元スレほむら「女の子らしい趣味が欲しい」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
51 :
素直じゃないホムホムマジ天使
52 = 1 :
マミ「まず卵の泡立てですが、どうして湯煎したと思う?最後に冷やすのに」
ほむら「……アー、アレね。あの、そう、砂糖。砂糖を溶かすためね!」
マミ「まぁ半分正解よ。全卵の性質として、冷えてると十分に泡立たないの。だから温めてしっかりとした気泡を作るのね。
こうすることで粉やバターを合わせても気泡が潰れずにすむの」
ほむら「知ってたわ」ファサッ
マミ「」イラッ
マミ「では第二問ー!どうして水を加えたのでしょうか!準備段階でしっかり水気を拭きとったのに」
ほむら「……アレよ、アレ。ほら、その……アレよ!!」
マミ「どれよ」
ほむら「……・ヌグゥゥゥウウウウウウウ!!」
マミ「そこまで悔しいの?」
53 = 11 :
マミマミ
54 :
ほもほも
55 = 1 :
マミ「泡立てた卵はどんな感じだった?」
ほむら「もったりしてたわ」
マミ「そこに粉を入れても混ざり難そうよね。だから水を加えて流動性を高めて混ざりやすくするのよ」
マミ「だからって最初から水が入ってると気泡ができないから、気泡ができてから水をいれるというわけね」
ほむら「ほむぅ……そんなこと知ってなきゃいけないのかしら?」
マミ「知ってたほうがいいことであることは確かね」
ほむら「まぁ、そんな知識よりも結果よ。これでお菓子作りは極めたと言っても過言ではないわね」
マミ「(ハシャイジャッテ……)」
56 = 1 :
+++++
ほむら「今日はありがとね、巴マミ」ファサッ
マミ「私も楽しかったわ。次はいつ来る?」
ほむら「?もうこないわよ?」
マミ「エッ」
ほむら「初めてのお菓子作りであんなに上手くいったのだから、もう教わることなんてないわ!あとは独学で十分よ!」
マミ「(この子は……)……じゃあ、帰ってもう一度スポンジケーキを作って、同じ味が出せるかやってみるといいわよ?」
ほむら「ふふ……そうね、作って明日まどかと一緒に食べるのもいいかもしれないわね……」
マミ「(シフォンケーキならともかく、スポンジケーキは絵にならないわね)」
57 :
休日は銃の手入れに余念のないほむほむ
58 = 1 :
++ほむホーム++
ほむら「さて、器具も材料も揃えたわ。さっくり作ってみましょうか」
*****
ほむら「えっと、温度180℃で15~20分……っと」
*****、
ほむら「20分たったし、これで完成ね!上から落として……網へ、と」
ほむら「ほむ……いい形ね。すこし味見してみましょう」パクッ
ほむら「……?……?」
ほむら「おかしいわね……なんだか、味が違うような……食感も重たい気が……」
ほむら「マミの家で作ったのと食べ比べてみるとしましょうか」
*****
ほむら「……足りない……全然違うわ……味……」
ほむら「どうして?同じ様に作ったはずなのに……こんな……」
59 = 1 :
++翌日++
ほむら「(結局あれからずっと上手くいかなくって作り続けてしまった……)」ネムイー
ほむら「(どうして……ビギナーズラックだったというの?いえ、作業に落ち度はなかった……どうしてかしら)」フラフラ
さやか「おはようほむら!いつにもましてテンション低い雰囲気だなぁー」ケラケラ
まどか「うぇひひひー」
ほむら「おはようまどか」
さやか「かぁーっ!まーた無視されちゃったよ!!」
まどか「うぇひ?うぇひひ?」
ほむら「なんでもないわ、大丈夫よ。ちょっと昨夜から考え事をね」
ほむら「(巴マミに聞く?いえ、あんな啖呵切ったんだからそんなことできないわね……)」
60 = 11 :
ほむほむ
61 = 1 :
さやか「お、マミさーん!おはようございまーす!」
マミ「おはよう美樹さん、朝から元気ね」
まどか「うぇひひー!」
マミ「今日も可愛らしいわね鹿目さんは。……おはよう暁美さん。“よく眠れたようね?“」
ほむら「ええ、巴先輩。……くっ」
マミ「(あの様子じゃやけになって作り続けたようね)」
マミ「ダイジョウブ?よかったら“手を貸すけれど?“」
ほむら「……っ!……いいえ、結構よ」
さやか「ね、ねぇまどか。なんかマミさんとほむら、変な雰囲気だよね?嫌い合ってるというより、なんていうか……」
まどか「うぇひ……」
62 :
え、何これは(ドン引き)
63 = 1 :
++昼休み++
さやか「ヒャッハー!ご飯だー!まどか、ほむら、屋上行こうぜー!」
まどか「うぇひー」
ほむら「ごめんなさいまどか。今日はちょっと図書館に用事があってね」
さやか「なにおぅ?!さやかちゃんのご飯が食べられないっていうのかー!」
まどか「うぇひひ?うぇひ?」
ほむら「大丈夫よ、体の調子が悪いとかそういうわけではないわ。調べたいことがあるの」
64 = 11 :
ほむほむ
65 = 1 :
++図書室++
ほむら「(お菓子作りの本は……ここね。少しでも情報を……)」
ジェノワーズ l:i::::::::i::::::::/|:::::/ |::::::::| ヽ::::::{ヽ::::::i、:::ト;;:::i:::::::::::::i:::::| 共立て法
.l::i::::::::i‐ -|、_|::/ l:::::| ヽ:::{ ヽ::_|,ゝ、ヽi:::::::::::::i:::::|
ビ |:::l:::::::::l:::::|_V_ー-゙、::| --七'_´_ヾ__ ヽ l:::::::::::::i:::/ 別
ス パータグラッセ |::::ll::::::::|、::| /,;;c,゙ヽ V ´ /;;;c ヽ |::::::::::::::i::l 立
ク l::::::|::::::::| V 弋=,リ 弋=,リ l:::::::::::::::i:{ て
イ シロップ l::::::::l:::::::::| ー― ー― .|::::::::::::::i:l 法 テンパリング
/:::::::::l:::::::::} ' r,-,!::::::::::::::i:| 和三盆糖
クーベルチュール /:::::::::::l:::::::::ゝ、 r - 、 //;;;|::::::::::::::::::|
/::::::::::::::l:::::::::::::::`ヽ、 `ー ,/ /;;;;;|::::::::::::::r―.、 余 メレンゲ
適 /:::::::::::::::::l:::::::::::::ヽ // `゙ 、 _ , ' , /;;;;;;;;;;|:i::::::::::/ ヽ 熱
量 /:::::::::::::::::::::∧:::::::::V/;;;;;;;;;;;;;;;;;;/A < };;;;;;;;;;;;;;;; :li:::::::::/ ヽ
キ /:::::::イ::::::::::::/ ヽ::::::ヽ ー―---,,,-- 、 _____// ;:l|::::::/ ヽ 追いオリーブ パ
ル /::::::/ /::::::::::〈、 \:::::r―-rr ,.A 、 __ // リl:::::/ ,.| │
シ /::::::/ /::::::::::::::::}ヽ |iヽ:: V./// | | |;;;`ー// l:::/ /,.ヘ バターを練る ト
ュ /:::::::/ /::::::::::::::::/ ヽヽ ||;;;;;7>X/ i | | |;;;;;;;;// レ , -,.イ::::::::ヽ シ
. ヴ /:::::::/ /::::::::::::::::// ヽヽ ||;;;// / | | ||;;;;;;// ,. - ' ,イ´.| ヽ:::::::::ヽ ュ
ァ ::::::::/ /::::::::::::::::/' ヽヽ lV/ / | | ||;;;// ,. -' イ´ | ヽ:::::::::ヽ ク
ッ :::::/./::イ::::::::::::/ >ヾ/ / レ .||レ/ ,. イ イ / ヽ | ヽ::::::::::ヽ レ
サ /:://:::::::::r,' / /::::::l_/\ / |V<,> '´ | / ヾ ヽ:::::::::::ヽ
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/:://::::::::/ ,レ:::::::::::::::::::::::::::::::::::\ / } \ ` ー‐,
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66 :
凝ってるなwwww
68 = 41 :
ちょっと待てもこみち
69 :
八幡優雅【やはたゆうび】
1993年4月4日
最寄り駅:西八王子
日本工学院専門学校在学
70 = 24 :
和三盆糖はほんと美味い
71 = 39 :
砂糖こそ最高の調味料!
72 = 41 :
練り羊羮一竿独り占めしたい
73 = 1 :
ほむら「(何よこの単語……もっと優しく書きなさいよ……)」
マミ「フフ……お困りのようね」
ほむら「っ!」ガタッ
マミ「来ると思ってたわ……此処にね。けど無理よ。暁美さんの持っている本は中級者向け。今のあなたじゃ理解できない」
ほむら「くっ……何よ。笑いにきたのかしら、巴マミ」
マミ「笑うだなんてとんでもない。自身の力を過大評価して足掻くなんてこと、誰だって通る道よ」
ほむら「過大評価だなんて……作業工程は上手くいってるはずなのよ!だけど……どうしてもあの味にならない……!」
マミ「……知りたいかしら?その秘密」
ほむら「当然じゃない!」バンッ
マミ「なら今日の放課後。私の家に来なさい」
ほむら「……」
マミ「……」
ほむら「……わかったわ」ファサッ
74 = 13 :
ほむら「〇〇〇」ファサー←まさか、この擬音が調味料だったとは……
75 = 24 :
マミ「また明日ここへ来てください、本物のスポンジケーキをご覧に入れますよ」
76 = 39 :
このマミさんは扉によりかかってフロッピーを持って「フフ・・・このデータが欲しいんでしょう?」ってやるのが似合うな
77 :
ほむほむマジほむほむ
78 = 41 :
マミさんマジ師匠
79 = 1 :
マミ「……」
マミ「……フ……ふふ」
マミ「い、今のかっこよかったわ……!秘密をしってる裏の人間、って感じで!」
マミ「それにしても本を読もうとするだなんて、向上心はあるのね。ならどうして気づかないのかしら」
マミ「……そういえば、暁美さんは長い間病院ぐらしって言ってたわね。だったら無理もないことなのかも」
マミ「どんな材料があって、何を加えればどんな風味が出るのか知らなきゃアレには気付けないわね」
80 :
マミさん本当にかわいいな
かわいいな
81 = 1 :
++放課後++
まどか「うぇひ、うぇひひ、うぇひー?」
ほむら「ごめんなさいまどか。今日はちょっと用事があるの」
さやか「おっとデートですかい?」ニヒヒ
ほむら「ファッキンさやか」
さやか「今日はじめて会話してくれたと思ったら罵倒が?!」
ほむら「キッチンさやか。ファッキンさやか。ふふ……」
さやか「どうしちゃったの」
ほむら「なんでもないわよ。せっかく誘ってくれたのに悪いわね」
さやか「まぁ用事ならしゃあないよ」
82 :
まみぱい食べたい
84 = 1 :
++マミホーム++
マミ「ようこそ」
ほむら「御託はいいわ……さっさと『秘密』とやらを教えなさい」
マミ「教えを乞う人間の言葉とは思えないわね……まあいいわ。じゃあ、今からこの場で作ってみてくれるかしら?」
ほむら「いいわよ」サァッ
*****
ほむら「ほむほむ」カチャカチャカチャ
マミ「(なるほど、相当練習したようね……作業工程が体に染み付いてる。よどみ無い動きに無駄のない作業だわ)」
マミ「(確かに、これなら生地だけの仕上がりは相当良いものになりそうね)」
マミ「(でも、まぁ)」
マミ「バター溶かしておくわね」
ほむら「ん、ありがとう」カチャカチャ
マミ「(ここで、気づけるかどうか――――)」
85 :
ところどころジョジョっぽい
86 = 1 :
ほむら「(次はバターを……!?これは……?)」
マミ「(作業が一瞬止まった……これは気づいたかしら?)」
ほむら「(まさか……?)」
*****
ほむら「できたわ」
マミ「いいわね。美しい姿だわ。さて、暁美さん――――」
マミ「――――コレは、貴女の求めているモノに仕上がったと思う?」
ほむら「……ええ。きっと、『コレ』こそが私の求めていた味になっているに違いないわ」
マミ「なるほどね……何か掴んだわね?」
ほむら「ええ。ようやくわかったわ……巴マミ。貴女の仕掛けたトリックがね」
87 :
指ペロペロのひと?
88 = 39 :
い、一体どういうことなんだ暁美!?
89 :
>>88
ほむら「こういうことよ!」ホムッ
90 = 1 :
マミ「……聞かせてもらっていいかしら?」
ほむら「今思えば単純な話だったわ。最初に作った時も、さっき作った時も、私がやっていない作業工程がひとつある」
ほむら「『バターを溶かす』――――あまりに単純で、誰がやっても同じ結果になるこの工程を、最初と、そして今。私はやらなかった」
ほむら「今思えばおかしな話よね……『手出ししない』と言っているにもかかわらず、バターを溶かすという場面では手をかしている」
ほむら「巴マミ。あなた、ここで何か一手間加えたわね?」
マミ「ふふ……よくってよ暁美さん。けれどそれは推測よ」
ほむら「いいえ、確信してるわ。何故ならあのバターからは、甘い香りがしていた……昨日家で作ったときにはしなかった、甘く優しい香りが!」
ほむら「そして!その香りの正体は――――!」
マミ「――――バニラエッセンス。そう。大正解よ。よく気づいたわね」
ほむら「今日まどかが『放課後にアイス食べにいこうよ』と誘ってくれなかったら気づかなかったかもしれないわね……」
91 = 11 :
ほむほむマミマミ
92 = 1 :
ほむら「……どうして教えてくれなかったの」
マミ「そうね……暁美さん。昨日、自分の家で作ってみたスポンジケーキはどうだったかしら?」
ほむら「どう、とは……どういうことよ」
マミ「寂しくなかった?何か、もう一味欲しいと思わなかったかしら?」
ほむら「それは……」
マミ「このスポンジケーキは、これ単体でも確かに美味しいわ。ふわふわで甘くって、素朴な味で。でも寂しいよね。なんだか足りてない――満たされない」
マミ「当然よ。普段私達はスポンジケーキそのものを食べるなんてことはしないわ。生クリームとフルーツでデコレーションした、
酸味と甘味、それを調和させる柔らかな生地……そうやって食べてるものね」
マミ「けど、毎回そんなの作ってたらカロリーもお金も手間もバカにならない。そこで私はスポンジケーキそのものを美味しく食べられる方法を考えた」
マミ「その中のひとつとして、バニラエッセンスを加えるということだったのよ」
93 = 1 :
マミ「暁美さん。あなたは『足りない』と思いながら、それを補う努力を怠った」
ほむら「そ、れは……」
マミ「ただ作業工程を丁寧に重ねる――そんなの機械にでも任せておけばいい。違う?」
ほむら「……くっ」
マミ「お菓子作りを趣味にするというなら、もっと貪欲にならなくちゃいけないの。自分の求める味を目指して、決して満足せず。
満たされないものを追い求めていなきゃ、創作なんてできないのよ」
ほむら「巴マミ……」
マミ「イジワルしちゃってごめんなさい。けどね、暁美さんがお菓子作りを趣味にしたいって言ってきてくれた時は本当に嬉しかったの。
だからお菓子作りとはどういうことかを、わかってほしかった……エゴなんでしょうけど、ね」
オカシヅクリ
マミ「さぁ、どうかしら暁美さん。あなたはまだ引き返せる――決して満たされることのない、『コチラ側』に来る勇気はあるかしら?」
94 :
まどかが「うぇひー」しか喋らなかったssは指ぺろ以外になかったからな。
95 :
マミさんが 満たされることのない とか言ってると、どうしても胃袋のことかと思ってしまう
96 = 11 :
マミマミ
97 :
マミ
デブ
ブタ
マブ
デミ
ブミ
マタ
デタ
ブブ
98 = 1 :
ほむら「ふ……ふふ」
ほむら「愚問ね、巴マミ―――私はもう『知ってしまった』。お菓子を作るということを。自分の求める味を、求め続けることの熱さを」
マミ「……そう。そうね。そうだよね……そうだったわよね」
ほむら「退路はない。私は求め続けるわ。自分の理想の味を」
マミ「いい返事だわ、暁美さん。その気持ちさえあれば、きっと一人でも上手くなれるわ。少し寂しいけれど――――」
ほむら「?何を言っているのかしら」
ほむら「私はまだ昨日始めたばかりの初心者よ。退路はなくとも進むべき道も定まらない状態よ」
ほむら「だから、自分の道が見つかるまではあなたに手を引いてもらおうと思っているのだけれど。どうかしら?」ファサッ
マミ「……――――ク、フフ、ハハハは!いいわよ、暁美さん。けど私は厳しいわよ?」
ほむら「望むところよ。けれど努々忘れるなかれ、弟子は師を追い越すものなのよ?」
マミ「言っておきなさい――――昨日今日始めたばかりのひよっこには負けやしないわ!!」
ほむら「ハハハ」
マミ「ハハハ」
99 = 82 :
ハハハ
100 = 1 :
区切りがよくなったから休憩。飯くってきても・・・いいよね・・・?
みんなの評価 : ★
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