元スレ綾乃「二人で紡ぐ物語」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
101 = 1 :
そこには
物語が描かれていた
私と
歳納京子と
娯楽部のみんなと
生徒会のみんなが
描かれた
物語が
102 = 1 :
私と
歳納京子で
紡ぐはずだった
物語が
第三者の手で
描かれ
終わらされていた
103 = 1 :
「やっぱり、京子も未完のままでは悔いが残るだろうからさ」
「こうして終わらせてあげた方が、京子もきっと喜ぶよ」
違うのよ、船見さん
歳納京子はそんな事を望んでなかったの
歳納京子は
私と紡ぐ物語を楽しみにしていてくれたの
二人で紡ぐ物語を
だから、いらないの
こんな形だけ終わらせたような物語は
いらなかったのよ
104 = 41 :
お い こ ら
105 :
芸能人のブログみてえな書き方だな
106 = 83 :
ほ
107 = 63 :
む
108 :
倒立する塔の殺人を思い出した
109 = 1 :
気が付くと、私は屋上に来ていた
足元にはバラバラになった本が散乱している
私がやったのかしら
ごめんなさいね、船見さん、せっかくの本をこんなにしちゃって
私ったら、馬鹿ね
こんな癇癪起こさなくても
他の本なんて気にせず、私は私で物語を紡げばいいじゃない
そうよ、気にする必要はないのよ
原稿用紙は、ちゃんと私の手元にあるんだし
110 = 1 :
そうだわ、何時ものように空想しよう
私と歳納京子で紡ぐ物語を
終わる事がない物語を
この原稿用紙さえあれば
幾つでも展開を想像できるんだから
111 = 45 :
よくないよこれは
112 :
ふむ
113 = 11 :
ほ
114 = 83 :
ほ
115 = 1 :
……どうしてかしら
空想が出来ない
さっき見せて貰った本のイメージが強すぎて
あの本通りの展開しか思い浮かばない
あの本通りの終わり方しか思い浮かばない
やめて
やめて
やめて
やめて
本当にやめて
116 = 83 :
もしかして寝た?
117 = 83 :
あ、よかったいた
④
118 = 1 :
そんなのは、嫌なの
絆だったのに
私と歳納京子の絆だったのに
2人で紡ぐはずだった
物語なのに
約束したのに
あの時に
119 = 1 :
……やの
あやの
綾乃!
綾乃「……あ」
綾乃(あれ、なんだろ、真っ暗だ)
京子「綾乃……良かった、意識戻ったんだね……」
綾乃「あと、歳納京子?あれ、私……痛っ」
綾乃(な、なに、足が痛い……何かに挟まれて動けない?)
京子「無理しない方がいいよ……」
綾乃「……何が、あったの?」
京子「……うん、バスの事故みたい」
綾乃「事故……」
120 = 1 :
京子「あはは、これじゃあ、コムケには間に合いそうもないよね……」
綾乃「に、荷物は……」
京子「……綾乃が手に持ってる、原稿だけが、無事なんだと思う」
綾乃「あ……」
綾乃(そっか、わたし、これに手を伸ばして……)
京子「……ごほっ」
綾乃「と、歳納京子?大丈夫!?」
121 = 1 :
京子「……へいきへいき」
綾乃「へ、平気って口調じゃないじゃない!ちょっと、見せて……!」
京子「こんなに暗くちゃ、見えないよ……」
綾乃「な、何か無いかしら……そうだ、携帯、携帯にライト機能があったはず……」
カチッ
京子「まぶしー……」
綾乃「ご、ごめんなさ……え」
123 = 1 :
綾乃「歳納京子、身体が……」
京子「ん?どうかなってる?自分じゃ、ちょっと見れないから、綾乃見てよ……」
綾乃(う、うそ、歳納京子の手足が、潰れて……)
京子「あやのー、黙ってられると、こわいよ……」
綾乃(だめ、だめよ、こんな事、歳納京子に伝えられない……)
綾乃(そんな事したら、歳納京子、ショックで死んじゃうかも……)
綾乃「……あ、あはは、歳納京子は、心配性ね、何ともなってないわよ」
京子「そっか……良かった、ちょっと右手の感覚がなんったから、心配だったんだ」
綾乃「……」
京子「あや、の……?」
綾乃「だ、大丈夫、全然平気、よ」ニコ
京子「うん……」
124 = 1 :
京子「あれから、どれくらい時間経ったかな……」
綾乃「まだ、数分くらいかしら……」
京子「誰か、助けに来てくれるよね……ゴホッ」
綾乃「……安心して、こんな大きな事故だもの、すぐに来てくれるわよ」ニコ
京子「……うん」ハァハァ
綾乃(お願い、神様、はやく、はやくしないと、歳納京子が……)
125 = 45 :
おうふ……
126 = 17 :
手足って切断されても以外と痛みないんだよな
うわあああああああああああああああああああああああ
127 = 1 :
京子「あやの」ハァハァ
綾乃「……なに?」ニコ
京子「次の同人誌、楽しみだね」ハァハァ
綾乃「……そうね」
京子「……どんな、話に、ゴホっ……しよっか……」
綾乃「……ぼ、冒険ものとか、どうかしら」
京子「あの展開から、冒険ものって……綾乃の想像力は豊かだなあ……」
綾乃「そ、そうかし、ら、普通……よ」グスン
京子「……あやの?ないてるの?」
綾乃「……泣いてないわよ、泣く理由なんて、無いもの」
綾乃「ほ、ほら、笑ってるでしょ」ニコ
128 = 1 :
京子「……うん、そうだね」ハァハァ
綾乃「そうよ、変な歳納京子……」ニコ
京子「……さっきは、綾乃の泣き顔はレアだっていったけど……」
綾乃「ええ」ニコ
京子「私は、やっぱり、笑ってくれてる綾乃が、一番好きだから……」ハァハァ
綾乃「……ありがとう」ニコ
京子「えへへ、恥ずかしい事……言っちゃった……」ゴホッ
129 = 1 :
京子「……ハァハァ」
綾乃「……」ニコニコ
京子「……あや、のっ」
綾乃「なにかしら、歳納京子」ニコニコ
京子「手、握って、くれるかな……」
綾乃「……ええ、いいわよ」ニコニコ
京子「ありが……と……」ゴホッ
130 = 1 :
京子「アヤノ……」
綾乃「なにかしら、歳納京子」ニコニコ
京子「ンッ……一緒ニ、一緒ニ……作ロウネ……」
綾乃「ええ、作りましょう、一緒に」ニコニコ
京子「アッ……クッ……ヤクソク、ダヨ」
綾乃「ええ、約束よ」ニコニコ
京子「ウ……ン……」
綾乃「ふたりで、ものがたりを、つくりましょうね」ニコニコ
京子「アリガトウ、アヤノ……」
京子「ダイスキ……」
綾乃「私も、私も大好きよ、歳納京子」ニコニコ
綾乃「ずっと、ずっと好きだったの」ニコニコ
京子「……」
綾乃「……作りましょうね、一緒に」ニコニコ
京子「……」
131 = 41 :
おいこらあああああ
133 = 1 :
歳納京子と紡ぐはずだった物語
終わっちゃった
歳納京子との絆も
終わっちゃった
歳納京子が好きだって言ってくれた私の笑顔も
もう今日で終わっちゃった
終わっちゃった
終わっちゃった
終わっちゃった
134 = 30 :
おい
おい
135 = 45 :
いやあああああああああああ
136 = 89 :
えんだあああああああああ
137 = 17 :
>>135-136
貴様等ああああああああああ
138 = 41 :
ほ
139 = 1 :
~1ヶ月後~
~綾乃の部屋~
千歳「……綾乃ちゃんもお見舞いに来たよ」
綾乃「あら、千歳、何時もごめんなさいね」
千歳「……綾乃ちゃん、何してるん?」
綾乃「物語を、書いてるのよ」
千歳「物語?」
綾乃「……私ね、歳納京子との絆を失ったと思ってたのよ」
綾乃「けどね、それは間違いだった」
綾乃「失ったのなら、また最初から作ればよかったのよ」
綾乃「歳納京子は、その為の材料を残してくれていたんだから」
千歳「歳納さんが?」
綾乃「ええ……」
140 = 1 :
綾乃「私には絵の才能は無いけど、それでも文章で物語を表現できるから」
綾乃「だから、書き続けるわ、歳納京子との絆の物語を」
千歳「……綾乃ちゃん……立ちなおってくれたんやね」ホッ
綾乃「……」
千歳「これ、読ませてもらってもええかな?」
綾乃「いいわよ」
141 = 1 :
千歳「……」ペラッ
千歳「……」ペラッ
千歳「……」ペラッペラッペラッ
千歳「あ、綾乃、ちゃん?」
綾乃「何かしら、千歳」
千歳「あの、これ、良い話なんやけど……」
綾乃「ありがとう」
千歳「な、なんで、なんで……」
142 = 89 :
鬱内容
143 = 1 :
千歳「なんで、最後に人が死んでしまうん?」
144 :
綾乃「だって、それが歳納京子が残してくれたことだもの」
千歳「と、歳納さんが?」
綾乃「そうよ」
綾乃「あのね、千歳」
綾乃「人は死ぬの」
綾乃「人の想いは踏みにじられるの」
綾乃「例えどんな純粋な思いを抱いていても」
綾乃「踏みにじられて終わらされてしまうの」
綾乃「それが、歳納京子が最後に教えてくれた事」
145 = 144 :
綾乃「だからね、私は物語を書くわ」
綾乃「誰かが簡単に死んでしまう物語を」
綾乃「誰かの想いが簡単に踏みにじられてしまう物語を」
綾乃「終わってしまう物語を」
綾乃「私は書くわ」
綾乃「書き続けるわ」
146 :
ひぎいいいいいいいい
147 = 144 :
綾乃「これから、ずっと」
綾乃「これから、ずっと」
綾乃「これから、ずっと」
綾乃「これから、ずっと」
綾乃「これから、ずっと」
148 = 144 :
綾乃「これから、ずっと、貴女達が不幸になる物語を」
綾乃「書き続けるわ」
完
149 :
お、おつ……
みんなの評価 : ★
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