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元スレ伊織「765プロが倒産してもう2年半じゃない……」
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雪歩がまた泣いた。
「よかった、よかったね。美希……」
真が雪歩の肩を抱く。
「…っ…申し訳ありません。わたくし、厠へ行ってまいります」
貴音がおもむろに立ち上がり、黒服に伝えた後に、部屋から出ていった。
トイレは部屋にあるわよ。
なによこの茶番。結局ミキの勘違いが全てで、961に騙されて、アメリカまで行った揚句
死ぬ思いして、このあっけないオチ?
──ふざけるんじゃ……
「ふざけるんじゃないわよッッ!!!」
「よかった、よかったね。美希……」
真が雪歩の肩を抱く。
「…っ…申し訳ありません。わたくし、厠へ行ってまいります」
貴音がおもむろに立ち上がり、黒服に伝えた後に、部屋から出ていった。
トイレは部屋にあるわよ。
なによこの茶番。結局ミキの勘違いが全てで、961に騙されて、アメリカまで行った揚句
死ぬ思いして、このあっけないオチ?
──ふざけるんじゃ……
「ふざけるんじゃないわよッッ!!!」
いつもの私だったらあー仕方ないわねー全くもーくらいで許したかも知れない。
だけど、こんなギャグにすらならない笑い話で、今こんな状況に立たされていることに我慢が出来なかった。
納得できないわ……できるわけないッ!
美希が小さく縮こまって、不安そうな声を漏らす。
「お、お凸ちゃん……?」
「アンタのせいで私たちは死にかけたのよッ!」
「えっ、どういう、こと……?」
みんながしまったという顔を浮かべる。
「待って、伊織!美希はもう何も覚えて無いんさー!」
「だから余計腹が立つのよ!」
美希が、あんたたちが何も知らないから……!
ずっと抑え込んでた感情が爆発して、もうどうしようもなかった。
「ま、待って、ミキね。お凸ちゃんがどうして怒ってるかわからないの……」
「ッ……!!」
「きゃあ!」
手に持ってたうさちゃんを思い切り美希に投げつける。
それでも足りずに、近くにあったものを拾って、手当たり次第美希にぶつけた。
だけど、こんなギャグにすらならない笑い話で、今こんな状況に立たされていることに我慢が出来なかった。
納得できないわ……できるわけないッ!
美希が小さく縮こまって、不安そうな声を漏らす。
「お、お凸ちゃん……?」
「アンタのせいで私たちは死にかけたのよッ!」
「えっ、どういう、こと……?」
みんながしまったという顔を浮かべる。
「待って、伊織!美希はもう何も覚えて無いんさー!」
「だから余計腹が立つのよ!」
美希が、あんたたちが何も知らないから……!
ずっと抑え込んでた感情が爆発して、もうどうしようもなかった。
「ま、待って、ミキね。お凸ちゃんがどうして怒ってるかわからないの……」
「ッ……!!」
「きゃあ!」
手に持ってたうさちゃんを思い切り美希に投げつける。
それでも足りずに、近くにあったものを拾って、手当たり次第美希にぶつけた。
「や、やめなさい!伊織!」
「なによ!律子まで美希の味方しちゃって!」
律子に背中からはがいじめにされても、暴れて抵抗する。
気付くと、美希が頭を抱えて蹲っていた。
「うぅ……」
「あ……」
真っ白な絨毯に赤い血が数滴落ちた。
近くには、木製の目覚まし時計が転がっていた。
「大丈夫かい、美希」
「う、うん……」
真が大急ぎで洗面所からタオルを持ってきて、あてがう。
そして、私の方をキッと睨んだ。
「何するんだよ、伊織!美希に謝れ!」
「そうだぞ!いくらなんでもこれはやりすぎさー!」
「……!」
──1週間後、俺の前で非礼を詫びてみろ
お兄様の言葉が重なった。
な、なによ。なんなのよ……。
やっぱり私が、全部悪いっていうの……
「なによ!律子まで美希の味方しちゃって!」
律子に背中からはがいじめにされても、暴れて抵抗する。
気付くと、美希が頭を抱えて蹲っていた。
「うぅ……」
「あ……」
真っ白な絨毯に赤い血が数滴落ちた。
近くには、木製の目覚まし時計が転がっていた。
「大丈夫かい、美希」
「う、うん……」
真が大急ぎで洗面所からタオルを持ってきて、あてがう。
そして、私の方をキッと睨んだ。
「何するんだよ、伊織!美希に謝れ!」
「そうだぞ!いくらなんでもこれはやりすぎさー!」
「……!」
──1週間後、俺の前で非礼を詫びてみろ
お兄様の言葉が重なった。
な、なによ。なんなのよ……。
やっぱり私が、全部悪いっていうの……
ゲーム未プレイのにわかだか、伊織ってこんな癇癪持ちなのか?
アニメだとそこまで感じないのだが
アニメだとそこまで感じないのだが
「……うっ」
泣きそうになるのを、歯を食いしばって堪えた。
絶対に、泣くもんですか。
「一体何なんだよ、伊織!ボクたちを困らせて!」
「……!」
一人で抱え込むには限界だった。
全部、言って楽になりたかった。
──もう日本には無事に帰れない。
そう言えば、きっとみんなは最初はビックリするでしょうけど、最後には「仕方ない」って言ってくれる。
私たちはよくがんばった。後は春香と千早に夢を託そうって。
そのくらい私たちは強くなったわ。
だけど、そんなの耐えられるわけ無いじゃないッ……!
その日の夜は、なんだかみんな気まずくて、特に会話も無く寝た。
深夜にどうしようも無く眠れなくて、起きると、美希と貴音のベッドだけもぬけの殻だった。
泣きそうになるのを、歯を食いしばって堪えた。
絶対に、泣くもんですか。
「一体何なんだよ、伊織!ボクたちを困らせて!」
「……!」
一人で抱え込むには限界だった。
全部、言って楽になりたかった。
──もう日本には無事に帰れない。
そう言えば、きっとみんなは最初はビックリするでしょうけど、最後には「仕方ない」って言ってくれる。
私たちはよくがんばった。後は春香と千早に夢を託そうって。
そのくらい私たちは強くなったわ。
だけど、そんなの耐えられるわけ無いじゃないッ……!
その日の夜は、なんだかみんな気まずくて、特に会話も無く寝た。
深夜にどうしようも無く眠れなくて、起きると、美希と貴音のベッドだけもぬけの殻だった。
皆プロデューサーは好きだったみたいだけど、
はっきり恋愛と意識していたと作中で描写されてたのは美希と貴音だけかな
あずささんはどうだったんだっけ
はっきり恋愛と意識していたと作中で描写されてたのは美希と貴音だけかな
あずささんはどうだったんだっけ
お兄様が来るまで、残り4日。
この日は、朝起きるとお腹に抉れるような痛みが走った。
「うぅ……!」
低いうめき声を漏らして、丸まってお腹を押さえる。
ライブの前でもたまにやった。
多分、ストレス性の急性胃炎ってトコね……。
大したことは無いでしょうけど、それにしても、この痛み。堪んないわ……。
暫くベッドで悶えていると、貴音がノックもせずに入ってきた。
「何やら昨日、騒ぎがあったようですが……」
そう言いかけて、血相を変えて飛び込んでくる。
「伊織、如何したのです?!」
「何でも、無いわよ……」
「早く、病院へと行きましょう」
病院……水瀬財閥の……。
「イ、イヤよ」
「なっ何故です」
この日は、朝起きるとお腹に抉れるような痛みが走った。
「うぅ……!」
低いうめき声を漏らして、丸まってお腹を押さえる。
ライブの前でもたまにやった。
多分、ストレス性の急性胃炎ってトコね……。
大したことは無いでしょうけど、それにしても、この痛み。堪んないわ……。
暫くベッドで悶えていると、貴音がノックもせずに入ってきた。
「何やら昨日、騒ぎがあったようですが……」
そう言いかけて、血相を変えて飛び込んでくる。
「伊織、如何したのです?!」
「何でも、無いわよ……」
「早く、病院へと行きましょう」
病院……水瀬財閥の……。
「イ、イヤよ」
「なっ何故です」
冷や汗が止まらなかった。目を強く瞑る。
貴音の背中をさする手の感触と刺すような痛みが混ざり合う。
「寝れば治るわ」
「……やはり、何かあったのですね。水瀬財閥側と」
「……」
その勘の鋭さ。たまに厄介よね。
貴音の、普段より低めの声が暗闇に響いた。
「わたくし達には、話していただけないのでしょうか?」
「……だから、何でも無いって言ってる、じゃないの」
あんたたちに関わる事だから、言えないのよ。
「……数奇なものですね」
「えっ……」
「いえ、何でもありません」
そう言って、貴音はお見舞いの言葉をいくつか言って、部屋から出て行った。
またドアがゆっくり開く音がして、目を向けると、薬と水が床に置いてあった。
貴音の背中をさする手の感触と刺すような痛みが混ざり合う。
「寝れば治るわ」
「……やはり、何かあったのですね。水瀬財閥側と」
「……」
その勘の鋭さ。たまに厄介よね。
貴音の、普段より低めの声が暗闇に響いた。
「わたくし達には、話していただけないのでしょうか?」
「……だから、何でも無いって言ってる、じゃないの」
あんたたちに関わる事だから、言えないのよ。
「……数奇なものですね」
「えっ……」
「いえ、何でもありません」
そう言って、貴音はお見舞いの言葉をいくつか言って、部屋から出て行った。
またドアがゆっくり開く音がして、目を向けると、薬と水が床に置いてあった。
その日はずっとベッドで寝ていた。
そして朝、目が覚めると、胃の痛みは大分治まっていた。
ドアを開けると、皆が広間に座って、退屈そうにテレビを見ていた。
亜美と真美が地面に寝転がっている。
「英語ばっかりでわかんないね……」
ま、数日もホテルで缶詰にされてりゃ、ストレスが溜まるのも無理ないわね。
これから先の予定も何もまだ伝えていないわけだし。
「……おはよう」
私が小さく漏らすと、みんなの、非難の目が突き刺さった。
真が、こっちを見て、すぐに目を背ける。
まだ一昨日のことが尾をひいてるみたい。
……もうホント、やんなっちゃうわ。
美希が見るなり駆け寄ってくる。
「あ、あのね!おデコちゃん、ミキ、謝るの!ごめんなさいなの!」
「……もう気にしてないからいいわよ」
違うのに。本当は私の方こそ謝るべきなのに。
私はまだ迷っている。
そして朝、目が覚めると、胃の痛みは大分治まっていた。
ドアを開けると、皆が広間に座って、退屈そうにテレビを見ていた。
亜美と真美が地面に寝転がっている。
「英語ばっかりでわかんないね……」
ま、数日もホテルで缶詰にされてりゃ、ストレスが溜まるのも無理ないわね。
これから先の予定も何もまだ伝えていないわけだし。
「……おはよう」
私が小さく漏らすと、みんなの、非難の目が突き刺さった。
真が、こっちを見て、すぐに目を背ける。
まだ一昨日のことが尾をひいてるみたい。
……もうホント、やんなっちゃうわ。
美希が見るなり駆け寄ってくる。
「あ、あのね!おデコちゃん、ミキ、謝るの!ごめんなさいなの!」
「……もう気にしてないからいいわよ」
違うのに。本当は私の方こそ謝るべきなのに。
私はまだ迷っている。
特に何もしないままナンセンスなテレビ見て、マズいランチが運ばれてきて、
暇が出来たら、誰かが気をきかせて話題を振る。
大体の話題は「春香」
なんだかもう、イライラする気も起きないわよ……。
逃げることも進むことも許されない。
神様がいるんだとしたら、シュミ悪すぎよね。
そして、夜がまた来て目を覚ますと、美希と、貴音のベッドと、ついでにあずさのベットが空席だった。
風に当たろうと思って、黒服に屋上へ行くと伝えた。
「うぅ……寒いわね……」
あまりの寒さに、流れた鼻水を啜る
屋上のテラスへ行くと、夜景がピカピカと輝いてた。
ぼんやりと、長髪が夜風に揺れていた。
「あらあら~伊織ちゃん」
「……そんなカッコじゃ風邪ひくわよ」
あずさは薄手の紫のカーディガンを羽織って、ハリウッドの街を見下ろしていた。
また迷子、なわけないわよね。
暇が出来たら、誰かが気をきかせて話題を振る。
大体の話題は「春香」
なんだかもう、イライラする気も起きないわよ……。
逃げることも進むことも許されない。
神様がいるんだとしたら、シュミ悪すぎよね。
そして、夜がまた来て目を覚ますと、美希と、貴音のベッドと、ついでにあずさのベットが空席だった。
風に当たろうと思って、黒服に屋上へ行くと伝えた。
「うぅ……寒いわね……」
あまりの寒さに、流れた鼻水を啜る
屋上のテラスへ行くと、夜景がピカピカと輝いてた。
ぼんやりと、長髪が夜風に揺れていた。
「あらあら~伊織ちゃん」
「……そんなカッコじゃ風邪ひくわよ」
あずさは薄手の紫のカーディガンを羽織って、ハリウッドの街を見下ろしていた。
また迷子、なわけないわよね。
「もう、いつのまにか冬なのね~」
「……」
あずさは相変わらずの、ゆったりペースだった。
ちょっと、ほんのちょっとだけ心が落ちついた。
「伊織ちゃんも、風邪ひいちゃうわ~」
「……フン」
鼻を啜りながら、あずさの隣に座る。
ハリウッドの夜景もまぁまぁだけど、やっぱ日本が一番よね。
上海も捨てがたいけど。
あずさは、微笑みながら続ける。
「……美希ちゃんは、幸せね」
「えっ」
「プロデューサーさんは、やっぱり嘘つきね~」
「……」
あずさはプロデューサーが亡くなったあの日から、欠かさず、土曜日にお墓へ行ってるって聞いた。
そう、なんとなくわかってたけど……
「あずさ、やっぱりアンタも……」
「うふふ」
「……」
あずさは相変わらずの、ゆったりペースだった。
ちょっと、ほんのちょっとだけ心が落ちついた。
「伊織ちゃんも、風邪ひいちゃうわ~」
「……フン」
鼻を啜りながら、あずさの隣に座る。
ハリウッドの夜景もまぁまぁだけど、やっぱ日本が一番よね。
上海も捨てがたいけど。
あずさは、微笑みながら続ける。
「……美希ちゃんは、幸せね」
「えっ」
「プロデューサーさんは、やっぱり嘘つきね~」
「……」
あずさはプロデューサーが亡くなったあの日から、欠かさず、土曜日にお墓へ行ってるって聞いた。
そう、なんとなくわかってたけど……
「あずさ、やっぱりアンタも……」
「うふふ」
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