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元スレまどか「お餅が食べたい」
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まどか「ただいまー……」パタン
1月11日。始業したばかりのヌルい授業も終えて帰宅したまどかが、少し難しげな顔で自宅のリビングに入ってきた。
知久「おかえり、まどか。……あれ、何だか疲れた顔をしていないかい」
まどか「え、ううん? そんなことないよ?」
知久「そう?」
まどか「ちょっと考え事してたんだ。それより……何だか、甘~い匂いがする……」スンスン
目を閉じ、鼻を利かせて匂いを評価する。
バターのような洋風の香りとは対極にある、極めて和風なこの甘ったるさは…
まどか「……あんこかな?」
知久「ははは、正解。ほら、今日鏡開きだろう?」
まどか「あ。………あ!! 今日だっけ!?」
知久「うん、1ばっかり並んでるから覚えやすいよね。
いつもと同じく、飾ってあったお餅をぜんざいにしたんだ。食べるだろう?」
まどか「もちろん!」
知久「用意しとくから。手を洗ってきなさい」
まどか「はーい!」バタンッ トタタ…
1月11日。始業したばかりのヌルい授業も終えて帰宅したまどかが、少し難しげな顔で自宅のリビングに入ってきた。
知久「おかえり、まどか。……あれ、何だか疲れた顔をしていないかい」
まどか「え、ううん? そんなことないよ?」
知久「そう?」
まどか「ちょっと考え事してたんだ。それより……何だか、甘~い匂いがする……」スンスン
目を閉じ、鼻を利かせて匂いを評価する。
バターのような洋風の香りとは対極にある、極めて和風なこの甘ったるさは…
まどか「……あんこかな?」
知久「ははは、正解。ほら、今日鏡開きだろう?」
まどか「あ。………あ!! 今日だっけ!?」
知久「うん、1ばっかり並んでるから覚えやすいよね。
いつもと同じく、飾ってあったお餅をぜんざいにしたんだ。食べるだろう?」
まどか「もちろん!」
知久「用意しとくから。手を洗ってきなさい」
まどか「はーい!」バタンッ トタタ…
まどか「んっふふ~」ザババ…
お餅と聞いてから、打って変わって明るい笑顔で手を洗っている。
まどか「お餅~お餅~♪ 素敵なお餅~♪」ゴシゴシ…
適当なメロディで、お餅の賛美歌を歌い上げながら。
まどか (ティヒヒ、そうだったそうだった。鏡開きがあったんだった。
ここ数日、テーブルに並ぶのがお餅じゃなくなっちゃって。寂しかったからなあ)
そう、先ほどまでの考え事とはお餅のこと。
毎年この時期になると、三が日に食べていたお餅を思い出しては、
もう食べられない嘆きに心が沈んでしまうのだ。
まどか (でも、去年はここまで暗い気持ちにならなかったと思うんだけどな?)
まどか (………まあいっか。食べられるんだし。あったかくて、やさしい甘みの混じる風味があって、
しっかりと弾力があるのに、それでいてよく伸びて……)
まどか「……っと。想像するだけでよだれ出ちゃったよう」ゴクッ
まどか「みんな、主食をお餅にすればいいのになぁ。なんでしないんだろう」キュッ
まどか「……死人が出るからかな?」
首をかしげる。
実際、お年寄り狙いのシリアルキラーとも言える危険な食べ物ではある。
まどか「それでも命を捧げるに値するくらい、美味しいのになあ、お餅……」フキフキ…
お餅と聞いてから、打って変わって明るい笑顔で手を洗っている。
まどか「お餅~お餅~♪ 素敵なお餅~♪」ゴシゴシ…
適当なメロディで、お餅の賛美歌を歌い上げながら。
まどか (ティヒヒ、そうだったそうだった。鏡開きがあったんだった。
ここ数日、テーブルに並ぶのがお餅じゃなくなっちゃって。寂しかったからなあ)
そう、先ほどまでの考え事とはお餅のこと。
毎年この時期になると、三が日に食べていたお餅を思い出しては、
もう食べられない嘆きに心が沈んでしまうのだ。
まどか (でも、去年はここまで暗い気持ちにならなかったと思うんだけどな?)
まどか (………まあいっか。食べられるんだし。あったかくて、やさしい甘みの混じる風味があって、
しっかりと弾力があるのに、それでいてよく伸びて……)
まどか「……っと。想像するだけでよだれ出ちゃったよう」ゴクッ
まどか「みんな、主食をお餅にすればいいのになぁ。なんでしないんだろう」キュッ
まどか「……死人が出るからかな?」
首をかしげる。
実際、お年寄り狙いのシリアルキラーとも言える危険な食べ物ではある。
まどか「それでも命を捧げるに値するくらい、美味しいのになあ、お餅……」フキフキ…
知久「はい、おまたせ」カタン
リビングに戻ると、湯気を漂わせる小振りなお椀が配膳された。
まどか「やった! いただきます!」
赤い漆塗りの中に真っ黒な汁を湛え、そして真ん中に浮かぶ真っ白なお餅。
まどか (ううん、何てコントラストの美しい料理なんだろう。
今すぐにでもむしゃぶりつきたいところだけど……)
焦ってはいけない。喉に詰まらせても困るし、何より今年最後の貴重な餅なのだ。
まどか (まずはと……)
ズズッ…
器を手に取り、餡の汁から味を確かめる。
まどか (……うん、餡の粒の食感とのど越しがいいね。そして……)
まどか「甘~い……♪」ニマー
くどすぎるぐらいの甘みが心地よい。
まどか「えへへ、それじゃ、そろそろお餅さんに手を付けちゃうよ……!」
知久 (相変わらず、美味しそうに食べてくれるよなぁ、まどかは……)
リビングに戻ると、湯気を漂わせる小振りなお椀が配膳された。
まどか「やった! いただきます!」
赤い漆塗りの中に真っ黒な汁を湛え、そして真ん中に浮かぶ真っ白なお餅。
まどか (ううん、何てコントラストの美しい料理なんだろう。
今すぐにでもむしゃぶりつきたいところだけど……)
焦ってはいけない。喉に詰まらせても困るし、何より今年最後の貴重な餅なのだ。
まどか (まずはと……)
ズズッ…
器を手に取り、餡の汁から味を確かめる。
まどか (……うん、餡の粒の食感とのど越しがいいね。そして……)
まどか「甘~い……♪」ニマー
くどすぎるぐらいの甘みが心地よい。
まどか「えへへ、それじゃ、そろそろお餅さんに手を付けちゃうよ……!」
知久 (相変わらず、美味しそうに食べてくれるよなぁ、まどかは……)
まどか (わくわく……)
箸の先に、ふにゃりと垂れた切り餅が摘まれる。
まどか (………?)
この時点で、心をチクリと突かれるような、微妙な違和感を感じてはいたが、その正体が分からない。
まどか (何だろ? ま、いいや。いただきまーす……)
モグッ
大きく口を開けて頬張る。
まどか (…………え?)
その瞬間、先ほどまで天にも昇るような表情だったまどかの顔が、一瞬で曇った。
まどか「………」モグ モグ
ひと噛み、ふた噛み、繰り返す度にどんどんとその顔色は暗くなる。
まどか「………」モグ モグ ゴクッ…
硬い表情のまま、租借した餅を飲み込んでようやく確信に至る。
初めは自分の勘違いかとも思ったが、明らかに…
まどか (これ……。美味しく、ない………)
箸の先に、ふにゃりと垂れた切り餅が摘まれる。
まどか (………?)
この時点で、心をチクリと突かれるような、微妙な違和感を感じてはいたが、その正体が分からない。
まどか (何だろ? ま、いいや。いただきまーす……)
モグッ
大きく口を開けて頬張る。
まどか (…………え?)
その瞬間、先ほどまで天にも昇るような表情だったまどかの顔が、一瞬で曇った。
まどか「………」モグ モグ
ひと噛み、ふた噛み、繰り返す度にどんどんとその顔色は暗くなる。
まどか「………」モグ モグ ゴクッ…
硬い表情のまま、租借した餅を飲み込んでようやく確信に至る。
初めは自分の勘違いかとも思ったが、明らかに…
まどか (これ……。美味しく、ない………)
まどか「………」カタッ
箸とお椀を、そっとテーブルに戻す。
もちろん、その変化に気がつかないような親ではない。
知久「……まどか? どうしたの?」
まどか「ねぇパパ、これって、その……。去年と同じお餅だよね?」
知久「うん、去年と同じはずだよ。パック入りの、容器だけ鏡餅の形をしたやつだね」
まどか「そっか……」
知久「美味しくなかったのかい?」
まどか (………はっきり言って、マズかったけど……)
まどか「ううん。何だかちょっと、お腹の調子が悪いみたいで」
知久「大丈夫? 薬だそうか?」
まどか「そこまでじゃないからいいや」
知久「ならいいけど……」
まどか「ごめんなさい。ごちそうさま……」ガタッ
そのまま席を立って、まどかは自室へと戻っていった。
箸とお椀を、そっとテーブルに戻す。
もちろん、その変化に気がつかないような親ではない。
知久「……まどか? どうしたの?」
まどか「ねぇパパ、これって、その……。去年と同じお餅だよね?」
知久「うん、去年と同じはずだよ。パック入りの、容器だけ鏡餅の形をしたやつだね」
まどか「そっか……」
知久「美味しくなかったのかい?」
まどか (………はっきり言って、マズかったけど……)
まどか「ううん。何だかちょっと、お腹の調子が悪いみたいで」
知久「大丈夫? 薬だそうか?」
まどか「そこまでじゃないからいいや」
知久「ならいいけど……」
まどか「ごめんなさい。ごちそうさま……」ガタッ
そのまま席を立って、まどかは自室へと戻っていった。
――まど部屋――
まどか「はぁ……」パタン
まどか「あうう、どうして、なんであんなに美味しくないんだろう……?」ボスッ
ベッドに顔を埋めて頭をかかえる。
まどか (たしかにあれは、お餅だったと思う。でも、あの煮てくたびれたみたいな、
妙にくちゃくちゃした食感……。違う、わたしが食べたいのはあんな餅じゃない)
まどか「うう……。お餅が食べたい。本物のお餅が食べたいよう……!」バタバタ
誰にねだるわけでもなく、布団の上でダダをこねる。
まどか (去年食べた時は、こんなこと思わなかったのに。
味なんてそんなに覚えてないけど、すごく美味しく食べていたのは覚えてる)
冷静に分析し始める。
まどか (そもそも……。こんなに、お餅が食べたくて苦しい思いなんてしなかった)
ならどうしてこんなことになってしまったかと言えば、思いつくことは一つしかない。
まどか (やっぱり、アレが原因だよね……?)
まどか「はぁ……」パタン
まどか「あうう、どうして、なんであんなに美味しくないんだろう……?」ボスッ
ベッドに顔を埋めて頭をかかえる。
まどか (たしかにあれは、お餅だったと思う。でも、あの煮てくたびれたみたいな、
妙にくちゃくちゃした食感……。違う、わたしが食べたいのはあんな餅じゃない)
まどか「うう……。お餅が食べたい。本物のお餅が食べたいよう……!」バタバタ
誰にねだるわけでもなく、布団の上でダダをこねる。
まどか (去年食べた時は、こんなこと思わなかったのに。
味なんてそんなに覚えてないけど、すごく美味しく食べていたのは覚えてる)
冷静に分析し始める。
まどか (そもそも……。こんなに、お餅が食べたくて苦しい思いなんてしなかった)
ならどうしてこんなことになってしまったかと言えば、思いつくことは一つしかない。
まどか (やっぱり、アレが原因だよね……?)
――――――――――
―――――
それは三が日も終わり、冬休みの内に遊ぼうと集まった一週間ほど前のこと。
――マミホーム――
ほむら「あけましておめでとう、まどか」
杏子「あけましておめでとうございます」ペコリ
まどか「あけましておめでとう、ほむらちゃん、杏子ちゃん!」
マミ「ふふ、二人ともおめでとう。今年もよろしくね」
さやか「あけおめー。何だか数日間見ないだけで、随分久々な気がするなあ」
ほむら「出来る事なら、このまま今年はさやかの顔を見ずに過ごしたかったわね」
さやか「ちょ、新年早々酷いって!」
ほむら「あらごめんなさいね。私って正直者なのよ……」
さやか「余計ダメじゃんか! さやかちゃん泣いちゃうよ、初泣きだよ!」
マミ「もう、今年も相変わらずね、この二人は……。仲がいいのやら悪いのやら」
ほむら「とてつもなく悪いのよ」
杏子「いや、いい相性してると思うぞ……」
―――――
それは三が日も終わり、冬休みの内に遊ぼうと集まった一週間ほど前のこと。
――マミホーム――
ほむら「あけましておめでとう、まどか」
杏子「あけましておめでとうございます」ペコリ
まどか「あけましておめでとう、ほむらちゃん、杏子ちゃん!」
マミ「ふふ、二人ともおめでとう。今年もよろしくね」
さやか「あけおめー。何だか数日間見ないだけで、随分久々な気がするなあ」
ほむら「出来る事なら、このまま今年はさやかの顔を見ずに過ごしたかったわね」
さやか「ちょ、新年早々酷いって!」
ほむら「あらごめんなさいね。私って正直者なのよ……」
さやか「余計ダメじゃんか! さやかちゃん泣いちゃうよ、初泣きだよ!」
マミ「もう、今年も相変わらずね、この二人は……。仲がいいのやら悪いのやら」
ほむら「とてつもなく悪いのよ」
杏子「いや、いい相性してると思うぞ……」
さやか「………そっか」
急に、暗い声でうつむくさやか。
まどか「……? さやかちゃん?」
さやか「ははは。あははははは。ゴメン、あたしもうダメかも」
杏子「あん? 何言ってんだ?」
さやか「あたしはさ。ほむらと仲良くしたいんだけどさ。上手くいかなくって、嫌われっぱなしで……」
ほむら「きゅ、急に何を……」
さやか「ほんとバカだよね。おかげでさ、こんなになっちゃって……」ヒョイ
手を前に出し、自分のソウルジェムを指輪からジェム形態に変えてみせる。
マミ「! ちょっと、美樹さん、それ!」
それはまるでブルーベリージャムのように、限りなく黒に近い藍色をしていた。
まどか「さやかちゃん!?」
杏子「おいおい……!」
急に、暗い声でうつむくさやか。
まどか「……? さやかちゃん?」
さやか「ははは。あははははは。ゴメン、あたしもうダメかも」
杏子「あん? 何言ってんだ?」
さやか「あたしはさ。ほむらと仲良くしたいんだけどさ。上手くいかなくって、嫌われっぱなしで……」
ほむら「きゅ、急に何を……」
さやか「ほんとバカだよね。おかげでさ、こんなになっちゃって……」ヒョイ
手を前に出し、自分のソウルジェムを指輪からジェム形態に変えてみせる。
マミ「! ちょっと、美樹さん、それ!」
それはまるでブルーベリージャムのように、限りなく黒に近い藍色をしていた。
まどか「さやかちゃん!?」
杏子「おいおい……!」
ほむら「ばっ……! 何やって……!」シュン…
まさかの事態に目を見開きながら変身し、
ほむら「嫌、嘘、グ、グリーフシードは……」ドタッ ガタッ
大慌てで盾の中を漁る。銃、手榴弾、カロリーメイト、テレビのリモコン、期限切れのクーポン券。
いろいろなモノが飛び出して山積みにされるが、肝心のグリーフシードが見あたらない。
ほむら「ああもう! こんな時に!!」
そんなほむらの姿を見ながら、
さやか「………ぷっ」
さやかが耐えきれずに笑い出す。
マミ「………え?」
さやか「ぶぁっはっはっは、ほむら慌てすぎ!」
ペリリッ
笑いながら、ソウルジェムの上に貼り付いた、スモーク色のセロファンを剥がしてみせる。
中身はピッカピカの澄んだ青色に輝いていた。
さやか「残念、ドッキリでした!」
まさかの事態に目を見開きながら変身し、
ほむら「嫌、嘘、グ、グリーフシードは……」ドタッ ガタッ
大慌てで盾の中を漁る。銃、手榴弾、カロリーメイト、テレビのリモコン、期限切れのクーポン券。
いろいろなモノが飛び出して山積みにされるが、肝心のグリーフシードが見あたらない。
ほむら「ああもう! こんな時に!!」
そんなほむらの姿を見ながら、
さやか「………ぷっ」
さやかが耐えきれずに笑い出す。
マミ「………え?」
さやか「ぶぁっはっはっは、ほむら慌てすぎ!」
ペリリッ
笑いながら、ソウルジェムの上に貼り付いた、スモーク色のセロファンを剥がしてみせる。
中身はピッカピカの澄んだ青色に輝いていた。
さやか「残念、ドッキリでした!」
杏子「てめぇ……」
マミ「美樹さん、やりすぎよ……」
まどか「びっくりしちゃったよ……」
さやか「あはは、ごめんなさい。ほむらだけ騙すつもりだったけど、敵を騙すにはまず味方からってね!」
まどか「ほむらちゃん敵扱いなんだ……」
さやか「いやー、ほむらのあの驚いた顔! 慌てふためいた姿!」
ほむら「………」
さやか「何だかんだで愛されちゃってますね、あたし!」
ほむら「………」イラッ
いつもより忙しいほむらの表情が、こんどは怒りの形相に切り替わる。
ほむら「美樹さやか」
さやか「ん?」クルッ
ゴリッ
振り向いたその眉間に、拳銃を向けて銃口を押し当てる。
ほむら「シャレにならない冗談、どうもありがとうね?」
マミ「美樹さん、やりすぎよ……」
まどか「びっくりしちゃったよ……」
さやか「あはは、ごめんなさい。ほむらだけ騙すつもりだったけど、敵を騙すにはまず味方からってね!」
まどか「ほむらちゃん敵扱いなんだ……」
さやか「いやー、ほむらのあの驚いた顔! 慌てふためいた姿!」
ほむら「………」
さやか「何だかんだで愛されちゃってますね、あたし!」
ほむら「………」イラッ
いつもより忙しいほむらの表情が、こんどは怒りの形相に切り替わる。
ほむら「美樹さやか」
さやか「ん?」クルッ
ゴリッ
振り向いたその眉間に、拳銃を向けて銃口を押し当てる。
ほむら「シャレにならない冗談、どうもありがとうね?」
さやか「うわわっ、ちょ、マジモンの銃はもっとシャレにならないって!!」バッ
両手の平をほむらに向けてぎょっとする。
ほむら「おかげで決心が付いたわ。やっぱり、貴女は私の目の前に居てはならない」
さやか「………え?」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「……これで今年は、落ち着いて過ごせそうね」
さやか「う、嘘だよね? 目が死んでるよ、ほむら?」
ほむら「さようなら美樹さやか。貴女はとても五月蠅かったけれど……。たまに、楽しかったわ」
さやか「ちょっと、ほ―――」
パンッ
ためらいなく引き金を引く。
さやか「がっ……!」ドサッ
乾いた火薬の音と共に、怯えた表情のさやかが声を上げて飛ばされ、床に倒れた。
マミ「なっ………!?」
両手の平をほむらに向けてぎょっとする。
ほむら「おかげで決心が付いたわ。やっぱり、貴女は私の目の前に居てはならない」
さやか「………え?」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「……これで今年は、落ち着いて過ごせそうね」
さやか「う、嘘だよね? 目が死んでるよ、ほむら?」
ほむら「さようなら美樹さやか。貴女はとても五月蠅かったけれど……。たまに、楽しかったわ」
さやか「ちょっと、ほ―――」
パンッ
ためらいなく引き金を引く。
さやか「がっ……!」ドサッ
乾いた火薬の音と共に、怯えた表情のさやかが声を上げて飛ばされ、床に倒れた。
マミ「なっ………!?」
まどか「さ、さやかちゃん……?」
マミ「暁美さん、あなた何てことを……って、あれ?」
よくよく見ると、銃の先には綺麗なバラの花が咲いている。
マミ「へ……? 手品?」
さやか「………ったたた、痛ぁ~い! ゼロ距離は花でも地味に痛いよ! 魔法少女じゃなきゃ血が出てるよ!?」ノソッ
額をさすりながら、さやかが立ち上がる。
ほむら「新年早々、しょーもない冗談で驚かせた罰よ」
さやか「くっそー、今回は引き分けかぁ……」
まどか「びっくりしたぁ……」
マミ「心臓に悪い二人ね……」
杏子「やっぱあんたら仲良いだろ……。ほむらの奴、さやかが何かしてくるの期待して、
楽しそうにその銃の仕込みやってたぞ」
ほむら「ちょっと杏子! 貴女もバラの花デコピンの刑にするわよ」
まどか「これ、自分で作ったんだ。器用だね……」
杏子「物騒なモン作るのは得意っぽいよな」
マミ「暁美さん、あなた何てことを……って、あれ?」
よくよく見ると、銃の先には綺麗なバラの花が咲いている。
マミ「へ……? 手品?」
さやか「………ったたた、痛ぁ~い! ゼロ距離は花でも地味に痛いよ! 魔法少女じゃなきゃ血が出てるよ!?」ノソッ
額をさすりながら、さやかが立ち上がる。
ほむら「新年早々、しょーもない冗談で驚かせた罰よ」
さやか「くっそー、今回は引き分けかぁ……」
まどか「びっくりしたぁ……」
マミ「心臓に悪い二人ね……」
杏子「やっぱあんたら仲良いだろ……。ほむらの奴、さやかが何かしてくるの期待して、
楽しそうにその銃の仕込みやってたぞ」
ほむら「ちょっと杏子! 貴女もバラの花デコピンの刑にするわよ」
まどか「これ、自分で作ったんだ。器用だね……」
杏子「物騒なモン作るのは得意っぽいよな」
まどか「はぁ……。そういえば杏子ちゃん、ほむらちゃんの実家はどうだった?」
杏子「え?」
さやか「うわ、なんかその聞き方、新妻の杏子ちゃんが夫の実家に行ってきましたみたいなイケナイ雰囲気が」
マミ「そうね……」
杏子「ねぇよ!」
マミ「でも、わざわざ暁美さんの帰省についていくって、相当なものよ?」トポポ…
杏子「いやほむらに頼まれたんだって! 向こうの魔法少女に喧嘩売られたら困るからって」
ほむら「わ、私は別に、来てくれるなら有り難いなぁって言っただけじゃない」
杏子「返事する前から、断ったら泣いちまいそうな顔してたじゃねぇか」
ほむら「あり得ない! そもそも帰省中に飢えさせないための慈悲にすぎないわ」
杏子「あほか、一月食いつなぐぐらいの蓄えはあるっつーの!」
マミ「ほら、もうそろそろ疲れたから落ち着きなさい……」カチャ…
紅茶のおかわりを注いだカップを二人に勧める。
さやか「何だかんだでこの二人もいい相性してるわよね……」
まどか「一緒に住んでるくらいだもんね……」
杏子「え?」
さやか「うわ、なんかその聞き方、新妻の杏子ちゃんが夫の実家に行ってきましたみたいなイケナイ雰囲気が」
マミ「そうね……」
杏子「ねぇよ!」
マミ「でも、わざわざ暁美さんの帰省についていくって、相当なものよ?」トポポ…
杏子「いやほむらに頼まれたんだって! 向こうの魔法少女に喧嘩売られたら困るからって」
ほむら「わ、私は別に、来てくれるなら有り難いなぁって言っただけじゃない」
杏子「返事する前から、断ったら泣いちまいそうな顔してたじゃねぇか」
ほむら「あり得ない! そもそも帰省中に飢えさせないための慈悲にすぎないわ」
杏子「あほか、一月食いつなぐぐらいの蓄えはあるっつーの!」
マミ「ほら、もうそろそろ疲れたから落ち着きなさい……」カチャ…
紅茶のおかわりを注いだカップを二人に勧める。
さやか「何だかんだでこの二人もいい相性してるわよね……」
まどか「一緒に住んでるくらいだもんね……」
マミ「それで? ご両親は元気してたの?」
ほむら「え、ええ。元気すぎて困るくらいで」
杏子「すげーノリのいい人たちだったよな……」
まどか「そうなの? ほむらちゃんのパパとかママとか、すごい落ち着いてそうなイメージがあるな」
さやか「だよねー。お父さんは怖い顔で、『ほむら? 食事中、テーブルに肘を突くんじゃない』とか怒ってそうな」
ほむら「何よそれ……。そもそも私、そんな行儀悪くないわよ」
杏子「実際は、すごい豪快でいつも笑ってる感じのオジサンだったよ」
ほむら「一緒に居ると五月蠅くてたまらないわ」
マミ「あら、ダメよ、そんなこと言っちゃあ」
ほむら「ほんとに酷かったのよ。何だか、杏子を連れて行ったのが随分嬉しかったみたいで。
あんまり、友達を連れて帰るようなことも今までなかったせいか……」
さやか「へぇー。……大事にされてんじゃん?」
ほむら「そうかもしれないけれど……」
まどか「わたしも今度見てみたいなぁ……」
ほむら「……今年の春か夏の休みにでも、来てみる? そんなに観光するような場所じゃないけれど」
まどか「わ、行く行く! 行きたい!」
ほむら「え、ええ。元気すぎて困るくらいで」
杏子「すげーノリのいい人たちだったよな……」
まどか「そうなの? ほむらちゃんのパパとかママとか、すごい落ち着いてそうなイメージがあるな」
さやか「だよねー。お父さんは怖い顔で、『ほむら? 食事中、テーブルに肘を突くんじゃない』とか怒ってそうな」
ほむら「何よそれ……。そもそも私、そんな行儀悪くないわよ」
杏子「実際は、すごい豪快でいつも笑ってる感じのオジサンだったよ」
ほむら「一緒に居ると五月蠅くてたまらないわ」
マミ「あら、ダメよ、そんなこと言っちゃあ」
ほむら「ほんとに酷かったのよ。何だか、杏子を連れて行ったのが随分嬉しかったみたいで。
あんまり、友達を連れて帰るようなことも今までなかったせいか……」
さやか「へぇー。……大事にされてんじゃん?」
ほむら「そうかもしれないけれど……」
まどか「わたしも今度見てみたいなぁ……」
ほむら「……今年の春か夏の休みにでも、来てみる? そんなに観光するような場所じゃないけれど」
まどか「わ、行く行く! 行きたい!」
ほむら「あ、そうそう。それで、みんなにお土産があるわ」ガサッ
そう言えば、来たときからぶら下げていた大きな紙袋の中身を取り出す。
マミ「お土産?」
まどか「何だろう?」
さやか「何々? スイーツ?」
ほむら「違うわよ。食べ物だけど」トン
テーブルの上に置かれたのは、発泡スチロールの保冷容器。
マミ「……? 開けても良いのよね?」
ほむら「ええ」
マミ「どれどれ……」キュッ…
若干不愉快な、スチロールの擦れる音を立てながら開けた中には、
保冷剤と一緒に丸く白い塊がたくさん並んでいた。
さやか「……?」
マミ「これは……」
まどか「……お餅?」
そう言えば、来たときからぶら下げていた大きな紙袋の中身を取り出す。
マミ「お土産?」
まどか「何だろう?」
さやか「何々? スイーツ?」
ほむら「違うわよ。食べ物だけど」トン
テーブルの上に置かれたのは、発泡スチロールの保冷容器。
マミ「……? 開けても良いのよね?」
ほむら「ええ」
マミ「どれどれ……」キュッ…
若干不愉快な、スチロールの擦れる音を立てながら開けた中には、
保冷剤と一緒に丸く白い塊がたくさん並んでいた。
さやか「……?」
マミ「これは……」
まどか「……お餅?」
ほむら「ええ。毎年、大晦日になると、親戚のおうちでついているの」
まどか「ついてるって、もしかしてあの、お月様でうさぎさんがやってるみたいに……」
丸めた手で、杵を振るジェスチャーしてみせる。
ほむら「そうよ。杵と臼で、ぺったんぺったん」
さやか「ほぇー、今でもそんなのあるんだ。見たことないや……」
マミ「テレビでしか見ないわね……」
ほむら「市販のお餅より美味しいのよ。せっかくだから、お裾分けをと思って」
杏子「すっげー美味かったぞ、つきたて」
さやか「あんたも参加したの?」
杏子「面白そうだったからな。あたしもやらせてもらった。何か子供用の小さな杵だったけど……」
ほむら「魔法少女でもなきゃ、貴女の体格であのおおきな杵は無理よ……」
杏子「わーってるよ。我慢したじゃねえか」
まどか「ついてるって、もしかしてあの、お月様でうさぎさんがやってるみたいに……」
丸めた手で、杵を振るジェスチャーしてみせる。
ほむら「そうよ。杵と臼で、ぺったんぺったん」
さやか「ほぇー、今でもそんなのあるんだ。見たことないや……」
マミ「テレビでしか見ないわね……」
ほむら「市販のお餅より美味しいのよ。せっかくだから、お裾分けをと思って」
杏子「すっげー美味かったぞ、つきたて」
さやか「あんたも参加したの?」
杏子「面白そうだったからな。あたしもやらせてもらった。何か子供用の小さな杵だったけど……」
ほむら「魔法少女でもなきゃ、貴女の体格であのおおきな杵は無理よ……」
杏子「わーってるよ。我慢したじゃねえか」
まどか「ねね、ねね、これ、食べて良いんだよね!」
待ちきれないといった様子で餅を指さす。
ほむら「ええ、もちろんだけれど……。どうしたの、そんなにそわそわして」
さやか「あー、まどかはお餅、大好きだもんねぇ……」
杏子「そうなのか?」
まどか「うんっ! でも、うちって、パパがあんまり好きじゃないみたいで、三が日しかお餅食べないから……」
マミ「今日が5日だから、一昨日までだったのね」
さやか「そのせいで、毎年一月中旬ぐらいには禁断症状出てきて、若干不機嫌なんだよねー」
まどか「き、禁断症状って、そんなに酷くないよ……!」
ほむら「ふふ、まどかが喜んでくれるなら、それ以上良いことはないわ」
マミ「なら、早速食べましょうか。磯辺焼きでいいかしら? オーブンで焼くだけだけど」
まどか「お餅なら何でも!」
ほむら「磯辺焼きなら、フライパンで作るのもいいわよ」
マミ「そうなの? お餅はいっぱいあるし、両方作って比べてみましょうか」
さやか「賛成! おやつ時だし、丁度いいですねー」
待ちきれないといった様子で餅を指さす。
ほむら「ええ、もちろんだけれど……。どうしたの、そんなにそわそわして」
さやか「あー、まどかはお餅、大好きだもんねぇ……」
杏子「そうなのか?」
まどか「うんっ! でも、うちって、パパがあんまり好きじゃないみたいで、三が日しかお餅食べないから……」
マミ「今日が5日だから、一昨日までだったのね」
さやか「そのせいで、毎年一月中旬ぐらいには禁断症状出てきて、若干不機嫌なんだよねー」
まどか「き、禁断症状って、そんなに酷くないよ……!」
ほむら「ふふ、まどかが喜んでくれるなら、それ以上良いことはないわ」
マミ「なら、早速食べましょうか。磯辺焼きでいいかしら? オーブンで焼くだけだけど」
まどか「お餅なら何でも!」
ほむら「磯辺焼きなら、フライパンで作るのもいいわよ」
マミ「そうなの? お餅はいっぱいあるし、両方作って比べてみましょうか」
さやか「賛成! おやつ時だし、丁度いいですねー」
フライパンに油多めにひいて揚げ焼きにすんの大好きだわ
俺も食いたくなってきた…
俺も食いたくなってきた…
ジジジジジ…
オーブントースターのダイヤルが、耳障りな音を立てて時間を数えている。
マミ「………あ。膨らみそうかも?」ジジ…チンッ!
オレンジ色の明かりを眺めながらお餅をひっくり返していたマミが、ダイヤルを手で回しきる。
膨らみ始めたお餅は、一気に体積を二倍にも三倍にもしてしまう。
ほむら「膨らみ始めるとすぐよね。ガマンしてたのが、一気に爆発するみたいに」
マミ「そうね……。……そろそろいいかな」ギィッ…
ドアを開き、お餅の様子を確かめる。
マミ「うふふ、いい焼け具合だわ。あとは醤油につけてと……」
取り出したお餅を箸で摘んで醤油に沈める。
マミ「……こんなものかしらね?」
ほむら「いいんじゃない?」
マミ「あとは海苔に包んであげれば……」ピリリ
マミ「……うん、完成!」
お皿に、しょうゆの香りが漂う、まあるいお餅が5つ並んだ。
オーブントースターのダイヤルが、耳障りな音を立てて時間を数えている。
マミ「………あ。膨らみそうかも?」ジジ…チンッ!
オレンジ色の明かりを眺めながらお餅をひっくり返していたマミが、ダイヤルを手で回しきる。
膨らみ始めたお餅は、一気に体積を二倍にも三倍にもしてしまう。
ほむら「膨らみ始めるとすぐよね。ガマンしてたのが、一気に爆発するみたいに」
マミ「そうね……。……そろそろいいかな」ギィッ…
ドアを開き、お餅の様子を確かめる。
マミ「うふふ、いい焼け具合だわ。あとは醤油につけてと……」
取り出したお餅を箸で摘んで醤油に沈める。
マミ「……こんなものかしらね?」
ほむら「いいんじゃない?」
マミ「あとは海苔に包んであげれば……」ピリリ
マミ「……うん、完成!」
お皿に、しょうゆの香りが漂う、まあるいお餅が5つ並んだ。
マミ「暁美さんの方はどう? さっきからいい匂いさせてるけれど……」
ガス台の方を向くと、ほむらが刷毛で醤油をお餅に塗っていた。
ほむら「ああ、バターの匂いのこと? もうちょっとよ」
マミ「へえ、あんまり焦げ目もないのね……」
ほむら「そうね。焼くと言うより、弱火で蒸して柔らかくするって感じの作り方だから……」
ほむら「……うん、いいかな」カチッ
火を止める。
ほむら「これも、あとは醤油につけて巻くだけね」
マミ「砂糖醤油にしたんだっけ?」
ほむら「ええ。バター砂糖醤油、かなーりカロリーあるけど、美味しいわよ」
マミ「食べ過ぎは禁物、ね」
ほむら「海苔を巻いてっと……。それじゃ、持って行きましょうか」
マミ「飲み物は緑茶で良いかしら?」
ほむら「いいんじゃない? さすがに紅茶は雰囲気出ないでしょう」
マミ「それじゃ急須に淹れていくから、先に持って行ってて」ガササ…
ガス台の方を向くと、ほむらが刷毛で醤油をお餅に塗っていた。
ほむら「ああ、バターの匂いのこと? もうちょっとよ」
マミ「へえ、あんまり焦げ目もないのね……」
ほむら「そうね。焼くと言うより、弱火で蒸して柔らかくするって感じの作り方だから……」
ほむら「……うん、いいかな」カチッ
火を止める。
ほむら「これも、あとは醤油につけて巻くだけね」
マミ「砂糖醤油にしたんだっけ?」
ほむら「ええ。バター砂糖醤油、かなーりカロリーあるけど、美味しいわよ」
マミ「食べ過ぎは禁物、ね」
ほむら「海苔を巻いてっと……。それじゃ、持って行きましょうか」
マミ「飲み物は緑茶で良いかしら?」
ほむら「いいんじゃない? さすがに紅茶は雰囲気出ないでしょう」
マミ「それじゃ急須に淹れていくから、先に持って行ってて」ガササ…
マミ「あ、お待たせ。先に食べててくれて良かったのに」カタン
杏子「お、来たか」
さやか「ようし、それじゃぁ……」
「「「いただきまーす!」」」
五人で揃って手を合わせる。
ほむら「熱いうちに食べないと、硬くなっちゃうから気をつけてね」
まどか「大丈夫、お餅の基本だからね!」
マミ「かといって、急いで食べても命の危険を伴うという……」
杏子「……さやか、落ち着いて食えよ」
まどか「さやかちゃん、小さく噛んで食べるんだよ」
マミ「美樹さん、口の中はしっかりと濡らして食べるのよ」
ほむら「美樹さやか、葬儀には出てあげるから安心して詰まらせなさい」
さやか「な、何であたしばっかりそういう扱いなのさ!」
ほむら「まあ実際は、餅を詰まらせるのは大抵お年寄りか小さな子供よね……」
杏子「お、来たか」
さやか「ようし、それじゃぁ……」
「「「いただきまーす!」」」
五人で揃って手を合わせる。
ほむら「熱いうちに食べないと、硬くなっちゃうから気をつけてね」
まどか「大丈夫、お餅の基本だからね!」
マミ「かといって、急いで食べても命の危険を伴うという……」
杏子「……さやか、落ち着いて食えよ」
まどか「さやかちゃん、小さく噛んで食べるんだよ」
マミ「美樹さん、口の中はしっかりと濡らして食べるのよ」
ほむら「美樹さやか、葬儀には出てあげるから安心して詰まらせなさい」
さやか「な、何であたしばっかりそういう扱いなのさ!」
ほむら「まあ実際は、餅を詰まらせるのは大抵お年寄りか小さな子供よね……」
まどか「まずはこっちの、ええと、オーブンで焼いたんでしたっけ?」
マミ「そうよ。一番シンプルな醤油味の磯辺焼きだと思う」
杏子「ほほう?」サクッ
さやか「どれどれ……」パリッ
かぶりつく。うにょ~んと、口から餅が伸びてゆく。
ほむら「うん、やっぱり美味しいわね」モグモグ
マミ「へぇ、本当にいいお餅ね……」モグモグ
さやか「いいですねー! 外のカリッと焼けた部分も、中のよく伸びるもっちりした部分も!」モグモグ
杏子「まー、つきたてにはかなわねーけどなー」モグモグ
ほむらのお土産はなかなか高評価だ。その中で一人だけ、
まどか「え、何、これは……!?」モグモグ
目を白黒させながら混乱しているまどか。
さやか「ん……? まどか?」
ほむら「ま、まどか、えっと……。もしかして、口に合わなかった?」
まどか「違うよ、逆だよ! 何このお餅、美味しすぎる………!」モグモグ
マミ「そうよ。一番シンプルな醤油味の磯辺焼きだと思う」
杏子「ほほう?」サクッ
さやか「どれどれ……」パリッ
かぶりつく。うにょ~んと、口から餅が伸びてゆく。
ほむら「うん、やっぱり美味しいわね」モグモグ
マミ「へぇ、本当にいいお餅ね……」モグモグ
さやか「いいですねー! 外のカリッと焼けた部分も、中のよく伸びるもっちりした部分も!」モグモグ
杏子「まー、つきたてにはかなわねーけどなー」モグモグ
ほむらのお土産はなかなか高評価だ。その中で一人だけ、
まどか「え、何、これは……!?」モグモグ
目を白黒させながら混乱しているまどか。
さやか「ん……? まどか?」
ほむら「ま、まどか、えっと……。もしかして、口に合わなかった?」
まどか「違うよ、逆だよ! 何このお餅、美味しすぎる………!」モグモグ
よし、明日トロトロになった餅をフライパンで焦がして食うために、
今、水につけた。
明日の朝が楽しみだ
今、水につけた。
明日の朝が楽しみだ
つきたてのお餅やその他いろいろのためにもまどっちはほむほむの実家に挨拶に行かないといけないね
まどか「香ばしい殻に包まれた中には、しっとりとしてとても柔らかいお餅が秘められている……。
そしてそのお餅がすごい。ただ柔らかくて伸びるだけじゃない、
すごくよく伸びるのに、柔らかいだけでぐちゃぐちゃしたような感じが無くって、
しっかりとした歯ごたえがあり、もち米の豊かな味がする! 何これ、こんなお餅初めて……!」
キラキラと輝いた目で、まどかの解説が入る。
ほむら「そ、そう? 喜んで貰えたなら、私も嬉しいけれど……」
さやか「何かキャラ変わってるぞ……?」
杏子「餅好きってワリには、美味しい餅を食ったこと無かったのか」
まどか「ごめんなさい。わたし、餅の神様に謝る。普段、パックの切り餅で満足していた自分を悔い改めます。
これが本物の餅……。今まで人生を損していたんだって、今はそう思えます……」
マミ「……正気よね?」
まどか「はい」
さやか「ううん、おいしかったけど、そんなに感動したか……」
まどか「今日の感動は一生忘れないよ。ほむらちゃん、こんなに美味しいお餅をくれて、本当にありがとう!」
わたしの、最高の友達だよ! またお餅ちょうだいね!」
ほむら「ま、まどか……///」
杏子「いや、そこは喜ぶ所なのか……? あんた餅ATM扱いされてるぞ」
マミ「ちょっと不憫ね……」
そしてそのお餅がすごい。ただ柔らかくて伸びるだけじゃない、
すごくよく伸びるのに、柔らかいだけでぐちゃぐちゃしたような感じが無くって、
しっかりとした歯ごたえがあり、もち米の豊かな味がする! 何これ、こんなお餅初めて……!」
キラキラと輝いた目で、まどかの解説が入る。
ほむら「そ、そう? 喜んで貰えたなら、私も嬉しいけれど……」
さやか「何かキャラ変わってるぞ……?」
杏子「餅好きってワリには、美味しい餅を食ったこと無かったのか」
まどか「ごめんなさい。わたし、餅の神様に謝る。普段、パックの切り餅で満足していた自分を悔い改めます。
これが本物の餅……。今まで人生を損していたんだって、今はそう思えます……」
マミ「……正気よね?」
まどか「はい」
さやか「ううん、おいしかったけど、そんなに感動したか……」
まどか「今日の感動は一生忘れないよ。ほむらちゃん、こんなに美味しいお餅をくれて、本当にありがとう!」
わたしの、最高の友達だよ! またお餅ちょうだいね!」
ほむら「ま、まどか……///」
杏子「いや、そこは喜ぶ所なのか……? あんた餅ATM扱いされてるぞ」
マミ「ちょっと不憫ね……」
さやか「さーて、こっちの方はっと」ハムッ
もう一つの磯辺焼きに手を付ける。
マミ「あら、いいわね……! かなりこってりだけど、甘じょっぱくて美味しい」モグモグ
まどか「餅の軟らかさと、バターの風味の合い具合が素晴らしい……」モグモグ
さやか「へぇ、こっちは全体が柔らかいんだねー。んまい」モグモグ
ほむら「まあ、餅の焼き方なんていくらでもあるけれど……。これも結構お手軽で美味しいから、試してみて」
まどか「伸びる……美味しい……これが……お餅……」ブツブツ…
マミ「何だか、ほっといたらいくらでもお餅を食べ続けていそうね、この鹿目さん……」
ほむら「まだお餅はたくさんあるけれど、あんまり食べ過ぎは良くないし……。残りは3人で分けて貰える?」
さやか「お、サンキュー!」
まどか「冷凍で良いんだよね?」
ほむら「ええ。防カビ剤とか入ってないから、気を抜くとカビるわよ。早めに食べてね」
まどか「大丈夫、このくらい1日もあれば処理できる。任せて」
さやか「食べ過ぎ……」
杏子「あたしも敵わないかもしれないな、これは……」
もう一つの磯辺焼きに手を付ける。
マミ「あら、いいわね……! かなりこってりだけど、甘じょっぱくて美味しい」モグモグ
まどか「餅の軟らかさと、バターの風味の合い具合が素晴らしい……」モグモグ
さやか「へぇ、こっちは全体が柔らかいんだねー。んまい」モグモグ
ほむら「まあ、餅の焼き方なんていくらでもあるけれど……。これも結構お手軽で美味しいから、試してみて」
まどか「伸びる……美味しい……これが……お餅……」ブツブツ…
マミ「何だか、ほっといたらいくらでもお餅を食べ続けていそうね、この鹿目さん……」
ほむら「まだお餅はたくさんあるけれど、あんまり食べ過ぎは良くないし……。残りは3人で分けて貰える?」
さやか「お、サンキュー!」
まどか「冷凍で良いんだよね?」
ほむら「ええ。防カビ剤とか入ってないから、気を抜くとカビるわよ。早めに食べてね」
まどか「大丈夫、このくらい1日もあれば処理できる。任せて」
さやか「食べ過ぎ……」
杏子「あたしも敵わないかもしれないな、これは……」
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