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元スレまどか「1回10枚でいいよ」
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70年後
ほむら「まどかのいなくなってしまった家は広すぎるわ……」
ほむら「あの時は綺麗だったこの家も、今ではあちこちガタがきている……」
ほむら「それでもね。リフォームする気になんてなれないのよ……」
ほむら「まどかとの思い出が詰まっているから……」
ほむら「まどか……、どうして先にいってしまったの……?」
ほむら「まだいっしょにいたかったよ……」
ほむら「……あら?」
ほむら「何かしら、この封筒は」
ほむら「手紙……?」
ほむら「まどかのいなくなってしまった家は広すぎるわ……」
ほむら「あの時は綺麗だったこの家も、今ではあちこちガタがきている……」
ほむら「それでもね。リフォームする気になんてなれないのよ……」
ほむら「まどかとの思い出が詰まっているから……」
ほむら「まどか……、どうして先にいってしまったの……?」
ほむら「まだいっしょにいたかったよ……」
ほむら「……あら?」
ほむら「何かしら、この封筒は」
ほむら「手紙……?」
「ほむらちゃんへ」
「この手紙に、わたしの罪を記しておきたいと思います」
「70年以上前。最初にほむらちゃんから10万円を貰った時」
「わたしはほむらちゃんのことを、体の良い金づるとしか見ていませんでした」
「一緒にアパートで暮らそう、なんて言ったのも、純粋に2人で暮らしたいからじゃない」
「色仕掛けをして、もっとハイペースでお金を集めるのが目的だった」
「懐かしいなあ、マミさんと一緒に物件を探しまわった、夏のあの日」
「暑くて、汗をたくさんかいちゃったっけ……」
「それからあと、一軒家を時は、更に暑さがひどかった」
「荒い息を吐きながら、色んな家を見て回ったなぁ」
「その頃には、わたしの気持ちは少し変わり始めてた」
「この手紙に、わたしの罪を記しておきたいと思います」
「70年以上前。最初にほむらちゃんから10万円を貰った時」
「わたしはほむらちゃんのことを、体の良い金づるとしか見ていませんでした」
「一緒にアパートで暮らそう、なんて言ったのも、純粋に2人で暮らしたいからじゃない」
「色仕掛けをして、もっとハイペースでお金を集めるのが目的だった」
「懐かしいなあ、マミさんと一緒に物件を探しまわった、夏のあの日」
「暑くて、汗をたくさんかいちゃったっけ……」
「それからあと、一軒家を時は、更に暑さがひどかった」
「荒い息を吐きながら、色んな家を見て回ったなぁ」
「その頃には、わたしの気持ちは少し変わり始めてた」
「ほむらちゃんから更にお金を絞りとろうする自分がいる一方でね」
「だんだんほむらちゃんと寝ることが好きになり始めた自分もいたの」
「だから、さ」
「ほむらちゃんに飽きるまでは、一緒に暮らしてもいいかなって、そう考えた」
「保険をかけたのは、飽きてさよならする時に、まとまったお金を得るため」
「この時にベッド代をただにしたのは、わたし自身ほむらちゃんと寝たかったから」
「……だけどけっきょく、何年経っても、わたしはほむらちゃんに飽きることがなかった」
「それどころか、年月が経つ内に、ほむらちゃんのことがどんどん好きになっていって……」
「気がつけば死期も間近だっていうんだから、おかしな話だよね」
「これがわたしの罪です」
「生きている間になにもかも曝け出せなくてごめんね」
「それでも、この家で暮らし始めてからほむらちゃんにいった言葉は、全部本当だったよ」
「お金よりもっと大事なものを、わたしはほむらちゃんから貰い続けてたと思う」
「だから、ありがとう。わたしは幸せでした」
「だんだんほむらちゃんと寝ることが好きになり始めた自分もいたの」
「だから、さ」
「ほむらちゃんに飽きるまでは、一緒に暮らしてもいいかなって、そう考えた」
「保険をかけたのは、飽きてさよならする時に、まとまったお金を得るため」
「この時にベッド代をただにしたのは、わたし自身ほむらちゃんと寝たかったから」
「……だけどけっきょく、何年経っても、わたしはほむらちゃんに飽きることがなかった」
「それどころか、年月が経つ内に、ほむらちゃんのことがどんどん好きになっていって……」
「気がつけば死期も間近だっていうんだから、おかしな話だよね」
「これがわたしの罪です」
「生きている間になにもかも曝け出せなくてごめんね」
「それでも、この家で暮らし始めてからほむらちゃんにいった言葉は、全部本当だったよ」
「お金よりもっと大事なものを、わたしはほむらちゃんから貰い続けてたと思う」
「だから、ありがとう。わたしは幸せでした」
ほむら「まどか……」
からっぽの家に、少女の嗚咽が響き渡る
やがてその泣き声が止む瞬間
かわりに小さく、パリンと、ガラスか何かが弾けるような音がした
ほむら「……」
寸前まで泣き続けていた少女の身体には、今はもう力が入っておらず
ただぎゅっと、封筒と手紙を握りしめる右手の指だけが、かたくかたく握りしめられていた
はらりはらりと、10枚の紙幣が、封筒からこぼれ落ちた
おわり
からっぽの家に、少女の嗚咽が響き渡る
やがてその泣き声が止む瞬間
かわりに小さく、パリンと、ガラスか何かが弾けるような音がした
ほむら「……」
寸前まで泣き続けていた少女の身体には、今はもう力が入っておらず
ただぎゅっと、封筒と手紙を握りしめる右手の指だけが、かたくかたく握りしめられていた
はらりはらりと、10枚の紙幣が、封筒からこぼれ落ちた
おわり
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