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    元スレキリコ「…IS学園?」

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    1 :

    俺はまた戻ってきた。

    空白の32年、それは俺に何も与えてくれなかった…

    ――キリコ…私はお前の生き方を、認めん!――

    かつて「ネクスタント」と呼ばれた女の声が俺の頭の中に響く

    過ぎ去った過去、消えぬ硝煙の匂い、交易都市グルフェーでの戦い

    何も残りはしなかった。全ては塵と消えたのだ…そう全て

    「…あれはなんだ?なぜあんなものを持っている。答えろ」

    目の前の女が問う、俺は再び戦いに巻き込まれる予感を感じていた…

    3 :

    安楽死とは違うのん

    4 :

    ドクターじゃないの?

    5 :

    ついでに相良軍曹も参戦させて下さいw

    6 :

    ドクターかと

    7 :

    地獄か・・・

    8 = 1 :

    「あれはATだ。アーマードトルーパーと呼ばれる装甲騎兵だ」

    「ふむ……」

    女は発言を聞くや否、感心したような息を吐いて佇む騎兵を見つめた
    長身且つスーツ姿と呼ばれる衣服に身を包んだ姿が印象的な女性
    胸元に付けてある名刺を見る限り「織斑 千冬」と読める女性は再び訪ねた。

    千冬「ではもう一つだけ問おうか。なぜ、そんなものを持って何故この学園にいる。」

    今居るのは薄暗くATが入るほどの広さをもった一種の格納庫のような場所だった
    千冬の言葉を受けた赤い耐熱服の青髪の男は学園、と聞くと少しばかり不思議そうな面で見返した
    だが、体に纏わりつく警戒の気を解くことは未だなかった

    9 = 1 :

    キリコ「……」

    千冬「答えたくないのか?…それとも、記憶を失っているのか。」

    千冬「ここはIS学園。現世界で最強と呼ばれる兵器“インフィニット・ストラトス”、通称“IS”を使えるものを育成する学園だ」

    キリコ「IS……」

    キリコがその言葉を口に出すと千冬は小さく頷いた。
    初めて聞くその名前にもキリコは恐ろしい程冷静だった
    所詮、戦争と言う点ではATと同じだろう。使われる道具という点では…と。

    10 :

    原作小説よりおもしろい

    11 = 1 :

    そして、キリコは千冬から多くの事を聞いた
    男女の社会的パワーバランスが一変、女尊男卑が当たり前になってしまった時代、兵器ISの出現

    千冬「…そして、次はこのATとやらだ。こんな物を一般市民が、いや、企業や政府が作り出したとは考えにくい」

    千冬「場合によってはお前はテロリストの容疑を掛けることも出来る。その他、この学園への不法侵入及び銃刀法違反」

    千冬「今からでも告知するには十分な素材だ。」

    信じるはずがあるまい。自分はアストラギウス銀河の人間だと言う事を、触れ得ざる者としてしてされた事を
    キリコ・キュービィーとはそういう存在であり、それをこの世界の人間達に説く事など初めから無理と言う事だ
    ましてや鉄の装甲騎兵を所持し腰に装着する「バハウザーM571アーマーマグナム」と呼ばれる拳銃を所持しているとなれば尚更の事だった。

    千冬「……だが。」

    12 = 1 :

    千冬「それを言うのは無しだ。そのかわりお前はこの学園に入学してもらおう」

    キリコ「ここに、だと?」

    千冬はそう言い切った。
    真っ直ぐと、凛とした表情のまま驚いた声を上げたキリコに対して千冬は続ける

    千冬「仮に、私が政府や他の奴らに言いふらしたとしよう。お前はこの学園からもおさらば、私達も余計な面倒をせずに済む」

    千冬「だがもし、そうやって言いつけた後のことはどうなるか。恐らくだが、このATとやらを利用する奴が出てくるだろう」

    千冬「見た所、ISほど複雑な構成はしていない筈だ。専用機を作るにしても量産をするにしても十分すぎるものと言えるだろう。このATとやらは」

    千冬「もしそんな事が起きるとしたら…まぁ、後は言わずとも分かるだろう。」

    100年戦争…キリコは一人、あの地獄のような戦争を思い出していた。
    確かに千冬の言う事は可能性としては捨てられない。ISと呼ばれる兵器が開発されている以上、ATを分解するなど容易い作業だろう
    だが、それは織斑 千冬と言う個人に対しても言える事だ。今の状況はこれを独り占めしている他ない。

    13 = 1 :

    千冬「見た所、日本出身ではなさそうだからな。ここから先、あてもない旅をするのが好みならもはや何も言うまい」

    打ち明けてはいないがアストラギウス銀河に居たキリコは日本の事など知るわけもなかった。
    もはや決められる答えは一つか。キリコは口を開いて告げた

    キリコ「分かった。それでいい」

    今の所、この千冬と呼ばれる者を信じるほかないだろう。
    見も知らぬ男を学園に入れその身の保証をする千冬にとっても同じ事だろうが。

    千冬「決まりだな。私が入学の手続きを行っておこう。心配するな、何もこれらの兵器を悪用するほど下種ではないさ」

    千冬「このATとやらはこの貨物庫に置いていけ。学園からは場所が近いし気になったら直ぐに見に来れるだろう」

    千冬「それではな。またその時になって会える事を期待する。キリコ・キュービィー」

    それだけ言うと千冬は歩き始め学園に来る日時と時刻をキリコに伝え格納庫から出て行った。

    キリコ「……」

    15 :

    無口支援

    16 = 1 :

    ――登校日~初日―――

    「はい、みなさん、今日はなんと転校生を紹介します!」

    眼鏡を掛けた少し小さめの副担任、山田真耶の声が教室に響き渡る
    それまで友達同士と雑談の繰り広げていた女子生徒の声は収まりつつ、真耶の方へ向いていた

    最前列の左端に座る少女、篠ノ之箒にもその声は聞こえ皆が皆、転校生と言う言葉に惹かれていた

    扉が自動でスライドし転校生と呼ばれた者が教室へ入り込んできた
    途端、ある者は唾を飲みこみ、あるものはその姿を直視しじっくりと観察した
    赤い耐熱服、短く切り揃った青髪、まるで地獄でも見たかのような蒼い瞳

    キリコ「キリコ・キュービィーだ」

    キリコ「…宜しく、頼む」

    18 :

    冥土返しとドクターキリコの座談会が見れるのかと思ったのに・・・・

    19 = 15 :

    制服じゃないんかwwww

    20 = 1 :

    その瞬間、黄色い歓声が教室を包み込んだ

    転校生についての情報は「ISを扱える優秀な者」とだけしか伝わっていなかった

    誰もが予想付かなかったであろう「男」と事実が今、確証へ変わった瞬間だった。

    クラスは一気に盛り上がり華々しい声に導かれ、キリコはIS学園への入学を済ませたのだった。

    「………」

    その歓声の中、ただ一人だけ篠ノ之箒は席へと座るキリコを睨み続けていた。

    21 :

    ヒロインキャラ全滅死亡ルートに期待

    22 :

    キリコってまだ18歳なんだよな…
    ロボットアニメのキャラってなんであんなに老けてんだろ

    23 = 1 :

    キリコ「………」

    生徒「あの人よ、なんでも男性なのにISを使える人って!」

    生徒「変だなぁ、そんな事ならニュースとか誰か知っててもおかしくないと思うんだけど…」

    生徒「いいじゃない、いいじゃない、それよりも私行っちゃおうかしら…」

    生徒「待ってよ、抜け駆けするつもりじゃないでしょうね!」

    女子生徒が騒ぐ様子も含め、生まれて初となる教室の姿をキリコは見ていた

    幼い頃から戦争の中へ足を入れ込んだキリコにとってこの現実は慣れないものであった

    爆炎と機銃の音、赤い肩をした悪魔たち、皮肉にも地獄に居た方が落ち着いていたのだと実感していた。


    「………嫌な、目だ」

    ぼそり、と小さく呟く。まるで誰も寄せ付けない雰囲気を纏うキリコに対しての純粋な意見を零した瞬間、彼と目があった

    「!?」

    思わずその瞳を見遣り、意識がそっちに全てもって行かれたと思えば自分でも分からずその男に声を掛けようとして―――

    24 :

    地獄を見たからさ

    25 :

    むせる

    26 :

    >>22
    そりゃあ戦場にいたからだろ

    27 = 1 :

    キリコも自分と同じ、椅子から立とうとしない少女と目が合ったと思えば、ふと声が掛かった

    「貴方が転校生、キリコ・キュービィーでしたわね。」

    少し顔を上げ正面に移行していたもう一人の少女へ視線を向け直す

    腰まで伸びた長い金髪、興味深々とも言える青の瞳でこちらを見つめる様子

    見た目からしても上品さを兼ね備えた雰囲気の少女が言葉を紡ぐ

    「転校生で、尚且つ男性とは少々驚きましたけれど……このイギリス代表の候補生、セシリア・オルコットと同じクラスになれただけでも感謝してもらいたいですわね」

    「宜しくお願い致しますわ。入学早々、誰からも相手してもらえず惨めな生活を送るのは可哀そうと思いまして。」

    明らかに上からの言葉でこちらが話そうとする隙を見せないセシリアの言葉を淡々とキリコは聞いた。

    キリコ「………」

    セシリア「…ちょっと、聞いてらっしゃるの?」

    無視。完全な沈黙。それが返答だった。

    28 = 21 :

    主人公の座を奪われ補正を解かれキリコのかませポジションにしかなれず
    才能もモテも無いワンサマーはまだですか

    29 = 1 :

    セシリア「っ…!なんて無礼な!その態度、いったい何を考えてらっしゃるの!?」

    キリコ「………」

    我慢の限界が来たのか、それとも元より興味もないのか、がた、と音を立て椅子から立ち上がり
    最後にセシリアの顔を一瞥すると、そのまま教室を出ていった。

    セシリア「っっ~~~!!」

    その場で地団太を踏むセシリアを余所に、キリコに対してカッコいいと思うものもいれば変わった人、と認識を改めるものもいた

    「なんなんだ……」

    何故か一人取り残されていたような感覚を味わいながらも教室を出て行ったキリコに対してそれ以上考えず

    妙に疲れたのか、上半身だけを机に寝かせ過ぎゆく時に身を任せた

    31 = 1 :

    一日が終わって部屋に戻る。

    なんだかんだで授業こそ受けISに対しての最低限の理解は出来たつもりだった。

    世界最強の兵器…戦争を渡り歩いてきたキリコだからこそ、その言葉は重く深い溝へと浸かる気分になりそうだった。

    今日一日を振り返っても分かる通り、此処はアストラギウス銀河ではない

    なぜ、どうしてこんな所に居るのか見当も付かないがそれだけは、はっきりと理解出来た。

    「…お、おいっ」

    そして、先ほどから目の前の少女がキリコに対して控え目ながらも声を掛けるのも見ればすぐに分かった。

    「お前、聞こえてるのか?」

    キリコ「……」

    「くっ…無視をするな!人数的な意味でこのように仕方がないとは言え今日から同室で共に過ごす者同士、自己紹介ぐらいするのが基本だろうが」

    キリコ「………」ゴロン

    32 :

    キリコさんじゅうはっさいは違和感あるけど同い年のサンプルとして剣鉄也や破乱万丈を並べると違和感が消える

    33 :

    ラウラやクラリッサ率いるシュヴァルツェ・ハーゼがレッドショルダーに壊滅させられる展開はよ

    34 = 5 :

    >>32
    ブライト・ノアさんもな!

    35 = 1 :

    「っ…貴様、いい加減に…――!」

    キリコ「そんな大声を出すな。聞こえている」

    「は?え……なっ、ならば答えろ!」

    キリコ「………」

    「っ~!!」

    「(…流石に言い方がきつ過ぎたか…?いや、でも……)」

    キリコ「……」ゴロン

    「(…も、もう知るものか…!!)」

    キリコ「……」

    36 :

    コミュ障すぎる

    37 :

    服はあのオレンジ色の気密服のままなのかな

    38 = 10 :

    >>37
    多分そう。
    においがきつそうだなw

    39 :

    IS学園、ここも地獄か…

    40 = 1 :

    「…」チラ

    キリコ「………」

    「(本当に寝ている…のか?)」

    「(しかし、なんださっきの態度は。確かに女しかいないこの学園に直ぐに馴染めと言う方が難しいが)
      (いくらなんでも無視はないだろう。クラスに入って来た時もそうだが、嫌な奴だ…)」

    「(…だが、そんな個人の意見で簡単に部屋を変えれるはずもない。)」

    「(はぁ……)」

    キリコ「(今、俺の意識は隣で横になっている少女などに移ってはいなかった。)」
      
       「(此処が何処でなんなのか、突如投げ出されたこの現実を受け入れるには頭の方がまだ混乱しているらしい)」
      
       「(だが、今は眠る事しかできまい…これまで以上に慣れないベッドの上で思考を重ねながら俺は意識を闇の中へと落していった…)」

    41 :

    むせる

    42 :

    思いのほか面白い

    43 = 1 :

    ―――翌日―――

    千冬「これより、再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める」

    千冬「クラス代表者とは対抗戦だけでなく、生徒会の会議や委員会への出席など、まあクラス長と考えてもらっていい」

    千冬「自薦、他薦は問わない。誰か居ないか?」

    教室へ着き、教卓の前に立つ千冬の言葉に生徒たちは静かに耳を傾けた
    新学年早々、自ら名乗り出る者は誰一人居なくお互いがお互いに謙遜し合う状況が生まれていた――が。

    生徒「はい、先生! キリコ君を推薦します!」

    キリコ「………」

    突如、一人の生徒が挙手をしキリコを指した。
    まるで他人事のように目を瞑っていたキリコも細く開眼し、その言葉を聞いた

    それまで沈黙としていた教室は一人の意見により決壊しキリコを推薦したり控えながらも自ら挙手するものが現れ始めた
    そして、圧倒的な支持数で集められたキリコの当選はほぼ決まりかけていた。――ただ、一人を除いて

    「納得がいきませんわ!」

    44 = 32 :

    キリコさんと共に戦場を駆け、信頼を結ぶワンサマーさんは出ないんですか?

    45 :

    キリコさんと信頼を結ぶって死亡フラグじゃないですかーやだー

    47 = 1 :

    蹴っ飛ばす勢いで席を立ちイギリス代表のセシリア・オルコットが過激に言葉を紡ぐ

    セシリア「なぜ、どうしてそのような選出を!?」
         我がクラスの代表が男などと、他のクラスに比べて恥晒しもいいとこですわ!
         大体、このように後進的な国に暮らす事すら私にとっては耐えがたい苦痛ですのに…!」

    過熱した言葉は誰の横やりも許さず、席に座ったままのキリコを指さしながら叫ぶ
    そして、セシリアの言葉が全て言い終わり、重い静寂が蔓延るクラス内でその男が口を開いた


    キリコ「…そこまで言うなら、あんたがしたらいい」

    セシリア「…は?」

    キリコ「すればいい、と言ったんだ」

    48 :

    読んでいて恥ずかしくなる文章力

    49 = 21 :

    >>44
    ワンサマーならグレゴルーたちにリンチされて野垂れ死にしたよ

    50 = 39 :

    IS学園襲撃でかなりの生徒が死にそう


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