のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,540,172人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。

元スレ恒一「有田さんがモテまくる現象……?」

SS覧 / PC版 /
スレッド評価: スレッド評価について
みんなの評価 :
タグ : - アナザー + - 有田松子 + - 江藤悠 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

1 :

久保寺「というわけで、転入生の榊原君だ。みなさん、くれぐれも仲良くするように」

恒一(わざわざ念を押さないでほしいなぁ……)

久保寺「それでは、あの席へ」

恒一(二人欠席……? 一番窓際の列の、一番前と一番後ろ)

江藤「……そんな事より先生! それで松子は何で休みなんですか!」

恒一(転入生をそんなことって……)

2 :

ほう

3 = 1 :

久保寺「江藤さん、席につき、落ち着いてください。体調が悪いのなら、保健室へ行きますか?」

江藤「そうじゃなくてっ! ……っ!? う、うぅ……」

久保寺「落ち着いたようですね、それでは、授業まで静かにしていてください」

恒一(何か……わけあり?)

4 = 1 :

休み時間

勅使河原「ほぁー、サカキって頭良いのな」

恒一「そうでもないよ。それに、ちょくちょく入院もしてるから」

風見「是非とも、クラス委員としてこのお調子者の更正を手伝ってほしい限りだ」

勅使河原「おいこら」

望月「体はもういいの?」

恒一「体育は、当分見学だね」

江藤「…………」

恒一(さっきの子、ずっと俯いてる)

5 = 1 :

放課後

キーンコーンカーンコーン

江藤「…………ッ!」

恒一(さっきの子、終わった途端に走って帰っちゃった……)

多々良「……ねぇ、悠、大丈夫かな?」コソコソ

佐藤「……あの子は、もう始まっちゃってるから」コソコソ

多々良「でも、あれじゃ、有田さんが……」

佐藤「しっ、それ以上はダメ」

6 :

多々良ちゃんがしゃべった!

7 = 1 :

恒一(何の話だろう……? 悠って、さっきの子の事かな?)

勅使河原「おーっし、サカキ! せっかくだから、学校案内と行こうぜ!」

恒一「ねぇ、勅使河原君。望月君の後ろの席の子、何て名前なの?」

勅使河原「うん? あぁ、江藤か。えっとたしか……江藤悠だったはずだぜ。でも一体何でそんな……あ」

望月「勅使河原君! ……それ以上は……」

8 :

キマシ……

9 = 1 :

恒一「江藤さん、朝も何か先生と言い争いをしていたし、一体どうしたの?」

勅使河原「えっと、まぁ、それはおいおい説明するとして、まずは学校見学と行こうぜ!」

恒一「勅使河原君、なんでそんな風にはぐらかすのさ!」

赤沢「その質問には、私が答えるわ。……ただ、ここじゃ問題だから、学校見学の途中で、いいわね?」

10 = 1 :

>>9
赤沢休みだった

風見「その質問には、僕が答えるよ。残念な事に担当者が欠席だからね。でも、ここじゃ問題だから、学校見学の途中で」

に変更

11 :

現象なんてなくても有田さんはモテるのが道理

12 = 1 :

噴水

恒一「それで、一体江藤さんはどうしたの?」

風見「君は、呪いとかって信じるかい?」

恒一「普通だよ」

勅使河原「このクラスは今な、呪われてるんだ」

13 = 1 :

恒一「呪いっ!?」

風見「勅使河原、いったん僕から離れた方が……」

勅使河原「あぁ……いや、大丈夫だ。俺が欠席だって、そう簡単に落とされやしないぜ」

風見「……わかった。気をしっかり保てよ」

勅使河原「お前もな」

風見「すまない、話がそれてしまったね。……単刀直入に言おう、このクラスは「恋」の呪いにかかっているんだ」

14 = 1 :

風見「どこから語れば良いのか……始まりから言うべきなんだろうね」

風見「26年前、ある生徒が三年三組にいた。彼はもの凄くモテた。夜見山内外から毎日ラブレターが届くほどね。ただの中学生でありながら、人気はアイドル並だったらしい」

風見「羨ましいと思う? そう、その通り、彼は嬉しくもなんともなかった」

風見「クラスでももちろん彼……あぁ、性別はわからないから、便宜的に彼と読んでいるんだ。クラスでも彼の事が大好きな生徒はいっぱいいたらしい」

風見「告白なんて日常茶飯事。危うく暴行を受けそうになった事もあるらしい。そんな彼は、人生を諦めた」

16 = 1 :

風見「……飛び降り自殺だったらしい。遺書には家族葬を望むと書かれていた。家族もそうするつもりだった。だけど、どこからか情報が漏れて、参列者は噂によっては一万に達したという」

風見「それから、三年三組には呪いが起きるようになった」

風見「特定の生徒に対して、毎月一人以上が恋愛感情を持つようになる。そんな呪いだ」

風見「最低でも12人。最高記録……と言っても複数回あったんだが、多いときはクラス全員が、その生徒を好きになった」

風見「生徒の性別、「始まった」生徒の性別は関係ない。男女問わず、その呪いは降りかかる」

17 = 1 :

風見「わかるかい? そんな状況のクラスが。モテまくる生徒からすれば、必ずしも嬉しい相手ばかりではない」

風見「「始まった」生徒は、そんな事には気付けない。「始まってない」生徒は、モテまくる生徒が気に入らない」

風見「それはもう、居たくも無いクラスだろうね」

恒一「その生徒が……有田さん?」

勅使河原「言うな! まだ説明は終わってねぇ!」

18 = 1 :

風見「……もちろん、毎年三年三組では対策が行われた。だけど、そのほとんどが効果を出さなかった」

風見「唯一、「いないもの」を作る以外にはね」

風見「その、モテてしまう生徒を「いないもの」として扱うんだ。そんな生徒はクラスにいない。そう自分に信じ込ませる」

風見「いないものに恋は出来ない……まぁ、結局、その子を好きにならなければ良いんだ。現にその対策が発案されてからは、毎年「始まる」生徒は少ない」

19 = 1 :

風見「そして、今年は榊原君の言うとおり、その子が「いないもの」だ。……あぁ、名前を言わないでくれ、僕だって「始まり」たくない。今は仕方が無いけれど、極力考えないようにしてるんだ」

恒一「じゃあ、江藤さんは「始まった」って事?」

風見「……辛いことに、毎年誰かが「始まる」までは、誰が「いないもの」になるべきかはわからない」

風見「最初の一人からすれば、自分の好きな人が、よくわからない理由で無視されているんだ。一年間、辛いだろう」

20 = 2 :

有田さん…

21 = 1 :

風見「わかったかい。正直、どうやって君に信じてもらえばいいか、僕にはわからない。だけど現に江藤さんは「始まっている」」

風見「だから、君もその、「いないもの」が登校してきても、反応をしないで欲しい。君が反応する事で、周りの生徒も気にしてしまう。それは危険なんだ」

恒一「……信じようが無いけれど、とりあえず、言われた通りにはするよ」

風見「……ありがとう。クラスの代表として、お礼を言うよ」

22 = 8 :

有田さんのハイパー誘惑タイム期待

23 = 1 :

風見「……さぁ、学校見学の続きをしようか」

勅使河原「おうし! ちょっと望月もいるであろう美術部でも覗くか!」

恒一「美術部は勘弁してほしいなぁ……」

風見「あぁ、三神先生がいたら大変だもんね」

恒一「うん、覗きにきましたって言うわけにも行かないからさ……」

勅使河原「ちぇー」

24 = 1 :

次の日、教室

望月「おはよう、榊原君」

恒一「うん、おはよう」

恒一(昨日欠席だった場所は……一番前は病院にお見舞いに来てくれた赤沢さんだな)

恒一(そして、一番後ろが……有田さん)

恒一(思ったり、普通な子だ……その二つ前に座ってる眼帯の子の方が、よっぽど不思議なオーラが出てるよ)

25 = 1 :

ガララ

江藤「あ…………」

恒一(江藤さん、有田さんをチラチラ見てる……)

望月「ねぇ、榊原君。家での三神先生ってさ……」

恒一(やっぱり、無視しなきゃいけないのは辛いんだろうな……)

望月「僕が思うに、パジャマが似合うと思うんだよね。それも、出来るだけかわいい系の」

恒一(こういう様子を見てると、嘘であってほしいのに、本当だとわかるな……)

望月「ほら、やっぱりあのキリッとした三神先生だからこその……ねぇ、榊原君聞いてる?」

恒一「え?」

26 = 1 :

昼休み

有田「…………」スタスタ

恒一(お弁当持って、どこかに行っちゃった)

江藤「…………っ!」タタタタ

赤沢「……待ちなさい、悠」

江藤「……赤坂さん」

赤坂「どこにいくつもり? トイレなら反対側よ」

江藤「……赤坂さんには関係ない!」

赤坂「大ありよ、「始まっている」とはいえ、貴方があんまりそういう事をするなら、私も何かしらをしなくちゃいけない」

27 = 2 :

赤坂さんwww

28 = 1 :

江藤「脅しなんかに、私は屈しない……!」

赤坂「貴方は加害者になりたいの? 「あの子」はそんな事、望まないわ」

江藤「っ! …………いやだよ、そんなの」タタタタ

風見「今度は止めないのかい?」

赤坂「今度は、「あの子」とは逆方向に走っていった。悠だって、わかってはいるのよ」

29 = 8 :

誰だよ

30 = 1 :

教室シーン

赤坂「……今の会話は、皆忘れて。……それと榊原君、あとで話があるんだけど、良い?」

恒一「? 良いよ」

恒一(なんだろう……呪い関係かな)

31 = 1 :

おうふ、誰だよ赤坂って

×赤坂 ○赤沢

32 = 1 :

昼休み食後、廊下

赤沢「風見君から、説明はしてもらっているのよね」

恒一「うん、多分大体の事は」

赤沢「そう、ならいいわ。病院でも自己紹介をしたけれど、私は対策係の赤沢泉美。何の対策かは、もうわかるわね?」

恒一「うん、有田さんを「いないもの」にしたりするんだね」

33 :

座席表はよ

34 :

いいぞ

35 = 1 :

赤沢「……そうよ。それがクラスの為なの」

赤沢「風見君も、好きな人がいるから、そうそう落ちない自信があるんでしょうね。でも、クラスの中では、いつ自分が「始まる」か不安な人も大勢いる」

赤沢「釘を刺すようで悪いけれど、榊原君。くれぐれも、「あの子」の事を考えないでね。くれぐれも、何かしようと思わないように」

恒一「……わかってるよ、昨日聞いた。でもね、赤沢さん」

赤沢「何?」

恒一「さっきの江藤さんとの会話、もっと言いようは有ったと思うよ」

赤沢「……反省はしてるわ。冷たく言い過ぎたと思う。でも、言ってる事は間違ってると思わない」

恒一「そっか……僕に対しての用は、説明を受けたかの確認と、釘を刺すだけ?」

赤沢「……ええ、そうよ。これからこのクラスでやりづらいでしょうけど、耐えてね」

恒一(本当だよ)

36 = 1 :

階段

恒一(赤沢さんはクラスに入ってっちゃうし、僕はなんだか居づらくて出てきちゃうし……って、あれ、江藤さん?)

江藤「…………」

恒一「……江藤さん、お昼食べないの?」

江藤「説明は受けたんでしょ、私に話しかけないで」

恒一「そう言われても、君をいないもの扱いしろなんて、僕は言われてない」

江藤「私はもう「始まってる」の! いつあの子の事を口にしちゃうかわからない。だから……」

37 = 2 :

38 = 1 :

恒一「……江藤さんは、その、有田さんの事が好きなんだよね」

江藤「……名前、言って良いの?」

恒一「僕はほら、転校生だから好きになりようがないからね」

江藤「……一目惚れだってあるかもしれないよ」

恒一「それなら、とりあえず第一関門は突破出来たみたいだね」

40 = 1 :

江藤「私は……松子が好き、大好き、愛してる。昔っから仲良かったし、親友だった」

榊原「だった……?」

江藤「今は……わからない。三年三組になって、気がついたら松子の事が、恋人として好きになってて……そしたら、皆に「始まった」って言われて……」

江藤「私、わからないよ。自分の中では、自然に松子の事が好きになったのに、それが呪いのせいだなんて思えない。思いたくもない!」

江藤「私、耐えられないよ。私が好きになったせいで松子が「いないもの」にされて……松子もそれを望んで……そうなってからは、松子はよく休むようになったんだよ? 松子だって辛いのに……私は支えてあげる事も出来ない」

42 = 1 :

江藤「そんなの、もう、親友でも恋人でも、何でも無いよ……」

恒一「江藤さん……有田さんだって、わかってくれてると思うよ」

江藤「転校生の榊原君にそんな事、わかるわけ無いよ」

恒一「わかるよ。江藤さんさ、ずっと有田さんの事、チラチラ見てたよね」

江藤「うん……」

恒一「有田さんもね、見てたんだよ、江藤さんの事。江藤さんにバレないように、江藤さんが見てない隙を狙ってね」

江藤「え……?」

恒一「さすがに僕には気づいてなかったみたいだけど、有田さんだってきっと、江藤さんの事が気になるんじゃないかな」

江藤「で、でも、そんなのただの予測で……」

恒一「じゃあさ、僕が聞いてくるよ。追いかけようとしたんだから、わかるんでしょ? 有田さんの居場所。江藤さんが聞けないなら、僕が聞く」

江藤「そ、そんな事をしたら!」

恒一「言ったじゃないか、転校生の僕が、有田さんの事を好きになるはずがない。僕はただ単に、このクラスの事が知りたいんだ」

43 = 1 :

恒一「クラスの皆に有田さんを意識させない場所でなら、僕が有田さんと話しても、クラスのみんなに迷惑はかからないよ」

江藤「で、でも……」

恒一「江藤さん。僕は何よりね、君が泣いてるのが嫌なんだ。それに、もしかしたら有田さんまで泣いてるのかと思うと、どうにかしたいと思っちゃう」

江藤「え、あ……涙……」

恒一「お願い。今から授業をすっぽかしてまで有田さんを探すより、昼休みの内に有田さんに会えた方が、問題が起きない」

45 = 1 :

江藤「……屋上。松子なら、屋上にいると思う」

恒一「そっか、ありがとう」

江藤「ごめんね、巻き込んじゃって……私が、松子に恋をしなければ……」

恒一「それは違うよ、江藤さん。僕は自分から巻き込まれに行ってるし、それに……」

恒一「恋をしなければ、なんて嘘、ついちゃダメだ」

恒一「……時間も無いから、そろそろ行くね。また後でね、江藤さん!」タタタタ

江藤「…………榊原君」キュン

46 = 1 :

屋上

恒一「はぁっはぁっ……走るのは、やっぱ、ダメ、だね……」

有田「っ!?」タタタタ

恒一「待って! 有田さん!」

有田「……!」フルフル

恒一「江藤さんに聞いてきたんだ!」

有田「……悠ちゃんに?」

47 = 1 :

恒一「えっと、知ってると思うけど、僕は転校生の榊原恒一。はじめまして、有田さん」

有田「せ、説明を受けてないの? 私に話しかけないで!」

恒一「聞いたよ。多分全部知ってる」

有田「なら何で……」

恒一「有田さんの気持ちを聞きに来たんだ」

48 :

江藤さんルートか

49 :

何このイケメン

50 = 34 :

イケメン


1 2 3 4 5 6 7 8 9 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS一覧へ
スレッド評価: スレッド評価について
みんなの評価 :
タグ : - アナザー + - 有田松子 + - 江藤悠 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

類似してるかもしれないスレッド


トップメニューへ / →のくす牧場書庫について