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元スレ伊織「765プロが倒産してもう2年半じゃない……」
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美希を好きなのに好きじゃないと言ったからうそつきで、本当は好かれていた美希は幸せなのか
本命はあずささんで美希を好きじゃないけどフォローのために好きだとメモを残したからうそつきで、優しくしてもらえた美希は幸せなのか
本命はあずささんで美希を好きじゃないけどフォローのために好きだとメモを残したからうそつきで、優しくしてもらえた美希は幸せなのか
「あの人は、私にも傍にいてくれるって言ってたのよ~」
「はぁ……?!」
それを聞いた私は思わず頭を抱えて、ため息が出た。
な、なによ……。
あんのバカプロデューサー……女心ってもんが全くわかってないんだから……。
「とっても嬉しかったわ。でも、もういいの」
「えっ」
「土曜日は、もうお夕食を作りに帰らなくちゃ」
「……」
「嘘つきなヒトより、ちゃんと私を待ってくれる人がいるから」
「あずさ、あんた……」
「でも、困ったわね~既婚でアイドルなんて出来るのかしら~」
そう言って、また明るい声に戻って、頬に手を当てた。
「う~ん、意外と珍しくていいかも知れないわね~」
……。
「はぁ……?!」
それを聞いた私は思わず頭を抱えて、ため息が出た。
な、なによ……。
あんのバカプロデューサー……女心ってもんが全くわかってないんだから……。
「とっても嬉しかったわ。でも、もういいの」
「えっ」
「土曜日は、もうお夕食を作りに帰らなくちゃ」
「……」
「嘘つきなヒトより、ちゃんと私を待ってくれる人がいるから」
「あずさ、あんた……」
「でも、困ったわね~既婚でアイドルなんて出来るのかしら~」
そう言って、また明るい声に戻って、頬に手を当てた。
「う~ん、意外と珍しくていいかも知れないわね~」
……。
あずさは終始笑顔だったけれど、更にとびきりの笑顔で最後に言った。
「気付かせてくれたのは、響ちゃんね~」
「……」
「キレイね~伊織ちゃん」
ずーっとホテルの殺風景な壁に囲まれてたから、いつもより私好みに、ゴージャスに見えた。
気持ちは落ちついたけれど、何の解決にもなってないのよね。
あずさに言うか言わないか迷っていると、ドアの開く音が聞こえた。
「……先客がいるようですね」
その口調は、一人しかいないわね。
「あら~貴音ちゃんも夜景を見に来たのかしら~」
「いえ、私は月を眺めに参りました」
貴音の銀髪が、ムーンライトに照らされて輝く。どこか貴音の表情は寂しけに見えた。
しかし毎夜毎夜おんなじ月ばっかり見てて、よく飽きないわね。
「……三浦あずさ、丁度良い頃合です。ずっと、尋ねたいことがありました」
「気付かせてくれたのは、響ちゃんね~」
「……」
「キレイね~伊織ちゃん」
ずーっとホテルの殺風景な壁に囲まれてたから、いつもより私好みに、ゴージャスに見えた。
気持ちは落ちついたけれど、何の解決にもなってないのよね。
あずさに言うか言わないか迷っていると、ドアの開く音が聞こえた。
「……先客がいるようですね」
その口調は、一人しかいないわね。
「あら~貴音ちゃんも夜景を見に来たのかしら~」
「いえ、私は月を眺めに参りました」
貴音の銀髪が、ムーンライトに照らされて輝く。どこか貴音の表情は寂しけに見えた。
しかし毎夜毎夜おんなじ月ばっかり見てて、よく飽きないわね。
「……三浦あずさ、丁度良い頃合です。ずっと、尋ねたいことがありました」
>>58
松本伊代とかか?
松本伊代とかか?
俺がしらないだけかもだけど
売り始めから既婚ってのはアイドルとしてなんか違うだろw
売り始めから既婚ってのはアイドルとしてなんか違うだろw
>>63
丹下桜も追加で
丹下桜も追加で
>>66
黒服がそっちいったぞ
黒服がそっちいったぞ
「あら~何かしら~」
「ずっと、心残りでした。ですが先日の件で決心がついたのです」
貴音が、少しだけ俯く。
そして、夜空を見上げたまま言った。
「プロデューサー殿の、最期の言葉を聞きたいのです」
「……」
普段の、どこか抜けたあずさの表情が変わった。
眉をひそめて、唇が一文字に結ばれる。
そういえば、あずさの電話が最後だった。
それで、その夜にプロデューサーは自宅で倒れたんだった。
あずさがゆっくりと、口を開く。
「……仕事やっと取れました」
「……」
貴音はそれを、真上の月を見ながらただ黙って聞いていた。
「俺、今までみんなのプロデューサーやれてほんっとに良かったです、だったわ」
「……!」
「もしかしたら、プロデューサーさんは、自分がもうダメってことを解っていたのかも知れないわね」
「感謝……いたします……!」
それから目を一度、キツく瞑って、急に振り返るように貴音は背を向けて去って行った。
「ずっと、心残りでした。ですが先日の件で決心がついたのです」
貴音が、少しだけ俯く。
そして、夜空を見上げたまま言った。
「プロデューサー殿の、最期の言葉を聞きたいのです」
「……」
普段の、どこか抜けたあずさの表情が変わった。
眉をひそめて、唇が一文字に結ばれる。
そういえば、あずさの電話が最後だった。
それで、その夜にプロデューサーは自宅で倒れたんだった。
あずさがゆっくりと、口を開く。
「……仕事やっと取れました」
「……」
貴音はそれを、真上の月を見ながらただ黙って聞いていた。
「俺、今までみんなのプロデューサーやれてほんっとに良かったです、だったわ」
「……!」
「もしかしたら、プロデューサーさんは、自分がもうダメってことを解っていたのかも知れないわね」
「感謝……いたします……!」
それから目を一度、キツく瞑って、急に振り返るように貴音は背を向けて去って行った。
あずさが、私の方へゆっくりと振り返る。
「……伊織ちゃん」
「な、なによ」
「伊織ちゃんと貴音ちゃんは、仲良しね」
「ま、まぁ。認めるわよ……」
色々とあったから……。ま、色々とね……。
「貴音ちゃんとお話してあげてくれないかしら?」
「えっ」
「……貴音ちゃんも、プロデューサーさんの事が好きだったと思うから」
「ええぇ……まさかでしょ?!」
ど、どうしてそんなことわかるのよ。
「うふふ。それはね~」
あずさがニッコリと微笑んで続けた。
「ズバリ、お墓参り、かしら~」
……。
「し、仕方ないわね」
私は、貴音を探すことにした。
去り際に振り返ると、あずさはまた元の位置に戻って夜景を見下ろしていた。
「……伊織ちゃん」
「な、なによ」
「伊織ちゃんと貴音ちゃんは、仲良しね」
「ま、まぁ。認めるわよ……」
色々とあったから……。ま、色々とね……。
「貴音ちゃんとお話してあげてくれないかしら?」
「えっ」
「……貴音ちゃんも、プロデューサーさんの事が好きだったと思うから」
「ええぇ……まさかでしょ?!」
ど、どうしてそんなことわかるのよ。
「うふふ。それはね~」
あずさがニッコリと微笑んで続けた。
「ズバリ、お墓参り、かしら~」
……。
「し、仕方ないわね」
私は、貴音を探すことにした。
去り際に振り返ると、あずさはまた元の位置に戻って夜景を見下ろしていた。
「あ~も~!」
一体どこに消えたのよ!いっつも、そうよ!
フラッと消えたと思ったらいつのまにか現れる!
砂浜に浴衣姿で立ってた時は心臓止まるかと思ったわよ……。
黒服にちょっかい出しながら、ホテル内を歩き回っていると、大きなテラスに
別の黒服と、貴音の銀髪がちょろっと見えた。
背後にゆっくりと立って、声をかける。
「泣くくらいなら最初から聞くんじゃないわよ」
「伊織……」
振り返ると、貴音の頬には乾ききってない涙の筋が見えた。
……アンタはいっつもそうよ。
人前では決して弱みを見せない。
いつも自分一人で抱え込む。
「伊織に、言われたくありません」
「な?!あ、あんた心が読めるの?!」
「声に出ていました」
一体どこに消えたのよ!いっつも、そうよ!
フラッと消えたと思ったらいつのまにか現れる!
砂浜に浴衣姿で立ってた時は心臓止まるかと思ったわよ……。
黒服にちょっかい出しながら、ホテル内を歩き回っていると、大きなテラスに
別の黒服と、貴音の銀髪がちょろっと見えた。
背後にゆっくりと立って、声をかける。
「泣くくらいなら最初から聞くんじゃないわよ」
「伊織……」
振り返ると、貴音の頬には乾ききってない涙の筋が見えた。
……アンタはいっつもそうよ。
人前では決して弱みを見せない。
いつも自分一人で抱え込む。
「伊織に、言われたくありません」
「な?!あ、あんた心が読めるの?!」
「声に出ていました」
ホテルに備え付けのバスローブを、乱さず着こなす貴音の横に並ぶ。
「まだ、白状してくれる気は無いのですか?」
「……」
いきなりの直球な質問に、顔を背ける。
……順序ってもんがあんでしょうが。
こうして、待っててもどうしようもない事はわかってる。
ふと、
貴音の目が、一瞬だけ真剣味を帯びて、それから一度強く瞑って、微かに微笑んだ。
「わかりました」
「……」
「名を名乗るなら、まず自分から、ですね」
「は?」
「わたくしの秘密をお教えしましょう」
秘密って大体事情は全部、貴音から聞いたけど……
まだなんかあるっていうの?
「『密会』についてです」
「……なっ!」
貴音は、961の嫌がらせのことも、会社のことも、961に入ってからのことも全部話した。
だけど、水瀬が調査した時に聞いた噂。『密会』だけは誰にも決して話さなかった。
「まだ、白状してくれる気は無いのですか?」
「……」
いきなりの直球な質問に、顔を背ける。
……順序ってもんがあんでしょうが。
こうして、待っててもどうしようもない事はわかってる。
ふと、
貴音の目が、一瞬だけ真剣味を帯びて、それから一度強く瞑って、微かに微笑んだ。
「わかりました」
「……」
「名を名乗るなら、まず自分から、ですね」
「は?」
「わたくしの秘密をお教えしましょう」
秘密って大体事情は全部、貴音から聞いたけど……
まだなんかあるっていうの?
「『密会』についてです」
「……なっ!」
貴音は、961の嫌がらせのことも、会社のことも、961に入ってからのことも全部話した。
だけど、水瀬が調査した時に聞いた噂。『密会』だけは誰にも決して話さなかった。
「ですがその前に……」
チラリと黒服を横目で一瞥する。
私の耳元へ、口先を持っていく。
「あの者たちを、どうにかしていただけませんか」
「……」
私は、英語で黒服に視線を外してくれと頼んだ。
軽くボディチェックをされて、テラスなら逃げ場が無いと判断したのか、背を向けた。
「いずれ、皆にも明かさねばならないことでした」
「な、何だっていうのよ……」
そうして貴音は、私に背を向けた。
「……」
バスローブの帯を解いて、そして……
肩からはだけさせた。貴音の白く、きめ細かい背中が露出していく。
「ひっ……!」
「そう、961プロデューサーが言う通り、わたくしは元より使い捨てだったのです」
思わず、悲鳴が漏れて、口元を手でおさえてしまった。
貴音の背中には、いくつもの赤い火傷の跡や、ムチで叩かれた痕跡が生々しく残っていた。
チラリと黒服を横目で一瞥する。
私の耳元へ、口先を持っていく。
「あの者たちを、どうにかしていただけませんか」
「……」
私は、英語で黒服に視線を外してくれと頼んだ。
軽くボディチェックをされて、テラスなら逃げ場が無いと判断したのか、背を向けた。
「いずれ、皆にも明かさねばならないことでした」
「な、何だっていうのよ……」
そうして貴音は、私に背を向けた。
「……」
バスローブの帯を解いて、そして……
肩からはだけさせた。貴音の白く、きめ細かい背中が露出していく。
「ひっ……!」
「そう、961プロデューサーが言う通り、わたくしは元より使い捨てだったのです」
思わず、悲鳴が漏れて、口元を手でおさえてしまった。
貴音の背中には、いくつもの赤い火傷の跡や、ムチで叩かれた痕跡が生々しく残っていた。
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