元スレ杏子「巻きますか、巻きませんか」
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302 = 1 :
真紅「……少女達の集会に乱入だなんて、無粋なやつね」
水銀燈「魔法少女極秘会議後に乱入して、ろくに話し合いができなかったほむらに八つ当たりされてたわ。だから今度は私が……」
QB「何故ワルプルギスのことをほむらが知ってるかと思ったんだけど、酷い目にあったよ。……君達は何か知らないかい?」
金糸雀「……そろそろ解散の時間かしら」
蒼星石「僕は家に帰ってさやかと出かけるんだ」
翠星石「私も帰るですぅ」
QB「無視かい。やれやれだ」
真紅「この通りよ。話すことは何もないし、話も聞きたくないの」
QB「君達に嫌われる覚えはないのに……。ほむらの入れ知恵かい?」
水銀燈「ラプラスの魔みたいで苛立つのよあんた」
QB「ラプラスの魔……?」
真紅「そうね。顔が白くで目が赤くて何でも知っていながら言葉を変な言い回しで濁したり、やたらと秘密にしたがるところとか似てるわ」
QB「やだなぁ、秘密だなんて……。でも、嫌われているなら僕はさっさと帰るよ」ピョン
303 = 273 :
面白いけどこれあとどれくらい続くんだ?
304 :
雛苺が…
305 = 1 :
――病院
上条「……………………」(腿の上に置かれたバイオリンを見つめている)
さやか(恭介がこんな落ち込んでるとこはみんなにゃ見せられないからなぁ)
さやか「えっと……体調はどう?恭介……」
上条「さやか……。……うん」
蒼星石「体力も戻ってきたし、雪華綺晶の影響はもうないと言えるね」
さやか(蒼星石が連れてってほしいと言うのでつれてきた次第であります)
さやか「大丈夫だよ。恭介……。雪華綺晶に取り憑かれたこと、誰も攻められないもん」
上条「……さやか。……僕……腕が動いたんだよ」
さやか「え?」
上条「さやかも見ただろ?僕の腕が動いたのを。聴いただろう?僕は、このバイオリンを弾いたんだ。僕の目の前のバイオリンが再び音を奏でたんだ」
さやか「う、うん」
上条「正直、うれしかったよ……幸せだったよ。あの時は僕、もう全てを失ってもいいとさえ思ったんだ……」
さやか「きょ、恭介……?」
上条「確かに雪華綺晶っていうのは酷いやつなのかもしれない、けど、あの時の僕にとっては本当に天使か何かに見えたんだ。聖母マリアの生まれ変わりかのようにさえ見えていたんだ」
306 = 226 :
なら死ねばいいカタワ 生きていてもしょうがないなら死ねばいいカタワよ
307 = 173 :
うひーまた追い付いたし援
308 :
銀様とラブラブお好み焼き作りたい
309 = 1 :
上条
「でも、また動かない今に逆戻り。医者からも絶望的だと言われていたのに、奇跡だとか魔法だとか神の力だとか言われたけどさ。
僕からすれば、一瞬だけ希望を見せてから叩き落とされているんだよ。さらに深く冷たいどん底に落とされる前兆だったんだよ」
さやか「恭介……」
上条「二度目はないよ……奇跡は、二度も起こらないんだ……。だから、二度と、僕は、このバイオリンは弾けないんだ……」
上条「もう……こんな物はいらないよ……。弾けないバイオリンなんか……もう……!」
さやか「……バカ」
さやか「……恭介のバカ!!」
上条「えっ……」
さやか「私は恭介の演奏をまた聴きたいのに!治ったって聞いた時、また聴けるってわかった時……、私が、私がどう思ったか想像できる!?」
さやか「……もう知らない!もう勝手にすればいいじゃん!!」
コンコン
上条「……窓?」
翠星石「開けるです」コンコン
上条(あの鞄飛ぶんだ……)
311 = 1 :
蒼星石「待ってたよ。翠星石」カチャリ
翠星石「仁美が帰ってこなくて退屈で仕方ないですぅ」ストッ…
翠星石「……?バイオリンが落っこちてるですぅ」
上条「はは……さやかには困ったよ。こんなものに……」
翠星石「……!ま、まさか……」
蒼星石「かくかくしかじか……という訳なんだ」
上条「全部その通りさ……バイオリンなんかもういらないんだ。見ているだけで気が滅入る……」
翠星石「人間……!」ギリッ
蒼星石「翠星石。上条君は今、戸惑っているだけなんだ。冷静になって」
翠星石「……お前なんかのために力は使いたくないですが、仕方ねえです」プイッ
上条「……?何をする気だい?」
翠星石「今から眠ってもらうですぅ」
上条「え?そ、そんな急に言われても…………あ、言われてみれば……眠くなってきた」
蒼星石「ごめんよ。君が飲んでたその飲み物に睡眠薬を混ぜたんだ」
上条「すい……みんやく……?」
313 :
サーッ
315 = 1 :
ほむら「ほむっ」
翠星石「そこのドヤ顔乙女がお薬の提供者ですぅ」
ほむら(別にドヤ顔してるつもりは……)
上条「え……暁美さ……いつの間……に……ぐぅ」
ほむら「大丈夫よ。割と強力だけど危ない薬ではないわ」ファサ
翠星石「それじゃ、夢を開くですよー」ポワァ
ほむら「その靄……」
蒼星石「これのことかい?これは彼の夢への扉だよ。……ほむらはこれを見るのは二度目になるのかな」
ほむら「そうなるわね」
翠星石「私達双子は人の夢こそホームグラウンドですぅ」
ほむら「魔女の気配はなし……この前みたいなことはなさそうね」
蒼星石「これは純粋に彼の心……。だから、覗かないであげてね。見られたくない記憶とかもあるはずだから」
ほむら「ええ」
――――。
316 = 1 :
ほむら「……」
上条「暁美さん。奇跡も魔法もあるんだよね。僕は、雪華綺晶の魔法なんかより、僕自身の腕に奇跡が起きるのを信じたい。もう二度と挫けない。奇跡はあるんだ」
上条「今、やっとわかった……。そのためにも、僕には……さやかが必要なんだ……!謝りたい……」
ほむら「そ、それは私に言うことじゃないでしょう?」
上条「うん……。さやかだけじゃなくても、雪華綺晶の件でみんなにも迷惑をかけてるし……申し訳ないと思ってる」
ほむら「反省しているなら、まあいいでしょう」
上条「それと、差し支えなければ……頼まれて欲しいことが……」
ほむら「…………ねえ。何があったの?」
翠星石「夢の中に入って、心の樹をガーデニングしたです」
蒼星石「萎びた樹に翠星石が栄養を与えて、樹に絡みついて成長を妨げる他の苗を僕が切ったんだ」
翠星石「時間の都合上色々と割愛はしましたですぅ」
317 = 1 :
さやか「恭介のばかちん!」プンスカ
まどか「さやかちゃん……」
まどか(何があったのか知らないけど……上条君と何かあったんだね)
さやか「……ねえ、そういえば、雪華綺晶はどうしてまどかを狙ったのかな」
まどか「え……?あ、そうだね……。ローゼンメイデンと契約してないから……かな?」
さやか「女の子じゃなきゃ駄目ってこともないみたいだし、それこそ恭介で済む話だし……いや、済まされないけどさ」
QB「まどかが類希ない素質を持っているからじゃないかな」ピョコン
まどか「キュゥべえ!?」
さやか「おわっ!神出鬼没なんだよあんたは!」
QB「ローゼンメイデンが何者なのかはわからないから推測でしかないけど、まどかの潜在的な力に惹かれたんだと、僕は思うな」
まどか「私の……?」
318 = 1 :
QB「まどか。言わなかったけど君には、魔法少女としてはこれ以上ないくらいに優秀な素質があるんだ」
さやか「まどかが……」
QB「雪華綺晶が魔女に寄生したとすれば、宿主はより優秀な方がいいに決まってるからね」
さやか「ふぅーん……?」
QB「ところで二人とも。願い事は決まったかい?」
まどか「……(ほむらちゃんは危険だから魔法少女になっちゃだめって言われてるし……)」
さやか「……(……恭介の腕……か)」
QB「さやか。君は確か幼なじみの腕を治すという候補があったね。あれから考えてくれたかい?」
さやか「……恭介なんか知らん!」
QB「わけがわからないよ」
319 = 1 :
仁美「ワカメ~ワカメ~」フラフラ
まどか「あれ?仁美ちゃんだ」
さやか「ほんとだ。おーい仁美~。こんな時間にどーした~?」
仁美「素敵な場所へいくのですわ~お二人とも行くですわ~」
まどか「え?素敵なとこ?」
さやか「いってみようやってみよう」
\ジサツージサツーシューダンジサツー/\ワカメー/
まどか「ふぅ、何かよくわからないけど集団自殺を食い止めたよ!」ハフー
さやか「危ないところだった。魔女の口づけに気付くのが少しでも遅れていたら死んでいたぜ……」フィー
魔女「(・∀・)」
さやか「魔女の結界だああああああああ!」グニャァ…
まどか「うわああああああん!」グニャァ…
320 = 1 :
QB「まどか、さやか。今こそ契約する時だ!」
さやか「!」
QB「残念だけど、魔法少女でない二人じゃ、ここにいたって殺されてしまう。死なないためには戦うことだよ!」
まどか「え、で、でも……!」
QB「このまま守られる立場のままでいいのかい?君もそろそろ力を持たないと、またあの時のように魔女に襲われ、ほむらにケガを負わすような事態になる」
まどか「!」
QB「君が無力であるが故に、悩む所があるんじゃないかい。ほむらからワルプルギスの夜の話を聞いた時、君は……」
まどか「……」
QB「ワルプルギスの夜に戦力的に協力したい。力になりたい。……そう考えたんじゃないかい?」
さやか「……」
QB「さあ、まどか、さやか。急に願い事だなんて戸惑うだろう。でも、マミのように助かりたいと願うだけでもいい。とにかく戦うカを手に入れないと、死んでしまうよ」
QB「さあ早く!僕と契約して魔法少女になってよ!」
さやか「……きゅ、キュゥべえ。あ、あたし……」
まどか「……」
321 = 1 :
「その必要はないよ」
QB「!」
翠星石「やいやいそこの小汚い白チビ!人の足下見やがって!ですぅ」スタッ
蒼星石「マスターが帰ってこないから探してたんだけど、こんなとこにいたんだね」スタッ
さやか「蒼星石!それに翠星石まで!」
蒼星石「さやかもまどかも無力なんかじゃないよ。さあさやか。また僕に力を!」
さやか「蒼星石……!」
翠星石「まどかは、何というか……こう……。……え、えぇい!守られることに引け目に感じてる場合じゃないです!黙って守られるです!」
まどか「う、うん……?」
魔女「(・ω<)v☆」
蒼星石「……ぱそこんってやつだね。この姿は」
翠星石「ジュンが常日頃にらめっこしてる箱ですね。差詰めヒッキーの魔女というとこですね」
QB(危なくなったら彼女達も引き合いに出して交渉を迫ってみようかな)キュップイ
蒼星石「魔女が出てきたんだ。すぐに誰かしら来てくれるだろう」
翠星石「それまではこの伝説のスーパー双子姉妹のコンビが相手するですぅ!」
322 = 1 :
蒼星石「レンピカ!」
さやか「そういえば翠星石はまだ仁美と契約は……」
翠星石「スィドリィーーーーーム!」
まどか「如雨露?」
翠星石「伸びやかにぃぃぃぃ!!」
ズオッ バシィッ
使い魔「」
魔女「^^;」
翠星石「をーっほっほっほ!翠星石が本気を出せばちょちょいのちょいのすけですぅ!」シュルシュル
まどか「地面から何か……あれは……ツタ?」
翠星石「スイーツ魔女の一件から仁美は翠星石との契約に踏み切ったのですぅ!皆の衆ぅ!翠星石の真の力を見て戦き崇めるがいいですぅ!!」
スルルルシュルッバシッバシッ
翠星石「仁美の唇は翠星石が貰ったです!」
さやか「!?」
蒼星石「語弊があるよ」
323 = 138 :
ほむ
324 = 1 :
魔女「(´;ω;`)」ギチギチ
翠星石「ふふん!私がツタで魔女を取り押さえて逃がさないですよぉ!」ギリギリ
蒼星石「僕は魔法少女が来てくれるまでさやか達を狙う使い魔を倒してるよ」ジャキジャキ
さやか「ををぅっ、指が熱いよぉ」
まどか「魔女を束縛して、使い魔を手際よく退治する様は最強に見えるよ!」
QB(やれやれ……少しくらい苦戦してくれないと困るな。でも蔦ごときになぎ払われる使い魔も束縛される魔女もどうかと思うよ)
「でも決定打がないわね」
ほむら「RPG-7」バシュッ
翠星石「おいしいとこ持ってかれた気分ですぅ」
蒼星石「別にこれでいいんだよ」
ほむら「さて、と……みんな無事かしら?」
まどか「ほむらちゃん!怖かったよぉ!」ギュゥ
ほむら「い、いきなり抱きつくだなんて、随分怖い思いをしたのね……よしよし」ナデナデ
まどか「ウェヒィ……///」
325 :
まどか・・・
326 = 1 :
さやか「怖かったよぉー!!」
ほむら「うるさい」
さやか「ひどい」
ほむら「冗談よ」ナデナデ
さやか「お、おぉう……これはこれで気持ち悪いな」
ほむら「……」ペシペシ
さやか「チョップしないでちょ」
まどか「ほむらちゃん……ごめんね」
ほむら「……まどか?どうしたの?」
まどか「わたし……キュゥべえと契約しようと思っちゃった。わたし、ドジでのろまだから……ほむらちゃんに迷惑かけてばっかりで……今回だって、また助けてもらっちゃって……」
まどか「ワルプルギスの夜ってのを倒すのに……協力したいって、ほむらちゃんの力になりたいって……」
さやか「あたしも……魔女からまどかを守ろうと思って……さっき契約しかけた……」
ほむら「二人とも…………汚い手を使うわね。キュゥべえ」
QB「僕はただ、まどか達を思って言っただけなんだ。ローゼンメイデンが来なかったら、確実に二人は死んでいたんだよ」
327 = 1 :
まどか「……あれ?ちょっと待って?」
さやか「魔女は……倒したんだよね?」キョロキョロ
ほむら「ッ!?」
ほむら「ど、どういうこと!?魔女の結界が消えていない!?」
QB「そんな馬鹿な。魔女は確かに死んだよ。ほら、グリーフシードだって落ちているじゃないか」
翠星石「……気を抜いちゃだめですよ」
蒼星石「君は、一体何が目的なんだい?こんなところにまで……」
「…………ウフ」
まどか「あ……ああ……!」
まどか(若干のトラウマ……)
蒼星石「雪華綺晶!」
翠星石「しつこいやろーですッ!」
雪華綺晶「…………」トコトコ
ほむら「下がって。ここは私が」スッ
蒼星石「待って!ほむら」
328 = 1 :
ほむら「……何かしら」
蒼星石「多分、いや、間違いなく雪華綺晶には何をしても無駄だよ」
翠星石「そ、蒼星石?」
雪華綺晶「私は、ローゼンメイデン第七ドール。雪華綺晶……」トコトコ
雪華綺晶「マドカ……私と契約して下さい」
まどか「……え?わたし……?」
雪華綺晶「そうですわ。貴女は私のマスターになっていただきたいのですわ」
ほむら「まどかに近づかないで!」チャッ
QB「そうだよ。まどかは僕と契約するべきなんだよ」
ほむら「うっさい退け」ゲシッ
QB「わぁ」
さやか「お菓子の時魔女を狙ったのって……契約のため……?」
蒼星石「ほむら。君達は雪華綺晶に触ることすらできないと思う」
ほむら「え……」
翠星石「と、とにかくここは私たちが相手するです!」
329 = 1 :
雪華綺晶「庭師のお姉様達、私の邪魔をしな……
「どきなさいッ!」
ドバァッ
雪華綺晶「!」
ほむら「黒い羽根……!?水銀燈!」
水銀燈「チッ、あの末妹……また逃げたわ」スタッ
蒼星石「……また君に助けられたね。水銀燈」
水銀燈「助けた?何を抜かしてんのよ」
まどか「あっ、結界が消えた……」
ほむら「雪華綺晶も……消えた……」
グニャァ
331 = 1 :
ほむら「魔女が消えるよりも雪華綺晶が消えたことがフラグとなって魔女の結界が解除された……という点も気になるけれど、今はそれより」
ほむら「何故私が何をして無駄なのか、説明して欲しいわ」
水銀燈「いいわ。私が説明してあげる。まず、雪華綺晶には元々、ボディがない。アストラル……要するに幽霊みたいなものなのよ」
さやか「幽霊?」
水銀燈
「究極の少女、アリスになるためには体は不要なのでは、というお父様の考えの下に、雪華綺晶が作られた。
しかし雪華綺晶は体を求めた。だからこそ、雛苺のボディを奪いエーテル体となった……。
エーテル体は私達と同じで、銃弾のような物理的な干渉を受けるわ……要は実体があるということ」
まどか「ボ、ボディを奪うって……!」
ほむら「実体……」
水銀燈
「雛苺のボディを奪い、取り憑いた雪華綺晶は、何故かはわからないけど現在そのボディを放棄している。
今の雪華綺晶は魔女あるいは魔女の結界に取り憑いて動く悪霊か何かだと想像してもらえればわかりやすいわ。
そして幽霊ドールに干渉できるのは、ローゼンメイデンである私達のみ。だから銃器は無駄という訳よ」
まどか「えっと……」
蒼星石「お菓子の魔女の時を思い出して。ほむらのあの爆弾に巻き込まれないわけがないのに、また無傷の姿で現れただろう?」
ほむら「えぇ……」
332 = 1 :
蒼星石「nのフィールドでしか姿を維持できない魔女の幽霊に過ぎなかった。だから爆発という干渉を受けなかったんだ」
水銀燈「雪華綺晶は、寄生虫のように宿主を選び、その者から力を奪って生きている。そして今、雪華綺晶は未契約ドール」
水銀燈「宿主を魔女、今の言動からするにまどかをマスターにしたいようね」
まどか「わ、私を?……どうして?」
水銀燈「そんなの知らないわよ」
翠星石「……何故わざわざチビ苺のボディから抜け出しているのですか?」
水銀燈「そんなの知らないわよ。とにかく、今の雪華綺晶にはボディがなくて、まどかを狙っているってことがようやくわかったわ」
ほむら「ようやく……?そう。nのフィールドをずっと回って調べていたのね。私の力を無駄遣いしてまで……」
水銀燈「うるさいわね」
さやか「……」ジー
水銀燈「……なによ」
さやか「いや……こうやって見てみれば高級な猫みたいだなって」
水銀燈「三枚に卸すわよ」
さやか「こ、怖ぇよ……」
333 = 1 :
蒼星石「nのフィールドでしか姿を維持できない魔女の幽霊に過ぎなかった。だから爆発という干渉を受けなかったんだ」
水銀燈「雪華綺晶は、寄生虫のように宿主を選び、その者から力を奪って生きている。そして今、雪華綺晶は未契約ドール」
水銀燈「宿主を魔女、今の言動からするにまどかをマスターにしたいようね」
まどか「わ、私を?……どうして?」
水銀燈「そんなの知らないわよ」
翠星石「……何故わざわざチビ苺のボディから抜け出しているのですか?」
水銀燈「そんなの知らないわよ。とにかく、今の雪華綺晶にはボディがなくて、まどかを狙っているってことがようやくわかったわ」
ほむら「ようやく……?そう。nのフィールドをずっと回って調べていたのね。私の力を無駄遣いしてまで……」
水銀燈「うるさいわね」
さやか「……」ジー
水銀燈「……なによ」
さやか「いや……こうやって見てみれば高級な猫みたいだなって」
水銀燈「三枚に卸すわよ」
さやか「こ、怖ぇよ……」
334 = 1 :
仁美「う~ん……あら……?ここはどこですの?」
仁美「あ、翠星石さん」
翠星石「全く、何やってたのですか!」
仁美「す、すいません……よくわかんないですけど……あっ、みなさ~ん」トテトテ
ほむら「ああ、さやか。卸される前に一つ伝言」
さやか「死んでも卸されてたまるか……。で、何?」
仁美「よくわからないけど迷惑おかけまし……」
ほむら「上条恭介が今晩大切なお話があるそうよ」
さやか「……!恭介が……?」
仁美「!」
ほむら「詳しいことは蒼星石に聞いて頂戴」
さやか「……う、うん」
仁美「……」
まどか「あ、仁美ちゃん。気が付いたんだね」
335 = 1 :
仁美「え、ええ……。その……私、どうしたんでしょう」
蒼星石「魔女の襲われていたんだよ」
仁美「魔女と言いますと……この前翠星石さんが話してた……何だかよくわからない何かですね。にわかには信じがたいのですが……記憶が部分的に吹っ飛んでまして……」
ほむら「この世界には不思議だらけなのよ。ローゼンメイデンと
さやか「あれ?そういやキュゥべえは?」
仁美「?」
まどか「仁美ちゃんには見えないんだったね。……さっきまでいたのにね?」
翠星石「どうでもいいですぅ」
ほむら「そうね。さて……そろそろ解散しましょう。送っていくわ。まどか」
まどか「ウェヒ……ありがとう///」テレテレ
蒼星石「さあ、帰ろうか」
さやか「うん、帰ろうっか」
仁美「ですわー」
ほむら「あ、水銀燈も一緒に帰る?」
水銀燈「馬っ鹿じゃないの」
337 = 215 :
およ
339 = 215 :
これは・・・
340 :
仙
342 :
巻きで
343 = 142 :
休憩かな?
ほむほむしておくよ。
344 = 1 :
ほむら「じゃあ先に帰ってて。帰ったらすぐに夕飯にするから」
水銀燈「要らないから用意しなくていいって言うのに……」
ほむら「そうは言うけど用意すればちゃんと食べはするわよね。いつも食べたことを覚られないように勝手に片付けるけど」
水銀燈「よ、余計な貸しを作らないためよ。食べて貰えなかったって拗ねられても困るし」
ほむら「ええ、拗ねるわ」
まどか「拗ねたほむらちゃん……ちょっと想像できないな……」
翠星石(食器をお片づけする水銀燈の方が想像できないです……)
ほむら「たまには一緒に食べましょうよ。冷めたご飯を食べるのは寂しいものよ」
水銀燈「フン」
ほむら「ちゃっかり電子レンジ使うくらいならできたてを食べた方が……」
水銀燈「フ、フン……私の勝手でしょう」
蒼星石「……」
翠星石「……」
水銀燈「そこ!こっちを見ない!」ギロッ
まどか(ほむらちゃんの手作りが食べられるだなんてなんと羨ましいことか、と思ってしまうのでした)
346 = 1 :
――さやかroom
さやか「恭介が、大事な話……か」
さやか「……恭介ェ」ジワッ
さやか「……めそめそ。めそめそ……涙が出ちゃう。女の子だもん」ゴシゴシ
さやか「……ウジウジしてても仕方ないかっ!」
蒼星石「さやか」
さやか「あ、うん。蒼星石……あたしはどうすればいいの?電話?」
蒼星石「ううん。なんてこともないよ。ベッドに横になってもらえれば」
さやか「え?う、うん」ポフッ
蒼星石「それじゃ、おやすみ」
さやか「え、おやす……?……すぅ」ポゥ
蒼星石「後は二人で、夢の中で……」
347 = 1 :
――翌日
さやか「おはようで候」
仁美「おはやうですわ」
ほむら「さやか。昨晩の夢の内容を二〇文字以内に晒しなさい」ヒソヒソ
さやか「んなっ……そ、そんなん言えるわけ……///」
ほむら「一言でいいわ」
さやか「うぅ……///仁美が見てるよぅ……///」
仁美「?」
ほむら「せめてあなたがどう思ったか教えなさい」
さやか「……ちょ、ちょっと臭いとこあった……かな?///」
ほむら「どこがよ。どこが臭かったのよ」
さやか「や、やけに食い下がるな……」
ほむら(あの告白……一部、私が監修したとこがあるのよ。それが今朝になってものすごく恥ずかしくなったから変じゃなかったか聞きたいのよ……///)
348 = 1 :
さやか「異性として見れなかったけど、一生気付かなかったであろう気持ちにあの双子が気付かせてくれたとかなんとか///」
ほむら「ほむっ」コツン
さやか「痛っ!何で!?」
ほむら「そういえばまどかはまだ来てな……と思ったら来たわ」
まどか「ごめ~ん、待った?」パタパタ
ほむら「おはよう。まどか。寝坊かしら?」
まどか「はぁ、はぁ……、ちょ、ちょっと、眠れなくて」
ほむら(昨日のことを気にしてたのかしら……)
仁美「そんなに急いじゃって。息が切れてますわよ」
まどか「ウ、ウェヒッ。みんなと一緒に行きたいんだよっ」
さやか「嬉しいこと言ってくれるじゃないの」
349 = 1 :
まどか「……はぁ」
ほむら「まどか。言ってみなさい。何でも相談に乗るわ」ファサ
まどか「えへ……ほむらちゃんにはお見通しだね。あのね、わたし……寂しいの」
ほむら「え?」
まどか「わたしってさ……魔法少女でもなければローゼンメイデンのマスターでもないから、ほむらちゃんやマミさんは勿論……杏子ちゃん。さやかちゃんや仁美ちゃんにまで、遠くに感じちゃうんだ」
ほむら「まどか……」
まどか「翠星石ちゃんは、守られるのに負い目を感じるなって言ってくれたんだけどさ……こうもほむらちゃんに助けられてばっかりだと……頭ではわかってても心が辛いの。わたしもみんなの力になりたい……」
ほむら「……大丈夫よ。まどか。あなたが気にする必要なんて何もない。あなたはあなたでいればいいの。でも、ありがとう。私は、あなたのそんな優しいところが好きよ」
まどか「えっ……///」ドキッ
ほむら「まどかはまどかでいて頂戴。自分を犠牲にしようだとか責任があるだとか、考えないで」
まどか「う、うん……」
ほむら(……そうね。そう言えばまどかだけ指輪を着けてないのよね。きっと寂しいんだわ)
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