元スレ妹「お、お兄ちゃんがロリコンなはずないよね……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
805 = 468 :
もし埋まりそうならもう一つスレ立てて誘導すればおk
806 = 429 :
そうそう。親も大変だ
母さんは兄に関する記憶を消したように見えた。あの日、帰ってきた父さんは何事か私に聞いてきた。
初潮を迎えてパニックになっている私を介抱していた兄を見て、勘違いして発狂したのだと伝えた。兄もそれを見てパニックになり、外へ飛び出したとも。
お父さんは哀しそうな目で母を見た。「そうか……」と一言言い、格別驚いた様子もなかった。
母は父に寝室に連れられるまで
「認識しない対象は存在しない」
そう呟き続けていた。
808 = 429 :
保守ありがとうございました。眠気から解放されました
再開します
813 = 739 :
あれ?
814 = 793 :
キターーーー!!!
よね?
818 :
ちょっと待ってろよ今書いてくれてんだろうが
819 = 429 :
私の中にいる妹の感情が溢れだす。
ただの親。ただの夫婦。ずっとそう思っていた。
この二人はもしかしたら、私達よりもずっと深い悩みを抱えていたのかもしれない。
10年以上もそんなことに気付かせずに育ててくれた。
「お父さん、お母さんはどうしちゃったの?別人みたいになっちゃってた」
「……別人ではないよ。お母さんはお母さんのままだ」
820 = 429 :
妹「さっきの言葉はどういう意味?『認識しない対象は存在しない』って」
父「お母さんのね、昔からのお守りの呪いだよ」
父「難しい言葉を使うと刑而上において、と付け足すことになるね。車の存在を無視したってぶつかれば当然大ケガをする。
でもね、触れられないもの、たとえば『優しい』『カッコいい』だとかは無視することが可能なんだ」
妹「えっ?えっ?じゃあ赤いりんごを見て『赤い』を無視したら白黒になっちゃうの?それとも消えちゃうの?」
父「どちらでもない。認識しないとその存在そのものにすら気付くことができない。りんごは確かにそこにあるけど『赤い』だけには気付かないんだ」
821 :
講義中だけど、はよはよ
822 = 452 :
はよはようるせーよ
頑張って書いてるんだから待てよ
823 = 429 :
妹「お兄ちゃんが飛び出して、お母さんが起きたあと色々話しかけたの。いつものお母さんみたいなんだけど、会話は噛み合わないし私にお兄ちゃんなんかいないみたいなこと言ってた」
妹「でもお兄ちゃんは車と一緒で触れるものだよ?無視なんかできないよ」
父「うーん……そうだね。昔話から始めるよ」
824 :
面白い、こういうSSを待っていた
825 = 542 :
かあちゃんも糖質かよwwww
826 :
キチガイ家族
827 = 809 :
だがそれがいい
828 = 429 :
父「『認識しない対象は存在しない』」
父「お母さんは小さい頃から自分にそうやって言い聞かせて、精神的苦痛を逃れてきた」
父「形而上のものと形而下のものの境界自体とても曖昧なものでね、正直お父さんにもよくわからないんだ。
記憶に触れることは出来ないけど海馬には触れることができる。痛みというものに触れることは出来ないけど痛みを伝える電気信号は可視化できるものだ」
父「母さんは肉体的な痛みそのものを無視することは出来なかったが、精神的な苦痛を催す出来事はある程度無視することが出来た」
父「『認識しない対象は存在しない』。母さんはつらいできごとそのものを、無いものにしようとしたんだ」
829 = 818 :
琥珀さん思い出した
831 = 521 :
きてたあああああああ
ほしゅえん
832 = 542 :
なんか急に奈須くさい文章になったな
835 = 429 :
父「けどね、心の傷は認識されていないだけで確かに蓄積されているんだ。だから必ずいつか反動に出る」
父「溜りに溜まった自分の傷を或るきっかけで認識してしまった時、母さんは一度壊れた。結婚する前の話だったけどね」
836 = 429 :
妹「じゃあお母さんはお兄ちゃんのことを……」
父「今は認識していないだろう。兄に関する一切の記憶と感覚にシャッターをかけた。兄をただの高校生とすら思わないだろう」
父「兄がお母さんの前で携帯をぶら下げたって、携帯が宙に浮いてることだけを認めて、何の違和感ももたないだろう」
妹「もう一生戻らないの?」
父「『無い』ことで、逆に『ある』ということに気付いてしまうことがある」
父「空白の時間や感覚、状況に嘘の記憶がすりかわる訳ではなく、ぽっかり空いた記憶の穴が残る。私は落とした携帯を腰を屈んで拾った覚えはないのにどうして今ポケットに入っているのだろう、と」
837 :
なんか文体変わったけどトピマス変わった?
838 :
お父さん格好いい……
839 :
>>837
巣に帰れ
ここまでテンプレ
840 = 457 :
あれ?
841 = 429 :
父「それだけじゃない。物理的に存在するもの、ましてや家族を無視し続けるなんて、いつか必ずぼろが出る」
父「以前みたいに何かのきっかけで偶然気付いて、認めざるを得ない時もくるかもしれない」
父「とても不安定なんだ。存在するものを存在しないことにするのは、本来あり得ないことだから」
妹「認めたら具体的にどうなるの?」
842 :
誰か一人一人解説求む
843 :
>>842
とりあえずもうクライマックスだしだまってみとけよ
844 = 444 :
残りも少ない。発言ひかえおろ。
845 = 542 :
>>842
兄→変態基地外ロリコン
妹→多重人格メンヘラ
母→糖質
父→まとも
846 = 837 :
>>844
おろってなによ
847 = 435 :
解説必要な時点で駄作
848 = 833 :
解説しなきゃわからないおまいらの頭がダメなだけ
849 = 429 :
父「具体的には話すことはできない。経験した本人しか決して理解できないことがあるからね」
妹「うん……じゃあ具体的じゃなくていいから」
父「わかった」
父「まず、過去の傷を認めることは、苦痛を味わうと同時に傷と共存する道を選ぶことでもあるんだ」
父「お父さんの経験上だけどね、世の中の一般的なものに対する通説と違ってたいていの精神的苦痛には真剣に向き合わない方がいいんだ」
父「放っておけば治るだろう。時間が経てばなかったことになるさ。そんな気持ちでいるべきなんだ」
妹「それができたら苦痛なんて……!」
父「……そうだね」
妹「ごめんなさい……続けて」
850 = 429 :
父「お父さんはね、真剣に向き合って、悩んで悩んで考えるほど、心の傷は広がってしまうことが多いと思う」
父「もちろん人それぞれだ。真剣に向き合った方がいいものもあるかもしれない。どうしても心から離れず、放っておけない傷があるかもしれない」
父「消したい記憶。治せない感覚。何年経っても治療の兆しが見えなくて本当に死にたくなってしまった時」
父「傷と共存する道を選ぶしかない」
妹「…………」
父「無視していた存在を認識するんだ」
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