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    元スレ弟「壁から手が出てる…」

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    101 = 15 :

    「まったく…晩ご飯くらい自分で作れるようになりなよ。仮にも一家の長女なんだから」

    「だってぇ~おとうとがいればぁ~勝手にご飯ができるんだも~ん」

    「そんなんだから彼氏できないんだよ…」

    「うるさぁ~~い!」


    稲荷神「姉弟のやりとり………羨ましいなり」

    102 :

    稲荷髪様かわいいな

    103 :

    いなりだけにかwwwwってやかましいわwwww

    104 = 15 :

    「弟さん!どん○え!どん○え!」

    「あ、そうだね。今から作るよ。まずはお湯を沸かさないと」

    「巫女さん、悪いけど袋から取り出してくれる?」

    「はい!」ガサガサ

    「うがあぁぁおとうとぉ~ご飯はまだか~!」

    「うっさいちょっとくらい我慢しろ!」

    「うえぇぇ~おとうとがいぢめるぅぅぅぅ」エンエン

    「………」無視

    稲荷神「………」じー

    「お稲荷ちゃんの分もあるよ。あとおまんじゅうもね」

    稲荷神「…!」

    105 :

    朝まで残っていて欲しいな・・

    106 = 15 :

    ヤカン『ピーーーーーー』

    「弟さん!お湯が沸きましたよ!」

    「よし、それじゃあお湯を容器に入れようか」

    「はい!」

    稲荷神「………」わくわく

    「それ、じょーーっと…」


    稲荷神「……!!」

    稲荷神(油揚げが入ってる…!)


    「これで良しっと。あとは五分待つだけだ」

    「五分待つだけ!?すごい!すごすぎる!」

    107 = 15 :

    稲荷神「………」グイグイ

    「ん、どうした?」

    稲荷神「…今から五分待つの?」

    「うん、そうだよ」

    稲荷神「五分ってどれくらいなの」

    「んー、簡単な曲が一曲終わるくらいかな」

    108 :

    ちくしょお霊充め・・・

    109 = 15 :

    稲荷神「そんなに待つの?」

    「う、うん」

    稲荷神「………」

    「………」

    稲荷神「やだ」

    (やっぱりそうきたか…)

    110 = 15 :

    (巫女さんどうにかして誤魔化して…!)チラッ

    「え、えと…それじゃあどん○えができるまでの間に和歌で遊びましょうか!」

    (なんて古い遊び…)

    「い、稲荷の神さまと姉さんも参加してくださいね?」

    「川柳とか?あたしやるー!」

    111 = 15 :

    「ありがとうございます。稲荷の神さまは如何なさいます?」

    稲荷神「………やる」ふんす

    「…助かった」

    「うし、じゃあ詠む順番はじゃんけんで決めましょう。異論は?」

    「ない」

    「特にないです」

    稲荷神「………」こくり

    112 = 15 :

    じゃんけんぽん!

    「はい、順番が決まりました!」

    「私、弟さん、姉さん、稲荷の神さまの順ですね」

    「和歌なんて作れるかな」

    「簡単よ。五七五のなかに言葉を入れればいいんだもの」

    113 = 73 :

    はやくしろ
    まにあわなくても
    しらないぞ

    114 :

    つまんねスレ主何歳?

    115 = 15 :

    「じゃあ分かりやすい例を出してよ」

    「エビフライ とんかつからあげ メンチカツ」

    「姉ちゃんがことのほか餓えているということが分かった」

    「よく理解した」

    「ふふっ、皆さん準備はよろしいですか?」

    「ええ!いまのあたしに死角はないわ!かかって来なさい!」

    稲荷神「………」メラメラ

    117 = 15 :

    「えー、それでは私から一句」コホン

    「天津神 國津神たち 御覧わせ 思ひ健びて 吾が為す業を」

    「」

    「」

    稲荷神「びゅーてぃふる」ぱちぱち

    118 = 108 :

    頼むから
    寝落ちするのは
    やめてくれ

    119 :

    本気を出して
    徹夜で行こう

    120 = 15 :

    (おいおい、昔の人が詠む和歌に敵うはずないじゃまいか)

    (大事なのは心よ、こころ。感じたことを言えばいいの)


    「さて、次は弟さんです」

    「えっ、あぁ、そうだね」

    「頑張ってくださいね」ニコ

    「! よ、よっしゃあああああああああ!」

    121 = 73 :

    ああ眠い
    だけども寝ない!
    寝られない
    そこに読むべき
    SSがあるから

    122 = 15 :

    (と気合は入れてみたものの…全然思いつかない)

    (しかしパスするのも気が引ける)

    (…ええい適当に言ってしまえ!)

    「姉上や 料理の一つも出来ぬとは 未来の婿は お先真っ暗」

    「………………………………………………」

    (…決まった)

    123 = 15 :

    ありがとう

    125 = 15 :

    「あたしも一句」

    (なにいっ!?)

    「弟よ 彼女の一人も出来ぬとは 未来永劫 童貞決定」

    「……………………」

    「……………」ニヤ

    「それは貴様とて同じじゃゴルァァァァ!!」

    126 = 108 :

    こいつらやるな

    127 = 15 :

    「と、そうこうしてる内に五分経ったわね」

    「ふう…それじゃあさっそく食べますかー」

    「やった!やった!」


    稲荷神(……………まだわたし詠んでない)


    「じゃーん!五分ほっといただけでうどんが完成~」

    「すごい!すごいです!」

    「ほら~、いなりんの大好きな油揚げよー?」

    稲荷神「……一句」

    稲荷神「たれが見ても 我を懐かしくなる如き 長き手紙を 書きたき夕べ」

    「ごめん忘れてないよ忘れないよ」

    129 = 15 :

    「さて、いただく前に感謝の意を込めて和歌を詠みましょう」

    「なんでこんな時に和歌詠むの」

    「私たちは食事をいただく前に必ず決まった和歌を詠むんですよ」

    「それっていただきますみたいなもの?」

    「わかりやすく言うとそうです」

    「へぇ~!」

    130 = 15 :

    「その和歌って今日学校の黒板に書いたあの和歌のこと?」

    「…そ、その通りです///」

    「え、なになに?みこっちがなんかしでかしたの?」

    「あーそれがさぁ、今日の朝にさぁ黒板に」

    「あーあーあー、アーアーアーアー阿ー」

    稲荷神「………聞こえない」

    131 = 15 :

    「と、とにかく私が詠みますので皆さんもその後に続いて下さいっ」

    「はいよーどぞー」

    「それではいきますよー」コホン

    「たなつもの 百の木草も天照す 日の大神の 恵み得てこそ」

    一同「たなつものーもものきぐさもあまでらすー日の大神のー恵みえてこそー」

    「はい、ありがとうございます」

    「………うーん。なんつーか」

    「すごい違和感…」

    稲荷神「めんどくさい。いただきますのほうがいい」ずぞぞぞ

    132 :

    弟よ
    霊充なんぞは
    認めぬぞ
    早く巫女さん
    俺に渡せや

    133 = 15 :

    「なっ、そのような罰当たりなこと…!いけません!」

    稲荷神「五穀豊穣の神であるわたしがゆるす」もぐもぐ

    「歌が言ってることは正しいんだけどね」

    「まあ、やっぱりちょっと面倒だよね」モグモグ

    「うぅ、やはり神道文化には馴染めませんか…」

    134 = 73 :

    大丈夫、
    巫女ならおれの
    隣だよ

    135 :

    俺は巫女の斜め上だよ

    136 :

    それならば
    教師は貰って
    いきますね

    137 = 15 :

    「けど、あたしは神社好きよ。雰囲気とか」

    「…!」

    「神社の巫女には独特の気品があっていいよね」

    「……///」

    稲荷神「お世話してくれる。やさしい」

    「…なんだか俄然やる気が出てきました!」

    138 = 73 :

    お稲荷さん
    忘れてないよ
    ホントだよ

    139 = 15 :

    稲荷神「巫女さん、もう亡き人だけどね」はむはむ

    「」

    「いなりん…あんたって子は…」

    「いいんです、生物にとってそれは仕方のないことですから…」グス

    「巫女さんが生きていた時代は江戸時代なんだっけ?」

    「今はそう呼ばれているみたいですね。たしか年号は天保だったように思います」

    「天保かぁ」

    「そうです。あの頃は大変でしたよ。様々なことがありましたから」

    140 = 15 :

    「様々なこと?」

    「飢饉があったんです」

    「飢饉って凶作の年に起きるやつだっけ」

    「はい。全国的なものでしたから、一揆や打ち壊しがあちこちで行われていました」

    「それって暴れるやつよね」

    「凶作続きで満足のいく食生活が営めない状況でしたからね」

    「ものが無いものですから、食べ物の物価も跳ね上がってしまい、
       一日一食なんて日はそう珍しくないというような有様でした」

    「食事の内容は…?」

    「食べられるものなら何でも、というような感じです」

    141 = 108 :

    あー俺も新世界の神になりたい

    142 :

    っていうか>>1の和歌のセンスが地味に高い。コピペか?

    143 = 114 :

    >>5
    こういうのマジ勘弁

    144 = 15 :

    「そんなこともあってか、私は次第に痩せ細り、病弱になっていきました」

    「一日中咳が止まらないんです。境内のお掃除も辛く感じるようになりまして」

    「………」

    「徐々に身体が衰えていくなか、私は労咳を患いました」

    「労咳って?」

    「結核のことよ」

    「えっ、じゃあ巫女さんは…」

    「はい、たくさんのお医者様に診ていただいたのですが症状は良い方向
       に向かうことはありませんでした」

    「結局は一度も寝床から立つことはなく、そのまま病死」

    「これが私の生前の出来事です」

    145 = 15 :

    「………」

    「その時に仕えていた神社は覚えてないの?」

    「覚えています。割とこの近くの神社です」

    「お墓は…?」

    「残念ながらお墓はないです。それくらい切羽詰まった状況でしたから」

    146 = 15 :

    >>142
    神社では本当にこういう和歌を食前に詠む

    147 :

    寝れんジャマイカ

    148 :

    論点ずれてんだよゴミ

    149 = 15 :

    「私が成仏しなかったのは、やはりこの世に未練があるからだと思います」

    「でも悪い霊にはならなかったのね。どうしてかしら」

    「私が神社に仕える人間だったからかも知れません」

    「あ、なるほど」

    稲荷神「…巫女さんは、成仏しようとはおもわないの?」

    「私は皆さんに出会うことにより、弟さんを守護するという新たな役目を見出す
       ことが出来ました」

    「私が成仏する時は弟さんを最後まで護り抜いた時でしょう」

    150 = 73 :

    まさか…寺生まれの!?


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