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    元スレ魔王「僕と契約して僕になってよ!」

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    201 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:44:32.69 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-78)
    ……
    勇者「ふあぁ……あー何時だ」

    魔王「やっと目覚めたか」

    勇者「……」

    勇者「その仮面外していいか?」ヒョイ

    魔王「我々の話を聞いていたよな?」パシ

    勇者「あー……夢じゃねーんだな」

    魔王「もう少し良い確かめ方があると思うのだが?」
    202 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:46:13.99 ID:/qkAZpMg0 (+93,+30,-133)
    魔王「それで、これからどうするというのだ?」

    勇者「……いや、なんかもうどうでもいいかなぁ」

    勇者「お前さ、俺がいなかったらどうしようとしてたんだ?」

    魔王「魔族側の領土に、攻撃部隊の養成所がある。そこの全部隊をこちらに戻し」

    魔王「人間側の暗殺者の部隊を壊滅させ、向こうの戦力を削いでくれようと思っているのだが」

    勇者「じゃあそうしちまえよ」

    魔王「良いのか?」

    勇者「もう俺、こっち側で生活するわ」

    魔王「ふぅむ……」
    203 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:47:24.42 ID:7DYBQh380 (+18,+28,-13)
    なんか真エンドっぽいやたー
    204 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:47:33.88 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-127)
    ……
    側近「人間側の全ての国より和平条約が揃いました」

    魔王「うむ……結局は力、なのか」

    側近「これも一つの結果かと」

    魔王「うむ……して」

    勇者「おおええぇぇぇぇ」エレエレー

    魔王「勇者はどうしたというのだ……?」

    勇者「最近、めっちゃ吐き気が……なんだよこれ、こんなん初めてだぞ」

    側近「ここで普通に生活しているだけですよね」
    205 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:48:26.98 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-76)
    勇者「あーまた酢の物食いてぇ……晩飯に加えといて」

    魔王「また……?」

    側近「なにやら、最近酢の物をよく召し上がっているようで」

    魔王「……」

    勇者「なんなんかなぁこれ……」

    魔王「……」

    側近「一度、医者に見てもらっては? 城にもいますよ?」

    魔王「……」
    206 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:48:41.81 ID:ZMUlCUZDO (+18,+28,+0)
    あらあら
    207 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:49:38.53 ID:/qkAZpMg0 (+90,+30,-25)
    ……
    勇者「……」

    側近「……」

    魔王「……」

    側近「ご、御懐妊おめでとうございます……」

    勇者「マジ、かよ……」

    魔王「ぬおぉぉぉ……」
    208 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:49:39.99 ID:jkOM37Q10 (+18,+28,+0)
    うふふ
    209 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:49:40.23 ID:NIZtSOPk0 (-16,-4,+0)
    つわりwwww
    210 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:50:29.16 ID:/qkAZpMg0 (+90,+30,-83)
    魔王「……すまぬ」

    勇者「別に構わねーよ」

    勇者「言っただろお前ならいいって」

    魔王「……そ、そうか」

    側近「魔王様が照れてるキモい」

    勇者「そうね……流石に気持ち悪い」

    魔王「?!」

    側近「?!」
    211 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:51:30.91 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-110)
    勇者「一応、王女になる訳だし前線に出る事もないだろうからね」

    勇者「まあ……流石に今までどおりじゃ、この子も可哀相でしょ」サスサス

    魔王「う、うむ……」

    側近「すごい慣れませんね、こっちが」

    勇者「正直、あたしも結構無理してやってる」

    側近「お体に障るのでは?」

    勇者「生まれた時からあんなんじゃないからね……そのうちあたしも慣れるよ」
    212 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:52:30.76 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-180)
    魔王「まさか……これほど早くに身を固める時が来るとは」

    「ごめんね。それともう一つごめんね」

    「あたし、魔王よりもずっと早くに死んじゃうから」

    魔王「……それは止むを得ない事だろう。だからこそ、今の時間を大切にするのだ。終わり無き日々も無いのだからな」


    その後
    平和な日々は続き魔王と王女、そして王妃は幸せに暮らしたとされる。
    しかし、実際には幾度か王女と王妃への暗殺が企てられ、その度に魔王は頭を抱えていたという。
    何よりの悩みの種であったのは、王妃自身でもその不粋者を蹴散らす事があり、
    勇者であった時以上の力であると多くの者を恐れさせると共に、
    自ら最前線で剣を振るうようなってしまった事である。

      マッドプリンセス End
    214 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:53:39.82 ID:jkOM37Q10 (+29,+29,-10)
    母は強しってお前他のルートの努力なんだったんだwwwwwwwww
    215 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:53:40.00 ID:SHaKeY5q0 (+20,+25,-12)
    おまでとうございます
    216 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:54:03.57 ID:/qkAZpMg0 (+89,+29,-4)
    あと二つだしBadEndから逝こうか
    217 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:55:45.40 ID:/qkAZpMg0 (+93,+30,-174)
    >>1-60
    勇者「どうするにせよ力が欲しい」

    魔王「ならばくれてやる」

    勇者「スパルタ?」

    魔王「素直に力が欲しいと言われてしまったら、至極当然であろう?」

    魔王「それも死ぬほどのスパルタだぞ」

    勇者「あ、やっぱり止めておこうかな……」

    魔王「我々、魔王として君臨するものが行うものだ」

    側近「魔王様……流石にそれは勇者さんが死にます」

    魔王「恐らく精霊の加護とやらの範囲内であろうから問題なかろうて」

    勇者「どうでもいいが死ぬの確定なのか」
    218 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:57:39.41 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-163)
    魔王「ここだ……」

    勇者「禍々しい洞窟だな……」

    魔王「当然だ。だが、この試練に耐え抜けた先には、人智を超越した力が手に入るだろう」

    勇者「しかもこの扉、開かなくね?」

    魔王「ちゃんと開くぞ。中からは開かんがな」

    勇者「あーリタイヤ無し、か……」

    魔王「ほれ行って来い。時期魔王と目された者ですら命を落とす過酷な試練の始まりだ」

    勇者「はっ? そこまで、ちょ、マジ待、あ、こら閉め~~~~~」ドンドンドン

    側近「よ、よろしかったのですか?」

    魔王「どうせ死に戻ってくるであろう」
    219 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 20:58:41.09 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-103)
    ……
    魔王「一ヶ月経った……」

    側近「戻ってきませんね……」

    魔王「……駄目かもしれんな」

    側近「はい?」

    魔王「あの内部は瘴気で満たされておる。生きていたとしても発狂し、死ぬ事もできずに彷徨って」

    魔王「死んでいるとしたら……加護の範囲外だったのか……」

    側近「……。っ!」

    側近「ま、魔王様! 暗殺者が多数、こちらに!」
    220 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:00:27.59 ID:SHaKeY5q0 (+29,+29,-14)
    全ルート中史上最強の勇者が登場するんですね
    221 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:00:46.58 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-116)
    魔王「……どんな者達だ?」

    側近「熟練の者の……そんな、全員対魔の血を……?」

    魔王「ふむ……この時がきたか」

    側近「魔王様……」

    魔王「全戦力を投入するぞ。我も出る……ここが正念場だ……」

    魔王「……せめて、もう一度勇者と話をしたかったのだがなぁ」

    魔王「……いくぞ」カタ

    側近「か、仮面を……」

    魔王「出し惜しみできない状況だ……全力で叩き潰させてもらおうか」
    222 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:01:35.84 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-72)
    暗殺者A「はあ……はあ……」

    暗殺者C「たったの……四人か……」

    暗殺者D「早くそれを仕舞え……」

    暗殺者B「よし……何時でもいけるぞ」

    「なんだー? 魔王のやつ死んじまった?」

    暗殺者A「っ!」

    勇者「おーお前らがか? 結構やるじゃん」
    223 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:03:58.31 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-122)
    勇者「ったくよぉ……。あんな所に閉じ込めたお礼くらいしてやろうと思ったのによぉ」

    暗殺者D「……本当にあの勇者なのか?」

    暗殺者C「この禍々しい雰囲気は……」

    勇者「まあいいっかぁ……どーせこの後の事なんて、あたしにはカンケーないしねぇ」

    暗殺者A「……あたし?」

    勇者「そ、あたし。もー辞めたんだーそーゆーの」

    勇者「だってさ。勇者としてのあたしはさ……」

    勇者「あの時、あんたらに殺されたじゃん?」
    224 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:05:01.94 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-126)
    勇者「だから辞ーめ。勇者じゃない、一般ピーポーとしてあたしは生きる事にしたの」

    勇者「ま、全然一般じゃあないけどねぇ」ケラケラ

    暗殺者B「様子があまりにも変だ……」

    暗殺者C「お前は先に行け……我々の目的は魔石を持ち帰る事だ」

    暗殺者A「くそ……なんだってこんな事に……」

    暗殺者D「……! 勇者が消え……!」

    勇者「ふ、ふふふ」

    暗殺者B「……っこふ」ガクガク
    225 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:05:38.86 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-140)
    勇者「折角の的なんだから逃げちゃ困るんだよねぇ」

    勇者「あ、この魔石は頂いておくね。バイバーイ」

    暗殺者B「」ドサ

    勇者「こんなものがあるからいけないんだよねーあーんっ」ゴクン

    暗殺者A「なっ……」

    暗殺者C「非常事態だ……引くぞ」

    勇者「んーこれで何時でも一緒だね……魔王」サスサス

    勇者「……あれ、三人ともいなくなっちゃったか」

    勇者「爆破魔法」カッ
    226 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:08:19.05 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-71)
    「や、奴が来ました!!」
    「何としてでもここで……」カッ
    「隣国で凄まじい光が!」
    「逃げろ! もうじき奴がここに来るぞ!」
    「何だ? 急に気温が……うわ、うわあぁっ」
    「どうにか、どうにかあの化け物を倒せないのか?!」
    「もう無駄だ……生まれたのだ……最悪最凶の魔王が……」
    227 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:09:28.38 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-92)
    勇者「あー……すっきりしたなぁ」

    勇者「何処を見てもこの荒れ果ての大地に紅い空……」

    勇者「ああ……清清しいなぁ」

    勇者「もうだーれもいないよ……嫌な事も嫌な人も」

    勇者「ふ、ふふ、ふふふふ、あははははははは」

    勇者「あーはっはっはっは! あーはっはっはっはっはっはっ!!」

    ……

    …………
    228 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:10:24.54 ID:SHaKeY5q0 (+19,+29,+0)
    さるよけ
    229 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:10:37.83 ID:/qkAZpMg0 (+93,+30,-103)
    ………………
    「こちらSA3、惑星SRX244に降下する」

    「何て荒廃した……やはり、まともに生命体はいなさそうだな」

    「発見されてから60年……依然、時が止まったままの惑星、か。一体何が起こったというのだ」

    「あ、あれは、人か? 馬鹿な! こんな環境下で?!」

    「女性の姿をした生命体を確認! これより接触をはか……何だ手を振って」

    「この光は?! う、うあぁぁ!」ザザ ザーーーーー


      災厄の魔王End
    230 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:10:55.25 ID:neTs3a4O0 (+4,+14,-12)
    しえん
    231 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:11:36.73 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-123)
    >>1-60
    勇者「何かもーどーでもいっか」

    魔王「む?」

    勇者「そこら辺はお前に任せちまって、俺はのんびり暮らしたいな」

    魔王「良いのか?」

    勇者「もうさ……勇者ってのに疲れちまったんだ」

    魔王「ふむ……そうか、では何に転職するのだ?」

    勇者「とりあえず、魔族側を旅してみたいから何だって構わねーよ」

    魔王「では無職だな」

    勇者「何か凄い嫌だな」
    232 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:13:01.47 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-73)
    勇者「さーて、これから何処に行こうかなっと」

    勇者(とりあえず山を越えないとか。案外面倒だな)

    勇者「そういえば……こっちって魔物は」

    山賊A「ヒャッハーーー!」

    山賊B「ここを通りたければっ!」

    山賊C「有り金全部置いていきなーー!!」
    233 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:13:16.05 ID:y476yCfZ0 (+10,+22,-10)
    ヒャッハーーー
    234 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:13:37.26 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-108)
    山賊A「バイ、ずびばぜんでじだ」

    山賊B「もうじまぜん」

    山賊C「ぢゅうぜいをぢがいまず」

    勇者「何だよ。魔族側は賊がいるのかよ」

    山賊A「……? 人間の方ですか?」

    勇者「そうだよ」

    山賊B「……っえ、じゃあまさか勇者、様で」

    山賊C「あばばばば、とてつもない方に喧嘩を」
    235 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:14:15.00 ID:w2frSPKs0 (+22,+29,-1)
    どんどん適当になってるな
    236 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:14:28.74 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-102)
    勇者「とりあえずお前ら俺の下僕な」

    山賊A「ははははい、何なりとぉ」

    山賊B「それにしても、勇者様が何故こちらに……?」

    勇者「あー……まあそういうの辞めたんだよ」

    山賊C「そうなのですか?」

    勇者「で、こっちを旅してーな、と思ってな」

    山賊A「は、はあ……」
    237 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:15:27.23 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-130)
    勇者「ここってどうやって金稼ぐんだ?」

    山賊B「そりゃあ……仕事に就いてとか」

    勇者「いや旅人だよ。お前らも山賊させねーからな?」

    山賊C「えぇぇ……そうなりますと、そうですねぇ」

    山賊A「小遣い稼ぎ程度ですが、薬草とか詰んでいくとか」

    山賊B「後は街で出されているクエストをこなすぐらいっすかねぇ」

    勇者「何じゃそりゃ」

    山賊C「個人や団体が不特定に対し仕事を依頼するんですよ」

    山賊A「酒場とかによく張り出されてますね」
    238 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:16:40.35 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-216)
    勇者「例えば、ここの直近の町の警備連中から、山賊討伐の依頼とかか」

    山賊B「……え、俺ら売られるんっすか?」

    勇者「例えの話だ。地理とかがさっぱりだから、同行者が必要なんだよ」

    勇者「で、達成して初めて報酬が得られると」

    山賊A「そうなんですが、これも殆どがパシリだったりで、良い儲け話ではありませんねぇ」

    山賊C「ある程度有名人だったりすると、信頼や実力が伴う依頼が受けられるそうですけども」

    勇者「おいおい、勝手にそういう依頼が見えるようになる、とか訳の分からん話じゃないだろうな」

    山賊B「もっと現実的っすね。顔が知られていると酒場の主人に、特別な依頼が掲示されている別室に招かれるんだそうっす」

    勇者「それはそれで夢がねーな……」
    239 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:17:29.66 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-85)
    勇者「で、最寄の町までどのくらいだ?」

    山賊A「今からですと明日の夜に到着するぐらいですかね」

    勇者「魔物とか出んの?」

    山賊B「状況は人間側と変わらないっす」

    勇者「面倒くせーな。ちゃっちゃと行くぞ」

    山賊C「町とか何年ぶりでしょうね……」
    240 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:17:44.81 ID:neTs3a4O0 (+29,+29,-30)
    百合エピソードは!仮面設定は!「お前実は女だったのか」フラグはこれまでなのか!
    241 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:18:28.88 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-63)
    勇者「雷撃魔法・強!」

    山賊A「すげー……」

    山賊C「強が撃てる人、初めて見ました……」

    勇者「まあ、人間側でも強はそう多くねーな」

    勇者(魔法の熟練度はこっちも同じくれーか)

    山賊B「この調子だと明日の昼前に着けそうっすね」
    242 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:19:33.71 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-113)
    勇者「ほー結構栄えてんじゃねーか」

    山賊A「そりゃあ、魔王城最寄の町ですし」

    山賊C「城行きの物資の搬入ルートである以上、自然と栄えますからね」

    勇者「お前ら……まさか」

    山賊B「いやいやいや! そんな物資狙ったら、一発で首が飛んでくっすよ!」

    勇者「場所の割にはみみっちく稼いでいたのか」

    山賊A「命は惜しいもんで」
    243 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:20:28.86 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-122)
    勇者「っぷはぁーー!」

    山賊C「何て良い飲みっぷり」

    勇者「まーなー。旅していると色々とあるからなぁ」

    山賊B「一通りのクエストを取ってきたっす」

    勇者「ほー……何だよ。違う町への物資の輸送とか、アイテム持って来いとかばっかだな」

    山賊A「ですから基本パシリなんですって」

    勇者「この報酬の補給品とかって何だよ」

    山賊C「回復薬だったり、巻物や杖ですね」

    勇者「巻物? 杖? なんだよそりゃあ」

    山賊A「え”っ?!」
    244 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:21:28.76 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-114)
    山賊B「……つかぬ事お伺い致しますが、ご存知無いのでしょうか?」

    勇者「少なくとも人間側には巻物や杖で有力な物はねーな」

    山賊A「こちらでは常識なので意外な話ですね」

    山賊C「巻物は読むとその巻物に込められた魔法が放たれます」

    山賊C「杖は振れば込められた魔法を、自分や隣接する相手等に放てます」

    山賊C「巻物は一回限りで、杖は数回使えますね。使えなくなったらただの杖ですが」

    勇者「そんな便利グッズがあんのかよ。羨ましいなぁおい」
    245 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:22:30.74 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-117)
    勇者「お、これなんか面白そうだな」

    山賊A「えーと、模擬試合? あーこいつは止めた方がいいですよ」

    山賊B「挑戦者叩き潰して楽しんでる奴っすよね」

    勇者「結構額もいいな」

    山賊C「それなものでして、事情を知らない犠牲が後を絶たないようでして」

    勇者「お前ら町に来るの数年ぶりの癖に詳しいな」

    山賊A「そりゃあ……」

    勇者「……? え、まさか数年前から?!」

    山賊B「そいつ、この町の頭なんっすよ」
    247 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:23:28.20 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-111)
    勇者「つーわけで、一戦頼まぁ」

    依頼者「これはこれは随分と若い方が。ですが手加減はできませんよぉ?」

    勇者「構わねーよ。ルールは白線範囲内で戦闘。魔法有り、回復薬、杖等の使用は不可でいいんだな?」

    依頼者「ええ、ええ。その通りです」

    依頼者「それでは……参りますよ?」

    勇者「おうよ」


    山賊A「うわちゃーマジかよー……」

    山賊B「大丈夫っすかねぇ……」

    山賊C「まあ大丈夫でしょう」

    山賊A「なにその自信」

    山賊C「いえね、魔王様と戦っていた方ですから、それなりの実力はあるはずですよ」
    248 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:24:28.71 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-153)
    依頼者「せいやぁ!」

    勇者「よっ」ギィィン

    依頼者「今のが捌かれるとは……はぁ! せいっ!」

    勇者「ほっ、とうっ」ギィンギィン

    勇者「足元が以下略」ゲシ

    依頼者「なっ」


    山賊A「軽く蹴り入れちゃった」

    山賊B「すげーっす! 勇者様かっくぅいぃぃぃ!!」

    山賊C「こうなると、あれは魔法を撃つでしょうが……勇者様相手ではねぇ」
    249 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:25:32.43 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-52)
    依頼者「ふっふふ……仕方有りませんね」

    依頼者「剣では負けですが……私の全力の魔法はどうでしょうかねぇ」

    依頼者「行きますよ……爆破魔法・中!!」カッ

    勇者「爆破魔法・中」カッ


    山賊A「……これは」

    山賊B「……何て」

    山賊C「……恐ろしい」
    250 : 以下、名無しにか - 2011/12/30(金) 21:26:32.13 ID:/qkAZpMg0 (+95,+30,-73)
    依頼者「」

    勇者「やべぇ……同じ中なのに完全に押し切っちまったよ」ポリポリ

    勇者「回復魔法・中」パア

    依頼者「っは! わ、私は……」

    勇者「まぁ見ての通りだわな」

    依頼者「っぐ、このような事など、認め……」

    勇者「次、強で行くなー。爆破魔……」

    依頼者「こちらが報酬でございます」
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