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    元スレ恒一「有田さんがモテまくる現象……?」

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    タグ : - アナザー + - 有田松子 + - 江藤悠 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    久保寺「というわけで、転入生の榊原君だ。みなさん、くれぐれも仲良くするように」

    恒一(わざわざ念を押さないでほしいなぁ……)

    久保寺「それでは、あの席へ」

    恒一(二人欠席……? 一番窓際の列の、一番前と一番後ろ)

    江藤「……そんな事より先生! それで松子は何で休みなんですか!」

    恒一(転入生をそんなことって……)

    2 :

    ほう

    3 = 1 :

    久保寺「江藤さん、席につき、落ち着いてください。体調が悪いのなら、保健室へ行きますか?」

    江藤「そうじゃなくてっ! ……っ!? う、うぅ……」

    久保寺「落ち着いたようですね、それでは、授業まで静かにしていてください」

    恒一(何か……わけあり?)

    4 = 1 :

    休み時間

    勅使河原「ほぁー、サカキって頭良いのな」

    恒一「そうでもないよ。それに、ちょくちょく入院もしてるから」

    風見「是非とも、クラス委員としてこのお調子者の更正を手伝ってほしい限りだ」

    勅使河原「おいこら」

    望月「体はもういいの?」

    恒一「体育は、当分見学だね」

    江藤「…………」

    恒一(さっきの子、ずっと俯いてる)

    5 = 1 :

    放課後

    キーンコーンカーンコーン

    江藤「…………ッ!」

    恒一(さっきの子、終わった途端に走って帰っちゃった……)

    多々良「……ねぇ、悠、大丈夫かな?」コソコソ

    佐藤「……あの子は、もう始まっちゃってるから」コソコソ

    多々良「でも、あれじゃ、有田さんが……」

    佐藤「しっ、それ以上はダメ」

    6 :

    多々良ちゃんがしゃべった!

    7 = 1 :

    恒一(何の話だろう……? 悠って、さっきの子の事かな?)

    勅使河原「おーっし、サカキ! せっかくだから、学校案内と行こうぜ!」

    恒一「ねぇ、勅使河原君。望月君の後ろの席の子、何て名前なの?」

    勅使河原「うん? あぁ、江藤か。えっとたしか……江藤悠だったはずだぜ。でも一体何でそんな……あ」

    望月「勅使河原君! ……それ以上は……」

    8 :

    キマシ……

    9 = 1 :

    恒一「江藤さん、朝も何か先生と言い争いをしていたし、一体どうしたの?」

    勅使河原「えっと、まぁ、それはおいおい説明するとして、まずは学校見学と行こうぜ!」

    恒一「勅使河原君、なんでそんな風にはぐらかすのさ!」

    赤沢「その質問には、私が答えるわ。……ただ、ここじゃ問題だから、学校見学の途中で、いいわね?」

    10 = 1 :

    >>9
    赤沢休みだった

    風見「その質問には、僕が答えるよ。残念な事に担当者が欠席だからね。でも、ここじゃ問題だから、学校見学の途中で」

    に変更

    11 :

    現象なんてなくても有田さんはモテるのが道理

    12 = 1 :

    噴水

    恒一「それで、一体江藤さんはどうしたの?」

    風見「君は、呪いとかって信じるかい?」

    恒一「普通だよ」

    勅使河原「このクラスは今な、呪われてるんだ」

    13 = 1 :

    恒一「呪いっ!?」

    風見「勅使河原、いったん僕から離れた方が……」

    勅使河原「あぁ……いや、大丈夫だ。俺が欠席だって、そう簡単に落とされやしないぜ」

    風見「……わかった。気をしっかり保てよ」

    勅使河原「お前もな」

    風見「すまない、話がそれてしまったね。……単刀直入に言おう、このクラスは「恋」の呪いにかかっているんだ」

    14 = 1 :

    風見「どこから語れば良いのか……始まりから言うべきなんだろうね」

    風見「26年前、ある生徒が三年三組にいた。彼はもの凄くモテた。夜見山内外から毎日ラブレターが届くほどね。ただの中学生でありながら、人気はアイドル並だったらしい」

    風見「羨ましいと思う? そう、その通り、彼は嬉しくもなんともなかった」

    風見「クラスでももちろん彼……あぁ、性別はわからないから、便宜的に彼と読んでいるんだ。クラスでも彼の事が大好きな生徒はいっぱいいたらしい」

    風見「告白なんて日常茶飯事。危うく暴行を受けそうになった事もあるらしい。そんな彼は、人生を諦めた」

    16 = 1 :

    風見「……飛び降り自殺だったらしい。遺書には家族葬を望むと書かれていた。家族もそうするつもりだった。だけど、どこからか情報が漏れて、参列者は噂によっては一万に達したという」

    風見「それから、三年三組には呪いが起きるようになった」

    風見「特定の生徒に対して、毎月一人以上が恋愛感情を持つようになる。そんな呪いだ」

    風見「最低でも12人。最高記録……と言っても複数回あったんだが、多いときはクラス全員が、その生徒を好きになった」

    風見「生徒の性別、「始まった」生徒の性別は関係ない。男女問わず、その呪いは降りかかる」

    17 = 1 :

    風見「わかるかい? そんな状況のクラスが。モテまくる生徒からすれば、必ずしも嬉しい相手ばかりではない」

    風見「「始まった」生徒は、そんな事には気付けない。「始まってない」生徒は、モテまくる生徒が気に入らない」

    風見「それはもう、居たくも無いクラスだろうね」

    恒一「その生徒が……有田さん?」

    勅使河原「言うな! まだ説明は終わってねぇ!」

    18 = 1 :

    風見「……もちろん、毎年三年三組では対策が行われた。だけど、そのほとんどが効果を出さなかった」

    風見「唯一、「いないもの」を作る以外にはね」

    風見「その、モテてしまう生徒を「いないもの」として扱うんだ。そんな生徒はクラスにいない。そう自分に信じ込ませる」

    風見「いないものに恋は出来ない……まぁ、結局、その子を好きにならなければ良いんだ。現にその対策が発案されてからは、毎年「始まる」生徒は少ない」

    19 = 1 :

    風見「そして、今年は榊原君の言うとおり、その子が「いないもの」だ。……あぁ、名前を言わないでくれ、僕だって「始まり」たくない。今は仕方が無いけれど、極力考えないようにしてるんだ」

    恒一「じゃあ、江藤さんは「始まった」って事?」

    風見「……辛いことに、毎年誰かが「始まる」までは、誰が「いないもの」になるべきかはわからない」

    風見「最初の一人からすれば、自分の好きな人が、よくわからない理由で無視されているんだ。一年間、辛いだろう」

    20 = 2 :

    有田さん…

    21 = 1 :

    風見「わかったかい。正直、どうやって君に信じてもらえばいいか、僕にはわからない。だけど現に江藤さんは「始まっている」」

    風見「だから、君もその、「いないもの」が登校してきても、反応をしないで欲しい。君が反応する事で、周りの生徒も気にしてしまう。それは危険なんだ」

    恒一「……信じようが無いけれど、とりあえず、言われた通りにはするよ」

    風見「……ありがとう。クラスの代表として、お礼を言うよ」

    22 = 8 :

    有田さんのハイパー誘惑タイム期待

    23 = 1 :

    風見「……さぁ、学校見学の続きをしようか」

    勅使河原「おうし! ちょっと望月もいるであろう美術部でも覗くか!」

    恒一「美術部は勘弁してほしいなぁ……」

    風見「あぁ、三神先生がいたら大変だもんね」

    恒一「うん、覗きにきましたって言うわけにも行かないからさ……」

    勅使河原「ちぇー」

    24 = 1 :

    次の日、教室

    望月「おはよう、榊原君」

    恒一「うん、おはよう」

    恒一(昨日欠席だった場所は……一番前は病院にお見舞いに来てくれた赤沢さんだな)

    恒一(そして、一番後ろが……有田さん)

    恒一(思ったり、普通な子だ……その二つ前に座ってる眼帯の子の方が、よっぽど不思議なオーラが出てるよ)

    25 = 1 :

    ガララ

    江藤「あ…………」

    恒一(江藤さん、有田さんをチラチラ見てる……)

    望月「ねぇ、榊原君。家での三神先生ってさ……」

    恒一(やっぱり、無視しなきゃいけないのは辛いんだろうな……)

    望月「僕が思うに、パジャマが似合うと思うんだよね。それも、出来るだけかわいい系の」

    恒一(こういう様子を見てると、嘘であってほしいのに、本当だとわかるな……)

    望月「ほら、やっぱりあのキリッとした三神先生だからこその……ねぇ、榊原君聞いてる?」

    恒一「え?」

    26 = 1 :

    昼休み

    有田「…………」スタスタ

    恒一(お弁当持って、どこかに行っちゃった)

    江藤「…………っ!」タタタタ

    赤沢「……待ちなさい、悠」

    江藤「……赤坂さん」

    赤坂「どこにいくつもり? トイレなら反対側よ」

    江藤「……赤坂さんには関係ない!」

    赤坂「大ありよ、「始まっている」とはいえ、貴方があんまりそういう事をするなら、私も何かしらをしなくちゃいけない」

    27 = 2 :

    赤坂さんwww

    28 = 1 :

    江藤「脅しなんかに、私は屈しない……!」

    赤坂「貴方は加害者になりたいの? 「あの子」はそんな事、望まないわ」

    江藤「っ! …………いやだよ、そんなの」タタタタ

    風見「今度は止めないのかい?」

    赤坂「今度は、「あの子」とは逆方向に走っていった。悠だって、わかってはいるのよ」

    29 = 8 :

    誰だよ

    30 = 1 :

    教室シーン

    赤坂「……今の会話は、皆忘れて。……それと榊原君、あとで話があるんだけど、良い?」

    恒一「? 良いよ」

    恒一(なんだろう……呪い関係かな)

    31 = 1 :

    おうふ、誰だよ赤坂って

    ×赤坂 ○赤沢

    32 = 1 :

    昼休み食後、廊下

    赤沢「風見君から、説明はしてもらっているのよね」

    恒一「うん、多分大体の事は」

    赤沢「そう、ならいいわ。病院でも自己紹介をしたけれど、私は対策係の赤沢泉美。何の対策かは、もうわかるわね?」

    恒一「うん、有田さんを「いないもの」にしたりするんだね」

    33 :

    座席表はよ

    34 :

    いいぞ

    35 = 1 :

    赤沢「……そうよ。それがクラスの為なの」

    赤沢「風見君も、好きな人がいるから、そうそう落ちない自信があるんでしょうね。でも、クラスの中では、いつ自分が「始まる」か不安な人も大勢いる」

    赤沢「釘を刺すようで悪いけれど、榊原君。くれぐれも、「あの子」の事を考えないでね。くれぐれも、何かしようと思わないように」

    恒一「……わかってるよ、昨日聞いた。でもね、赤沢さん」

    赤沢「何?」

    恒一「さっきの江藤さんとの会話、もっと言いようは有ったと思うよ」

    赤沢「……反省はしてるわ。冷たく言い過ぎたと思う。でも、言ってる事は間違ってると思わない」

    恒一「そっか……僕に対しての用は、説明を受けたかの確認と、釘を刺すだけ?」

    赤沢「……ええ、そうよ。これからこのクラスでやりづらいでしょうけど、耐えてね」

    恒一(本当だよ)

    36 = 1 :

    階段

    恒一(赤沢さんはクラスに入ってっちゃうし、僕はなんだか居づらくて出てきちゃうし……って、あれ、江藤さん?)

    江藤「…………」

    恒一「……江藤さん、お昼食べないの?」

    江藤「説明は受けたんでしょ、私に話しかけないで」

    恒一「そう言われても、君をいないもの扱いしろなんて、僕は言われてない」

    江藤「私はもう「始まってる」の! いつあの子の事を口にしちゃうかわからない。だから……」

    37 = 2 :

    38 = 1 :

    恒一「……江藤さんは、その、有田さんの事が好きなんだよね」

    江藤「……名前、言って良いの?」

    恒一「僕はほら、転校生だから好きになりようがないからね」

    江藤「……一目惚れだってあるかもしれないよ」

    恒一「それなら、とりあえず第一関門は突破出来たみたいだね」

    40 = 1 :

    江藤「私は……松子が好き、大好き、愛してる。昔っから仲良かったし、親友だった」

    榊原「だった……?」

    江藤「今は……わからない。三年三組になって、気がついたら松子の事が、恋人として好きになってて……そしたら、皆に「始まった」って言われて……」

    江藤「私、わからないよ。自分の中では、自然に松子の事が好きになったのに、それが呪いのせいだなんて思えない。思いたくもない!」

    江藤「私、耐えられないよ。私が好きになったせいで松子が「いないもの」にされて……松子もそれを望んで……そうなってからは、松子はよく休むようになったんだよ? 松子だって辛いのに……私は支えてあげる事も出来ない」

    42 = 1 :

    江藤「そんなの、もう、親友でも恋人でも、何でも無いよ……」

    恒一「江藤さん……有田さんだって、わかってくれてると思うよ」

    江藤「転校生の榊原君にそんな事、わかるわけ無いよ」

    恒一「わかるよ。江藤さんさ、ずっと有田さんの事、チラチラ見てたよね」

    江藤「うん……」

    恒一「有田さんもね、見てたんだよ、江藤さんの事。江藤さんにバレないように、江藤さんが見てない隙を狙ってね」

    江藤「え……?」

    恒一「さすがに僕には気づいてなかったみたいだけど、有田さんだってきっと、江藤さんの事が気になるんじゃないかな」

    江藤「で、でも、そんなのただの予測で……」

    恒一「じゃあさ、僕が聞いてくるよ。追いかけようとしたんだから、わかるんでしょ? 有田さんの居場所。江藤さんが聞けないなら、僕が聞く」

    江藤「そ、そんな事をしたら!」

    恒一「言ったじゃないか、転校生の僕が、有田さんの事を好きになるはずがない。僕はただ単に、このクラスの事が知りたいんだ」

    43 = 1 :

    恒一「クラスの皆に有田さんを意識させない場所でなら、僕が有田さんと話しても、クラスのみんなに迷惑はかからないよ」

    江藤「で、でも……」

    恒一「江藤さん。僕は何よりね、君が泣いてるのが嫌なんだ。それに、もしかしたら有田さんまで泣いてるのかと思うと、どうにかしたいと思っちゃう」

    江藤「え、あ……涙……」

    恒一「お願い。今から授業をすっぽかしてまで有田さんを探すより、昼休みの内に有田さんに会えた方が、問題が起きない」

    45 = 1 :

    江藤「……屋上。松子なら、屋上にいると思う」

    恒一「そっか、ありがとう」

    江藤「ごめんね、巻き込んじゃって……私が、松子に恋をしなければ……」

    恒一「それは違うよ、江藤さん。僕は自分から巻き込まれに行ってるし、それに……」

    恒一「恋をしなければ、なんて嘘、ついちゃダメだ」

    恒一「……時間も無いから、そろそろ行くね。また後でね、江藤さん!」タタタタ

    江藤「…………榊原君」キュン

    46 = 1 :

    屋上

    恒一「はぁっはぁっ……走るのは、やっぱ、ダメ、だね……」

    有田「っ!?」タタタタ

    恒一「待って! 有田さん!」

    有田「……!」フルフル

    恒一「江藤さんに聞いてきたんだ!」

    有田「……悠ちゃんに?」

    47 = 1 :

    恒一「えっと、知ってると思うけど、僕は転校生の榊原恒一。はじめまして、有田さん」

    有田「せ、説明を受けてないの? 私に話しかけないで!」

    恒一「聞いたよ。多分全部知ってる」

    有田「なら何で……」

    恒一「有田さんの気持ちを聞きに来たんだ」

    48 :

    江藤さんルートか

    49 :

    何このイケメン

    50 = 34 :

    イケメン


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