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元スレ京介「桐乃…お前は昔は素直でいい子だったのよな…」

みんなの評価 : ★★★×4
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俺はおそるおそる聞いてみた。
「お前は、あのとき俺がしたことを、もう、許してくれてるのか?」
桐乃はこくん、と頷いて、
「あのときの兄貴と同じ年になって、分かったんだ。
仲の良い友達ができて、やりたいことができて、
そんなときに妹に付きまとわれたら、鬱陶しいだろうな、って……」
「じゃあ、お前に人生相談されるまでの、冷戦期間は?」
俺が意地を張りつづけたばかりに、俺とお前の関係は、長いこと冷え切っていたんだぜ。
「アレは別に、兄貴だけのせいじゃなくない?
兄貴はあたしとの喧嘩が長引いた原因が、自分にあると思ってるのかもしれないケド……。
それを言うなら、あたしが素直になれなかったのも、喧嘩が長引いちゃった原因でしょ?
あたしはさ……こうやって、兄貴と仲直りできて……それだけで良かったの」
嘘だ。こんな仲直りの儀式ひとつで、桐乃を苦しめた罪が、購えるワケがない。
小学三年生の夏から、中学二年の春まで。
俺と桐乃が初めて喧嘩した日から、俺が桐乃から人生相談を受けた日まで。
約五年間ものあいだ、俺は兄貴の仕事をほっぽり出して、妹と向き合うことを避けていた。
「お前は、あのとき俺がしたことを、もう、許してくれてるのか?」
桐乃はこくん、と頷いて、
「あのときの兄貴と同じ年になって、分かったんだ。
仲の良い友達ができて、やりたいことができて、
そんなときに妹に付きまとわれたら、鬱陶しいだろうな、って……」
「じゃあ、お前に人生相談されるまでの、冷戦期間は?」
俺が意地を張りつづけたばかりに、俺とお前の関係は、長いこと冷え切っていたんだぜ。
「アレは別に、兄貴だけのせいじゃなくない?
兄貴はあたしとの喧嘩が長引いた原因が、自分にあると思ってるのかもしれないケド……。
それを言うなら、あたしが素直になれなかったのも、喧嘩が長引いちゃった原因でしょ?
あたしはさ……こうやって、兄貴と仲直りできて……それだけで良かったの」
嘘だ。こんな仲直りの儀式ひとつで、桐乃を苦しめた罪が、購えるワケがない。
小学三年生の夏から、中学二年の春まで。
俺と桐乃が初めて喧嘩した日から、俺が桐乃から人生相談を受けた日まで。
約五年間ものあいだ、俺は兄貴の仕事をほっぽり出して、妹と向き合うことを避けていた。
>>708
パンツはよ
パンツはよ
>>711
暑いから脱ぐか
暑いから脱ぐか
>>696
ありがとう
ありがとう
「どうすれば、埋め合わせができる?」
滑稽だ、という自覚はある。
とっくに自分を許している相手に、贖罪の方法を尋ねるなんてな。
桐乃はしばし黙考し、ふと口を開きかけ、喉元まで来ていた言葉を飲み込んだ。
「なんだ?」
「う、ううん……やっぱり、やめとく」
「遠慮すんな。できる限りのことはするつもりだぞ」
「ほ、ホントに何もしなくていいから。
あたしも、兄貴と喧嘩してたときは、兄貴に何もしてあげられなかったワケだし……」
「兄貴と妹じゃ、責任の重みが違うんだよ。ほら、言ってみ」
「…………」
それから、長い沈黙があり。
やがて、桐乃は窓外の木枯らしにも負けそうなほど小さな声で言った。
「今日一日だけ……あの頃みたいに甘えてもいい?」
滑稽だ、という自覚はある。
とっくに自分を許している相手に、贖罪の方法を尋ねるなんてな。
桐乃はしばし黙考し、ふと口を開きかけ、喉元まで来ていた言葉を飲み込んだ。
「なんだ?」
「う、ううん……やっぱり、やめとく」
「遠慮すんな。できる限りのことはするつもりだぞ」
「ほ、ホントに何もしなくていいから。
あたしも、兄貴と喧嘩してたときは、兄貴に何もしてあげられなかったワケだし……」
「兄貴と妹じゃ、責任の重みが違うんだよ。ほら、言ってみ」
「…………」
それから、長い沈黙があり。
やがて、桐乃は窓外の木枯らしにも負けそうなほど小さな声で言った。
「今日一日だけ……あの頃みたいに甘えてもいい?」
いいよいいよじゃんじゃん甘えまくっていいよそのままやり過ぎて一線越えてもいいよ
>>722
だけ?
だけ?
あの頃みたいに甘える??あの頃は一緒にお風呂に入ったり一緒に寝たりしていた・・・
>>729
なるほど
なるほど
妹萌えは二次の話だけ、三次で妹萌えとかありえねー。
……そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。
俺はしどろもどろになりながら言った。
「あ、甘えてもいいかって……俺は何をすりゃあ……」
「兄貴は何もしなくていいから」
桐乃は四つん這いで距離を詰め、ちょこんと俺の隣に座った。
「そのままじっとしてて」
と言いつつ、頭を俺の肩に乗せてくる。
ああ、そういや昔はこうしてよく、二人でテレビを見ていたっけ。
映画を観ながら眠ってしまった桐乃を、何度寝室に運んでやったことか……。
「ねえ、兄貴……あたしが今、兄貴のコトとどう思ってるかは、手紙に書いたとおりだケド……。
兄貴はあたしのこと、どう思ってるの?」
「俺も、お前と同じだよ。
お前は手紙に、俺が妹離れしたって書いてたけど、あれは間違ってる。
俺はまだまだお前のことが心配で、ほっとけなくて……その……アレだ」
「アレ?」
ここで、俺は皆さんに深いお詫びをしなければならない。
今まで散々、妹のことが大ッキレーだの、ムカツクだの言ってきたが、ありゃ嘘だ。
俺は言った。
「……大好きだぞ、桐乃」
ああ、近場に鏡がなくて助かった。
今の俺の顔面は、直視に堪えないレベルに成りはてていただろうからな。
……そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。
俺はしどろもどろになりながら言った。
「あ、甘えてもいいかって……俺は何をすりゃあ……」
「兄貴は何もしなくていいから」
桐乃は四つん這いで距離を詰め、ちょこんと俺の隣に座った。
「そのままじっとしてて」
と言いつつ、頭を俺の肩に乗せてくる。
ああ、そういや昔はこうしてよく、二人でテレビを見ていたっけ。
映画を観ながら眠ってしまった桐乃を、何度寝室に運んでやったことか……。
「ねえ、兄貴……あたしが今、兄貴のコトとどう思ってるかは、手紙に書いたとおりだケド……。
兄貴はあたしのこと、どう思ってるの?」
「俺も、お前と同じだよ。
お前は手紙に、俺が妹離れしたって書いてたけど、あれは間違ってる。
俺はまだまだお前のことが心配で、ほっとけなくて……その……アレだ」
「アレ?」
ここで、俺は皆さんに深いお詫びをしなければならない。
今まで散々、妹のことが大ッキレーだの、ムカツクだの言ってきたが、ありゃ嘘だ。
俺は言った。
「……大好きだぞ、桐乃」
ああ、近場に鏡がなくて助かった。
今の俺の顔面は、直視に堪えないレベルに成りはてていただろうからな。
ご先祖様へ
このSSのお陰で今日も日本は平和です
安らかにお眠り下さい
このSSのお陰で今日も日本は平和です
安らかにお眠り下さい
安価SSを毛嫌いするのやめようと思った32歳夏
何やってんだろ俺...
何やってんだろ俺...
そして、昨日までの桐乃なら
「自分からシスコン宣言するとか超キモいんですケドぉ~。
真顔で妹に『大好き』とかマジ通報レベルだしィ。死んだ方がいいよ?」
と容赦なく罵声を浴びせかけてくるところが、今日に限っては、嬉しそうにクスッと笑い、
「……あたしも」
と囁きかけてくるデレっぷりである。
それから他愛もない会話を続けること数分、
階下から、湯船がいっぱいになったことを知らせる音が聞こえてきた。
身を離し、「桐乃から先に入れよ」と言いかけたところで、何かを期待するような碧眼に射貫かれる。
脳裏を過ぎるは、桐乃に背中を流してもらった思い出の数々。
いや、さすがにそれはマズくね?
いくら兄妹でも、立派に成長した女の裸見て、冷静でいられる自信はねえ。
俺は咄嗟に、階下からの音が聞こえなかったフリをして尋ねた。
「手紙に書いてあった、『一緒に過ごす時間が残りわずか』ってのは、どういう意味なんだ?」
「自分からシスコン宣言するとか超キモいんですケドぉ~。
真顔で妹に『大好き』とかマジ通報レベルだしィ。死んだ方がいいよ?」
と容赦なく罵声を浴びせかけてくるところが、今日に限っては、嬉しそうにクスッと笑い、
「……あたしも」
と囁きかけてくるデレっぷりである。
それから他愛もない会話を続けること数分、
階下から、湯船がいっぱいになったことを知らせる音が聞こえてきた。
身を離し、「桐乃から先に入れよ」と言いかけたところで、何かを期待するような碧眼に射貫かれる。
脳裏を過ぎるは、桐乃に背中を流してもらった思い出の数々。
いや、さすがにそれはマズくね?
いくら兄妹でも、立派に成長した女の裸見て、冷静でいられる自信はねえ。
俺は咄嗟に、階下からの音が聞こえなかったフリをして尋ねた。
「手紙に書いてあった、『一緒に過ごす時間が残りわずか』ってのは、どういう意味なんだ?」
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