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元スレ恒一「有田さんがモテまくる現象……?」
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久保寺「というわけで、転入生の榊原君だ。みなさん、くれぐれも仲良くするように」
恒一(わざわざ念を押さないでほしいなぁ……)
久保寺「それでは、あの席へ」
恒一(二人欠席……? 一番窓際の列の、一番前と一番後ろ)
江藤「……そんな事より先生! それで松子は何で休みなんですか!」
恒一(転入生をそんなことって……)
恒一(わざわざ念を押さないでほしいなぁ……)
久保寺「それでは、あの席へ」
恒一(二人欠席……? 一番窓際の列の、一番前と一番後ろ)
江藤「……そんな事より先生! それで松子は何で休みなんですか!」
恒一(転入生をそんなことって……)
久保寺「江藤さん、席につき、落ち着いてください。体調が悪いのなら、保健室へ行きますか?」
江藤「そうじゃなくてっ! ……っ!? う、うぅ……」
久保寺「落ち着いたようですね、それでは、授業まで静かにしていてください」
恒一(何か……わけあり?)
江藤「そうじゃなくてっ! ……っ!? う、うぅ……」
久保寺「落ち着いたようですね、それでは、授業まで静かにしていてください」
恒一(何か……わけあり?)
休み時間
勅使河原「ほぁー、サカキって頭良いのな」
恒一「そうでもないよ。それに、ちょくちょく入院もしてるから」
風見「是非とも、クラス委員としてこのお調子者の更正を手伝ってほしい限りだ」
勅使河原「おいこら」
望月「体はもういいの?」
恒一「体育は、当分見学だね」
江藤「…………」
恒一(さっきの子、ずっと俯いてる)
勅使河原「ほぁー、サカキって頭良いのな」
恒一「そうでもないよ。それに、ちょくちょく入院もしてるから」
風見「是非とも、クラス委員としてこのお調子者の更正を手伝ってほしい限りだ」
勅使河原「おいこら」
望月「体はもういいの?」
恒一「体育は、当分見学だね」
江藤「…………」
恒一(さっきの子、ずっと俯いてる)
放課後
キーンコーンカーンコーン
江藤「…………ッ!」
恒一(さっきの子、終わった途端に走って帰っちゃった……)
多々良「……ねぇ、悠、大丈夫かな?」コソコソ
佐藤「……あの子は、もう始まっちゃってるから」コソコソ
多々良「でも、あれじゃ、有田さんが……」
佐藤「しっ、それ以上はダメ」
キーンコーンカーンコーン
江藤「…………ッ!」
恒一(さっきの子、終わった途端に走って帰っちゃった……)
多々良「……ねぇ、悠、大丈夫かな?」コソコソ
佐藤「……あの子は、もう始まっちゃってるから」コソコソ
多々良「でも、あれじゃ、有田さんが……」
佐藤「しっ、それ以上はダメ」
恒一(何の話だろう……? 悠って、さっきの子の事かな?)
勅使河原「おーっし、サカキ! せっかくだから、学校案内と行こうぜ!」
恒一「ねぇ、勅使河原君。望月君の後ろの席の子、何て名前なの?」
勅使河原「うん? あぁ、江藤か。えっとたしか……江藤悠だったはずだぜ。でも一体何でそんな……あ」
望月「勅使河原君! ……それ以上は……」
勅使河原「おーっし、サカキ! せっかくだから、学校案内と行こうぜ!」
恒一「ねぇ、勅使河原君。望月君の後ろの席の子、何て名前なの?」
勅使河原「うん? あぁ、江藤か。えっとたしか……江藤悠だったはずだぜ。でも一体何でそんな……あ」
望月「勅使河原君! ……それ以上は……」
恒一「江藤さん、朝も何か先生と言い争いをしていたし、一体どうしたの?」
勅使河原「えっと、まぁ、それはおいおい説明するとして、まずは学校見学と行こうぜ!」
恒一「勅使河原君、なんでそんな風にはぐらかすのさ!」
赤沢「その質問には、私が答えるわ。……ただ、ここじゃ問題だから、学校見学の途中で、いいわね?」
勅使河原「えっと、まぁ、それはおいおい説明するとして、まずは学校見学と行こうぜ!」
恒一「勅使河原君、なんでそんな風にはぐらかすのさ!」
赤沢「その質問には、私が答えるわ。……ただ、ここじゃ問題だから、学校見学の途中で、いいわね?」
噴水
恒一「それで、一体江藤さんはどうしたの?」
風見「君は、呪いとかって信じるかい?」
恒一「普通だよ」
勅使河原「このクラスは今な、呪われてるんだ」
恒一「それで、一体江藤さんはどうしたの?」
風見「君は、呪いとかって信じるかい?」
恒一「普通だよ」
勅使河原「このクラスは今な、呪われてるんだ」
恒一「呪いっ!?」
風見「勅使河原、いったん僕から離れた方が……」
勅使河原「あぁ……いや、大丈夫だ。俺が欠席だって、そう簡単に落とされやしないぜ」
風見「……わかった。気をしっかり保てよ」
勅使河原「お前もな」
風見「すまない、話がそれてしまったね。……単刀直入に言おう、このクラスは「恋」の呪いにかかっているんだ」
風見「勅使河原、いったん僕から離れた方が……」
勅使河原「あぁ……いや、大丈夫だ。俺が欠席だって、そう簡単に落とされやしないぜ」
風見「……わかった。気をしっかり保てよ」
勅使河原「お前もな」
風見「すまない、話がそれてしまったね。……単刀直入に言おう、このクラスは「恋」の呪いにかかっているんだ」
風見「どこから語れば良いのか……始まりから言うべきなんだろうね」
風見「26年前、ある生徒が三年三組にいた。彼はもの凄くモテた。夜見山内外から毎日ラブレターが届くほどね。ただの中学生でありながら、人気はアイドル並だったらしい」
風見「羨ましいと思う? そう、その通り、彼は嬉しくもなんともなかった」
風見「クラスでももちろん彼……あぁ、性別はわからないから、便宜的に彼と読んでいるんだ。クラスでも彼の事が大好きな生徒はいっぱいいたらしい」
風見「告白なんて日常茶飯事。危うく暴行を受けそうになった事もあるらしい。そんな彼は、人生を諦めた」
風見「26年前、ある生徒が三年三組にいた。彼はもの凄くモテた。夜見山内外から毎日ラブレターが届くほどね。ただの中学生でありながら、人気はアイドル並だったらしい」
風見「羨ましいと思う? そう、その通り、彼は嬉しくもなんともなかった」
風見「クラスでももちろん彼……あぁ、性別はわからないから、便宜的に彼と読んでいるんだ。クラスでも彼の事が大好きな生徒はいっぱいいたらしい」
風見「告白なんて日常茶飯事。危うく暴行を受けそうになった事もあるらしい。そんな彼は、人生を諦めた」
風見「……飛び降り自殺だったらしい。遺書には家族葬を望むと書かれていた。家族もそうするつもりだった。だけど、どこからか情報が漏れて、参列者は噂によっては一万に達したという」
風見「それから、三年三組には呪いが起きるようになった」
風見「特定の生徒に対して、毎月一人以上が恋愛感情を持つようになる。そんな呪いだ」
風見「最低でも12人。最高記録……と言っても複数回あったんだが、多いときはクラス全員が、その生徒を好きになった」
風見「生徒の性別、「始まった」生徒の性別は関係ない。男女問わず、その呪いは降りかかる」
風見「それから、三年三組には呪いが起きるようになった」
風見「特定の生徒に対して、毎月一人以上が恋愛感情を持つようになる。そんな呪いだ」
風見「最低でも12人。最高記録……と言っても複数回あったんだが、多いときはクラス全員が、その生徒を好きになった」
風見「生徒の性別、「始まった」生徒の性別は関係ない。男女問わず、その呪いは降りかかる」
風見「わかるかい? そんな状況のクラスが。モテまくる生徒からすれば、必ずしも嬉しい相手ばかりではない」
風見「「始まった」生徒は、そんな事には気付けない。「始まってない」生徒は、モテまくる生徒が気に入らない」
風見「それはもう、居たくも無いクラスだろうね」
恒一「その生徒が……有田さん?」
勅使河原「言うな! まだ説明は終わってねぇ!」
風見「「始まった」生徒は、そんな事には気付けない。「始まってない」生徒は、モテまくる生徒が気に入らない」
風見「それはもう、居たくも無いクラスだろうね」
恒一「その生徒が……有田さん?」
勅使河原「言うな! まだ説明は終わってねぇ!」
風見「……もちろん、毎年三年三組では対策が行われた。だけど、そのほとんどが効果を出さなかった」
風見「唯一、「いないもの」を作る以外にはね」
風見「その、モテてしまう生徒を「いないもの」として扱うんだ。そんな生徒はクラスにいない。そう自分に信じ込ませる」
風見「いないものに恋は出来ない……まぁ、結局、その子を好きにならなければ良いんだ。現にその対策が発案されてからは、毎年「始まる」生徒は少ない」
風見「唯一、「いないもの」を作る以外にはね」
風見「その、モテてしまう生徒を「いないもの」として扱うんだ。そんな生徒はクラスにいない。そう自分に信じ込ませる」
風見「いないものに恋は出来ない……まぁ、結局、その子を好きにならなければ良いんだ。現にその対策が発案されてからは、毎年「始まる」生徒は少ない」
風見「そして、今年は榊原君の言うとおり、その子が「いないもの」だ。……あぁ、名前を言わないでくれ、僕だって「始まり」たくない。今は仕方が無いけれど、極力考えないようにしてるんだ」
恒一「じゃあ、江藤さんは「始まった」って事?」
風見「……辛いことに、毎年誰かが「始まる」までは、誰が「いないもの」になるべきかはわからない」
風見「最初の一人からすれば、自分の好きな人が、よくわからない理由で無視されているんだ。一年間、辛いだろう」
恒一「じゃあ、江藤さんは「始まった」って事?」
風見「……辛いことに、毎年誰かが「始まる」までは、誰が「いないもの」になるべきかはわからない」
風見「最初の一人からすれば、自分の好きな人が、よくわからない理由で無視されているんだ。一年間、辛いだろう」
風見「わかったかい。正直、どうやって君に信じてもらえばいいか、僕にはわからない。だけど現に江藤さんは「始まっている」」
風見「だから、君もその、「いないもの」が登校してきても、反応をしないで欲しい。君が反応する事で、周りの生徒も気にしてしまう。それは危険なんだ」
恒一「……信じようが無いけれど、とりあえず、言われた通りにはするよ」
風見「……ありがとう。クラスの代表として、お礼を言うよ」
風見「だから、君もその、「いないもの」が登校してきても、反応をしないで欲しい。君が反応する事で、周りの生徒も気にしてしまう。それは危険なんだ」
恒一「……信じようが無いけれど、とりあえず、言われた通りにはするよ」
風見「……ありがとう。クラスの代表として、お礼を言うよ」
風見「……さぁ、学校見学の続きをしようか」
勅使河原「おうし! ちょっと望月もいるであろう美術部でも覗くか!」
恒一「美術部は勘弁してほしいなぁ……」
風見「あぁ、三神先生がいたら大変だもんね」
恒一「うん、覗きにきましたって言うわけにも行かないからさ……」
勅使河原「ちぇー」
勅使河原「おうし! ちょっと望月もいるであろう美術部でも覗くか!」
恒一「美術部は勘弁してほしいなぁ……」
風見「あぁ、三神先生がいたら大変だもんね」
恒一「うん、覗きにきましたって言うわけにも行かないからさ……」
勅使河原「ちぇー」
次の日、教室
望月「おはよう、榊原君」
恒一「うん、おはよう」
恒一(昨日欠席だった場所は……一番前は病院にお見舞いに来てくれた赤沢さんだな)
恒一(そして、一番後ろが……有田さん)
恒一(思ったり、普通な子だ……その二つ前に座ってる眼帯の子の方が、よっぽど不思議なオーラが出てるよ)
望月「おはよう、榊原君」
恒一「うん、おはよう」
恒一(昨日欠席だった場所は……一番前は病院にお見舞いに来てくれた赤沢さんだな)
恒一(そして、一番後ろが……有田さん)
恒一(思ったり、普通な子だ……その二つ前に座ってる眼帯の子の方が、よっぽど不思議なオーラが出てるよ)
ガララ
江藤「あ…………」
恒一(江藤さん、有田さんをチラチラ見てる……)
望月「ねぇ、榊原君。家での三神先生ってさ……」
恒一(やっぱり、無視しなきゃいけないのは辛いんだろうな……)
望月「僕が思うに、パジャマが似合うと思うんだよね。それも、出来るだけかわいい系の」
恒一(こういう様子を見てると、嘘であってほしいのに、本当だとわかるな……)
望月「ほら、やっぱりあのキリッとした三神先生だからこその……ねぇ、榊原君聞いてる?」
恒一「え?」
江藤「あ…………」
恒一(江藤さん、有田さんをチラチラ見てる……)
望月「ねぇ、榊原君。家での三神先生ってさ……」
恒一(やっぱり、無視しなきゃいけないのは辛いんだろうな……)
望月「僕が思うに、パジャマが似合うと思うんだよね。それも、出来るだけかわいい系の」
恒一(こういう様子を見てると、嘘であってほしいのに、本当だとわかるな……)
望月「ほら、やっぱりあのキリッとした三神先生だからこその……ねぇ、榊原君聞いてる?」
恒一「え?」
昼休み
有田「…………」スタスタ
恒一(お弁当持って、どこかに行っちゃった)
江藤「…………っ!」タタタタ
赤沢「……待ちなさい、悠」
江藤「……赤坂さん」
赤坂「どこにいくつもり? トイレなら反対側よ」
江藤「……赤坂さんには関係ない!」
赤坂「大ありよ、「始まっている」とはいえ、貴方があんまりそういう事をするなら、私も何かしらをしなくちゃいけない」
有田「…………」スタスタ
恒一(お弁当持って、どこかに行っちゃった)
江藤「…………っ!」タタタタ
赤沢「……待ちなさい、悠」
江藤「……赤坂さん」
赤坂「どこにいくつもり? トイレなら反対側よ」
江藤「……赤坂さんには関係ない!」
赤坂「大ありよ、「始まっている」とはいえ、貴方があんまりそういう事をするなら、私も何かしらをしなくちゃいけない」
江藤「脅しなんかに、私は屈しない……!」
赤坂「貴方は加害者になりたいの? 「あの子」はそんな事、望まないわ」
江藤「っ! …………いやだよ、そんなの」タタタタ
風見「今度は止めないのかい?」
赤坂「今度は、「あの子」とは逆方向に走っていった。悠だって、わかってはいるのよ」
赤坂「貴方は加害者になりたいの? 「あの子」はそんな事、望まないわ」
江藤「っ! …………いやだよ、そんなの」タタタタ
風見「今度は止めないのかい?」
赤坂「今度は、「あの子」とは逆方向に走っていった。悠だって、わかってはいるのよ」
教室シーン
赤坂「……今の会話は、皆忘れて。……それと榊原君、あとで話があるんだけど、良い?」
恒一「? 良いよ」
恒一(なんだろう……呪い関係かな)
赤坂「……今の会話は、皆忘れて。……それと榊原君、あとで話があるんだけど、良い?」
恒一「? 良いよ」
恒一(なんだろう……呪い関係かな)
昼休み食後、廊下
赤沢「風見君から、説明はしてもらっているのよね」
恒一「うん、多分大体の事は」
赤沢「そう、ならいいわ。病院でも自己紹介をしたけれど、私は対策係の赤沢泉美。何の対策かは、もうわかるわね?」
恒一「うん、有田さんを「いないもの」にしたりするんだね」
赤沢「風見君から、説明はしてもらっているのよね」
恒一「うん、多分大体の事は」
赤沢「そう、ならいいわ。病院でも自己紹介をしたけれど、私は対策係の赤沢泉美。何の対策かは、もうわかるわね?」
恒一「うん、有田さんを「いないもの」にしたりするんだね」
赤沢「……そうよ。それがクラスの為なの」
赤沢「風見君も、好きな人がいるから、そうそう落ちない自信があるんでしょうね。でも、クラスの中では、いつ自分が「始まる」か不安な人も大勢いる」
赤沢「釘を刺すようで悪いけれど、榊原君。くれぐれも、「あの子」の事を考えないでね。くれぐれも、何かしようと思わないように」
恒一「……わかってるよ、昨日聞いた。でもね、赤沢さん」
赤沢「何?」
恒一「さっきの江藤さんとの会話、もっと言いようは有ったと思うよ」
赤沢「……反省はしてるわ。冷たく言い過ぎたと思う。でも、言ってる事は間違ってると思わない」
恒一「そっか……僕に対しての用は、説明を受けたかの確認と、釘を刺すだけ?」
赤沢「……ええ、そうよ。これからこのクラスでやりづらいでしょうけど、耐えてね」
恒一(本当だよ)
赤沢「風見君も、好きな人がいるから、そうそう落ちない自信があるんでしょうね。でも、クラスの中では、いつ自分が「始まる」か不安な人も大勢いる」
赤沢「釘を刺すようで悪いけれど、榊原君。くれぐれも、「あの子」の事を考えないでね。くれぐれも、何かしようと思わないように」
恒一「……わかってるよ、昨日聞いた。でもね、赤沢さん」
赤沢「何?」
恒一「さっきの江藤さんとの会話、もっと言いようは有ったと思うよ」
赤沢「……反省はしてるわ。冷たく言い過ぎたと思う。でも、言ってる事は間違ってると思わない」
恒一「そっか……僕に対しての用は、説明を受けたかの確認と、釘を刺すだけ?」
赤沢「……ええ、そうよ。これからこのクラスでやりづらいでしょうけど、耐えてね」
恒一(本当だよ)
階段
恒一(赤沢さんはクラスに入ってっちゃうし、僕はなんだか居づらくて出てきちゃうし……って、あれ、江藤さん?)
江藤「…………」
恒一「……江藤さん、お昼食べないの?」
江藤「説明は受けたんでしょ、私に話しかけないで」
恒一「そう言われても、君をいないもの扱いしろなんて、僕は言われてない」
江藤「私はもう「始まってる」の! いつあの子の事を口にしちゃうかわからない。だから……」
恒一(赤沢さんはクラスに入ってっちゃうし、僕はなんだか居づらくて出てきちゃうし……って、あれ、江藤さん?)
江藤「…………」
恒一「……江藤さん、お昼食べないの?」
江藤「説明は受けたんでしょ、私に話しかけないで」
恒一「そう言われても、君をいないもの扱いしろなんて、僕は言われてない」
江藤「私はもう「始まってる」の! いつあの子の事を口にしちゃうかわからない。だから……」
恒一「……江藤さんは、その、有田さんの事が好きなんだよね」
江藤「……名前、言って良いの?」
恒一「僕はほら、転校生だから好きになりようがないからね」
江藤「……一目惚れだってあるかもしれないよ」
恒一「それなら、とりあえず第一関門は突破出来たみたいだね」
江藤「……名前、言って良いの?」
恒一「僕はほら、転校生だから好きになりようがないからね」
江藤「……一目惚れだってあるかもしれないよ」
恒一「それなら、とりあえず第一関門は突破出来たみたいだね」
江藤「私は……松子が好き、大好き、愛してる。昔っから仲良かったし、親友だった」
榊原「だった……?」
江藤「今は……わからない。三年三組になって、気がついたら松子の事が、恋人として好きになってて……そしたら、皆に「始まった」って言われて……」
江藤「私、わからないよ。自分の中では、自然に松子の事が好きになったのに、それが呪いのせいだなんて思えない。思いたくもない!」
江藤「私、耐えられないよ。私が好きになったせいで松子が「いないもの」にされて……松子もそれを望んで……そうなってからは、松子はよく休むようになったんだよ? 松子だって辛いのに……私は支えてあげる事も出来ない」
榊原「だった……?」
江藤「今は……わからない。三年三組になって、気がついたら松子の事が、恋人として好きになってて……そしたら、皆に「始まった」って言われて……」
江藤「私、わからないよ。自分の中では、自然に松子の事が好きになったのに、それが呪いのせいだなんて思えない。思いたくもない!」
江藤「私、耐えられないよ。私が好きになったせいで松子が「いないもの」にされて……松子もそれを望んで……そうなってからは、松子はよく休むようになったんだよ? 松子だって辛いのに……私は支えてあげる事も出来ない」
江藤「そんなの、もう、親友でも恋人でも、何でも無いよ……」
恒一「江藤さん……有田さんだって、わかってくれてると思うよ」
江藤「転校生の榊原君にそんな事、わかるわけ無いよ」
恒一「わかるよ。江藤さんさ、ずっと有田さんの事、チラチラ見てたよね」
江藤「うん……」
恒一「有田さんもね、見てたんだよ、江藤さんの事。江藤さんにバレないように、江藤さんが見てない隙を狙ってね」
江藤「え……?」
恒一「さすがに僕には気づいてなかったみたいだけど、有田さんだってきっと、江藤さんの事が気になるんじゃないかな」
江藤「で、でも、そんなのただの予測で……」
恒一「じゃあさ、僕が聞いてくるよ。追いかけようとしたんだから、わかるんでしょ? 有田さんの居場所。江藤さんが聞けないなら、僕が聞く」
江藤「そ、そんな事をしたら!」
恒一「言ったじゃないか、転校生の僕が、有田さんの事を好きになるはずがない。僕はただ単に、このクラスの事が知りたいんだ」
恒一「江藤さん……有田さんだって、わかってくれてると思うよ」
江藤「転校生の榊原君にそんな事、わかるわけ無いよ」
恒一「わかるよ。江藤さんさ、ずっと有田さんの事、チラチラ見てたよね」
江藤「うん……」
恒一「有田さんもね、見てたんだよ、江藤さんの事。江藤さんにバレないように、江藤さんが見てない隙を狙ってね」
江藤「え……?」
恒一「さすがに僕には気づいてなかったみたいだけど、有田さんだってきっと、江藤さんの事が気になるんじゃないかな」
江藤「で、でも、そんなのただの予測で……」
恒一「じゃあさ、僕が聞いてくるよ。追いかけようとしたんだから、わかるんでしょ? 有田さんの居場所。江藤さんが聞けないなら、僕が聞く」
江藤「そ、そんな事をしたら!」
恒一「言ったじゃないか、転校生の僕が、有田さんの事を好きになるはずがない。僕はただ単に、このクラスの事が知りたいんだ」
恒一「クラスの皆に有田さんを意識させない場所でなら、僕が有田さんと話しても、クラスのみんなに迷惑はかからないよ」
江藤「で、でも……」
恒一「江藤さん。僕は何よりね、君が泣いてるのが嫌なんだ。それに、もしかしたら有田さんまで泣いてるのかと思うと、どうにかしたいと思っちゃう」
江藤「え、あ……涙……」
恒一「お願い。今から授業をすっぽかしてまで有田さんを探すより、昼休みの内に有田さんに会えた方が、問題が起きない」
江藤「で、でも……」
恒一「江藤さん。僕は何よりね、君が泣いてるのが嫌なんだ。それに、もしかしたら有田さんまで泣いてるのかと思うと、どうにかしたいと思っちゃう」
江藤「え、あ……涙……」
恒一「お願い。今から授業をすっぽかしてまで有田さんを探すより、昼休みの内に有田さんに会えた方が、問題が起きない」
江藤「……屋上。松子なら、屋上にいると思う」
恒一「そっか、ありがとう」
江藤「ごめんね、巻き込んじゃって……私が、松子に恋をしなければ……」
恒一「それは違うよ、江藤さん。僕は自分から巻き込まれに行ってるし、それに……」
恒一「恋をしなければ、なんて嘘、ついちゃダメだ」
恒一「……時間も無いから、そろそろ行くね。また後でね、江藤さん!」タタタタ
江藤「…………榊原君」キュン
恒一「そっか、ありがとう」
江藤「ごめんね、巻き込んじゃって……私が、松子に恋をしなければ……」
恒一「それは違うよ、江藤さん。僕は自分から巻き込まれに行ってるし、それに……」
恒一「恋をしなければ、なんて嘘、ついちゃダメだ」
恒一「……時間も無いから、そろそろ行くね。また後でね、江藤さん!」タタタタ
江藤「…………榊原君」キュン
屋上
恒一「はぁっはぁっ……走るのは、やっぱ、ダメ、だね……」
有田「っ!?」タタタタ
恒一「待って! 有田さん!」
有田「……!」フルフル
恒一「江藤さんに聞いてきたんだ!」
有田「……悠ちゃんに?」
恒一「はぁっはぁっ……走るのは、やっぱ、ダメ、だね……」
有田「っ!?」タタタタ
恒一「待って! 有田さん!」
有田「……!」フルフル
恒一「江藤さんに聞いてきたんだ!」
有田「……悠ちゃんに?」
恒一「えっと、知ってると思うけど、僕は転校生の榊原恒一。はじめまして、有田さん」
有田「せ、説明を受けてないの? 私に話しかけないで!」
恒一「聞いたよ。多分全部知ってる」
有田「なら何で……」
恒一「有田さんの気持ちを聞きに来たんだ」
有田「せ、説明を受けてないの? 私に話しかけないで!」
恒一「聞いたよ。多分全部知ってる」
有田「なら何で……」
恒一「有田さんの気持ちを聞きに来たんだ」
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