元スレやよい「でーと、してくれますか?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
101 :
なるほど百合か
102 = 93 :
P「このアトラクションは資産家の大豪邸のエレベーターが舞台なんだよな」
P「だから垂直落下に耐えられるかどうか。俺が前に乗った時は結構内蔵にキちゃったからな」
やよい「怖いです……怖いですけど」
やよい(プロデューサーに手を握ってもらうと、安心する……どうしてだろ)
エレベーターガール「シートベルトを、お締めください」
ガチャ……
P「さ、そろそろ動き出すぞ……」
やよい「はいっプロデューサー!」
103 :
いいね
104 = 93 :
伊織「わたしこれ苦手なのよ……」
真「へえ。意外だなあ。絶叫系はめっぽう強いのかなあと思ってた」
雪歩「真ちゃーん。暗くて怖いよお」><ブルブル
真「あはは。雪歩はこわがりだなあ」
伊織「それより、やよいとプロデューサーはどう?」
真「やよい達は最前列に座ってるから……ここからじゃ良く見えないなあ」
伊織「まあ、い、いいわ。耐えましょ」
『のワのウトゥンドゥの呪い』
P「うわーーーーーーー!!!」
やよい「ζ*'ヮ')ζきゃあー!」
伊織「イヤアアアアアアア!!!」
真「マッコマッコリーーーーン!!」
雪歩「ミスドリラアアアアア!!!」
ゆとり「ナノーーーーーーーーーーー!!」
のワの「…………」
106 = 93 :
15:20/とあるベンチ
P「はあ~~。やっぱりアレはこたえるなあ」
やよい「わ、わたしも足に力がはいりません~」
P「ちょっとそこのベンチで休憩しようか。お! ソフトクリーム売ってるな。ちょっと買ってくるよ」
やよい「あっ……行っちゃった」
やよい「…………」
やよい(結局プロデューサーに甘えっぱなしだなあ。オトナっぽいところ、出せてるのかな?)
やよい「…………」
やよい(何か、ドキドキしてる。どうしちゃったんだろ……)
やよい「…………」
やよい(何からなにまで……、プロデューサーさんに迷惑かけちゃってるよね)
やよい「…………」
107 = 93 :
P「お待たせ。やよい。ほら」スッ
やよい「あっ……。あの、そふとくりーむ、プロデューサーが食べてください」
P「え? いや、俺はお腹いっぱいだし。やよいのために買ってきたんだしさ……」
やよい「わたしは、オトナ……ですから……」
P「や、やよい?」
やよい「ご、ごめんなさい。何でもないんです」
P「そっか」ハムッ
P「おー。これ美味しいなあ。これ、バニラと……アンズが混ざってるのかな? すげーウマイ」
やよい「…………」
108 :
やよいみてると腹パンしたくなるな
109 :
110 = 93 :
P「是非食べて欲しいなー。やよい、食べたくないか?」
やよい「ず、ずるいですプロデューサー」
P「あはは。ごめん。でもさ、俺はやよいに食べて欲しいんだよ」スッ
やよい「は、恥ずかしいので……その、あまり見ないでください」///
P「はいはい。んじゃ、落とすなよ?」
やよい「……ペロ」
やよい「あまいです……。とっても、美味しいです」
P「だろ? 食べてよかっただろ? それよりもさ、夜になったら、中心の海でショーがあるんだ。よかったら観ないか?」
やよい「はいっ! すっごく楽しみです!」
111 = 93 :
真「ついに間接ちゅーしちゃったよ……」
伊織「あくまでも自然なカンジね」
雪歩「き、昨日の晩わたし真ちゃんと……」///
伊織「雪歩は相変わらずなのね……」
真「そ、それよりもさ。水上ショーだって! ボクたちも観ようよ! きっとキレイだと思う」
雪歩「幻想的で素敵だと思いますう」
伊織「ま、やよい達も観るでしょうし、変わらず近くで張ってればいいでしょう」
112 = 93 :
真「でも、この調子だと一線を超えちゃうんじゃないかな?」
伊織「い、一線って? まさか」
雪歩「き、キスですかあ?」
真「幻想的風景に魅せられて、二人はアイドルとプロデューサーという立場を顧みずに、禁断の領域へと足を踏み入れ……」
伊織「なんて事になったら流石にマズイわね。それは阻止しないと」
雪歩「じゃあ、万が一が起きてしまったら、穴掘ってでも止めてみせますう」グッ
真&伊織「「相変わらず(だ)ね、雪歩は……」」
113 = 93 :
美希「ミキもう疲れちゃったの……」
春香「わたしも呪い過ぎて体力が……」
美希「ハニー、ミキの元に帰ってきて~」
春香「諦めちゃだめよ美希。それより、今日の夜の水上ショーが山場ね。ロマンチックな雰囲気に当てられて、もしかしたらチューとかしちゃうかも……」
美希「そ、それはダメなの! ハニーのファーストキスはミキの……」
春香「いや……、プロデューサーさんも学生時代に一回ぐらいは……」
美希「……」
春香「……」
美希&春香「「あるのかなあ?」」
114 = 93 :
20:00/秘密の場所
やよい「プロデューサー? そろそろショー始まっちゃいますよ?」
P「わかってる。実はさ、あのショー観るための穴場があるんだ」
やよい「穴場、ですか?」キョトン
P「そう。すごくキレイに見えるんだ」
やよい「それは、楽しみですねっ」
115 = 93 :
真「ちょっと。プロデューサー達、ショー見ないのかなあ?」
伊織「いえ、違うわ。多分、二人きりになれる場所を探しているのよ!」
雪歩「ふ、二人きりですか~」アセアセ
真「そ、そうなのかな……。ボクたちもショーみたいけど、とにかく追いかけるしかないよね!」
伊織「雪歩! 置いていくわよっ!」
雪歩「ま、待ってください~」><
116 = 93 :
春香「美希……。プロデューサーさんとやよい、人気のないところに……」
美希「ま、マズイの……。どうしよ~春香あ」
春香「ぐぬぬ……。とりあえず追いかけるしかないわね。もしイイムードになった時は、身体を張ってでも阻止するしか……」
美希「ハニー……美希のこと忘れてないよね?」
春香&美希「ゼッタイ、ユルサナイ!」ゴゴゴゴゴゴ
117 :
ん?スロスなのか?
118 = 93 :
P「どうだ? やよい」
やよい「とってもよく、見えますね」
中央に広がる、暗い海に、ショーの始まりを告げる陽気な声が響く。楽しげに、水上で踊る〇ッキーさんに、わたしは釘づけになってしまった。
「ようこそ! この素晴らしい、魔法の世界へ!」
P「このショーはな、やよい。相容れない存在である、“水の精”と“火の精”が出会い、恋に落ちるストーリーなんだ」
やよい「あい、いれない存在?」
P「要は、決して一つになることの無い二人が、結ばれる話ってとこかな?」
やよい「ロマンチックです」
幻想的なオーケストラと共に、何本もの水の線が弧を描いて、水の精の登場を演出する。
こうしてプロデューサーと並んで、ショーを見ていると、今、こうして二人きりで居るコトが、すごく特別な気がして、少し気恥ずかしかった。
121 = 93 :
P「…………」
やよい「…………」
P「なあ? やよい」
やよい「はい。なんですか? プロデューサー」
名前を呼ばれて、プロデューサーの顔を見あげてみる。淡いブルーのライトに照らされた、穏やかな顔。
122 = 93 :
P「今日のやよいさ。やっぱりどこか変じゃなかったか?」
やよい「えっ!? そ、そんなこと……ないですよぅ」
P「俺の目はごまかせないぞ。やよい。なんたって、プロデューサーなんだからな」
やよい「……っ」
いつも、プロデューサーはわたしや他のみんなを、ちゃんと見てくれる。きっと、たぶん、ずっと気づいてたんだろうな。
123 = 93 :
P「いつもは子供っぽくて、元気なやよいが、今日はやけに大人びててさ。そりゃその……、可愛いとは思うんだが。何か無理しているように見えちゃってな」
やよい「……いつごろから、バレてたんですかあ?」
P「まあ、最初から少し変だな、とは思ったけど。さっきソフト買ってきた時にさ」
やよい「ご、ごめんなさいプロデューサー」
結局、わたしは空回りしてばかりで、プロデューサーに迷惑ばかりかけちゃったと思う。
でも、プロデューサーは優しいから、ちょっと変なわたしでも、自然に受け入れてくれたんだ。
P「何か、思うところがあったのか? よかったら、話してほしい」
暖かさをたたえた目をして、わたしの頭をプロデューサーが撫でた。
くすぐったいような、それでも気持ちよくて、胸がどきどきと高鳴る。
やよい「実は……伊織ちゃんが……」
124 = 93 :
雪歩「ま、真ちゃん! 火の精が出てきましたよ~! ん~、とってもキレイですねぇ」ポワーン
真「す、すごいや……。み、見て! 少しづつ花火が上がってくよ」
雪歩「真ちゃんとこんなショーが見られて、わたし、幸せです~」ピトッ
真「ちょ、ちょっと雪歩……。あまり近づかないでよ。は、恥ずかしいよ」デレデレ
伊織「ほんと幻想的よね~……ってちがーう! あんたたち、自分たちの本分を忘れたわけ!? やよいとプロデューサーの……」
真「って伊織っ! ちょ、やよいとプロデューサーが……」
伊織「へっ? ま、まさか……」チラリ
真「…………」
伊織「…………」
真&伊織「まずい、かも?」
雪歩「真ちゃ~ん」スリスリ
125 = 93 :
春香「うっわーー!! 素敵だねぇ美希!」パアア
美希「すっごいの! 美希、こんなにキレイなの見たことないの!」キュン
春香「火って……、すごく美しいものなんだね……」トローン
美希「水と火の、ちょーわなの……。美希、心が震えてる……」
春香「…………」
美希「…………」
春香(はっ! ショーに見とれてる場合じゃなかった! プロデューサー達は……)チラリ
美希(……。ハニーの、隣で見たかったなあ……)チラリ
のワの「!?!?!?」
みき「!?!?!?!?」
126 = 93 :
プロデューサーにわたしの変化の理由を話している間にも、ショーはどんどんクライマックスに近づいていた。
不思議な火の灯りと、海と風だけが知っている水の力が、混ざり合って、まるで魔法の世界に誘われているようだった。
P「なるほどな。伊織の入れ知恵だったわけか……まったくあいつは……」
やよい「でもでも! 伊織ちゃんはわたしのことを思って……。わたし、子供っぽいし……。元気だけが取りえだから、新しい自分を見つけるために……」
P「そういう事か。今日は服装もそうだし、髪も下ろしてるもんな。それに……、いろいろ、あったし」
やよい「あ、あれはそのっ! オトナの魅力って……わたし、どんなのかわからなくって……プロデューサーに迷惑をかけちゃって……」
P「いや、別に責めてるわけじゃないさ。それにやよい。俺も嬉しかったよ。普段と違う、新しいやよいの一面が見れてさ」
やよい「ほ、ほんとですかあ? それは……わたしも嬉しいです」
127 :
チュー!チュー!チュー!
128 = 93 :
クライマックスへ向かう、音楽と魔法の世界。
それと、プロデューサーの言葉に、胸がふるえる。鼓動が速くなって、足に力が入らなくなってしまう。
P「でもな、やよい。無理しなくて、いいんだ」
やよい「わたし、ムリなんて……」
P「確かに、アイドルとしての自分を磨きたいって気持ちはわかるよ。家族のために頑張っているやよいを見てるとさ、ほんとうに尊敬する」
やよい「尊敬されるような、こと……」
P「だけど、やよいの魅力はやっぱり、“人を元気にする力”だと思うんだよ」
129 = 93 :
やよい「人を、元気に……?」
P「ああ。事務所に届くファンレター、読んでるだろ? やよいのファンはみんな、たくさんの元気をくれるやよいに感謝してる。もちろん俺だって、やよいと居ると、楽しくなるんだ」
やよい「わたしが、みんなを楽しくさせる?」
P「ゲンキを与えられる人なんだ。もちろん、オトナなやよいも可愛いと思うんだ。でも、やっぱり俺が好きなやよいは……」
言葉を耳にするのと同時に、よろめくようにわたしは、プロデューサーにしがみついた。
大きな身体に、包み込まれて、優しい暖かさを感じる。
P「やよい? 大丈夫か?」
やよい「ご、ごめんなさい……わたし……」
頭では、わかっているのに。離れなくちゃいけない事、わかっているのに。
何かを求めるように、わたしはプロデューサーにすがり付いていた。
130 :
盛り上がってきたー!
私の一部ももりあがってきたー
131 :
>>130
えっ、それでもりあがってんの?
2cmて^^;
133 = 132 :
ここで止めてしまうのか?
135 :
さるか
136 :
1です
連続投稿で規制されてしまいました
もうしばらくお待ちください
138 :
追い付いた、なんてとこでさるさん!
139 :
こやつめハハハ
141 = 93 :
プロデューサーが、大きな手で、もう一度わたしの頭を撫でた。
たくさんの光が弾ける海で、水と火の精がゆっくりとその距離を縮めている。
やよい「プロデューサー……その……」
P「やよい?」
やよい「…………///」ググッ
P「なっ……」
ああ。わたしは何をしているんだろう?
ショーは最後の盛り上がりを迎えて、高揚感あふれる音楽と、いくつもの花火が舞い上がる。
真っ暗だった空は途端に彩られて、淡く、あわく、光を受け入れる。
やよい「ぷ、ろ、でゅーさー……す……」
言ってはならない言葉が、わたしの口から漏れるのと同時に、祝福するように、火山の噴火のように、花火が上がる音が聞こえた。
目を閉じていても、何色もの光の線が空へとのびてゆくのが見えるようだった。
ショーが……終わる。
142 = 93 :
その時、聞きなれた声がした。
伊織「そ、それはダメーーー!!!」バタバタ
美希「ハニーは、ミキの、なのーーーー!!!」ダダダ
伊織「きゃうっ!?」ゴッツン
美希「やんっ!」ガッチン
春香「み、美希~。だ、大丈夫!? って……あれ?」
真「い、伊織~! すごい音したよ? あの……大丈夫ですか? って……」
雪歩「ま、真ちゃん。伊織ちゃん。待ってよ~」><
143 :
出てくるにはちっと遅過ぎるだろwww
144 = 93 :
伊織「…………」ジーッ
美希「……なの?」ジーッ
のワの「……」
真「……」
雪歩「あれ? 春香ちゃんに美希ちゃん。奇遇だね~」
伊織「な、なんであんたが居るのよ美希!」
美希「あ~! でこちゃんっ! もう、痛いよお~」サスリ
真「これはいったい……?」
のワの「ど、どういうことなの……?」
P「お、おまえら……何、してるんだ……?」
…………
……
145 = 93 :
21:30/P車内
P「荷物、忘れ物ないかー?」
春香「はいっ! ばっちりおっけーです。プロデューサーさん!」
真「すみません……、僕たちまで乗せてもらっちゃって」
雪歩「でも、ちょっと狭いかもです……」
伊織「まったくよ……、どうしてこのスーパーアイドル伊織ちゃんが、こんな車ですし詰めにされなきゃいけないのよ」
美希「でこちゃんうるさいの。美希もう眠たいから寝るね~」スピー
伊織「あ、ちょっと! 寄りかかって来ないでよ暑苦しいじゃない……もうっ!」
146 = 93 :
やよい「あはは。でも、ほんとうに驚きましたー。みなさんも来ていたなんて」
春香「そ、そうだよね~。たまたま美希と行こうって約束してて……」
真「ほ、ホントにね~。ボクと雪歩は伊織に誘われただけで……」
伊織「ちょっと! わたしが悪いみたいな言い草じゃないのっ!」
雪歩「でも……とっても満足な一日でした~」ポワン
真「ん? 雪歩も寝るの? じゃあボクも寝かせてもらおうかなあ……」
P「みんな寝て構わないぞ……。プロデューサーとして、責任もって送り届けてやるからな」
春香「さ、さすがにそれは申し訳ないというか……」
P「春香も、気にするなよ。仕事のために、パワー蓄えておいてくれな」
春香「じゃ、じゃあ……お言葉に甘えて……」クタッ
ブロロロロ…………
148 = 93 :
美希「……」スヤスヤナノナノ
伊織「……」スウスウ……ニヒヒッ
真「……」マッコマッコ……リーン
雪歩「……」アナ……ウマッテ…スー
春香「……」ヒザマズキ……ナサイ
P「見事に全員寝ちまったな」
やよい「皆さん、お疲れみたいでしたから」
P「やよいも起きてなくていいんだぞ?」
やよい「そ、そんなわけにはいきませんっ!」
P「ははは。やよいは本当に元気だなあ」
149 = 143 :
これは、やよいと二人でお喋りする為の巧妙な作戦と見た!
150 = 93 :
やよい「当然です! うっうー! 明日からまた、頑張りますよ~!」
P「やよい、声のトーン、落としなさい」
やよい「はうっ! す、すみませんプロデューサー」ヒソヒソ
P「そこまで小声じゃなくても大丈夫だよ」
やよい「えへへ。すみません」
P「……」
やよい「プロデューサー?」
P「なんだ? やよい」
『でーと、してくれますか?』
FIN
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