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    元スレまどか「お餅が食べたい」

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    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 暁美ほむら + - 魔法少女まどか☆マギカ + - 鹿目まどか + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    201 = 100 :

    逆にそういうこと言う相手はさやかちゃんだけなんだよな

    202 = 87 :

    ――日曜日、朝――

    まどか「………」ソワソワ

    詢子「………」

    知久「………」

    鹿目家のリビング。妙にそわそわしたまどかと、その娘の姿を見つめる詢子と知久が椅子に座っている。

    詢子「まどか……?」

    まどか「……何?」

    詢子「その……。落ち着け?」

    まどか「え? 何言ってるのママ。落ち着いてるよ。こんなに落ち着いてるの初めてだよ」

    詢子「そ、そうか……」

    詢子「おい、何があったんだ? 明らかに変だぞ?」ボソボソ

    知久「分からないけど……。どうも、市販のお餅じゃ満足できなくなっちゃったみたいだね……」ヒソヒソ

    詢子「まさか餅つき機にお年玉使うなんてなぁ……」ボソボソ

    知久「今年もまたぬいぐるみが増えると思ってたんだけどね……」ヒソヒソ

    まどか「………」ソワソワ

    203 = 168 :

    今日の仁美ちゃん~は別に毒って訳でもねーだろw

    204 = 93 :

    知久さんぱぱの威厳取り戻すチャンス!

    205 :

    このQB感情確実にあるだろww

    206 = 87 :

    そんな妙な空気の鹿目家に響くチャイムの音。

    ピンポーン…

    まどか「!?」ガタッ

    聞くが早いか、椅子を蹴り飛ばす勢いで立ち上がり、

    まどか「はぁーい!」ドダダダ…

    そのまま玄関にダッシュで消えていくまどか。

    詢子「あ、おい! コケるなよ!」

    知久「うーん……。そんなにマズかったかなあ。僕のぜんざい」

    詢子「何いってんのさ。そもそもパック餅嫌いはパパの血筋だろ?」

    知久「まあそうだね。僕があんまり好きじゃないから、お餅はあまり出さないようにしてたんだけど」

    詢子「お義父さん生きてたうちは、たしかに美味い餅食ってたもんなぁー……」

    知久「なつかしいね。さて、まどかの買った餅つき機、どんなお餅になるんだろう」

    詢子「そんなモンがあるって知ってた?」

    知久「知っては居たよ。僕は食べられないなら食べられないでいいから、買おうとは思わなかったけど」

    詢子「まどかは食べたくて食べたくて耐えられなかった、か……」

    207 = 170 :

    きっとさやかちゃんに対しては少し辛口、毒舌なんだよ

    208 = 91 :

    知久さんパック餅が嫌いなだけだったんだな

    209 = 196 :

    話に出てきてるお父さんをパック餅に殺されたんだよ

    210 = 87 :

    バタン…

    まどか「はぁ………」

    すぐに、玄関から戻ってくるまどか。手には冊子を持っているだけで、荷物が届いた様子はない。

    知久「……何だった?」

    まどか「隣のおばさんから、回覧板だった……。はい」ヒョイ

    知久「ありがとう」

    詢子「………ほら、部屋でゆっくり待ってたらどうだ? いつ届くかなんて分からないんだし」

    まどか「うーん……。そうしよっかな」

    知久「それとも、お茶でも飲むかい?」

    まどか「……ううん。それはいいや。ありがとう、パパ」

    キィ… パタン

    重い足取りで、そのままリビングを出て行った。
    ずっとふにふにしていたビーズクッションも忘れない。

    詢子「餅中毒だな………」

    知久「餅中毒だね………」

    211 = 205 :

    オレの股間も柔らかいからフニフニしてくれるかな

    212 = 87 :

    その後、30分ほどもした頃。

    ピンポーン…

    また同じ音が鳴り、来客を告げる。

    詢子「ん、今度は誰だろう」

    知久「まどかは―――」ガタッ

    応対に出ようかどうしようかと立ち上がろうとしたが、

    バタンッ

    まどか「はぁーい!!」

    ズダダダダダダ… ダタン

    リビングの外から酷い音が聞こえ、特に応対する必要がないことを伝えた。

    知久「……うん。出なくても良さそうだね」ストン

    詢子「そのうち本当にケガするぞあれ……」

    213 :

    うちの実家も餅は餅つき機で作ってる
    ただ、確かにつきたては美味しいけど、臼と杵でついたのと違ってどうしても機械自体の匂いみたいなのがついてしまうのが難点かも
    あと餅工場で作ってるものは、安い切り餅より、おはぎの類の方が凶悪
    あれは既におはぎじゃねぇ

    214 :

    なんでだろう
    このまどかがやけに可愛く思える

    215 = 87 :

    ガチャッ

    まどか「はい!」バタン!

    「うおっ……!?」

    びっくり箱のように突然飛び出したまどかに、来客がちょっと驚いた。

    まどか「………来たね!!」

    門の前に居たのは、青の横ストライプを着た佐川の配達員。

    佐川「えっと……? Mamizonさんからの届け物です」

    まどか「どれどれ……」ジロジロ

    その箱にねっとりと視線を巡らせ、ちゃんと綺麗な状態で届いたことを確かめる。

    まどか「……うん。わたし、佐川急便のこと誤解してた。時間指定はすっぽかされ、
        家にいるのに不在通知が投げ込まれ、挙げ句荷物には踏み跡がついてる酷い業者だと思ってました。
        でも今日は、一番欲しいときに欲しいものを、こんな朝早くから届けてくれて……。見直しちゃったよ!」ポンポン

    ねぎらうように肩を叩く。

    佐川「は……い? そう、ですか、どうも……?」

    佐川 (配送センターが近いだけなんだけど……)

    佐川「じゃあここにはんこかサインを……」

    216 = 175 :

    まどまど

    217 = 196 :

    佐川が来てくれなかったらたっくんのふにふにがあぶないところだった

    218 = 100 :

    219 = 87 :

    詢子「お、届いたみたいだな……」

    まどか「ぐっ、か、かなーり、重……い!」ドスン!

    ふらふらとした足取りで、リビングのテーブルに大きな荷物を運び込む。

    まどか「ふぅー……」

    知久「そんなに重いの……って重ッ!?」ドサッ

    ためしに持ち上げてみて驚く知久。

    まどか「もち米が重いんだと思う。5kgいっしょに注文したから」

    詢子「ご、5kgも買ったのか……」

    まどか「すぐ食べちゃいそうだもん。ほむらちゃんに貰ったのも一瞬でなくなっちゃったし。
        滋賀県産の羽二重もちとかも気になったけど、今回はスタンダードな高級米、新潟県産こがねもちだよ!」ビリリ…

    テープを剥がし、ダンボールを開梱しながら。

    知久「こだわってるねぇ……」

    まどか「よっ……と……」ズズッ

    まずは、その重さの原因である米袋を取り出す。

    まどか「えっと、パパ、これ……。キッチンに置かせて貰えないかな?」

    知久「うん、いいよ。お米の入ってる場所は知ってるよね? あそこの横でいいんじゃないかな」

    221 = 91 :

    >>218
    家に来て下さい!

    222 = 182 :

    餅米毎回買い続けるのも結構な金がいるぞw

    223 = 87 :

    まどか「うん、それじゃ、機械の方を開けてみよう……!」ドサッ

    もう一つ、ダンボールに入っていた餅つき機の化粧箱を取り出す。

    詢子「へぇ、やっぱり結構大きいんだなー?」

    まどか「うーん、そうかな? 一升つけるらしいから、こんなもんじゃないかな」パカッ

    箱の蓋を開く。そう複雑な機械ではなく、本体と、説明書に保証書、あとはこまごまとしたパーツなど。

    まどか「おおー! いいね、ちょっと興奮してきたよ!」フリフリ

    詢子 (朝から興奮しっぱなしじゃないか……)

    まどか「注文するときも思ったけど、何だか炊飯器みたいだよね」ガタッ

    知久「そうだね。もち米を蒸す機能もついてるんだろう? カテゴリとしても近いだろうし」

    まどか「ふんふん、ここにお米を入れて……。この羽根でこねるのかぁ……」

    何だか頼りなさげな小さな羽根を手に取る。

    まどか「……小さいけど、ちゃんとできるかな?」

    知久「大丈夫だよ。むしろ羽根が大きいほうが、餅のねばりで折れちゃいそうで怖いよ」

    まどか「……それもそっか」

    224 = 175 :

    ともとも

    225 = 213 :

    >>222
    夏場なら白玉粉で白玉餅を作って砂糖と黄な粉で食べるのも手だけど冬場じゃなぁ
    それにあれは食感が餅々って言うよりプリプリって感じだから、まどっちの好みとは違うかも

    226 = 87 :

    詢子「それで、早速今からつくのか? ちょっとアタシも面白そうに見えてきたんだけど……」

    まどかの興奮が伝染したか、わくわく顔の詢子。

    まどか「できればそうしたいんだけど……」

    知久「……もち米を水に浸さなくていいのかい?」

    まどか「そうなんだよね……。新米で6時間以上、古米で10時間以上は水に浸しておかないと」

    知久「うん。ちゃんと調べてあるんだね」

    詢子「え、あれって裏でそんなことやってたのか?」

    知久「結構時間がかかるんだよね。まあ、水につけておくだけなんだけど」

    まどか「うん。機種によっては、浸しの時間を短縮できたり、
        そもそも蒸さないで炊いちゃうことで浸しをスキップしちゃうのもあるらしいけど」

    詢子「いろいろあるんだなぁ……」

    まどか「でも、それで美味しくなる訳じゃないし、できるだけ正統派な作り方でやりたいからね。
        今からもち米をといで、水に浸して……。夕方にはつけるかな?」

    知久「そうだね。今日の夕飯、お餅にするかい?」

    まどか「あ、う、うん! ちょっと不安だけど、美味しいお餅がつけると信じて!
        それまでは、説明書でも熟読してよっと♪」

    詢子「うん、楽しみになってきたぞ」

    227 = 91 :

    いよいよか
    千切って丸めては熱くて大変だけど楽しいんだよな

    228 = 196 :

    これで餅つき器が初期不良だったらまどっちどうなってしまうん?

    229 = 87 :

    ――夕方――

    知久「そろそろかな……?」

    ちらりと時計を見る。

    午後6時、いつもなら夕食を食べ始めている頃だ。
    さすがにお腹もすいたなぁ、と腹部をさすっていると、

    まどか「お餅ー♪ お餅ー♪」バタン

    予定キッカリの時間に、ゴキゲンなまどかが二階から降りてきた。

    知久「ん、来たね、まどか。時間ピッタリだ」

    まどか「えへへ。水に浸し始めてから、ずっとお餅のことだけ考えてたからね!
        えっと、始めたのが10時ごろだから……。大体8時間ぐらい?」

    知久「そのくらいだね」

    まどか「うーん、お米の状態や、浸す時間によっても味が変わるって言うから、ちょっと悩むところだけど……。
        最初はやっぱり、説明書に書いてあるこの位の時間で試すのが良いよね?」

    知久「それでいいと思うよ。つき具合でも変わってくるし、まあそこは研究の余地があるんじゃないかな」

    まどか「ひたすら研究だね! まだまだお餅道は奥が深そうだ……」

    230 = 213 :

    >まどか「そうなんだよね……。新米で6時間以上、古米で10時間以上は水に浸しておかないと」

    俺が働いてた餅工場でも、正月用の餅はきちんともち米を水に浸すところから作ってたんだよね
    でも正月以外の安い餅は・・・・・・orz

    231 = 91 :

    つきたての餅もいいけど、蒸したての餅米つまむのも好きだわ
    小さい頃は毎年楽しみだったなー

    232 = 87 :

    まどか「まずは、材料のもち米の……」ガタッ

    キッチンのボウル一杯に浸された、一升分のお米を持ち、

    まどか「っとと、水をしっかり切って、と……」ザラララ…

    ザルに空けて水を切る。
    たっぷり贅沢にくまれた水は、一気に流しへと消えてしまう。

    まどか「……とりあえずは、これだけかな」

    知久「あとは30分ぐらい、そのままかな? しっかり水を切らないと、うまく蒸し上がらなかったりするから」

    まどか「みたいだねー。……ってさ、パパ。随分餅つきに詳しいよね?」

    知久「ん? 昔、実家でついてたからね」

    まどか「え……!? そうなの? 初めて聞いた!」

    知久「まどかも見たことあるはずだよ。あれは確か0歳2ヶ月ぐらいの頃……」

    まどか「そ、そんなの覚えてないよー!」

    知久「ははは。だろうね。まあ、少しぐらいなら分かるから、ちゃんと手伝いは出来ると思うよ」

    まどか「うん、ありがとう。何だかんだで経験値ゼロだもんなぁ、わたしは……」

    233 = 196 :

    ともすれば「私に関わらないで」オーラ出して自室で一人過ごしてるかもしれない年頃の娘が
    お年玉で餅つき器買って親とわいわい準備してるって微笑ましいな

    234 = 87 :

    まどか「えーっと、待ってる間は……」

    頭の中で、もう随分と読み潰した説明書を思い出す。
    たしか、出来上がったあとの餅がくっつかないように…

    まどか「そうだ、取り粉を用意しとこう!」

    知久「取り粉かい? もっと後でもいいとは思うけど、まぁ、早い方がいいか」

    まどか「たしか、片栗粉でいいんだよね? ……あ、もしかして無かったり?」

    知久「大丈夫、ちゃんとあるよ。えーっと……」ガタタ…

    壁の戸棚を開き、中を漁り、

    知久「ほら」ヒョイ

    お徳用サイズの大袋を取り出す。

    まどか「良かった、結構量もあるね。 それを、テーブルに何か敷いて広げればいいのかな?」

    知久「うーん、それよりも……」ガタガタ

    知久「……ほら、こんなのはどうだい」ヒョイ

    次に出てきたのは、ステンレス製の大きなバット。

    まどか「あ、これ良いね。 ここに片栗粉を敷いて、ついたお餅を入れれば良いんだね!」

    知久「うん。これで取りあえず、準備万端かな?」

    235 :

    これが今流行りのステマってやつか
    餅のステマ
    ちょっと腹へったから買ってくる

    236 = 87 :

    ――三十分後――

    pipi..

    まどか「鳴った!」ピッ

    タイマーのカウントダウンとにらめっこをしていたまどかが、ついに残り0秒を目にして叫ぶ。

    まどか「……うん、水もちゃんと切れてる」ザラザラ…

    ざるを揺すって慎重に確かめる。

    知久「それじゃついに、長かったけど……」

    まどか「ふっふっふ、この子の出番だよ!」ドン!

    キッチンの隅に片付けてあった新品の餅つき機が、ようやく初陣を迎える。なかなか誇らしい顔つきだ。

    知久「どうだい、ちゃんとできるかな?」

    まどか「まかせて! まずは、一升分の蒸し水を……。300mlだから……カップ1杯半?」チョロロ…

    蓋の開いた本体に、水道の水を注ぐ。

    まどか「そしたら、この臼を取り付けて……」ガタタ…

    注いだ上から、炊飯器の内釜のような、専用の臼取り付ける。

    まどか「あとはこの……ちょっと頼りない羽根をつけて、完成!」カチッ

    237 :

    餅なんてここ数年食ってないのに食いたくなってくるなぁ

    238 = 87 :

    知久「はい、もち米」

    まどか「あ、ありがとう! 中に入れて……」ザララ…

    まどか「うん。そしたら、フタを閉じて」パタン

    まどか「『蒸し』ボタンを押したら……」カチッ

    まどか「………あれ?」

    うんともすんとも言わない。

    知久「……まどか、これ、これ」ヒラヒラ

    後ろを向くと、知久があきれ顔で、刺さってないコンセントのプラグを揺らしていた。

    まどか「あ! あ、ははは、ごめん、慌ててた……」

    知久「ケガさえしなければいいよ。はい、差したよ」ガチッ

    まどか「ありがとうパパ。では、改めまして、『蒸し』ボタンを……」カチッ

    ピッ!

    今度は分かりやすい電子音が鳴った。蒸す動作が始まったようだ。

    まどか「うん、これで30分ぐらい待てば、蒸し上がるはず!」

    239 = 213 :

    つきたてのお餅は美味いよなぁ
    砂糖を混ぜた黄な粉をまぶしても良し、納豆や大根おろしを絡めても良いし

    240 = 87 :

    まどか「~♪ ~~♪」

    肘をついて両手で顔を支え、テーブルの上の餅つき機を見守りながら、
    何かは分からないが楽しげな旋律を鼻で奏でている。

    知久「ふーん、それにしても便利だねぇ……」

    それを隣で見守る父親。

    まどか「え、何が?」

    知久「餅つき機がさ。昔ついてた時は、せいろで蒸してたからね」

    まどか「そっか。杵でつく時は、また別で蒸さないといけないんだもんね。……せいろって?」

    知久「木とか竹で作った、蒸すための入れ物だよ。ほら、中華料理の点心とかで見るだろう」

    まどか「あ、分かるかも! 竹で出来た、ちょっと可愛らしい入れ物だね」

    知久「それのもっと大きいのを使うんだ。七輪の上に、おおきな鍋をのせて……。
       結構火の加減が難しくてね。熟練してないと、なかなか美味しく蒸し上がらないんだよ」

    まどか「へぇ、そうなんだ。でもちょっと、雰囲気あって良さそうかも……」

    知久「まあ、一度にたくさんつくため、っていうのもあったけどね。
       今時の家族だったら一升もつければ十分すぎるし、良い買い物だったかな?」

    まどか「えへへ。でも、本当にそうかどうかは、ちゃんとできあがりを見てからじゃないとね!」

    知久「それもそうだね。なかなか期待できると思うけどなぁ……」

    241 = 175 :

    ともとも

    242 = 87 :

    シュシュゥ…

    そのまま雑談をしながら見守っていると、機械から蒸気が漏れ、
    あたりに美味しそうなもち米の匂いが充満し始める。

    まどか「うわぁ……。すごい、何これぇ……」スンスン

    蒸気に乗っているからか、なんだか息が美味しいような、不思議な幸せ。

    知久「いい匂いだねぇ……。もち米の質も良さそうだね」

    まどか「ウェヒヒヒ……。たっまんないよう……」モジモジ

    とろけて緩みきった、少し意識が別世界に飛んでいそうな顔をしている。

    知久「本当にまどかは、お餅ジャンキーの素質があるね……」

    知久 (まるで悪いクスリでもやってるみたいな顔をして……)

    そんなトリップ中のまどかを観察していると、

    詢子「ようし、ただいまー!」バタン

    タツヤ「ただいまー!」

    出かけていた詢子とタツヤが帰宅した。

    知久「おかえりー」

    詢子「お、始めてんなー? いい匂いじゃないか」

    243 :

    腹減ってきた

    244 :

    BADエンド期待

    245 = 87 :

    詢子「ほい、これ頼まれてた奴」ガサッ

    スーパーの袋を知久に渡す。

    知久「ありがとう。タツヤもありがとねー」ナデナデ

    タツヤ「どーいたしまって!」

    元気の良い返事をしたと思ったら、

    タツヤ「ごはん……?」スンスン

    鼻を鳴らしながら、部屋の中をきょろきょろと見回し始める。
    タツヤも部屋の空気に、なんだか美味しそうな感じをかぎ分けたようだ。

    タツヤ「……おなかすいたー」

    知久「ははは、お腹すいちゃったか。いつもより遅いし、僕もすいてきたからねえ」

    詢子「いま、お姉ちゃんがお餅作ってるからなー。ちょっと待ってような?」

    タツヤ「おもち?」

    詢子「そうさ、お餅だよ。お正月にも食べたろー? タツヤはお餅は好きか?」

    タツヤ「すき、おもち! おいしい!」

    詢子「そうかそうか。楽しみだなー? ……なあ、タツヤの方にも、餅好きの血が受け継がれてるみたいだぞ」

    知久「ママもお餅はわりと好きじゃないか……。僕だけのせいじゃないよ」

    246 = 87 :

    詢子「そうかねぇ……? まどか、あとどのくらいでできるんだ?」

    まどか「………」

    先ほどから、一言も喋っていないまどか。

    詢子「おい、まどか……?」ポンポン

    タツヤ「姉ちゃ……?」

    まどか「………あれ? あ、ママ。おかえり……?」

    と、肩を叩かれてようやく気がつく。

    詢子「……目がイッってたな、今」

    知久「さっきからこの調子だよ。幸せそうだし、いいんじゃないかな」

    詢子「それで、どのくらいかかるんだ?」

    まどか「えっと、あと10分ぐらいで蒸し上がって、つくのに10分かな?」

    詢子「そうか。よしタツヤ、あっちで遊んで待ってよう」

    タツヤ「はーい」

    247 = 87 :

    そして、蒸し始めて30~40分もすると、

    ピーッ

    と蒸し上がりの音がする。

    まどか「出来た!?」ガタッ

    知久「みたいだね。確かめてみたら?」

    まどか「うん、どれどれ……」カパッ

    臼の上の蓋を取ると、

    まどか「わぁ……! 美味しそう……!」

    蒸気を吹き上げて、艶やかに蒸し上がった、真っ白なもち米が並んでいる。
    そのまま食べても美味しそうだ。

    知久「良さそうだね。あとはつくだけだけど……」

    まどか「うん、早速ついてみよう! このボタンを……」

    次に押すのは『つき』ボタン。

    まどか「どうだっ!」カチッ

    ピッ ヴゥーン…

    押すと、電子音と共に、低いモーターの回転音が響き始めた。

    248 = 91 :

    餅つき機うちにも欲しいけどデカいんだよな
    HBも欲しいから餅つき機能付きのを調べてみるか

    249 = 87 :

    ヴーン…

    まどか「………?」

    初めのうちは、音がするばかりであまり動きがない。

    モ゙モ゙…

    まどか「……あ! 何か回ってるね!」

    待っていると、ゆっくりともち米の中央が回転し始める。

    その動きがだんだん全体に広がっていき、まるで生き物のように中央から盛り上がり始めた。

    まどか「うわあ、ちょっとキモチワルイかも……」

    知久「面白いね、この動き……」

    ガリリ… ガガ… ガタタ…

    まどか「結構振動がすごいね……。何だか、ちょっと変な音もするし」

    知久「うん。ギヤか何かの音かな? これくらいなら大丈夫そうだけど」

    つき始めると、思いの外変化は早い。

    もう既に、ばらばらだったもち米がくっつきはじめ、もちもちとした塊になって回転していた。

    まどか「いいねいいね! お餅っぽいよ!」

    250 = 237 :

    このまどかかわいいな


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