っているのか?
よく分からなかった。
ざくざくと掘り進めると茶色っぽい髪が出てきた。
長い癖っ毛と短い直毛だ。
P「手が冷たいなぁ……」
春だるまに見守られながら俺は素手で雪を掘っていく。
シャベルがあれば楽なのに。
P「なぁ雪歩。ちょっとシャベル貸してくれない? すぐに返すから」
返事は無かった。
P「あぁ、まだ使うのね。了解、終わったら貸してくれよな」
真っ赤な雪はなぜか温かかった。
指先の感覚がなくなり爪が半分なくなった頃、ようやく地面が見えてきた。
黒っぽく凍りついた土を見ていると、ここでなにが起きたのか忘れてしまいそうだ。
一度引っ込んだはずの汗が目に入り、悲しくも無いのに涙が出てきた。
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
P「どうした春香」
転ばないようにか、春香がゆっくりとこちらに向かってくる。
あいつの転び癖はいつになったら治るんだろうか?
掘り返した雪は黒い土と赤い何かで汚らしい。
真っ白な部分を選んで寝転がった。
青い空と冷たい風が気持ちいい。
雪はフカフカしてて思ってたよりもずっと温かかった。
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
P「早く来いよ」
俺の言葉を合図に、数え切れないほどの春だるまがのしかかってきた。
頭蓋が砕ける音を聞くまでにそう時間はかからなかった。
黒っぽく凍りついた土を見ていると、ここでなにが起きたのか忘れてしまいそうだ。
一度引っ込んだはずの汗が目に入り、悲しくも無いのに涙が出てきた。
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
P「どうした春香」
転ばないようにか、春香がゆっくりとこちらに向かってくる。
あいつの転び癖はいつになったら治るんだろうか?
掘り返した雪は黒い土と赤い何かで汚らしい。
真っ白な部分を選んで寝転がった。
青い空と冷たい風が気持ちいい。
雪はフカフカしてて思ってたよりもずっと温かかった。
春だるま「プゥウウウウロオデュウサアササササササン」
P「早く来いよ」
俺の言葉を合図に、数え切れないほどの春だるまがのしかかってきた。
頭蓋が砕ける音を聞くまでにそう時間はかからなかった。
――――――――――――――――――
P「と言う夢を見たんだが……」
響「こ、怖すぎるぞ……」
真「あの、本当に病院行かなくていいんですか?」
春香「それよりも私の扱い悪すぎませんか!?」
P「妥当だと思うぞ」
じろりと見ながら言ってやる。
目が覚めると足首が動かなかった。
避けそこなった俺は変な体勢で春香と絡まりあってパーク付近まで転がったそうだ。
ちなみに春香は無傷である。文句の一つも出るというものだ。
P「と言う夢を見たんだが……」
響「こ、怖すぎるぞ……」
真「あの、本当に病院行かなくていいんですか?」
春香「それよりも私の扱い悪すぎませんか!?」
P「妥当だと思うぞ」
じろりと見ながら言ってやる。
目が覚めると足首が動かなかった。
避けそこなった俺は変な体勢で春香と絡まりあってパーク付近まで転がったそうだ。
ちなみに春香は無傷である。文句の一つも出るというものだ。
響「鬱屈してるのかなぁ……、とてもそうは見えないけど」
P「失礼な。これでも繊細な精神と貧弱な肉体だと自負しているんだぞ」
真「全然自慢できてませんよ、それ」
春香「あははは……」
パークの中は熱気がこもり動いてもいないのに汗が出てきた。
春香「何か飲み物買ってきますね。プロデューサーさんは私が見てるから二人とも行ってきてもいいんだよ?」
春香の言葉に二人は顔を見合わせて
真「じゃあ、お言葉に甘えて行って来ようかな」
響「春香、貸し一つだぞ」
春香「えー……」
なんだか良くわからなかったが響に借りを作ったようだった。
コーヒーを頼むとワタワタと動き、人にぶつかって頭を下げながら春香はフードコートへ歩いていった。
P「失礼な。これでも繊細な精神と貧弱な肉体だと自負しているんだぞ」
真「全然自慢できてませんよ、それ」
春香「あははは……」
パークの中は熱気がこもり動いてもいないのに汗が出てきた。
春香「何か飲み物買ってきますね。プロデューサーさんは私が見てるから二人とも行ってきてもいいんだよ?」
春香の言葉に二人は顔を見合わせて
真「じゃあ、お言葉に甘えて行って来ようかな」
響「春香、貸し一つだぞ」
春香「えー……」
なんだか良くわからなかったが響に借りを作ったようだった。
コーヒーを頼むとワタワタと動き、人にぶつかって頭を下げながら春香はフードコートへ歩いていった。
時計を見ると16時半だ。
時間までここでノンビリ過ごすのもいいだろう。
そう思ってた。
やよい「あ、プロデューサー! 大変なんです!」
やよいが血相を変えて走ってくるまでは。
終
時間までここでノンビリ過ごすのもいいだろう。
そう思ってた。
やよい「あ、プロデューサー! 大変なんです!」
やよいが血相を変えて走ってくるまでは。
終
いやぁメルヘンでしたね
正直何も思い浮かばなかったのでふんわりとした雰囲気で誤魔化してしまいましたよ
正直何も思い浮かばなかったのでふんわりとした雰囲気で誤魔化してしまいましたよ
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