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元スレ王「我が息子の結婚相手は勇者にしようそうしよう」勇者「え?」
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謁見の間
王「よく来たな、異国の勇者よ」
勇者「どうも。はじめまして」
王「魔王を倒してすぐに呼び出すのもどうかと思ったのだが、すぐにでも話しておきたくてな」
勇者「なんでしょう?」
王「我が息子、つまり王子と婚姻の儀を交わして欲しいのだ」
勇者「え?」
王「お前ほどの美貌、資質。どれをとっても未来の妃に相応しいと思う」
勇者「あの……僕、男なんですけど」
王「え?」
勇者「え?」
王「よく来たな、異国の勇者よ」
勇者「どうも。はじめまして」
王「魔王を倒してすぐに呼び出すのもどうかと思ったのだが、すぐにでも話しておきたくてな」
勇者「なんでしょう?」
王「我が息子、つまり王子と婚姻の儀を交わして欲しいのだ」
勇者「え?」
王「お前ほどの美貌、資質。どれをとっても未来の妃に相応しいと思う」
勇者「あの……僕、男なんですけど」
王「え?」
勇者「え?」
王「そんなに結婚したくないのか?悪い話ではないのだが」
勇者「いえ、本当に男です」
王「またまた、そんな美しい男がいるものか。わっはっはっは」
勇者「……そこの兵士さん」
兵士「はっ」
勇者「こっちにきてください」
兵士「なんでしょうか?」
勇者「……みてください」バッ
兵士「うわぁぁぁ!!!そんな勇者殿!!いきなり―――」
勇者「よくみてください」
兵士「おぉ……」
王「ど、どうした?」
兵士「王、勇者殿は男です。立派な」
王「なんだと……!!」
勇者「もう……」
勇者「いえ、本当に男です」
王「またまた、そんな美しい男がいるものか。わっはっはっは」
勇者「……そこの兵士さん」
兵士「はっ」
勇者「こっちにきてください」
兵士「なんでしょうか?」
勇者「……みてください」バッ
兵士「うわぁぁぁ!!!そんな勇者殿!!いきなり―――」
勇者「よくみてください」
兵士「おぉ……」
王「ど、どうした?」
兵士「王、勇者殿は男です。立派な」
王「なんだと……!!」
勇者「もう……」
勇者「それではこれで」
王「ま、まて!!」
勇者「なんですか?」
王「その……王子に会っていってはもらえんか?」
勇者「しかし、結婚はできません」
王「いや……その……王子はお前の写真をみてひとめぼれしてしまってな」
勇者「……」
王「それでその……結婚する気まんまんなのだ」
勇者「男であるということを説明してください」
王「だが……」
王子「―――父上!!勇者様はこられましたか!!」
王「あ、ああ。いるぞ」
勇者「……」
王子「うつくしい……結婚しましょう!!」
勇者「え……」
王「ま、まて!!」
勇者「なんですか?」
王「その……王子に会っていってはもらえんか?」
勇者「しかし、結婚はできません」
王「いや……その……王子はお前の写真をみてひとめぼれしてしまってな」
勇者「……」
王「それでその……結婚する気まんまんなのだ」
勇者「男であるということを説明してください」
王「だが……」
王子「―――父上!!勇者様はこられましたか!!」
王「あ、ああ。いるぞ」
勇者「……」
王子「うつくしい……結婚しましょう!!」
勇者「え……」
王子「貴女の写真をみたときから慕情が私の胸に芽生えました」
勇者「はい……」
王子「毎日、貴女の顔が浮かんでは締め付けられるような息苦しさを覚え、夜空に向かって嘆息を吐いていました」
勇者「それは……どうも……」
王子「貴女を想うだけで幸福と不幸が同時に来るようで……私はもう……どうにかなってしまいそうです」
勇者「……」
王子「勇者様……」
勇者「あの……」
王子「私と……結婚をしてもらえませんか?」
勇者「ごめんなさい」
王子「……」
勇者「結婚はできません」
王子「何故ですか?」
勇者「それは……僕が男だからです」
王子「お、とこ……?」
勇者「はい……」
王子「毎日、貴女の顔が浮かんでは締め付けられるような息苦しさを覚え、夜空に向かって嘆息を吐いていました」
勇者「それは……どうも……」
王子「貴女を想うだけで幸福と不幸が同時に来るようで……私はもう……どうにかなってしまいそうです」
勇者「……」
王子「勇者様……」
勇者「あの……」
王子「私と……結婚をしてもらえませんか?」
勇者「ごめんなさい」
王子「……」
勇者「結婚はできません」
王子「何故ですか?」
勇者「それは……僕が男だからです」
王子「お、とこ……?」
勇者「はい。そこまで愛していただいて大変嬉しく思いますが、お断りさせていただきます」
王子「なるほど……勇者様」
勇者「はい?」
王子「私は性別など気にしない」
勇者「は?」
王「お、おい!!」
王子「私は貴女が好きなのです。女だから、男だからなんて瑣末ごとにすぎない」
勇者「大事だと思うのですけど……」
王子「勇者様……さぁ、結婚しましょう」
勇者「だからぁ」
王子「わかりました……では、一週間だけ私と生活してみませんか?」
勇者「あのですね……」
王子「それで私のことを受け入れられないというなら、潔く諦めましょう」
勇者「……」
王子「一週間、一週間だけ……どうかこの哀れな道化に慈悲を」
王子「なるほど……勇者様」
勇者「はい?」
王子「私は性別など気にしない」
勇者「は?」
王「お、おい!!」
王子「私は貴女が好きなのです。女だから、男だからなんて瑣末ごとにすぎない」
勇者「大事だと思うのですけど……」
王子「勇者様……さぁ、結婚しましょう」
勇者「だからぁ」
王子「わかりました……では、一週間だけ私と生活してみませんか?」
勇者「あのですね……」
王子「それで私のことを受け入れられないというなら、潔く諦めましょう」
勇者「……」
王子「一週間、一週間だけ……どうかこの哀れな道化に慈悲を」
勇者「お断りします」
王子「おねがいします。絶対に苦痛を与えたりはしません」
勇者「既に苦痛なんですけど」
王子「この通りです!!」
勇者「……」
王「どうやら諦める気はないようだ。勇者よ、一週間だけでもお願いできんか?」
勇者「でも……」
王子「……」
勇者「……一週間で諦めてくれますね?」
王子「は、はい!!」
勇者「なら、構いません」
王子「勇者様……!!」
勇者「は、はい……」
王子「幸せにしてみせます」
勇者「あの……一週間だけですよね?」
王子「おねがいします。絶対に苦痛を与えたりはしません」
勇者「既に苦痛なんですけど」
王子「この通りです!!」
勇者「……」
王「どうやら諦める気はないようだ。勇者よ、一週間だけでもお願いできんか?」
勇者「でも……」
王子「……」
勇者「……一週間で諦めてくれますね?」
王子「は、はい!!」
勇者「なら、構いません」
王子「勇者様……!!」
勇者「は、はい……」
王子「幸せにしてみせます」
勇者「あの……一週間だけですよね?」
妃の部屋
王子「どうぞ」
勇者「うわぁ……ここが部屋ですか?なんというか一般家庭の家ぐらいありますね」
王子「私の妃になったものは、この豪奢な部屋を使ってもいいのです」
勇者「そうですか」
王子「貴女はここで一週間、過ごしてください」
勇者「いえ。こんあ立派な部屋はいりません」
王子「しかし……」
勇者「私は兵士さんの宿舎でも……」
王子「いけません。兵士といえど男。変な気を起こす輩もいるやもしれない」
勇者「王子が言うんですか?」
王子「わかりました……。では私の部屋で―――」
勇者「ここでいいです」
王子「どうぞ」
勇者「うわぁ……ここが部屋ですか?なんというか一般家庭の家ぐらいありますね」
王子「私の妃になったものは、この豪奢な部屋を使ってもいいのです」
勇者「そうですか」
王子「貴女はここで一週間、過ごしてください」
勇者「いえ。こんあ立派な部屋はいりません」
王子「しかし……」
勇者「私は兵士さんの宿舎でも……」
王子「いけません。兵士といえど男。変な気を起こす輩もいるやもしれない」
勇者「王子が言うんですか?」
王子「わかりました……。では私の部屋で―――」
勇者「ここでいいです」
勇者「ふう……」
勇者「僕の容姿は……本当に女の子みたいだから、よく同姓にも告白されたけど……」
勇者「まさか結婚なんて……」
勇者「……」
勇者「そういえば……」
僧侶『勇者様、将来の伴侶はいるのですか?』
勇者『特にいないかなぁ』
僧侶『では、自分と……』
勇者『いや、僕は男です。貴方も男です』
僧侶『魔法で女になります』
勇者『やめてください』
勇者「旅をしているときも色々あったからなぁ」
メイド「失礼します」
勇者「はい?」
勇者「僕の容姿は……本当に女の子みたいだから、よく同姓にも告白されたけど……」
勇者「まさか結婚なんて……」
勇者「……」
勇者「そういえば……」
僧侶『勇者様、将来の伴侶はいるのですか?』
勇者『特にいないかなぁ』
僧侶『では、自分と……』
勇者『いや、僕は男です。貴方も男です』
僧侶『魔法で女になります』
勇者『やめてください』
勇者「旅をしているときも色々あったからなぁ」
メイド「失礼します」
勇者「はい?」
メイド「どうも一週間、身の回りのお世話をさせていただきます」
勇者「そうなんですか」
メイド「よろしくお願いします」
勇者「あの、そんなことしなくても……」
メイド「仕事ですので」
勇者「そうですか?」
メイド「……」
勇者「じゃあ、お願いします」
メイド「はい」
勇者「それにしても立派な部屋ですよね」
メイド「そうですね」
勇者「……」
メイド「……」
勇者「あの……なんでそこで立っているんですか?」
メイド「基本的にこの場所に私はいます。何かありましたらお声をかけてください」
勇者「そうなんですか」
メイド「よろしくお願いします」
勇者「あの、そんなことしなくても……」
メイド「仕事ですので」
勇者「そうですか?」
メイド「……」
勇者「じゃあ、お願いします」
メイド「はい」
勇者「それにしても立派な部屋ですよね」
メイド「そうですね」
勇者「……」
メイド「……」
勇者「あの……なんでそこで立っているんですか?」
メイド「基本的にこの場所に私はいます。何かありましたらお声をかけてください」
勇者「そうですか……」
メイド「……」
勇者「……」
勇者「す、することがないですね。お話でもしませんか?」
メイド「いえ。侍女と王室の方が私語を交わすのは厳禁です」
勇者「僕は王室じゃないです。お客さんですから」
メイド「……しかし、王子の妃となるのでは?」
勇者「なりません。僕は男ですから」
メイド「……」
勇者「なにか?」
メイド「おとこ……?」
勇者「ええ」
メイド「またまた」
勇者「いやいや」
メイド「……」
勇者「……」
勇者「す、することがないですね。お話でもしませんか?」
メイド「いえ。侍女と王室の方が私語を交わすのは厳禁です」
勇者「僕は王室じゃないです。お客さんですから」
メイド「……しかし、王子の妃となるのでは?」
勇者「なりません。僕は男ですから」
メイド「……」
勇者「なにか?」
メイド「おとこ……?」
勇者「ええ」
メイド「またまた」
勇者「いやいや」
メイド「どうみても女性……」
勇者「でも、男なんです。身も心も」
メイド「……」
勇者「だから、僕は……」
メイド「そうなのですか」
勇者「え?」
コンコン
メイド「……どうぞ」
王子「勇者様!!」
勇者「どうも」
王子「城内を案内しましょう」
勇者「え……」
王子「さぁさぁ!」
勇者「あの……ちょっと」
メイド「いってらっしゃいませ」
勇者「でも、男なんです。身も心も」
メイド「……」
勇者「だから、僕は……」
メイド「そうなのですか」
勇者「え?」
コンコン
メイド「……どうぞ」
王子「勇者様!!」
勇者「どうも」
王子「城内を案内しましょう」
勇者「え……」
王子「さぁさぁ!」
勇者「あの……ちょっと」
メイド「いってらっしゃいませ」
王子「どうですか、この城は。景色もいいし、清浄な空気に包まれている」
勇者「そうですね」
王子「魔王がいなくなってから周辺の魔物も随分と大人しくなりましたし、これも勇者様のおかげでしょう」
勇者「どうも」
王子「だけどまだまだ、世界は、この国は混乱の中です。国の未来は私の双肩にかかっている」
勇者「がんばってください」
王子「私を支えてください……ずっと」
勇者「だから」
王子「そうだ。今宵の晩餐は勇者様のリクエストお応えしましょう。なんでもおっしゃってください」
勇者「……」
王子「肉ですか?魚ですか?」
勇者「僕は男なんですよ?どうしてそこまで……」
王子「性別など関係ないといったでしょう?」
勇者「それでも一国の王子ですか?」
王子「勇者様……?」
勇者「そうですね」
王子「魔王がいなくなってから周辺の魔物も随分と大人しくなりましたし、これも勇者様のおかげでしょう」
勇者「どうも」
王子「だけどまだまだ、世界は、この国は混乱の中です。国の未来は私の双肩にかかっている」
勇者「がんばってください」
王子「私を支えてください……ずっと」
勇者「だから」
王子「そうだ。今宵の晩餐は勇者様のリクエストお応えしましょう。なんでもおっしゃってください」
勇者「……」
王子「肉ですか?魚ですか?」
勇者「僕は男なんですよ?どうしてそこまで……」
王子「性別など関係ないといったでしょう?」
勇者「それでも一国の王子ですか?」
王子「勇者様……?」
勇者「国の未来を考えるなら、きちんと女性を傍に据えるべきです」
王子「……」
勇者「子孫なくして繁栄はありえません」
王子「それなら問題はありません」
勇者「え?」
王子「確かに王と妃の間に子を宿すのが理想ではありますが、それでも必ずしも妃が孕むということはありません」
王子「体質、相性、持病……様々な要因で子が生まれないこともあります」
勇者「それは……」
王子「その場合……どうするか」
勇者「どうするんですか……?」
王子「側室です」
勇者「な……」
王子「だから、勇者様。私との子を宿せないのを気に病む必要など、どこにもありません」
勇者「いや……あの……」
王子「さぁ……国のために尽力を……!!」
王子「……」
勇者「子孫なくして繁栄はありえません」
王子「それなら問題はありません」
勇者「え?」
王子「確かに王と妃の間に子を宿すのが理想ではありますが、それでも必ずしも妃が孕むということはありません」
王子「体質、相性、持病……様々な要因で子が生まれないこともあります」
勇者「それは……」
王子「その場合……どうするか」
勇者「どうするんですか……?」
王子「側室です」
勇者「な……」
王子「だから、勇者様。私との子を宿せないのを気に病む必要など、どこにもありません」
勇者「いや……あの……」
王子「さぁ……国のために尽力を……!!」
妃の部屋
メイド「おかえりなさいませ」
勇者「おぉ……」
メイド「どうかされましたか?」
勇者「王子の熱烈な愛の告白を受けていました……」
メイド「……」
勇者「はぁ……」
メイド「お疲れのようですね。マッサージでもどうでしょうか?」
勇者「いいですよ。大丈夫です」
メイド「そうですか」
勇者「すこし寝ますね」
メイド「はい。では晩餐の準備が整いましたらお呼びいたします」
勇者「はい……」
勇者「……」
勇者(一週間もいたら僕の貞操がどうにかなりそう……)
メイド「おかえりなさいませ」
勇者「おぉ……」
メイド「どうかされましたか?」
勇者「王子の熱烈な愛の告白を受けていました……」
メイド「……」
勇者「はぁ……」
メイド「お疲れのようですね。マッサージでもどうでしょうか?」
勇者「いいですよ。大丈夫です」
メイド「そうですか」
勇者「すこし寝ますね」
メイド「はい。では晩餐の準備が整いましたらお呼びいたします」
勇者「はい……」
勇者「……」
勇者(一週間もいたら僕の貞操がどうにかなりそう……)
メイド「勇者様」
勇者「ん……?」
メイド「お目覚めになってください」
勇者「あ、時間ですか……?」
メイド「はい」
勇者「それはどうも―――って、なんですか!?このドレス!!??」
メイド「王子様がそれを着せろと」
勇者「いや!!こんなのないですよ!!やめてください!!」
メイド「申し訳ありません。これも侍女のつとめです」
勇者「……誰が着替えさせたんですか?」
メイド「侍女が5人がかりで」
勇者「僕を起こさないように事を済ませるなんて……」
メイド「侍女ですから」
勇者「……ん?なんだか……違和感が……」
メイド「下着も女性モノにしてあります。ガーターベルトもつけておきました。セクシーです」
勇者「ん……?」
メイド「お目覚めになってください」
勇者「あ、時間ですか……?」
メイド「はい」
勇者「それはどうも―――って、なんですか!?このドレス!!??」
メイド「王子様がそれを着せろと」
勇者「いや!!こんなのないですよ!!やめてください!!」
メイド「申し訳ありません。これも侍女のつとめです」
勇者「……誰が着替えさせたんですか?」
メイド「侍女が5人がかりで」
勇者「僕を起こさないように事を済ませるなんて……」
メイド「侍女ですから」
勇者「……ん?なんだか……違和感が……」
メイド「下着も女性モノにしてあります。ガーターベルトもつけておきました。セクシーです」
晩餐会場
王子「おぉぉぉ!!!勇者様!!お美しいですよ!!!」
勇者「……それはどうも」
兵士「すげー……おれ本当に男か?」
兵士「かわいすぎるだろ……」
兵士「だける……」
勇者(男性の見る目がこわい……)
王「す、すばらしいな……勇者よ、そこに座るが良い」
勇者「では失礼します……」
王子「もう風格が出ていますね」
勇者「……はずかしいんですけど……」
王子「時期になれます」
勇者「なれたくないです……」
王「さあ、勇者よ。宴をはじめよう」
勇者「はぁ……」
王子「おぉぉぉ!!!勇者様!!お美しいですよ!!!」
勇者「……それはどうも」
兵士「すげー……おれ本当に男か?」
兵士「かわいすぎるだろ……」
兵士「だける……」
勇者(男性の見る目がこわい……)
王「す、すばらしいな……勇者よ、そこに座るが良い」
勇者「では失礼します……」
王子「もう風格が出ていますね」
勇者「……はずかしいんですけど……」
王子「時期になれます」
勇者「なれたくないです……」
王「さあ、勇者よ。宴をはじめよう」
勇者「はぁ……」
王「―――なるほど。魔王とはそのように恐ろしい怪物だったのか」
勇者「はい。辛い旅でした。ですが、僕は人間的にも成長できましたし、掛け替えのない友を得ることが出来ました」
王「そうかそうか」
王子「ですが、これからはもう貴女が辛い目に遭うことはありません」
勇者「え……?」
王子「私が守ります」
勇者「歯、眩しいほどに白いですね」
王「ふふ、この国も安泰ということか」
勇者「だから!!何度も言ってますけど!!僕は男ですからね!!」
王「す、すまん。その格好だと……どうしてもな」
勇者「……」
王子「まだ性別の問題を口にしますか?」
勇者「しますよ!!そこが一番の問題点ですよ!!」
王子「気にすることはありません」
勇者「気にしてくださいよぉ……」
勇者「はい。辛い旅でした。ですが、僕は人間的にも成長できましたし、掛け替えのない友を得ることが出来ました」
王「そうかそうか」
王子「ですが、これからはもう貴女が辛い目に遭うことはありません」
勇者「え……?」
王子「私が守ります」
勇者「歯、眩しいほどに白いですね」
王「ふふ、この国も安泰ということか」
勇者「だから!!何度も言ってますけど!!僕は男ですからね!!」
王「す、すまん。その格好だと……どうしてもな」
勇者「……」
王子「まだ性別の問題を口にしますか?」
勇者「しますよ!!そこが一番の問題点ですよ!!」
王子「気にすることはありません」
勇者「気にしてくださいよぉ……」
妃の部屋
勇者「つかれたぁ……」
メイド「勇者様、お風呂はどうされますか?」
勇者「え……あぁ……入ります」
メイド「ご案内いたします」
勇者「大丈夫です。昼間に確認しましたから」
メイド「そうですか」
勇者「では」
メイド「おやすみなさい」
勇者「え?」
メイド「いえ。夜は私もここを離れますので」
勇者「ああ、そうですか。一日、お疲れ様でした」
メイド「いえ。これが侍女のつとめです」
勇者「は、はい……」
勇者「つかれたぁ……」
メイド「勇者様、お風呂はどうされますか?」
勇者「え……あぁ……入ります」
メイド「ご案内いたします」
勇者「大丈夫です。昼間に確認しましたから」
メイド「そうですか」
勇者「では」
メイド「おやすみなさい」
勇者「え?」
メイド「いえ。夜は私もここを離れますので」
勇者「ああ、そうですか。一日、お疲れ様でした」
メイド「いえ。これが侍女のつとめです」
勇者「は、はい……」
浴場
勇者「広いお風呂だなぁ……」
勇者「泳いでもいいかな……?」
勇者「……」バシャバシャ
王子「―――おや、勇者様」
勇者「わぁ!!!」
王子「何を驚かれますか?」
勇者「僕が入浴してるんですけどぉ!!」
王子「何を照れることがありますか。男同士なのに」
勇者「卑怯な……!!こんなときだけ男扱い……!!」
王子「背中を流しあいっこしませんか?」
勇者「け、けっこうです!!」
王子「ふふ。この程度で恥ずかしがっていては……夜は……」
勇者「そ、それ以上言ったら……怒りますよ……?」
王子「これは失礼しました。それにしても……その裸体もやはり洗練されている。理想的な肉体といえましょう」
勇者「広いお風呂だなぁ……」
勇者「泳いでもいいかな……?」
勇者「……」バシャバシャ
王子「―――おや、勇者様」
勇者「わぁ!!!」
王子「何を驚かれますか?」
勇者「僕が入浴してるんですけどぉ!!」
王子「何を照れることがありますか。男同士なのに」
勇者「卑怯な……!!こんなときだけ男扱い……!!」
王子「背中を流しあいっこしませんか?」
勇者「け、けっこうです!!」
王子「ふふ。この程度で恥ずかしがっていては……夜は……」
勇者「そ、それ以上言ったら……怒りますよ……?」
王子「これは失礼しました。それにしても……その裸体もやはり洗練されている。理想的な肉体といえましょう」
勇者「も、もうでます!!」
王子「そうですか?」
勇者「……」タタタッ
王子「あ―――」
勇者「え―――」ツルッ
王子「危ない!!」パシッ
勇者「あ……どうも……」
王子「ここではあまり走らないほうがいいですよ?清掃が行き届いているとはいえ、水場。滑りやすいですから」
勇者「すいません……ありがとうございます……」
王子「勇者さま……」
勇者「王子……」
勇者「―――ふん!!」ドゴォ
王子「おふぅ!」
勇者「顔が近い!いつまでも腕を掴まないでください!!」
王子「こ、これは失礼しました……。その紅潮した顔も素晴らしいですよ?」
王子「そうですか?」
勇者「……」タタタッ
王子「あ―――」
勇者「え―――」ツルッ
王子「危ない!!」パシッ
勇者「あ……どうも……」
王子「ここではあまり走らないほうがいいですよ?清掃が行き届いているとはいえ、水場。滑りやすいですから」
勇者「すいません……ありがとうございます……」
王子「勇者さま……」
勇者「王子……」
勇者「―――ふん!!」ドゴォ
王子「おふぅ!」
勇者「顔が近い!いつまでも腕を掴まないでください!!」
王子「こ、これは失礼しました……。その紅潮した顔も素晴らしいですよ?」
妃の部屋
勇者「もう寝よう……」
勇者「寝間着まで女性モノなんて……」
勇者「下着も全部……」
勇者「もう……どうにかなりそう……」
勇者「いつまでもここにいるわけには……」
勇者「よし……」
勇者「逃げよう……」
勇者「着替えないと」
勇者「……」ゴソゴソ
勇者「うん」
勇者「自分の貞操は自分で守る……!!」
勇者「もう寝よう……」
勇者「寝間着まで女性モノなんて……」
勇者「下着も全部……」
勇者「もう……どうにかなりそう……」
勇者「いつまでもここにいるわけには……」
勇者「よし……」
勇者「逃げよう……」
勇者「着替えないと」
勇者「……」ゴソゴソ
勇者「うん」
勇者「自分の貞操は自分で守る……!!」
廊下
勇者「……兵士さんに見つからないように」
勇者「……」コソコソ
勇者「ん?」
メイド「……」スタスタ
勇者(あれは……メイドさん……こんな夜中にまで仕事を……?)
メイド「……」コンコン
ガチャ
王子「―――」
メイド「―――」
勇者(何か話している……なんだろう……?)
兵士「勇者殿?なにをされているのですか?」
勇者「きゃぁ!」
兵士「部屋にお戻りください。平和になったとはいえ夜は危険ですよ?」
勇者「は、はい……すいません」
勇者「……兵士さんに見つからないように」
勇者「……」コソコソ
勇者「ん?」
メイド「……」スタスタ
勇者(あれは……メイドさん……こんな夜中にまで仕事を……?)
メイド「……」コンコン
ガチャ
王子「―――」
メイド「―――」
勇者(何か話している……なんだろう……?)
兵士「勇者殿?なにをされているのですか?」
勇者「きゃぁ!」
兵士「部屋にお戻りください。平和になったとはいえ夜は危険ですよ?」
勇者「は、はい……すいません」
翌朝
勇者「ふわぁぁ」
メイド「おはようございます」
勇者「あ、おはよう……」
メイド「顔を拭きます」
勇者「ちょ……うぷ……!」
メイド「……」ゴシゴシ
勇者「うぷぷ……」
メイド「はい、綺麗になりました。では、今日のお召し物をどうぞ」
勇者「またドレス……」
メイド「王子様のご希望ですので」
勇者「そうですか……」
勇者(昨日のはこれを伝えていたのか……)
メイド「では、お手伝いいたします」
勇者「ひ、ひとりでできますよ!!」
勇者「ふわぁぁ」
メイド「おはようございます」
勇者「あ、おはよう……」
メイド「顔を拭きます」
勇者「ちょ……うぷ……!」
メイド「……」ゴシゴシ
勇者「うぷぷ……」
メイド「はい、綺麗になりました。では、今日のお召し物をどうぞ」
勇者「またドレス……」
メイド「王子様のご希望ですので」
勇者「そうですか……」
勇者(昨日のはこれを伝えていたのか……)
メイド「では、お手伝いいたします」
勇者「ひ、ひとりでできますよ!!」
王子の部屋
王子「おはようございます、勇者様。今日も麗しいお姿ですね」
勇者「どうも」
王子「今日は城下を案内しますよ」
勇者「え!?」
王子「この国の民に姿を見せるのも次期王室の務め」
勇者「だから!!一週間の約束ですよね!?」
王子「さ、いきましょう!!」
勇者「やだぁー!!」
王子「わがままいわずに」
勇者「こ、こんな醜態を衆目に晒したくないです!!」
王子「醜態?どこがですか?まるで水面に浮かぶ可憐な月。その秀麗さは如何なる魔物の心もひきつけることやむなし」
勇者「やめてぇ……」
王子「勇者様が出る!!道をあけろぉ!!」
兵士「ははぁー」
王子「おはようございます、勇者様。今日も麗しいお姿ですね」
勇者「どうも」
王子「今日は城下を案内しますよ」
勇者「え!?」
王子「この国の民に姿を見せるのも次期王室の務め」
勇者「だから!!一週間の約束ですよね!?」
王子「さ、いきましょう!!」
勇者「やだぁー!!」
王子「わがままいわずに」
勇者「こ、こんな醜態を衆目に晒したくないです!!」
王子「醜態?どこがですか?まるで水面に浮かぶ可憐な月。その秀麗さは如何なる魔物の心もひきつけることやむなし」
勇者「やめてぇ……」
王子「勇者様が出る!!道をあけろぉ!!」
兵士「ははぁー」
最後は勇者が落ちるか、我慢しきれなくなって王子を刺し殺してバッドエンドとか。
城下町
「あれが噂の?」
「可愛いな……」
「この国もきっと今以上に大きくなるよ」
王子「どうですか、勇者様。皆は好意的です」
勇者「そうですね」
王子「このままこの地に骨をうずめても……」
勇者「お断りします!!」
「なんだ、喧嘩か?」
「王子との仲がよくないのかしら……?」
王子「ほらほら。笑顔笑顔」
勇者「あ、はは……」
王子「そう。貴女にはその愛らしい笑窪を浮かべているのが似合っております」
勇者「そ、そうですか……?」
王子「ええ。民も貴女の美しさに酔っているようだ。このまま街を巡りましょう」
「あれが噂の?」
「可愛いな……」
「この国もきっと今以上に大きくなるよ」
王子「どうですか、勇者様。皆は好意的です」
勇者「そうですね」
王子「このままこの地に骨をうずめても……」
勇者「お断りします!!」
「なんだ、喧嘩か?」
「王子との仲がよくないのかしら……?」
王子「ほらほら。笑顔笑顔」
勇者「あ、はは……」
王子「そう。貴女にはその愛らしい笑窪を浮かべているのが似合っております」
勇者「そ、そうですか……?」
王子「ええ。民も貴女の美しさに酔っているようだ。このまま街を巡りましょう」
兵士「―――以上です!!」
兵士長「うむ」
勇者「なにかあったんでしょうか?」
王子「おい」
兵士長「これは王子に勇者様!!」
王子「何があった?」
兵士長「この民家に盗賊が押し入ったとの情報がありまして」
勇者「盗賊……?」
兵士長「はい。最近、被害が相次いでおりまして、こちらとしても捜索に全力を出しているのですが」
勇者「なにかお手伝いできることがあれば……」
兵士長「いえ!勇者様のお手を煩わせることはありません!!」
王子「その通りです。勇者様はもうこういう危険なことからは身を退くべきです」
勇者「ですが……」
王子「ありがとう。捜索のほう、引き続き頼むぞ」
兵士長「はい!」
兵士長「うむ」
勇者「なにかあったんでしょうか?」
王子「おい」
兵士長「これは王子に勇者様!!」
王子「何があった?」
兵士長「この民家に盗賊が押し入ったとの情報がありまして」
勇者「盗賊……?」
兵士長「はい。最近、被害が相次いでおりまして、こちらとしても捜索に全力を出しているのですが」
勇者「なにかお手伝いできることがあれば……」
兵士長「いえ!勇者様のお手を煩わせることはありません!!」
王子「その通りです。勇者様はもうこういう危険なことからは身を退くべきです」
勇者「ですが……」
王子「ありがとう。捜索のほう、引き続き頼むぞ」
兵士長「はい!」
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