元スレまどか「お餅が食べたい」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
51 :
そういえば親が作ってくれた雑煮が煮過ぎて餅がどろどろに溶けてすごく不味かったのを思い出した。
52 = 1 :
―――――
――――――――――
まどか (あれがもう一週間前。貰ったお餅もすぐに食べちゃって、それ以来食べて無くって……)
まどか (一度あの美味しいお餅を食べちゃうと、たしかに市販の安物なんて食べられないとは思った。
でもまさかここまで違うとは思ってなかった……)
まどか (うー、食べたいな! ちゃんとしたお餅が食べたい!
ほむらちゃんのせいで、身体がうずいてたまらないよう……!) ゴロロッ
枕を抱え、布団の上をごろごろ転がる。
まどか「……とりあえず、お昼寝して忘れよう………」
無い物は無いのだから仕方ない。
まどか「………zzz」
この日は火照った身体を慰めることが出来ないまま、ぼんやりとした眠りに落ちていった。
53 = 30 :
ほむらちゃんのせいで火照った身体を早く慰めないといけないな
54 = 7 :
ほむらちゃんにお願いするしかないな
55 = 51 :
クスリ
56 = 9 :
お餅の話のはずなのに何故かエロいぞ
57 :
ジフかわいすぎわろん
58 = 1 :
――二日後――
ガヤガヤ… ザワザワ…
ガラス張りの教室。授業も終わり、TGIFに浮かれる生徒達の喧噪の中。
さやか「おっし、まどか! 帰ろう……って、あれ……」
まどか「………ん? さやかちゃん……?」
まどかだけは、一人げっそりとやつれたような暗い表情をしていた。
さやか「朝からすごい辛そうな顔してたけど、やっぱりどんどん酷くなってるじゃん……」
まどか「大丈夫、何ともないよ」
さやか「何ともなく無いって! 保健委員の不養生なんてしてないで、ほら、ちょっと先生に見てもらおう」グイッ
昼から保健室をすすめているのに、なかなか動こうとしなかったまどかを引っ張る。
まどか「ほ、本当に大丈夫だって!」グッ
まどかはまどかで、机にしがみついて抵抗する。
さやか (おっ……? これだけ力が入るなら、身体が弱ってるわけでは無さそうな……)
さやか「………なら、何か悩み事?」
まどか「う……うん。実は、その……。お餅が食べたくて食べたくて。しょうがないの………」
59 :
餅がきっかけで結ばれた二人…ありだな
61 = 1 :
さやか「……はぁ!? お餅ぃ!?」
呆れた甲高い悲鳴に、クラスの数人の注目が集まる。
まどか「さ、さやかちゃん、声が大きいよ……」
さやか「え、いや、だって……。ちょっと、今年はどうしちゃったわけよ、これじゃ本当に禁断症状みたいじゃん!」
まどか「うん、そうかもしれない……」
さやか「この前、ほむらから美味しいお餅貰ってたし、満足できたんじゃないの?」
まどか「ううん、むしろ逆なんだ。あんなに美味しいお餅があるなんて知ったら、
余計にお餅欲が高まってて、四六時中ぼうっとしてて、何だかご飯もおいしくなくて……」
さやか (こりゃ重症だわ………)
まどか「ほむらちゃんのお餅が食べたくて食べたくて、夜も眠れないの……」
さやか「ううん、どうしたもんかねこれ……?」
壊れ気味の親友を前に頭を抱えるさやか。
さやか (ここは、諸悪の根源であるほむらに何とかさせるというのが筋……)
さやか (……って、あやつ今日は委員会で遅いんだっけ)
さやか「むむぅ………」
62 = 14 :
このまどかはもうほむほむから離れられないな
63 = 30 :
まどか「ほむらちゃんが食べたくて食べたくて、夜も眠れないの……」
に見えた
64 = 24 :
>>63
概ね間違ってないような…
65 = 1 :
さやか「……うーん、お餅、食べたいんだよね?」
まどか「うん。それだけが、たった一つの私の願い」
真剣なまなざしで、そう宣言する。だったら、
さやか「なら、今からうちに行こう? そしてお餅を食べよう。おなかいっぱいに」
食べさせてやるしか道はない。
さやか (これ、他に解決手段は無さそうだもん……)
するとその言葉に、
まどか「………え! 本当に!? お餅が食べられるの、さやかちゃん!?」ガタタッ
机を蹴り飛ばす勢いで喜びを表現するまどか。
さやか「おわっ、ちょっ、落ち着けって!」
まどか「落ち着いてられないよ! ねえさやかちゃん、『お餅』を食べさせてくれるんだよね?」ググッ
親友の顔がゼロ距離に迫る。
さやか「う、うん……。食べさせてあげるから、そんなに顔を近づけなくても、食べさせてあげるから」
まどか「………や……やったぁっ! ホントなんだねさやかちゃん、ありがとう! 大好き!
そうと決まったら、早速さやかちゃん家にレッツゴー!」ピョンピョン
さやか (と、とりあえず正解だったっぽいよね……? 一瞬で血色が良くなったし……)
66 = 30 :
さやさや
67 = 1 :
――さやルーム――
チンッ!
部屋の外から、こもったベルの音が聞こえてくる。
まどか「……! この音、餅の焼き上がりだね!」
まあ他の音には聞こえない。
まどか「お餅、お餅、お餅!」ハッハッ
エサをお預けされた子犬のように興奮しながら待っていると、
バタンッ
すぐにさやかが姿を現した。
さやか「よーしまどかお待たせ! さやかちゃんお手製の磯辺焼きだよ!」カタン
焼き上がり、焦げかけた醤油の香りを漂わせる皿がテーブルに乗せられる。
まどか「やっ……た………?」
それを見て飛びつくかと思えば、何やら不思議そうな顔を浮かべるまどか。
まどか (あれ……? 四角い?)
68 :
なんだこのまどか……アリだな
69 = 1 :
そう、ほむらからお裾分けして貰った『本物のお餅』は、間違いなく丸餅だった。
なのに目の前にあるのは、どう見ても切り餅だ。丸餅ではない。
まどか (ということは……あれ? さやかちゃんが、まだほむらちゃんに貰ったお餅を
残してたから分けてくれるって事だと思ってたのに……。もしかしてこれは、別のお餅なのかな?)
あまりの落胆に、一瞬目の前が暗くなりかける。
さやか「ん? どしたの、硬くなっちゃうよ?」ニコッ
まどか「あ……う、うん、いただき、ます……!」
だが、明らかに自分を気遣って親友が調理してくれたものを、無下に断るわけにはいかない。
第一、このお餅の入手経路が何であれ、美味しいお餅の可能性はゼロではないのだ。
まどか (うん。食べて見よう……) カタッ…
表情は重いまま、用意された箸を慎重に手に取り、餅を口に運ぶ。
まどか「………」モムッ
それを一口噛んだ瞬間、
まどか「………!?!??」
目が大きく見開かれたかと思えば、
その顔は吹雪のような、見る者を凍えさせてしまうほどに冷たい表情へと変化した。
71 = 24 :
あちゃー…
72 = 14 :
がっつくまどかちゃんかわいい
73 = 14 :
さやかちゃんやっちまったか
74 = 1 :
まどか「………」ガタンッ
乱雑に、手に持った皿と箸をテーブルへ突き返す。
さやか「あれ、まどか?」
まどか「………さやかちゃん。これは、何?」
さやか「え……?」
そのドスの利いた声で、ようやくまどかの表情が冷やしている場の空気に気づく。
さやか (…………え!? な、何、まどかが……キレておる!?)
少しうつむき気味ながらも、力のこもった双眸はさやかへの敵意で溢れている。
さやか (付き合いの長いあたしでもこんなの見たこと無いぞ?
まどかのぬいぐるみにイタズラしたときより明らかにヤバい!)
まどか「……さやかちゃん」
さやか「ひゃ、ひゃいっ!? お、お餅が、どうか、したのかな?」ビクビク
まどか「違う!! これは何って聞いてるの!!!」ヒュバッ
ビダーンッ!
怒声を上げながら、目にもとまらぬ速さで『さやかお手製磯辺焼き』を握って投げつける。
それは一瞬さやかの髪留めをかすめながら、部屋の壁へと貼り付いて静止した。
75 = 1 :
さやか「………え、ちょっと、まどか何を」
当然の抗議の声も、
まどか「ん? 何かな、怒ってるのはわたしなんだよ?」ニコッ
冷たい微笑みに威圧される。
さやか「はははいっ!」
さやか (せっかく焼いた餅を投げつけるとか、100%あたしに分があるはずなのになぜか逆らえないッ!?)
まどか「さやかちゃん、ちょっとそこに正座しなさい」ピッ
硬く冷たいフローリングを指で差す。
さやか「………マジで?」
まどか「正座しなさい」
さやか「はい……」モゾッ…
お達し通りに床へと正座する。
さやか (………うへっ、足が痛い……!)
76 :
食い物を粗末にすると・・・
77 = 30 :
お餅は人をここまで豹変させるのか......
78 :
こういうのもアリだな
79 :
さやかちゃんをいじめる奴は俺が許さない
80 :
くずまどかか
81 :
ほむほむのほっぺは餅みたいな食感なんだろうな
82 = 14 :
食い物粗末にするとあんこちゃんが来るぞ!
83 = 1 :
まどか「さて、さやかちゃん。わたしは、何が食べたいって言ったか、覚えてる?」
さやか「……へ? お餅、だよね。お餅が食べたくてしょうがないって」
まどか「そのとおりだよ。わたしは、『お餅』が食べたいの」コクリ
深く頷いて肯定する。そして、
まどか「それじゃあ、お餅が食べたいわたしに出してくれた、これはいったい何なのかな?」
同じ質問が繰り返される。
さやか (な、何て答えれば正解なの!? 慎重に、慎重に……)
さやか「その………。お、おも、ち―――」
まどか「………」ギロリ
眼にこめられた力が強まる。
さやか「―――だと、思って、ました……、けど……」
まどか「………」
まどかは動かない。少なくとも、お餅以外の何かであることは確かなようだ。
さやか「………えっと。もしかして、そんなに……不味かった?」
さやか (焼き加減で失敗したとか、かな……?)
84 = 31 :
これはさすがにまどかが悪い
杏子ちゃんに説教してもらわないと
85 = 7 :
まどっち怖い
しかしほむらちゃんのお餅が食べたいと言っているだけに市販をだしたのはまずかったかもしれない
86 :
ちょっと早いけどほむほむ逃げてー
87 :
まどか「………違う」フルフル
大きく首を横に振る。
さやか「あえ……? じゃあ、なんで………」
まどか「はぁ………。さやかちゃん、本当に分かってないんだね」
怒るのも疲れるという感じで、まどかの表情があきれ顔になる。
さやか「スミマセン………」
まどか「これは、美味しくない……ううん。不味いよ。風味も変だし、ゴムを囓ってるみたいで、とてつもなく不味い。
でも、味が良い悪いの前に、そもそも『お餅』じゃないの」
さやか「……つまり?」
まどか「これは、見た目だけお餅に似せて作られた、偽物なんだよ」
さやか (………偽物ぉ!?)
随分理不尽な仕打ちを受けた上に、斜め上で納得のできない回答を貰い、さすがのさやかもちょっと腹が立つ。
さやか「え、どう見てもお餅じゃん! 袋にもお餅って書いてあったし……」
まどか「………さやかちゃんも、自分で食べたんだよね?」
さやか「食べたさ。そりゃ、ほむらのお餅に比べたら味は劣るけど、ちゃんとお餅じゃないの?」
まどか「そっか。味じゃ分からないなら、そのお餅の入ってた袋を持ってきてくれる?」
88 :
小学生の時、餅つき大会をやったけど作り立てだからといって特別旨いとは感じなかったなあ
海原雄山とか山岡士郎みたいな舌を持つより鈍感なほうが幸せだとこのまどかさんを見て思う
89 = 14 :
このまどかさん魔法少女になってたら確実に魔女化しそうだな
90 = 86 :
ちゃんとついた餅はいつまで経っても柔らかかった記憶がある
91 :
>>88
餅つき大会とかのは餅を『つく』事がメインだからな
色んな人がちょっとずつ交代でついてる間につきすぎちゃったり冷めちゃったりで味が落ちやすいイメージがある
92 = 87 :
パタン…
さやか「ほい、これがそのお餅だけど……」ガサッ
まどか「………」パシッ
まだ半分ぐらい中身が残るそれを黙って受け取り、パッケージをよく吟味する。
『生切り餅 1kg』と大きく印字されているが、メーカーはまるで聞いたことのない謎の会社だ。
まどか「うん。やっぱり、知らないメーカーだね」
さやか「それはまぁ。でも、無名だから不味いってもんでもないでしょ」
まどか「そこは否定しないよ。知る人ぞ知る老舗のおいしい食品、ってのもあるもんね。
問題なのは、この裏にある……」ガサッ
ひっくり返し、注目するのは原材料の欄。
まどか「ほら、やっぱり。さやかちゃん、ここを見て」
さやか「へ?」
まどかの指を差す先を見ると、
『もち米粉調整品(タイ産もち米粉)、加工デンプン、pH調整剤』
などと書かれている。
さやか「………これが?」
まどか「ポイントはね、『もち米』じゃなくて、『もち米粉』を使ってるって言うこと』
93 :
まどかさんってばすっかり詳しくなっちゃって…
94 = 88 :
>>91
なるほど…色んな要素があるんだな
95 = 91 :
市販の餅あんまり食わないからよく知らんけどそこまで違うのか
96 = 87 :
さやか「『もち米粉』……? あ、たしかにそう書いてあるね」
まどか「一昨日、おいしいお餅が食べたくてしょうがなくなったから、パパのパソコンを借りていろいろ調べたの。
本来の『お餅』は、『もち米』から作るって言うのは、さやかちゃんも知ってるよね?」
さやか「まあ、それは一応」
まどか「ところが、もち米をお餅に変えるには、蒸した後に潰して、そしてぺったんぺったんと
つかないといけない大変な作業。だから、大量生産には向いてないんだって」
さやか「ふむふむ」
まどか「それで、もっと安く手軽に大量生産できる、米の状態で粉にしてから蒸してこねるだけの
『もち米粉』による餅モドキが切り餅として売られるようになってるんだってさ」
さやか「へぇ……。それで『もち米粉』かぁ……」
まどか「そんな作り方をしたら、もちろん食感のいいお餅になんてなるはずがないもんね。
何処まで行ってもお餅モドキだよ。
それにコレ、原料も値段を抑えるために、安っぽそうなタイ米使ってるし……」
さやか「……そう言われると、なんだか美味しく無さそうに見えてきたな………」
まどか「何より、もち米粉どころか、デンプンまで混ぜて誤魔化そうとしてる。
こんなもの、お餅だなんて認めないよ。お餅の神様に失礼だよ!」
さやか「うーん……。それで偽物かぁ……」
97 :
1週間待ってくれ
俺が本当の餅を食わせてやる
98 = 87 :
まどか「……そもそも、こんな値段でちゃんとしたお餅が買えるはずがないんだよ」ガサ…
パッケージを表に返し、隅っこに貼られた値段のラベルを指さす。
『特価! 238円』と書かれている。
さやか「あ、安いね。母さんが買ってきたんだけど……」
まどか「1kgで238円とか、こんなの絶対安すぎだよ!」
さやか「……ん。でも、お餅の相場って?」
まどか「ちゃんとしたもち米を使ったお餅なら、1kgで600~700円はするんじゃないかなぁ……」
さやか「半額未満かぁ……」
さやか (たしかに安すぎるかもなぁ……?)
まどか「……どう。分かって貰えたかな。これがお餅じゃなくて、お餅の偽物だって」
さやか「まぁ、一応ね……。あたしはこれが食べられないほど不味いとは思わないけど、
ほむらのお餅の方が明らかに美味しいのは認めるし……」
さやか「でもさ、あれ」
壁に貼り付いたお餅を指さす。
さやか「さすがにあれはやりすぎだと思うんだ。違う? 杏子がいたら戦争になってたよ」
まどか「あ………う、うん。ごめんなさい。ほむらちゃんのお餅が残ってるものだと思ってて、
すごい期待してたから取り乱しちゃって……。掃除しとくね……」
99 :
マミさんの胸部にある丸餅を食べさせるしか無いな、もちろんカニバリズム的な意味で
100 :
意外に冷静だったまどか
みんなの評価 : ★★
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