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    元スレ女僧侶「勇者様にプロポーズされました」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - はぁ...屑だな + - やれやれ...愚かな + - クソスレだった + - 僧侶 + - 勇者 + - + - + - 義妹 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    51 = 1 :

    ~8年前~

    その日は雨が降っていた。

    幼馴染「……」

    「………」

    幼馴染は、家の軒先でぼんやりと外を眺めている

    幼馴染「……」

    男はそっと彼女の横に座った。

    幼馴染「…ねえ、男」

    「……」

    幼馴染「……」

    52 = 1 :

    幼馴染「もしかしたら……って、覚悟はしてたつもりだったのに」

    彼女が握りつぶしている手紙。そこには淡々と、こう綴ってあった

    『討伐隊、破れる』

    『青年、死す』

    『――遺族へ』


    幼馴染「……つらいよ」


    彼女は、泣いていた。

    そして噂は国中を駆け巡る

    『剣聖、堕つ』

    53 = 1 :

    ~7年前~

    「……教会に、入る?」

    幼馴染「はい。城下町の教会に入って、僧侶になろうと思うんです」

    「なんで急に……」

    幼馴染「急じゃないよ。…お父さんが死んだって聞かされたあの日から、ずっと考えてた」

    幼馴染「いつまでも、おじさんたちに甘えるわけにはいかない」

    幼馴染「自立しなきゃって思った」

    54 = 14 :

    勇者視点でも男視点でもNTR感があるとは

    55 = 1 :

    幼馴染「私には治癒魔法があるし」

    幼馴染「それなら教会かなって――」

    「幼」

    幼馴染「は、はい」

    「俺はお前を預かったあの日から、ずっとお前のことを……
    息子以上に可愛いがってきた」

    「えっ」

    56 = 1 :

    「そんなお前のことだ。考えぬいた末の決断だろう…まだ若いのに大したものだよ。
    息子とは大違いだ」

    「えっ」

    幼馴染「はい。わかっています」

    「えっ……」

    幼馴染「だから」
    「ダメだ」

    幼馴染「――っ。ど、どうしてですか……!」

    「お前は、まだ13才の子どもだ。しかも預かっている身だ」

    「自立したい気持ちはわかったが、すぐに「はい」とは言えない」

    「俺にはお前が道を踏み外さないよう見守る責任がある」

    57 = 1 :

    幼馴染「道を踏み外すだなんて、そんなことありません!」

    「わかってる。お前が拍子でそんなことを言う子でないことはしってる」

    「他人の幸せを、心から願える子だ。きっと僧侶に向いているだろう」

    「いや。『向きすぎている』と言ってもいい。だから怖いんだ」

    「自分を犠牲にしてでも他人を救いたいと思う……思ってしまう」

    「そんなお前だから……もう少しゆっくり考えて欲しい」

    「こんな時勢だ。いったん教会に入り僧侶の道を踏み出せば、否応なく危険な道を行くことになる」

    「あるいは優しい心が、お前自身を滅ぼしてしまいかねない」

    「そんなことになれば、あいつに…顔向けできん」

    幼馴染「……」

    59 = 1 :

    「だからな、幼。俺にも考える時間をくれ」

    「俺が充分に考えたうえでお前を送ると決め、そのときまだ幼の決心が変わらないままなら」

    「……そのときは、笑顔で送りだしてやる」

    幼馴染「おじさん……」

    「それまでは今まで通り自分で勉強するんだ。いいかい?」

    幼馴染「……はい」

    (……幼)


    ―――
    ――

    60 = 1 :

    「なあ~……」

    幼馴染「うん?」

    「本気で教会に入るつもりなのか?」

    幼馴染「本気だよ」

    「そっかー」

    幼馴染「……男はどう思った?」

    「オレ?」

    幼馴染「私が教会に入るの、やっぱり反対?」

    「はあ?反対するわけないじゃん」

    幼馴染「え」

    61 = 1 :

    「そりゃまあ、寂しくなるけど。お前が決めたことだろ」

    「いいんじゃない。オレは応援するよ」

    (止めたって聞かないだろうし)

    幼馴染「……そっか」

    「おう」

    「それにああは言ってたけど、父さんだってもうわかってるさ」

    「お前の気持ちは変わんないだろうし」

    「なら、あとは父さんが覚悟を決めるだけだろ。どう決着させるかは知らないけど……」

    62 = 1 :

    「ま~。知ったこっちゃねえよ。あんまり長くなるようなら勝手に出てけよ、説得はしといてやるって」アハハ

    幼馴染「……」

    幼馴染「……うん。あの、さ。男……」

    「お礼とか、むずがゆいからやめてくれよ」

    幼馴染「ん」

    幼馴染「あはっ――」

    幼馴染「うん。わかった。でも勝手には出ていかないよ」

    幼馴染「おじさんが良いって言ったら、行く。そこまで迷惑はかけたくないよ」

    「そっか。なら……待ってな」

    「でも、あの父さんだからな~。たぶん長いぞ。優柔不断だし」

    「1年は見といたほうがいいな」

    幼馴染「待ってるよ。それくらい……だから、それまではよろしくね」

    「おう!」

    63 = 1 :

    ~6年前~

    神父「それでは、お預かりいたします」

    幼馴染「……今までお世話になりました」

    「元気でな」

    「いいか、幼。寂しくなったらいつでも帰ってくるんだぞ?お前の家はうちにあるからな?いいな!?」ブワッ

    「やめろよ、みっともない……」

    (結局、幼の14才の誕生日だもんな…時間かかりすぎだろ)

    64 = 1 :

    幼馴染「はい。ありがとうございます。……またね、男」

    「うん。またな……あ」

    「ねえ、神父さん」

    神父「はい?」

    「こいつに渡したいものがあるんだけど、教会ってそーいうの平気?」

    幼馴染「!」ッ

    神父「……俗世を離れ神に捧げる身なれど、愛すべき友より贈られる品を拒む理由はありませんね」

    「そうか。なら良かったよ。断られたらどうしようかなとか思ってた」

    65 = 1 :

    「はい、これ」

    幼馴染「これ……ロザリオ?」

    「女僧侶になるなら必要だろ?なけなしの小遣いで買ったんだぜー」

    神父「まあ教会から配布されますけどね、それ」

    「なん……だと……」

    幼馴染「あはっ」

    幼馴染「……嬉しいよ。すごく嬉しい。絶対大切にする。……ありがとう」

    「……おう」

    「またな」

    幼馴染「……またね」

    66 :

    わかってるよ、結局お涙頂戴のハッピーエンドだろ?ケッ

    67 = 1 :

    ~5年前~

    「武道家さん?」

    武道家「うむ?」

    「あ、やっぱそうなんだ……いや、カンだったんだけど」

    武道家「何か用かボウズ」

    「あのさおっちゃん…実は俺、剣を使うんだけど」

    武道家「ふむ」

    68 = 1 :

    「武道家さんみたいな人たちって、みんな拳で戦うけど怖くない?だって素手じゃん」

    武道家「カッ!まあ確かに怖くはあるな」

    武道家「しかし気を高めれば我が拳……鋼はおろかオリハルコンさえ打ち砕く」

    「おお」

    武道家「……予定だ」

    「予定かよ!」

    69 = 1 :

    武道家「まだ修行の途中でな。まだまだ未熟……しかし、あと5年以内には完成しているはずだ」

    「そんなん完成したら、魔王倒せるんじゃないの」

    武道家「ふむ?そうだな……魔王討伐か。道を極めるに必死で考えたこともなかったが……」

    武道家「なるほど、悪くない考えだ。道中、我が拳の完成も早まるかもしれん」

    武道家「なるほど、ガキンチョ!そうするべきか!はっはっは!」

    「俺もう15だし。ガキンチョじゃねーよ」

    武道家「なに、嫌味のつもりはない。そうだな……礼をしてやるべきか」

    「なに?何かくれるの?」

    武道家「いや。我が拳が完成した曉には、お前に我が拳舞を見せてやる!目の前でな!!!」

    「い、いらねえ……」

    武道家「まあそう言うな!はっはっは!!」

    「ちぇっ……」

    70 = 1 :

    ―――
    ――

    僧侶「……」

    神父「女僧侶」

    僧侶「……神父様?」

    神父「祈りの最中、すみませんね。あなたに尋ね人です」

    神父「懺悔室にいらっしゃいます。ぜひあなたに聞いて欲しいことがあるそうです。行ってきなさい」

    僧侶「私…ですか?」

    神父「ええ」

    僧侶「誰だろう……」

    71 = 1 :

    ~懺悔室~

    「……」

    「迷える子羊よ」

    「……はい」

    「悔い改めることあらば、神に祈り懺悔なさい。神は慈悲深くあなたの罪をお許しになるでしょう」

    「……」

    「幼馴染さん。私は兵士長と言います」

    「!」

    兵士長「ずっと、あなたに伝えねばならないことがありました」

    兵士長「許されずとも構いません。私の罪をどうか、お聞きください」

    「………」

    72 = 1 :

    ~4年前~

    僧侶「男!久しぶり!」

    僧侶「神父様からお許しが出たの。今日はゆっくり出来るよ」

    「……」

    僧侶「……えと……お、男?」

    「え?あ、ああ……」

    (2年合わないうちに……すっげー可愛くなってるような……)

    (き、気のせいだよな……ちっちゃい頃から知ってるし今さら)

    (服装のせいもあるな、うん。青いし)

    「……ひ、久しぶりだな幼」

    僧侶「ふふっ。今は僧名をもらってるから、女僧侶だよ」

    73 = 1 :

    「そうなのか?悪いな……女僧侶?」

    僧侶「いいよ、幼のままで。きみからはそっちで呼んでもらいたいよ」

    「そうか……そうだな。じゃあ、幼」

    僧侶「なに?」

    「え?……いや、呼んでみただけ……すまん」

    僧侶「ふふっ。うん、わかってるよ?」

    「からかうなよ」

    僧侶「からかってないよ」

    「からかってるだろ」

    僧侶「バレた?」

    「……くくっ」

    僧侶「えへへ」

    74 = 1 :

    「お帰り、幼」

    僧侶「ただいま、男」

    「ま。色々話もあるからさ、家に入って――」

    ガチャッ

    「幼おぁぁお!」ガバッ

    僧侶「きゃあああ!?」

    「こいつ!こんなにおっきくなりやがって……なりやがってんはあ!」グニグニグニ

    僧侶「おじさん、やめ、ひゃああ///」グニグニグニ

    「父さん!!」

    僧侶「やああ//やめて、やめてくださいぃ///」

    (青年よー、お前の娘は立派に育ってるぞー)

    「やめろっつってんだろうが!早く離れろ!」

    僧侶「あわわわ…///」

    75 = 1 :

    ―――
    ――

    「久しぶりだね、幼」

    僧侶「今さら真面目な顔したってダメです」

    「手厳しいね」クックッ

    「……お帰り、幼。立派になったな」

    僧侶「はい。まだまだ修行中の身ですけど……」

    「こっちにはいつまで?」

    僧侶「明日のお昼。それが終わったら、またしばらくは来られないかな」

    「そっか…短いんだな」

    76 = 1 :

    僧侶「うん。でも、その……だから、今日はその分たくさんお話できるよ」

    「おう」

    僧侶「うん」

    「んじゃ、飯もくったし俺の部屋行こうぜ」

    「え///」

    僧侶「なな、なんでおじさんが顔赤くするんですかっ!」

    「その…大胆だなと思って」

    「いや、違うし」

    僧侶「変な勘繰りはやめてください!」

    「冗談だよ。お前ら兄妹みたいなもんだしな」

    77 = 1 :

    僧侶「……そ、そうですよ。弟です」

    「え?妹だろ」

    僧侶「私がお姉ちゃんだよ。男が怪我したときも、治してあげたでしょ」

    「地下水道の話か?それなら基本オロオロしてたのお前じゃん」

    僧侶「私が姉です」

    「俺が兄だろ」

    「父です」

    僧侶「いいよ、もう……部屋に行こ?」

    「だな」

    (無視された。悲しい)

    78 = 1 :

    30分ほど離席します…。

    83 :

    パパンかわゆすwwwww

    84 = 27 :

    死にたくなるな

    85 :

    気分が重苦しくなるな

    86 :

    胸が押し潰されそうなのにちんちんギンギン

    87 = 1 :

    >>77より

    「で?」
    僧侶「え?」

    「どうなんだ、教会は」

    僧侶「うん。みんな優しくしてくれるよ。いい人たちばっかり」

    「そりゃ良かった」

    僧侶「男は?その…どうなの?か、彼女とか…できたり?」

    「うん」
    僧侶「」

    「嘘に決まってるだろ……まさかそんな固まるなんて」

    僧侶「からかわないでよ……」

    「可愛いなお前」

    僧侶「だから!からかわないでよ」

    「真面目に言ってる」

    僧侶「……」

    僧侶「ふぇっ?」

    88 :

    勇者は誠みたいなやつとみた

    89 = 1 :

    「あー、その……ホントさ。可愛くなったと…思うよ、うん」

    僧侶「あ……えーと」

    僧侶「……あ、ありがと……」

    「……」

    僧侶「……」

    僧侶「///」ボッ

    「///」

    「あかーーん!!」ガチャッ


    「!?」女僧侶「!?」

    「ええい、なんだこの耐えられざる空気は!青春か!甘酸っぱいわ!」

    僧侶「ち、違います!」

    90 = 1 :

    「ダメだぞ!父は許しません!!」

    「お前らやっぱ兄妹じゃねえ!男と女だわ!!油断も隙もねえなホント!!」

    僧侶「ちちちちち違がががが///」

    僧侶「や、やめてください、おじさん……」

    「テメェら同じ部屋じゃ寝せないからな!父は許さないから!」

    僧侶「だから違います!!!」

    (……疲れる……)

    91 = 6 :

    でも・・・鬱エンドなんだよな・・・・

    92 = 1 :

    ~3年前~

    「聞いたか、男」

    「何を?」

    「神託があったそうだ。ついに勇者様が誕生されたと」

    「勇者様が……?」

    「ああ。これはいよいよ魔物たちとの決着がつくかもしれないな」

    「それと、驚け。神託を受けたほか三人のお供…」

    「その一人が、幼だ」

    「!!」

    93 :

    申し訳ないがNTRっぽいのはNG

    94 = 1 :

    「まさかあの子が勇者様のお供になるなんてなあ」

    「……親父も素晴らしい剣士だったけど、血は争えないのかね」

    (幼が、勇者様のお供)

    「……」

    (そうか…凄いな、お前……)

    (……死ぬなよ、幼)

    95 = 6 :

    歳の差カップルか

    96 = 1 :

    ~2年前~

    魔物A「ぐるるるる…!」

    「っ」ザンッ!


    魔物A「が――」
    魔物B「きしゃああ!」

    「はあっ!」ザシュ!
    魔物「――」ドサッ

    「……」チンッ

    「ふぅ」

    「みんな、もういいよ」

    村人「はぁ……」

    「おお……お、お前……強くなってたんだなあ」

    「訓練は欠かしてないからね」

    97 = 1 :

    「それに……なんだ、剣があいつとそっくりだな」

    「おじさん?……まあ、そりゃ師匠だし」

    「えっ?あいつから剣を習ってたのか?」

    「あれ、そうか。父さんには内緒にしてたっけ」

    「悲しい」ブワッ

    「仕方ないだろ、あんときは止められてたし」

    98 = 1 :

    「それにしても……魔物が入りこむなんて、ずいぶん久しぶりだ」

    「前にもまして魔物が活発化してるのもあるが…」

    (兵隊たちの周辺警備も最近はとんと薄い。…余裕がないんだろうな)

    「とりあえず、俺はまだ魔物がいないか少し村中を見て回るよ」

    「気をつけてな」

    「へーきへーき」

    (幼。いまどこだ?無事なのか?お前は……)

    (……幼)

    99 = 1 :

    ~1年前~

    僧侶「女神ルビスの名において……」

    僧侶「……アーメン」

    村長「……」
    村人A「……」
    村人B「……」

    勇者「……」

    戦士「……」

    武道家「……」

    僧侶「……皆さん、顔をおあげください。故人への優しき祈りは神に届き、その魂は天に召されました」

    僧侶「御心に導かれた彼らはまた、女神に安息を約束され、天より皆様をお守りくださることでしょう」

    僧侶「では、どうか故人のため棺に花を……」

    100 = 1 :

    僧侶(……)

    僧侶(魔王に近づけば近づくほど……魔物たちは、強くなり数を増す)

    僧侶(村や街は荒れ、人は傷つき……倒れる)

    僧侶(この1年でも見慣れたりしない)

    僧侶(……つらいよ)

    (……男)


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