のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:126,339,258人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報

    私的良スレ書庫

    不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitter
    ログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
    VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。

    元スレ魔王「僕と契約して僕になってよ!」

    SS スレッド一覧へ / SS とは? / 携帯版 / dat(gz)で取得 / トップメニュー
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - 魔王 + - かまいたちの夜 + - ぎゃぐ + - キュゥべえ + - キュウべえ + - ソックス + - 勇者 + - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    レスフィルター : (試験中)
    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter
    52 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:09:53.26 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-59)
    暗殺者A「……」スッ

    暗殺者B「……」コクン

    暗殺者A「……」サッ

    暗殺者B「……」ッザン

    暗殺者A「……?」バッ

    暗殺者B「……!」カッ


    ……ォォォン
    勇者「くそ、どんだけ広範囲に魔法不可領域を敷いてやがるんだ……」

    勇者「逃げ切れるか……?」
    53 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:10:59.45 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-215)
    側近「ま、魔王様! 人間側の領地内で火の手が確認されました!」

    魔王「場所は何処だ!」

    側近「まだ正確な位置まで……一時間前に初めと思われるものが確認されたとの事!」

    側近「ば、場所は勇者が所属する国の城内部……巨大な爆炎との、事……」

    魔王「一時間も……?! くそ、通信体制は見直しておくべきだったか!」

    側近「以後、断続的に爆発と火の手が確認されている模様!」

    側近「三つほどのルートで、一つはこちらに向かって発生しているとの事!」

    魔王「明らかににこちらと分かるルートなのか?」

    側近「少々お待ちを……はい、途中から真っ直ぐこちらに向かっているようです!」

    魔王「……不味い、それは振り切れなかったという意味ではないか!」

    魔王「兵士と機動特化の騎士は出撃せよ! 何としても勇者を保護しろ!!」

    魔王「しかし、何故……流石に早すぎではないか?」
    54 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:12:15.15 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-302)
    騎士「これは我々の生き残りに関わる作戦である! 総員、死力を尽くして臨め!!」

    騎士「最寄の転移魔法で降りれる町、村を押さえろ! 人民に危害は加えるな!!」

    兵士「六班、河川周辺まで進行! 勇者、敵影確認できず!」

    兵士「五班、暗殺者三名と遭遇! 交戦……既に半数が戦死! 近くに他の班はいないのか!」

    騎士「第三部隊、五班の援護に入れ! 五時の方角に駆け下りろ!!」

    兵士「三班、ブッシュ地帯で通信途絶! 二班、現在地を……二班応答しろ!」

    騎士「第四部隊……くそ、通信途絶! 第七部隊が最寄だ! 注意しろ!」

    兵士「七班、二班、第三部隊の援護に入りました! 五班、通信途絶!」

    騎士「なんて奴らなんだ。これでは勇者を探すのすら……」
    55 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:13:27.32 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-177)
    側近「こんな……押し切られる……」

    魔王「騎士の攻撃部隊を半数出撃させよ」

    魔王「残った騎士を全面に押し立て、城への侵入に備えよ!」

    側近「この魔力、転移魔法……?」

    ヒュォン
    騎士「魔王、様……」ドサ
    勇者「う……あ……」ドサ

    魔王「無事か!?」

    側近「何て……酷い傷……」

    騎士「この任務……この、命にかえて……っこふ」バタ

    側近「……決死での……良く、良くやってくれました……」ジワァ

    魔王「勇者の介抱を優先しろ! 彼が繋いでくれたもの、手放してはならん!!」
    56 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:15:04.47 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-211)
    勇者「わ、悪い……ヘマ、こいちった……」ドクドク

    魔王「喋るな! 何としても持ち堪えて、ここに留まるのだ!」

    魔王「勇者が最後に復活した場所に先回れ! 最悪の場合に備えよ!」

    勇者「っごふ……はは、それ、意味ないんだわ……」

    側近「どういう意味ですか?」

    勇者「加護は……魔物や、魔族のみ……人間相手にやられたんじゃ、効果がない、のさ」

    魔王「で、では……」

    勇者「は、はは……魔族の、魔法じゃ、傷は塞がら……ないか」

    勇者「……たくない、死にたく、ない……嫌だ、助、けて」

    勇者「一人は、嫌、だ……母さん、父、さん……怖い、よ……」

    魔王「一人ではない……我がいる! 我々がいる!」ガシ

    勇者「あた、し……死に、たく……」
    57 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:16:23.10 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-79)
    ……
    魔王「酷い被害だな……」

    側近「……多くの者が」

    魔王「だからこそ……我々はこの犠牲に報いる結果を出さねばならぬのだ」

    側近「……」

    魔王「険しい道だ……それにまだ終着点が見定められていない」

    側近「それでも、我々は魔王様に仕え共に歩みます」

    魔王「……すまないな」
    58 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:17:44.64 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-141)
    勇者「……」ボケー

    魔王「実に五日ぶりの目覚めはいかがね?」

    勇者「どうりで身体がだるいわけだ……」

    勇者「その……なんだ……ありがとうな。それとすまねえ……」

    魔王「……」

    勇者「俺の所為でお前の部下、だいぶ死なせちまったな……」

    魔王「そう思うのであれば、我々の期待に応えてもらえると助かるな」

    勇者「今更俺にどうしろって言うんだ? 今頃指名手配されてるだろう」

    魔王「どうなっていようと、勇者が我々につけばそうなる事は予測していたさ」

    勇者「そっか……」
    59 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:19:07.17 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-174)
    魔王「ああ、それよりもだ。勇者の故郷は何処だ? すぐに騎士を派遣させて家族を……」

    勇者「いやそこは構わない」

    勇者「ガキの頃にさ、魔物の襲撃でもう……」

    魔王「そうか……」

    勇者「他にも何人か生き残ったけど、そこら辺は皆どっかに預けられて」

    勇者「俺は勇者の血を引いているって事で、国王に引き取られてさ」

    勇者「期待に応えようと我武者羅にやってきたけど……この様さ」

    魔王「……」
    60 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:20:39.88 ID:/qkAZpMg0 (+92,+30,-120)
    魔王「勇者はどうしたいのだ?」

    勇者「いや……実際のところどうしたいんだろうなぁ」

    魔王「我にはまだどんな終わりを目指すべきか、着地地点を何処に置くべきか、その判断に悩んでいる」

    魔王「勇者は……どうしたいと考える?」

    >>62
    1.復讐したい

    2.共存

    3.のんびりしたい

    4.力が欲しい

    5.分かんね
    61 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:21:22.30 ID:7yTbcI5e0 (-11,+0,+0)
    kskst
    62 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:21:44.04 ID:znHsowD00 (-15,-17,+0)
    63 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:23:15.25 ID:ZXqsPaaM0 (+18,+28,+0)
    ここでまさかの安価
    64 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:23:17.18 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-111)
    勇者「何とか和解して共存できないもんかねえ」

    魔王「現状からすぐにとはいかないだろうな……」

    勇者「滅ぼす方が楽?」

    魔王「それはそうだ」

    勇者「そうかー……」

    魔王「なにを早々と滅ぼす方に気が向いておるのだ」
    65 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:24:43.87 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-111)
    勇者「だって、なあ?」

    魔王「言いたい事は分からんでもないが……」

    勇者「国王連中皆倒したらすんなり話しやすくなるかな」

    魔王「それは征服と大差がないのでは?」

    勇者「うーん……」

    魔王「何にせよある程度は力をつけて貰わねばならぬ」

    勇者「え、スパルタ?」

    魔王「のんびりやりたいのか?」

    勇者「あーそれもそっか……」
    66 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:25:59.14 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-185)
    勇者「……」ゴクリ

    魔王「どうしたのだ? 食わぬの……もしや人間にとっては馴染みの無い肉であったか」

    勇者「そりゃあ馴染みは……ドラゴンだよな、これ。竜肉なんて……おいおい、俺は幻でも見ているのか?」

    魔王「おいそれと食卓に並ぶ物ではないが、今日は祝いの意味を込めても特別だからな」

    魔王「遠慮などお前らしくなかろう」

    勇者「うぅぅ、そうだな、そうだよなっ! いいんだよなっ!! いぃぃただぁぁきぃまぁぁぁす!!」

    勇者「うめぇ! 熱ぅぅ! 超うめぇぇぇ! 噛む度に溢れる肉汁!!」ハフッハフッ

    魔王「そして舌を焦がさんばかりのあっつあつなのだよな」

    勇者「ぅぅぅ、こんな、こんな美味い物……ううぅぅうぅぅ……ありがとう、ありがとう魔王」ボロッボロッ

    魔王「……気持ちは分からんでも無いが、泣かずともよいではないか」
    67 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:27:14.31 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-91)
    勇者「……ぜえ、はあ」ボロッボロ

    魔王「今日はこの辺りとするか」

    勇者「これから、毎日、こんなか」

    魔王「勇者自身が選んだ道ではないか」

    勇者「ぐ、そうだな……くっそー、絶対にやってやんぞー」

    魔王「そうだな……そしてこれはその為の最低限の準備段階でしかないのだがな」

    勇者「うっせー」
    68 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:28:13.16 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-144)
    勇者「うめぇなあおい……お前いつもこんなもん食っているのか」ガッガッ

    魔王「そこまで豪華でないと思うが。お前は普段何を食しておるのだ?」

    勇者「動物とか携帯食料とか」

    勇者「携帯食料はまだ残ってんな。食ってみるか?」

    魔王「ふむ、頂くとするか」ハム

    魔王「……」

    勇者「どうよ?」

    魔王「……もっとマシな保存食は無かったのか?」

    勇者「栄養価だとそれが、な」
    69 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:29:34.99 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-101)
    勇者「……」ペラ

    魔王「ほう……お前でも書物を読むのだな」

    勇者「学問が出来るわけじゃねーけども、情報収集くらいはするからな」ペラ

    魔王「何か興味深い書物でもあったか?」

    勇者「武術に関する本がな」

    魔王「……何と言うか、それでも相変わらずなのだな」
    70 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:30:35.70 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-54)
    勇者「……ふぅ、ん」クチュ

    勇者「ん……はぁ」クチュクチュ

    勇者「……ふ、んんっ」グチュ

    勇者「あ、はあ……ん」クチュクチュ

    勇者「ん……あっ……ぅん」グチュグチュ

    勇者「ぅぅ、ん、あっ……んんっ!!」グチュグチュグチュ
    71 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:31:33.47 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-94)
    側近「……という事がありまして」

    魔王「お主な……」

    勇者「あ? 側近は鼻血出して何やってんだ? 熱中症か?」

    側近「わーーーっ!?」

    魔王「勇者の痴情を目撃したそうだ」

    側近「あーーーっ!!」

    勇者「あっそう。そりゃ何か悪かったな」

    側近「えーーーっ!?」
    72 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:32:32.09 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-225)
    側近「あのー何かもうちょっとあれなリアクションがあっても良いのではー?」

    勇者「おいおい。今更、女として振舞うつもりはねーよ」

    勇者「つっても人間辞めた訳でもねーからな。ムラっと来る事はあるさ」

    魔王「相変わらず男らしい発言だな」

    側近「それならそれで、抱かれる事にも抵抗なさそうですね」

    勇者「いや対人は面倒だからまだ一度もな……。ちょっと共闘しただけで大騒ぎする輩もいるぐらいだし」

    側近「ああ……理由はともかく何か安心しました」

    勇者「あ、膜はあってもいざって時に痛いだけで邪魔だから、剣の柄を使って破ってあるぞ」

    魔王「……少しは自分の身体を大事にしたらどうだ」

    勇者「お前はその身体を幾度と無く殺してくれたがな」
    73 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:33:37.97 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-161)
    勇者「うおぉぉ! 氷結魔法・強」カッ

    魔王「灼熱魔法・凶!」ゴォ

    勇者「雷撃魔法・強!!」ガッ

    魔王「ぐ、守護壁魔法・凶!!」ビシン

    魔王「驚いたな! まさか魔法で押されるとは!」キィンキン

    勇者「へっへへ! 現役勇者をなめんな!」ギィィン

    勇者「鳳凰十文字! 大、切、斬!!」ザザン

    魔王「ぐぉぉ! 参った!」

    勇者「……マジ、で?」

    勇者「へ、へへ……やった! やったぞ!! 遂に魔王から一本とってやったぞ!!」

    魔王(本気の殺し合いであれば、まだ我にも分があるようだが)

    魔王「流石、と言わざるを得まいな……」

    勇者「そろそろかねぇ」

    魔王「そうだな。ようやっとそれだけ強くなっておれば」

    勇者「うぐぐぐぐ」
    74 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:34:49.36 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-137)
    魔王「とは言え、凄まじい勢いでの上達っぷりではあるな」

    勇者「だろー! もっと褒めろ讃えろー!」

    魔王「飽くまで勇者として我と戦っていた時が嘘のようだ」

    勇者「そりゃあどうも……」

    魔王「もしかしたら、勇者は格段に強い相手と戦い続ける事で、飛躍的に成長するのやもしれないな」

    魔王「スパルタをすればするほど強くなる。恐ろしい血筋だな」

    勇者「マゾヒストの極みじゃねーか……頼むぜご先祖様」
    75 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:35:30.96 ID:/qkAZpMg0 (+90,+30,-37)
    勇者「ふう、ふう……」

    魔王「お見事」

    勇者「案外やれるもんだな」

    魔王「……本当に短期間で成長したな」

    暗殺者A「」

    暗殺者B「」

    暗殺者C「」

    暗殺者D「」
    76 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:36:37.53 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-136)
    魔王「ここまでくればもう問題なかろう」

    勇者「いよいよか……ってちょっと待った。言いだしっぺでなんだが、俺はどうしたらいいんだ?」

    魔王「外交を自分でやりたければそれでも構わんが……できやしないだろう?」

    勇者「そりゃあな」

    魔王「人民に対して求心力は?」

    勇者「いやあ……どうだろう」

    勇者「道中に助けた村や町からは支持されるかもしれねーが、都市とかだとなぁ」

    魔王「……普段、国では何をしていたのだ」

    勇者「延々と鍛練」
    77 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:37:30.07 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-115)
    魔王「この和平を結ぶには特に有権者、国の中心地にいる人物の支持が必要となる」

    勇者「ふむふむ」

    魔王「が、しかしこうも勇者が使えないとは……」

    勇者「そりゃ悪かったな」

    魔王「ううむ……少しは充てにしていたからな」

    勇者「計画練り直しか?」

    魔王「そんなところだな」
    78 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:39:22.40 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-164)
    魔王「――」ブツブツ

    側近「――」ブツブツ

    勇者「やっべぇ、俺完全に空気だな」

    勇者「何してるか……どっか外にでも行ってるか」


    村人A「おお、勇者様じゃねーか! 指名手配されてっけどどうしたんだ!?」 

    村人B「城の宝でもぶっ壊したか? ほとぼり冷めるまで匿ってもいいんだぜ?」

    勇者「ま、そんなところだ。別の所で匿ってもらっているから大丈夫だぜ」

    勇者「……しがらみばっかの連中以外なら信頼されているんだがなぁ」
    79 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:44:14.06 ID:qU39drfB0 (-3,+11,-2)
    めし保守
    80 : 忍法帖【Lv= - 2011/12/30(金) 18:46:33.00 ID:BaBXWsxS0 (+12,+29,-2)
    いきなりオナニーは無しだろ・・・
    81 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:52:27.33 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-96)
    勇者「んー……信頼を得ていそうな所はだいたいこの辺りか」

    勇者「改めて僻地ばっかだなぁ」

    勇者「……これじゃあ交渉のカードにはならねーよな」

    勇者「もっと俺に力があればなぁ」

    勇者「そうすりゃあ、城でもある程度支持が得られていたかもしれないってのに……」

    勇者「はぁ……」
    82 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:52:41.86 ID:/7nuqRf8O (+17,+29,-2)
    めしか待つか
    83 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:52:59.26 ID:/qkAZpMg0 (+103,+30,-119)
    勇者「なーにやってんだかなぁ……」

    魔王「なんだ? 珍しく弱音か?」

    勇者「へ? あー、まーそんなところかねぇ」

    魔王「付き合おうか?」

    勇者「いんや。こんな俺でも王様にはご恩を返したかったが、と思っていただけだ」

    勇者「それよかさ。お前のその仮面って何か意味でもあるの?」

    魔王「うむ。言うなれば我が力が封じられており、一度外すと……」

    勇者「ふーん」カタ

    魔王「あ、おい、こらっ」
    84 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:53:58.51 ID:/qkAZpMg0 (+102,+30,-93)
    魔王「……」

    勇者「……」バックバック

    魔王「馬鹿者! 我の仮面を外したな!!」

    勇者「謝る! 本気で謝るしもうしない!」バクバク

    魔王「当たり前だ! 全く……我は何をした? 人間側の土地が全て焦土と化していないだろうな?」

    勇者「えぇー……あれより酷い事になり得たのかよ」ドキドキ
    85 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:55:44.34 ID:uPWZbVPCO (+17,+29,+0)
    何があったんだ
    86 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:56:00.74 ID:/qkAZpMg0 (+111,+30,-141)
    >>83

    魔王「……」

    勇者(え、何この重い空気)

    魔王「さっきの話になるが、お前はその国王に裏切られたわけか」

    勇者「え? あー……まあ、そうなる、のか?」

    魔王「許されざる行為だな……落石魔法」ゴゴ

    勇者「え、ちょ」

    魔王「狂」ゴゥ

    勇者「うおぉぉ本当に唱えやがった! 待て、お前!」

    魔王「お前を苦しめる者であるならば、全て俺が屠ってやろう……」

    勇者「やべぇ! こいつやべぇ! 仮面、仮面!」カポ

    >>84
    87 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:56:58.42 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-108)
    勇者「つーか何なんだよあれ……二重人格とか左腕がっ! か?」

    魔王「似たようなものだ……」

    勇者「お前が言葉を濁すって珍しいな」

    魔王「我とて色々とあったのだよ」

    勇者「ふーん……」

    勇者「まあいいさ。話したくない事もある……」

    側近「お話のところ失礼します。先ほど、勇者さんがいた国の城に巨大な岩石が振ってきた、という知らせが入りました」

    勇者「うおおぉぉぉい、直撃じゃねーーかぁぁ!!」
    88 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:58:03.23 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-177)
    魔王「さて……どうしたらいいものか」

    魔王「箱を開けてみたら交渉のカードが武力しかない、というのは如何ともしがたいものだな」

    勇者「悪かったな」

    魔王「まあ、それ以外を当てにしていた我も悪いのだがな」

    側近「いっその事、その辺りをアピールして協定を結ぶのが早そうですね」

    魔王「うーむ」

    勇者「つーかさ、国王連中の目的って一番は魔王死後の魔石だろ?」

    勇者「俺と組むから最強ーって事で諦めては貰えないもんか?」

    魔王「それでも策を講じるのが人間だろうに」
    89 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 18:59:00.00 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-169)
    魔王「だが一度、国王と会談を設ける必要はありそうだな」

    側近「では上手く手筈を整えておきます」

    勇者「どうやってだ?」

    側近「国王の予定を調べておき、暇がある時にこちらか転移魔法で移動」

    側近「その場で会談を行い、怪しい雲行きになったら即転移魔法で逃げ帰ります」

    勇者「なんか煮え切らないやり方だな」

    魔王「戦争が目的ではないのだぞ」
    90 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:00:05.41 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-165)
    ……
    国王「それでこうして来た、と」

    勇者「そうそう」

    国王「そうか……お前はそちらに行ってしまうのだな」

    魔王(我らは蚊帳の外だな)

    側近(まあ仕方が無い事ですけどね)

    勇者「よくもまあ抜け抜けと」

    勇者「俺に暗殺者仕向けたんじゃねーのかよ」

    国王「そうだな……」

    国王「まさかそれで瀕死の重傷を負うほど弱いとは、思ってもみなかったぞ」

    勇者「えっ」

    魔王「えっ」
    91 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:01:02.05 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-195)
    勇者「どゆこと、迎撃されると思っていたのか?」

    国王「少なくとも私はな。だが、大臣達が収まらなかった故、ああした手を打ったのだ」

    勇者「……」

    勇者「なあ、もうこんなん止めにしないか?だってよ、ぶっちゃけ得はもうしないんじゃないか?」

    国王「そんな事は私が一番知っておるよ。何せこれで魔王が二人……いや何でもない」

    国王「兎に角、私としてはもう魔族に対し攻撃する気は無い」

    勇者「それが聞けてよかったよ」

    側近(色々と引っ掛かりますね)

    魔王(うむ……)
    92 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:02:03.32 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-154)
    勇者「あ、それと王様」

    国王「なんだ?」

    勇者「……本当に申し訳御座いませんでした」

    国王「……何の話だ?」

    勇者「城の北側の落石……」

    国王「……」

    国王「え、お主がやったのか……?」

    勇者「俺自身じゃないけど……俺が、原因」

    国王「こんな事が言える立場では無いが……頼む、二度としないでくれ」

    勇者「……マジごめんなさい」
    93 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:03:43.29 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-121)
    ……
    勇者「お前らなんか知ってんの?」

    魔王「何がだ?」

    勇者「王様がよく分かんねー事言っていたじゃんか」

    勇者「変に過大評価されていたし、それに魔王が二人って何だよ」

    勇者「俺、そんなに腹が出てきていたか?」

    側近「いやあ……同じ鎧を着用なさっている以上、それは分からないかと」

    魔王「因みに、魔王とは世襲制ではなからな」

    勇者「なにそれ初耳」
    94 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:04:28.76 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-122)
    魔王「魔族であれば誰でも成れるのだよ」

    勇者「何て夢の無い話だ」

    魔王「但し、とある洞窟で命を懸けた試練を乗り越えなければ、魔王としての力を得る事はできない」

    勇者「んじゃあ、お前は元々はそこまで強くなかったのか?」

    魔王「今にしてみれば、な」

    側近「それでも知らぬ者も無し、というくらい有名な騎士ではありましたがね」

    勇者「試練を受けるにせよ、素質は必要って事か」
    95 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:05:34.86 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-162)
    勇者「んん? だとしたら魔王が二人ってどういう事だ?」

    魔王「我も側近もそれで首を傾げておるのだ」

    側近「初代勇者でさえ、その辺りの詳しい事は知らないのですから、彼らが知る由も無いはずですが……」

    魔王「彼らは一体、どんな情報を得ているというのだ……」

    勇者「どうするんだ? 他の国との和平を取り付けるのか、この事を調査するのか」

    魔王「悩むところだな」

    側近「相手が謎のカードを持っている以上、迂闊に動きたくは無いですね」
    96 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:06:35.43 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-183)
    魔王「他の国で情報収集はできんのか?」

    勇者「他国からしてみれば俺は、欲しくて堪らない魔石を掠め取る存在だぞ」

    側近「目の上のコブですね」

    勇者「最近まで気付かなかったぜ。道理で今まで他国に良い目で見られる事が無かったんだなぁ」

    魔王「ふむ……」

    魔王「もう一つ、何処かの国と会談を行う」

    勇者「その心は?」

    魔王「魔石を巡って、人間の国王同士はあまり仲が良く無いようだ」

    魔王「今回の件は飽くまで、勇者の国の長のみの情報かどうかを探るとしよう」

    側近「危険な賭けですけどね」
    97 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:07:35.49 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-172)
    国王「そうか……君はそちらに付いたのだな」

    勇者「……良く言うぜ。暗殺者の中にこの国の紋章が入った装備している奴がいたんだぞ」

    国王「……」

    国王「お前は……魔王になってしまったのか?」

    魔王「!」

    側近「!」

    勇者「……どういう意味だ」

    国王「……」

    国王「いや、何でもない……忘れてくれ。和平には応じよう」
    98 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:08:38.55 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-160)
    ……
    勇者「……」

    魔王「……」

    側近「……」

    勇者「結構やばい状況か?」

    魔王「当然だっ。何だというのだ。彼らは一体何を知っているというのだ!」

    側近「……こちらで得ている情報で想定するのであれば」

    側近「強い相手と戦えば戦うほど強くなる勇者さんの性質上」

    側近「魔王様と共にいる以上、魔王様と戦闘訓練を行っていると国王達は推測」

    側近「よって、魔王様に並ぶまでに成長した……と考えているのでしょうか?」

    勇者「だけどもよ、それだと魔王に成るとは言わないだろう」

    側近「うーん……」
    99 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:09:26.32 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-171)
    魔王「一先ず、今後は使者を出すとしよう」

    魔王「いくら向こうの国々が非協力的とは言え、もう二箇所を訪れたのだ」

    魔王「魔王と勇者が手を組み、和平を結ぶ会談を行っているのは伝わっているだろう」

    魔王「その間、こちらは文献を漁るとしよう」

    勇者「具体的にどうに調べるんだ?」

    魔王「勇者とは何たるか、魔王とは何たるか、だな」

    勇者「うわ、面倒臭そう」

    魔王「側近は使者の方を頼む」

    側近「こちらの方が厄介なんですけどねぇ」
    100 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 19:10:31.83 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-76)
    勇者「なんか分かったか?」

    魔王「そちらはどうだ?」

    勇者「分かる訳ねーだろ」

    魔王「だろうな……やはり、完全にこちらが把握していない内容なのだろうな」

    勇者「もうちょいヒントがあればなぁ」

    魔王「現状、既存の情報のおさらいでしかないからな」
    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS スレッド一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - 魔王 + - かまいたちの夜 + - ぎゃぐ + - キュゥべえ + - キュウべえ + - ソックス + - 勇者 + - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について