元スレほむら「からあげが食べたいわ」

みんなの評価 : ☆
1 :
まどか「はい! ほむらちゃんもからあげ食べて!」
ほむら「う、うん。ありがとう」
まどか「違う違う、お弁当箱に入れるんじゃないの。はい、あーん」
ほむら「え? ええっ!?」
まどか「ほらほら、ほむらちゃん早く!」
ほむら「うう……あ、あ~ん……」
パクッ
4 :
マミ「レモンかけておいたわよ」
5 = 1 :
ほむら「……」
ほむら「何の味もしないわ」
ほむら「今や私は全知全能。まどかとの関係も良好」
ほむら「からあげをあーんしてもらうことくらい造作もないはず」
ほむら「どうしてこんな夢を見るのかしら」
ほむら「……」
ほむら「……からあげが食べたいわ」
7 = 1 :
ほむら「というわけでスーパーにやってきたわ」
ほむら「……」
ほむら「違うのよ」
ほむら「今や私は全知全能。まどかにからあげを作ってもらうことくらい造作もないこと」
ほむら「むしろまどかが作ってくれたものとまったく同じものを自ら作り出すことすら、赤子の手を捻るより簡単なことだわ」
ほむら「……」
ほむら「鶏肉って色々売ってるのね……どれを買えばいいのかしら」
8 = 1 :
ほむら「胸、モモ、手羽……」
ほむら「大きさでいえば手羽かしら?」
ほむら「まどか……」
ほむら「まどかで胸かモモかと言われたら僅差でモモかしらね」
ピンポンパンポーン タダイマヨリタイムサービスをカイシシマース
ほむら「……何かしら、この地鳴りのような足音は」
ほむら「こちらへ向かって水牛の群れのように主婦が迫ってきているような気がするのだけど気のせ」ドドドドド…
9 = 1 :
ほむら「……ひどい目にあったわ」
ほむら「それでもちゃんとモモ肉を確保した自分を褒めてあげたい」
ほむら「ちゃんとからあげ用って書かれたパックをあの中で見つけられたのは奇跡と言っても過言ではないわ」
ほむら「まどかに頭を撫でてもらえるくらいの功績ね」
ほむら「……いえ、今や私は全知全能。この程度の奇跡はむしろ必然だったわ」ファサァ
ほむら「……」
ほむら「……さて、この一口サイズのモモ肉をどうしたらからあげになるのかしら」
11 = 1 :
ほむら「からあげというくらいだから、油で揚げるのは間違いないわね」
ほむら「……普通のサラダ油でいいのかしら」
ほむら「こんな時のためにフライパン以外に鍋を買っておいてよかったわ。初出陣ね」トクトク
ほむら「火にかけておいて……」
ほむら「とはいえ、このままのモモ肉を油へ投入してもからあげになりそうもないことは私にもわかるわ」
ほむら「まだ何か処理が必要なはず」
ほむら「……」
ほむら「そう、衣」
ほむら「あのカリッとした部分を作るには、モモ肉と油の間に何かが必要なはず」
ほむら「冴えてるわ暁美ほむら。冴え渡っているわ」
12 = 1 :
ほむら「たしか、カツの衣はパン粉というのは聞いたことがあるわ」
ほむら「それなら何か粉ね。粉をまぶせばいいわね」
ほむら「粉……それらしいものは何か買ってたかしら」ゴソゴソ
ほむら「片栗粉があったわ。これ使えるかしらね」
ほむら「……何だかキュッキュしてまぶしづらいわ」
ほむら「そういえば、からあげに関する歌を聞いたことがあるような……ええ、この状況で使えそうな気がする」
13 :
もみもみ
14 :
まどパイもみもみ
15 = 1 :
ほむら「……」
ほむら「からっあげー! おいっしくつくっるならー」
ほむら「ほむっほむー」モミッモミッ
ほむら「ほむっほむー」モミッモミッ
ドサッ
さやか「……」
ほむら「ほ……えっ」
16 :
これは消されるな
17 = 1 :
ほむら「……美樹さやか。あなたどこから」
さやか「あ、あたし何も見てないよ」
ほむら「目を見なさい美樹さやか。だいたいなぜ断りもなく私の家に」
さやか「あたしはその、うまく言えないけど……あんたが悪魔だって、どうしてかわからないけどそう思って、このままじゃいけないって」
ほむら「美樹さやか……そう、やっぱりあなたはまだ世界の理に馴染んでいないのね」
ほむら「あなたとは決着をつけなければならないのかしら……もっとも、あなたに勝ち目はなつっ!? 熱っ!? 何、背中が熱い!?」
さやか「ちょっ、鍋から火が! 消火器消火器!」ブシューッ!!
18 = 1 :
さやか「危なかった……」
ほむら「なぜ鍋から火柱が……謎だわ」
さやか「いやいや、油入れた鍋を強火でほっといたらああなるのが普通だからね?」
ほむら「おかしいわね、まだ沸騰もしてなかったのに」
さやか「油沸騰させたら大惨事だからね!?」
19 = 1 :
ほむら「それにしても相変わらず消火器が似合うわね、美樹さやか……タイミングが良すぎるように思うのだけど」
さやか「いや、奇襲に使えるかなって」
ほむら「あなたにとって消火器は武装のカテゴライズなのね……それも、魔法より信頼のおける……」
さやか「いいから早く消火剤片付けなさいよ、手伝うから。コンロの火はちゃんと切った? 元栓は?」
ほむら「手際がいいわね……というか、敵である私を手助けして構わないの? 今こそあなたにとっては千載一隅のチャンスなんじゃないかしら?」
さやか「ああ、あれはあたしが間違ってたわ」
ほむら「そう、あなたと私は所詮水と油……えっ」
さやか「だって魔法少女として倒さなきゃいけないような悪魔がからあげの歌にあわせて踊ってたり、油火にかけっぱなしでテンパってたりするわけないじゃん」
ほむら「」
20 = 1 :
さやか「ふーん、からあげ作ろうとしてたんだ」
ほむら「ええ……あなたの邪魔さえ入らなければ今ごろ食事中だったと思うのだけど」
さやか「消火活動と後片付けまでしてあげたのにこの言われよう。おかしくない?」
ほむら「さあ、私が悪魔でなかったならもう用はないでしょう。私はからげ作りで忙しいから帰りなさい」
さやか「え、まだやるの?」
ほむら「当然よ。何かの間違いで鍋から火柱はたってしまったけれど、アクシデントさえなければ簡単にこなせるはずだわ」
ほむら「何せ今の私は全知全能。からあげくらい」
さやか「あーわかったわかった、あたしが手伝ってあげるから、一回落ち着いて作り方の確認から始めようか」
21 = 16 :
作り方はネットで検索出来るよね?
22 :
なんだこのかわいいいきもの
23 = 10 :
>>21
全知全能のプライドが許さないんだろう
24 :
全知でも思い出せなければ意味がないということか
25 = 1 :
ほむら「これが作業工程中のモモ肉よ」
さやか「これがって……何これ。パックのまま片栗粉かけただけなの?」
ほむら「ちゃんともみもみしてたわ」
さやか「あのね……これでもそれっぽいものができなくもないけど、あんた味付けはどうするの?」
ほむら「味……付け……?」
さやか「そ。からあげってそのまま食べても美味しいものでしょ? これだと何の味もしないからあげができるよ」
ほむら「……」
さやか「いや、そんな『ああー、言われてみれば』みたいな顔されても困るんだけど……もー、ちょっと調味料が何あるか見せてよ!」ガチャ
26 :
エバラと香田晋のおかげで和解できたわけだ
27 = 16 :
>>23
全知全能と言っても
実際はまどかの記憶を奪っただけだから
知らないことは知らないんだろう
28 = 10 :
>>27
自分から全知全能言っちゃうくらいだし(>>9)・・・・・・
プライド高そうじゃん?
29 = 1 :
さやか「はい、それじゃあ暁美ほむらくん。あたしのことはさやか先生と呼ぶように」
ほむら「……」
さやか「ちょっと返事は?」
ほむら「……先生ということは、上条恭介とは卵の焼き加減の好みの違いで上手くいかなかったのかしら?」
さやか「ああー……うん、やっぱり先生じゃなくていいや……じゃあ、始めていきます……」
ほむら「美樹さやか、そんなにやる気のなさそうな姿勢では困るわ。しっかり指導してくれないと」
さやか「誰のせいなのかわかって言ってる? ねえ?」
ほむら「?」
さやか「不思議そうな顔して首傾げるんじゃ……うん、いいや……じゃ、このモモ肉はビニール袋に入れて」バサッ
30 :
しえん
31 :
いいよー
32 :
仲良くしないとあの子に嫌われちゃうからな
33 = 1 :
ほむら「ちょっと美樹さやか」
さやか「もー、今度は何?」
ほむら「確かにもしかすると……万が一にもありえないことだけど……私の下処理が間違っていたのかもしれない」
ほむら「それでも、調理途中の材料を捨てるのはあんまりだとは思わないかしら?」
さやか「ん? ああー! あはは、大丈夫大丈夫。このビニール袋を使って料理するんだよ」
ほむら「そうやって私を罠にかけようというわけね……これだから優位に立ったと勘違いした輩は」
さやか「ほむらはどうしてそんなになっちゃったかなあ」
34 = 1 :
さやか「ほら、袋にしょうゆ、おろししょうが、お酒を入れて下味をつけるよ」
さやか「チューブのおろししょうがと料理酒があってよかったね。他にもにんにく、みりん、砂糖、ネギなんかを入れても美味しくなるよ」
ほむら「私のように全知全能ともなると、調味料も必要最低限でまかなえてしまうから仕方ないわね」
さやか「自炊しないだけでしょーが……はい」スッ
ほむら「えっ、何?」
さやか「ここで袋の上から揉んでいくんだよ。下味がしっかりつくし、肉も柔らかくなるからね」
35 = 31 :
一週間しか経ってないのにもう二次創作のキャラが出来上がってるんだよなあ
36 = 1 :
ほむら「で、どうして私に渡したのかしら」
さやか「だって揉むの好きなんでしょ? あんなにノリノリで踊ってたし」
ほむら「別に好きじゃないわ」
さやか「からっあげーおいっしくつくーるならー?」
ほむら「ほむっほむー」モミモミッ
ほむら「って何やらせるのよ!」
さやか「いや、何でやったのさ」
37 = 30 :
ほむ可愛い
38 :
ノリの良い悪魔だな
39 = 1 :
さやか「うん、そのくらいでいいかな」
ほむら「もう二度とやらない……もう二度とやらない……」ブツブツ
さやか「次は衣をつけるためのものをまぶすよ」
さやか「さらにもう一手間で溶き卵をつけておいてもいいんだけど、今回はシンプルにいこうか」
さやか「粉は小麦粉か片栗粉。どっちか片方でも両方でもOK。もちろん売ってるからあげ粉でもいいよ」
さやか「袋から出してまぶしてもいいけど、調味料の量をちゃんと調整してるならこのまま袋に粉を入れちゃってもOK!」
さやか「ほむらんちには小麦粉がないから片栗粉を入れて……はい」スッ
ほむら「……まさか」
さやか「そう、まただよ」
ほむら「美樹さやか……あなたはやはり魔女だわ……!」
40 = 31 :
おまいう
41 :
片栗粉だと竜田揚げになるんじゃないっけ?
42 :
さやかの女子力たけえ
43 :
ほむほむ可愛い 支援
44 :
すぐ食べるなら片栗粉オンリーがおいしい
45 = 1 :
ホムッホムー ホムッホムー
さやか「これで準備はOK!」
ほむら「私の威厳は……全知全能とは……」ブツブツ
さやか「ちなみに粉は全体にまぶす感じで行き渡ればいいので、ここではあんまり揉まなくていいよ」
ほむら「!?」
46 = 1 :
さやか「続いて油の準備をするよ!」
さやか「下処理をしながら火にかけてもいいんだけど、油の温度は変わりやすいから慣れないうちはしっかり油に集中した方がいいね」
さやか「フライパンで少量の油で揚げ焼きにすると油も節約になるけど、その分温度の管理がもっと難しくなるから慣れないうちはお勧めしないよ!」
さやか「揚げ物のコツは一定の温度で。多めの油を使うのは材料を入れた時に油の温度が下がりにくいからってことだね」
さやか「ちょっとほむら、聞いてる? そんな隅っこで膝抱えてないで、ここ大事だからね!?」
ほむら「……」
47 = 44 :
おれもからあげ食べたくなってきた
48 :
何これ料理番組?
49 = 1 :
さやか「からあげを揚げる温度は180度くらい。ここが一番大事だよ!」
さやか「温度が低すぎると衣が固まる前に油が染みてびちゃびちゃになるし、温度が高すぎると焦げるうえに衣がはがれちゃうから注意!」
ほむら「で、いつになったら180度なのかしら?」
さやか「見分け方は色々あるよ。油を測るための温度計を使ったり、先に衣だけ揚げてみるのが確実だけど」
さやか「一番手軽なのは箸をつけてみることかな。箸をつけた瞬間いっぱい泡が出るようなら温度が高すぎだから一度火を止めて。ちょっとずつ出てる泡が絶え間なくなってきたら揚げごろだよ!」シュワー
みんなの評価 : ☆
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