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    元スレ桜木「マオーは俺が倒す!」流川「どあほう」

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    1 :

    魔族の首領である魔王が、突如人間界に侵攻を開始した。

    魔王「ふははははっ! この程度か、人間ども!
       どいつもこいつも弱すぎて、まるで相手にならんわっ!」

    側近「どうやら人間界には、魔王様に対抗できる人間はいないようですな」

    魔王「うむ、手応えがなさすぎる! このまま一気に人間界を支配するぞっ!」

    側近「はっ!」

    2 = 1 :

    むろん、人間たちも国同士で団結するが、まったく相手にならなかった。

    連日のように各国の代表による会議が開かれたが、打開策は生まれず、
    もはやお通夜ムードであった。

    「ムリだ、勝てっこない」 「魔王軍は強すぎるんだ……」 「もうダメだ……」

    「どうしようもない……」 「終わりだ……」 「なんとか人類が生き延びる道を──」

    しかし──

    安西「私だけかね……?」

    安西「まだ勝てると思ってるのは……」

    「湘北国の安西国王!?」 「しかし、勝てるワケがない!」 「もう諦めるしか……」

    安西「最後まで、希望を捨てちゃいかん……」

    安西「諦めたら、そこで人類終了だよ」

    3 = 1 :

    安西には秘策があった。
    彼は密かに、魔王に対抗しうる戦力を育成していたのだ。

    勇者、桜木花道!

    戦士、流川楓!

    武道家、赤木剛憲!

    盗賊、宮城リョータ!

    魔法使い、三井寿!

    僧侶、木暮公延!

    彼ら六名は、さっそく安西のもとに集められた。

    4 :

    桜木とかいうからAnotherかと思った

    5 = 1 :

    安西「ほっほっほ……いよいよ君たちの出番です」

    桜木「ようやくこの勇者の出番か! 待ちくたびれたぞ、オヤジ!」タプタプ

    赤木「よさんか、バカモン!」

    ゴンッ!

    桜木「うぐ!」

    安西「魔王軍は各国を脅かし、進撃の勢いはとどまるところを知らない。
       各国ともどうにか食い下がってはいますが、戦力差は否めない」

    安西「人類の運命は、今や君たちにかかっています」

    安西「君たちが魔王軍に勝利を重ねれば、それは人々に勇気と活力をもたらし、
       人類全体の勝利につながることでしょう」

    安西「しかし、もし君たちが敗れてしまうようなことがあれば、人々は絶望し、
       瞬く間に人類は滅ぼされてしまうでしょう」

    6 = 1 :

    桜木「ふん……この天才勇者、桜木に敗北の二文字はねぇ!」

    流川「おめーが勇者じゃ、勝てるもんも勝てねーな」

    桜木「なんだと!? ルカワ、てめえ! 戦士の分際で!」

    木暮「よさないか、二人とも!」オロオロ

    三井「ま、分かりやすくていいじゃねーか。
       俺たちが勝てば世界は終わりだし、勝てば世界は救われるってワケだ」

    宮城「もちろん勝つのは俺たちだけどな」

    赤木「よし……じゃあやるぞ、おまえら」

    六人「俺たちは強いっ!!!」

    安西(ほっほっほ……この六人ならやれるかもしれない……)

    8 = 1 :

    安西の期待通り、桜木たち勇者パーティは世界各地で魔王軍相手に大奮戦をした。

    桜木「とうっ!」ビョン

    魔族A「なんてジャンプ力だ、信じられんっ!」

    桜木「庶民スラッシュ!」

    ザシュッ!

    魔族A「うぎゃあっ!」

    桜木「がははははっ! さすが天才勇者!」

    赤木「調子に乗るな! 今のは敵の油断があったおかげだ!」
    桜木「ぐぬぬ……」

    流川「どうせマグレだ」
    桜木「なにぃっ!?」

    10 = 1 :

    ズバッ! ザンッ! ザシャッ!

    魔族B「なんだ、あの若造は!?」
    魔族C「くそっ、ほとんどアイツ一人に部隊をやられているぞ!」

    流川(あと二匹……)ダッ

    魔族B「ゲ、こっち来やがった!」
    魔族C「うわぁっ! 来るんじゃねぇっ!」

    ドスッ! ザンッ!

    魔族B&C「ぐはぁ……っ!」

    流川「終わった」

    赤木「さすがだな、流川……」
    三井「まったく大したヤローだぜ」

    桜木(おのれ、ルカワ~……!
       たかが戦士の分際で、この勇者を差し置いて目立つとは……!)

    11 = 1 :

    宮城「くそっ……! あの魔族、攻撃がろくに効きやしねぇ!」

    赤木「ああいうのは、俺に任せろ」ズン

    宮城「ダンナ!?」

    魔族D「ガハハハッ、脆弱な人間の攻撃など効かんぜ!」

    赤木「うおおおおっ!」バッ

    赤木は大きな石を持ち上げ、それを持ったままジャンプすると──

    赤木「ウホッ!」

    ドゴォンッ!

    ──石を魔族Dの脳天に叩きつけた。

    魔族D「げ、はぁ……」ドサッ

    宮城「すげぇ……!」
    桜木「出やがった、ゴリ必殺のゴリラダンク!」

    12 = 1 :

    魔王軍宝物庫に単独で侵入を果たした宮城。

    魔族E「くっそぉ~アイツ、いったいどうやってここに入ったんだ!?」

    宮城(ピッキングこそ盗賊の生きる道なんだよ!)

    魔族E「逃がすんじゃねぇっ!」
    魔族F「あの宝箱には貴重なアイテムが入ってるんだ、絶対に取り返せっ!」

    宮城「さいならっ!」ビュッ

    魔族E「なんて速さだ……!」ハァハァ
    魔族F「ちくしょう、逃がしちまった!」ゼェゼェ

    宮城「へへへ、これで人間(こっち)がだいぶ有利になるぜ」

    13 :

    庶民スラッシュはまともなのにゴリはゴリなのな

    14 = 1 :

    魔族G「なんだぁ、あの魔法使いは……?」
    魔族H「なんか呪文を唱えてるが、あんな遠いところから当たるワケねぇ」

    三井「“火炎呪文(ミッチャン)”」

    ゴォァアアッ!

    強烈な炎が、魔族たちに直撃した。

    魔族G「ぐああああっ!」
    魔族H「あっちぃぃぃぃぃっ!」

    三井「静かにしろい。この悲鳴が……俺を甦らせる。何度でもよ」

    桜木「おお、やるじゃねーかミッチー! この天才ほどじゃないけどな!」

    赤木「ブランクがあったにもかかわらず、あの威力と命中率……。
       三井め……やはり魔法センス抜群だ」

    15 = 13 :

    三井がクソ外道におちとるがな

    16 :

    炎の男 みっちゃん

    17 :

    ゴリラっぽい敵が登場したら負けイベントの合図だな

    18 = 1 :

    木暮「お疲れ、みんな! これでこの国も魔族から解放されたよ!」

    桜木「くわぁ~、今日はけっこうやられちまったぜ。あんな庶民どもに……」

    流川「てめーが好き勝手動くからだ、どあほう」

    桜木「なんだとォ!?」

    赤木「よさんか!」

    ガンッ! ゴンッ!

    三井「木暮、みんなの回復を頼むぜ」

    木暮「オッケー、“回復呪文(ポカリ)”」パァァ…

    勇者パーティは連戦連勝であった。

    19 = 1 :

    もちろん、全く問題がないわけではなかったが──

    桜木「フンフンフンフンフンフンフンフンフン!」ブンブン

    宮城「うわ、あっぶねぇ! 花道のヤロウ、混乱させられやがった!」

    三井「くっそ、あのバカ!」

    流川「まったく世話の焼ける……」

    赤木「いい加減にせんか!」

    ゴツンッ!

    桜木「──はっ! いてて……俺はいったいなにを……!?」

    流川「いつも通り、足手まといになってただけだ」

    桜木「てめぇ、ルカワ~! 今日こそブチのめす!」

    バキッ! ドガッ! ガスッ! ドゴッ! バキッ!

    木暮「おいおい、よせよ! 仲間同士で争うな~!」アセアセ

    20 = 13 :

    バトリポカリ

    21 :

    流し切りが完全に入ったのに……

    22 = 1 :

    チームワークにやや難があるとはいえ、桜木たちの実力は本物だった。

    並の魔族では相手にならず、幹部級の魔族ですら苦戦しつつも倒してみせた。

    さらに、彼らの強さに勇気づけられた各国の兵たちも奮起し、
    人類と魔王軍との戦いは、圧倒的劣勢から五分五分のところまで持ち直したのである。



    桜木「ま、この勇者のおかげだな」
    流川「俺がいたからだ」
    三井「俺の魔法があればこそ、だな」
    宮城「もちろん、俺の力だろうな」

    赤木「まったく、こいつらは……!」イライラ

    木暮「ハハハ、まぁまぁ」

    木暮(でも本当に強いぞ、このメンバーは……!
       もしかしたら本当に……本当にあの魔王を倒せるかもしれない……!)

    23 = 1 :

    魔王城──

    側近「くそっ、いまいましい! なんなんだ、あの勇者どもは!」

    側近「まさか、人間にもあんなヤツらがいたとは……」

    側近「だが、まだこちらにも主力は温存されています……。
       きちんとした作戦を立てて、ヤツらにぶつけさえすれば──」

    魔王「よせ」

    側近「魔王様!?」

    魔王「下手に作戦を立てたところで、勇者たちには通用せんだろう。
       むしろ、作戦に縛られ力を発揮できなくなる恐れがある」

    魔王「奇策といわれるあらゆる作戦……。
       そのほとんどは、相手のことを考えすぎて、本来の自分を見失った姿にすぎぬ」

    24 = 1 :

    側近「たしかにおっしゃる通りですが……このまま野放しにはできません」

    魔王「うむ……分かっておる」

    魔王「だからワシは、ヤツらに真っ向勝負を挑もうと思っている!」

    側近「真っ向勝負!?」

    魔王「場所と時間を決めて、勇者どもと我が軍の主力で対決を行うのだ。
       人間どもに絶望を与えるため、ギャラリーは多い方がいい」

    側近「なるほど、大勢の前でヤツらを叩きのめすというワケですね?」ニヤッ

    魔王「うむ」

    魔王「そうと決まれば、さっそく我が軍の精鋭を招集せよ!」

    側近「はっ!」

    25 = 1 :

    まもなく世界各国に散っていた、魔王軍の主力幹部たちが招集された。

    魔王「よくぞ集まってくれた」

    魔王「我が配下が勇者どもの手で敗走を重ねる中、
       未だに人間たちに対し優勢でいるのはキサマらの軍勢だけだ」

    魔王「だからこそ、このタイミングで集まってもらった」

    巨竜、ドラゴン!

    魔剣の使い手、暗黒騎士!

    鉄壁の甲羅、巨大亀!

    ザコキャラからの大出世、スライム!

    魔王「これに魔法のエキスパートである側近と、このワシを加えた六名で、
       勇者どもを打倒する!」

    26 = 1 :

    翌日、桜木たち勇者パーティに挑戦状が送られてきた。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     勇者どもに告ぐ

     我ら魔王軍の精鋭と、キサマら勇者パーティとで対決を行いたい。

     場所は世界の中心地、日時は一週間後の正午。

     こちらのメンバーはワシを含めた最強の魔族六名。

     魔族と人間のギャラリーを大勢集め、盛り上げようではないか。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    27 = 1 :

    桜木「なんだこりゃ、ふざけやがって!」

    安西「おそらく……我々の快進撃に脅威を感じ、
       こちらに主力をぶつけ、一気にケリをつけようという魂胆でしょう」

    安西「ギャラリーを集めるというのは、大勢の前であなたたちを叩きのめすことで、
       魔族に自信を植えつけ、人間たちに自信喪失させるのが狙いでしょう」

    木暮「だったらこんな挑戦、受けない方がいいのでは……」

    安西「かもしれません」

    安西「しかし、もし受けなければ、勇者は魔王から逃げたという風評が広がり、
       今奮戦している各国の軍隊の士気に悪影響をもたらす恐れがある」

    木暮「そんな……じゃあどうすれば……」

    28 = 1 :

    桜木「ふん、悩むことはないぞ、メガネ君」

    木暮「え?」

    桜木「せっかく敵の大将が出てくるチャンスなんだ。
       真っ向から受けて立って、この勇者がマオーを倒す!」

    三井「ま、コイツのいうとおりかもな。こんなチャンスを逃す手はねぇ」

    赤木「うむ、チマチマ各国で戦闘を繰り返すより、分かりやすい」

    宮城「決まりだな」

    流川「…………」スースー

    安西「ほっほっほ、ではこの勝負、受けて立つことにしましょう」

    29 = 1 :

    その夜──

    安西「これから君たちには、この水晶で魔王軍主力の映像を見てもらいましょう。
       他国の魔法使いが、映像に収めてくれました」

    桜木「なにっ!? へへへ、用意がいいじゃねぇかオヤジ」タプタプ

    安西「ハッキリいって、現時点での実力は彼らの方が上だ」

    桜木「おい、俺たちを信じてねぇのか……!?」

    安西「しかし、君たちなら一週間で彼らを超えられると私は思っている」

    桜木「当然!」ニヤッ

    安西(下手をすると、対決前に自信喪失させてしまうかもしれない……。
       だが、君たちはそこまでヤワではないと信じている)

    30 :

    展開はえー
    支援

    31 = 13 :

    思ってたより早い展開

    32 = 1 :

    <ドラゴンの映像>

    ドラゴン『グハハハハ、俺の炎で焼き尽くしてくれるわ~!』ゴォォ…

    宮城「うわっ、でけぇ!」

    桜木「ゴリよりデカイんじゃねえか!?」

    赤木「…………!」

    三井「しかも、デカイじゃなく動きも巧妙だ。これは厄介だぜ」

    安西「このドラゴンに対抗できるのは、ウチでは赤木君しかいないでしょう。
       当然、ドラゴンには赤木君についてもらうことになります」

    赤木「分かりました……全力で抑えます!」

    33 = 1 :

    <暗黒騎士の映像>

    暗黒騎士『我が剣のサビになれ……』ズバッ

    木暮「なんて速さとテクニックだ……! 人間が次々に切り裂かれていく……!」

    安西「彼は魔王軍随一の剣の使い手です。魔王軍のエースと呼べる存在でしょう」

    桜木「エースだと!?」
    流川「む……」ピクッ

    安西「一対一の接近戦であれば、彼は魔王よりも上かもしれません」

    安西「彼には──流川君に相手をしてもらいましょう」

    桜木「なんで俺じゃねえんだ、オヤジ!」

    流川「当然だ」

    桜木「ンだと!?」ガルル…

    安西「さて、次の映像にいきましょうか」

    34 = 1 :

    <巨大亀の映像>

    巨大亀『よぉ~し、やるぞぉ~!』ノロノロ…

    桜木「なんでぇ、ただのノロマじゃねーか!」

    安西「彼はディフェンスに定評があります」

    安西「しかし、彼を一対一で無理に倒す必要はないでしょう。
       宮城君のスピードで翻弄し、他の幹部を倒した後にじっくり攻めましょう」

    宮城「任せて下さい!」

    <スライムの映像>

    スライム『えい、やぁっ!』プルプル

    三井「コイツは全然大したことがないな……」

    安西「スライムについては、ほとんど情報がありません。
       木暮君、当日は君がスライムにくっついて実力を見極めて下さい」

    木暮「分かりました!」

    35 = 16 :

    ああ、巨大亀ってつまりはスッポンディフェンスのことか…

    37 = 1 :

    安西「残る魔王と側近については、前線に出てきたことがないので映像がありません」

    安西「側近は魔王軍一の魔法の使い手といわれています。三井君、お願いします」

    三井「はいっ!」

    安西「そして魔王は──」

    桜木「この天才というわけだな!」

    安西「いいえ」

    桜木「へ?」

    安西「おそらく魔王は、最初は動かず部下に戦闘を任せるでしょう。
       ですから、桜木君にはみんなのフォローをお願いしたい」

    桜木「なんでこの天才が、凡人のフォローなど──」

    安西「この対決、魔王が出てくるまでにどこまで敵を消耗できるかにかかっています。
       君の役割が一番重要なのです」

    桜木(一番重要……一番重要……一番重要……)

    桜木「よかろう! 任せとけ、オヤジ!」

    流川(単純すぎる……)

    38 :

    流川はいちいち口を出したりしない

    39 = 1 :

    安西「では今日から一週間、合宿で特訓です」

    赤木「よぉーし、魔王軍に俺たちの強さを見せつけてやるぞ!」

    桜木「おうよっ!」
    流川「うす」
    三井「おう!」
    宮城「よっしゃ!」
    木暮「目指すは魔王討伐だ!」



    ……

    ………

    六人は一週間必死で特訓し、出来る限りのレベルアップを果たした。

    安西(しかし、これだけレベルアップをしても、
       単純な能力ではまだ魔王軍の方が上でしょう……)

    安西(魔王軍に勝つには、当日のみんなの爆発力にかかっている……)

    安西(期待していますよ、皆さん……)

    40 = 1 :

    対決前夜──

    安西「さて、ここで皆さんに話しておくべきことがあります」

    桜木「なんだ、オヤジ?」

    安西「明日の心構えについてです」

    安西「明日の対決、いうまでもなく全人類の運命がかかっている」

    安西「おそらく、戦いは一進一退となるでしょう」

    安西「君たちが魔王軍に対して優勢に戦えば、人間側のギャラリーの応援にも
       自然と力が入るだろうね」

    安西「しかし、もし君たちが魔王軍に対して劣勢になると──」

    安西「人間側にも、保身を考える人々が増えてくる。
       そして、勇者を応援しないで魔王軍を応援するから、
       自分の命だけは助けてくれという雰囲気になってくる」

    桜木「なんだと……」

    安西「魔王討伐を成し遂げたいのなら、もはや何が起きようと揺らぐことのない──」

    安西「断固たる決意が必要なんだ!」

    赤木(魔王討伐……!)

    41 :

    なんだこのノリwww

    42 = 1 :

    こうして桜木たちは対決当日を迎えた。

    世界の中心地にあるコートには、人間と魔族のギャラリーが大勢集まっていた。

    ワイワイ…… ガヤガヤ……

    魔族側──

    「やっと、あのいまいましい勇者どもが死ぬところを見れるのか」

    「俺は300年魔王軍を見てるが、今年の魔王軍はいいぞ」

    「ドラゴンと暗黒騎士だけで十分なんじゃねえか?」

    人間側──

    「なぁ、勝てると思うか?」

    「厳しいだろうな。いくら勇者たちが強いといっても、相手は魔王軍最強のメンバーだ」

    「とにかく今は全力で応援しよう!」

    43 :

    日によっては盛り上がったかもな
    今日はたまたまだ気にすンナ

    44 = 1 :

    『これより両軍の紹介を行います。まずは勇者チームから──』

    『武道家、赤木剛憲!』

    ワアァァァァァッ!

    赤木(必ず魔王討伐を成し遂げる……!)

    『盗賊、宮城リョータ!』

    ワアァァァァァッ!

    宮城(やってやるぜ!)

    『魔法使い、三井寿!』

    ワアァァァァァッ!

    三井(安西国王のためにも、絶対勝つ!)

    『僧侶、木暮公延!』

    ワアァァァァァッ!

    木暮(うわぁ、すごい歓声だなぁ)ドキドキ…

    45 :

    剣を振るのに左手はそえるだけ

    46 :

    支援に定評のある俺が支援

    47 = 1 :

    『戦士、流川楓!』

    ワアァァァァァッ! キャーキャー! ルカワクーン!

    流川「…………」

    『勇者、桜木花道!』

    ワアァァァァァッ! ブーブー! ブーブー!

    桜木「くっ、なんでこの勇者にだけブーイングが……!」

    流川「妥当だな」

    桜木「こ、このっ……!」

    赤木「いいから、早く整列せんか!」

    ゴッ!

    48 = 1 :

    『続いて魔王チーム──』

    『魔族の首領、魔王!』

    ワアァァァァァッ!

    魔王(まぁ、ワシの出番はないと思うがな)

    『魔族のブレーン、側近!』

    ワアァァァァァッ!

    側近(魔王様の手はわずらわせません。せいぜい楽しませて下さいよ、勇者たち)

    『魔族一の巨漢、ドラゴン!』

    ワアァァァァァッ!

    ドラゴン「グハハハハッ、どいつもこいつもひねり潰してやる!」

    魔王(今から100年前……ドラゴンが魔王軍に入ってから、
       人間界支配が夢でなくなった……)

    49 = 1 :

    ~ 100年前 ~

    ドラゴン「魔王様、もう軍を辞めます……」

    魔王「…………」

    ドラゴン「デカイだけで足手まといって、みんなから陰口を叩かれてるんです」

    ドラゴン「もうこんな生活、耐えられません……!」

    魔王「デカイだけ? 結構じゃないか。体力や技術は身につけさすことができる。
       だが、おまえをでかくすることはできない。
       たとえ、ワシがどんな名魔王であろうともな」

    ドラゴン「魔王様……!」

    魔王「ワシは人間界侵攻をする時、おまえを幹部にすると決めている。
       おまえならば、人間どもを蹂躙できると信じている」

    ドラゴン「は、はいっ!」

    魔王「よし行こうか、練習だ!」

    50 = 46 :

    悪役にも色々あるんだな


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