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    元スレまどか「この世界はとても美しくて、やさしいんだよ」

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    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    101 = 35 :

    ほむほむ

    104 = 1 :

    まどか「ほむらちゃん。影でこそこそしてるから、そんな疑いがかかるんだよ」

    ほむら「うう…」

     まどかのためなのに。

    まどか「私も、魔女をやっつけるお仕事付いていくもの。戦えないけどね、えへへ、でも、みんなを見守りたい。いいよね?」

    マミ「いいけど、安全の保証はできないわよ」

    杏子「魔女にやられたって、しんねーぞ」

    まどか「大丈夫。ほむらちゃんが、私を守るため、付いてくるんだもん。ねっ?」

    ほむら「う…」

    まどか「だから、こっそりとじゃくて、チームに入って一緒にいこ」
    まどか「魔女退治は、毎日がデートになるよ?」

    ほむら「デート…」

    105 = 1 :

    ほむら「うん」

     ダメ、断れない。

    まどか「決まりだね!」

    さやか「ひゅー、ひゅー、お熱いねぇー」

    杏子「見せつけんじゃねーぞ」

    マミ「やけるわねぇ」
    マミ「私たちも、鹿目さんと暁美さんに負けないほど、イチャイチャ戦いましょうか?」

    さやか「それ、どっちとですか?」

    マミ「私は、ふたりともいただくわ(にっこり)」

    さやか「マミさん、よくばりですね」

    杏子「どっちかに決めろよ」

    さやか「はっはーん」

    杏子「な、なんだよ!」

    106 = 1 :

    さやか「マミさーん。杏子ちゃんは、マミさんを独り占めしたいそうです」

    杏子「はぁ、なんで!」

    さやか「しかし、杏子にはやらない。マミさんは、私のお姉さまだーっ!」

    杏子「おめぇ、なに言ってんだ!」

    マミ「私を巡って、ふたりの魔法少女が激突している。ああっ、私はなんて罪深い女なのかしらっ」

    杏子「ちげぇ、ちげぇ、ちげぇーっ!」

    まどか「あ、もし、本当に私のパンツ欲しいなら、ご褒美にあげてもいいよ?」

    ほむら「いらないってば…」

     だめ。このまどかは調子狂う…。

    107 = 1 :

     数日後の夜。まどかの家の前。

    まどか「いってきまーす」

     玄関のドアから、まどかが姿を現す。

    まどか「あれ、ほむらちゃん?」

    ほむら「迎えにきたわ」

    まどか「もぅ、来てるなら、チャイム押して欲しいな。私の家族、紹介したのに」

    ほむら「本当はあなたを連れて行きたくない。家にいてくれるなら、私もそれに付き合う」

    まどか「心配してくれてるの、分かるけど。ごめんね、私、みんなと一緒にいたいの」

    ほむら「危険よ。何かあったら、まどかを助けてあげられないかもしれない」

    まどか「うん。そんなことないよう、十分、気をつける」

     まどかは一度決めたことは、絶対曲げようとしない。
     気が乗らないけど、付き合うしかなかった。

    108 = 1 :

     集合場所の駅前の広場。

    さやか「おーい、まどかー、こっちこっちーっ!」

     みんな揃っている。ブツブツ、ふて腐れているけど、杏子の姿もあった。

    マミ「チームマギカエンジェルズ、今日も見滝原町の平和のために、はりきってまいりましょう!」

    まどか「おーっ!」

    さやか「お、おー…」

    杏子「なぁ、その恥ずかしいチーム名、変えねぇ?」

    さやか「私もその意見に一票…」

    マミ「却下」

    さやか「いや、独断じゃなく、多数決しましょうよ…」

    まどか「私は、チームマギカエンジェルズ、いいと思うな。ねっ、ほむらちゃん?」

    ほむら「まどかがそう言うなら」

    マミ「ふふっ、多数決でも決まりね」

    杏子「マジかよ…」

     名前なんて私はどうでもいい。

    109 = 1 :

     魔女を探しにパトロール中。

    まどか「私ね、頑張るみんなのために、クッキー焼いてきたんだよ」

    さやか「おっ、まどか気が利くじゃん」

    杏子「早速、いっただきー」

    マミ「歩きながら食べるの、品がないけど、いただくわ」

    まどか「水筒に、たっぷり冷たいお茶が入ってるから、欲しければ言ってね」

    杏子「おいおい、遠足じゃねぇんだぞ…もらうけど」

    まどか「あれ。ほむらちゃん、クッキー食べないの?」

     まどかの手作り。

    ほむら「…食べるの、もったいない」

    さやか「あんた、どんだけまどかにラブなんだよ!」

    110 = 1 :

    マミ「佐倉さん、口の周り、カスついてるわよ?」

    杏子「いいよ、自分で取れるよ」

    マミ「ほら、じっとして」

    杏子「だから、近づく…んん…」

    マミ「はい、取れた」

    杏子「…ガキじゃねぇんだ、バカ」

    さやか「マミさーん、私の口もカスだらけになっちゃった」

    杏子「自分で取れよっ!」

    さやか「いやぁ、羨ましくなって、ついー」

    マミ「あらあら、ふたりとも甘えん坊ね」

    111 = 1 :


    まどか「チームマギカエンジェルズのリーダーって、決めなくてもマミさんになってるね」

    ほむら「そうね」

     変なネーミングを付ける欠点はあるけど、信頼が厚くて、面倒見がよく、魔法少女の実力だって安定している。
     私は中心に立つつもりはないし、巴マミが適役なのかも。

    まどか「マミさん、頼りがいあるもん。綺麗だし、しっかりしてるし、私、憧れちゃうなぁ」

    ほむら「メンタル面の弱さが気になるわ」

    まどか「それは、私たちがフォローしていけばいいよ」

    ほむら「フォロー?」

    112 :

    嫌な予感しかしない

    113 = 1 :

    まどか「うん、完璧な人なんていない。お互いに足りないものを、支え合うことで、強くなれる。それがチームだよ」

    ほむら「そうね、そうなのかも」

     私はまどかに支えられている。私はまどかを支えている。
     それは、他の魔法少女たちに対しても言えること。
     この循環が上手く行き、チームの絆が生まれれば、ひょっとするのかも。

    まどか「マミさん、ほむらちゃん、杏子ちゃん、さやかちゃんの力が合わされば無敵なのだ。どんな魔女でもどんとこい!」
    まどか「チームマギカエンジェルズ、ファイト!」

    ほむら「………」

    まどか「ほむらちゃん、ノリ悪いなぁ。おーっ! って叫ばなきゃ」

     やっぱり、そのダサい名前、変えたいかも…。

    114 = 1 :


     魔女結界。

    さやか「たぁっ! スウィーニー・フィニッシュ!」

     ドッカーン!

    (やーらーれーたー)

    さやか「よっしゃあっ! 魔女をやっつけたっ!」

    まどか「さやかちゃん、やったね!」

    杏子「へっ、まだまだ、ぬるいわ」

    ほむら「なかなか、やるわね」

     今まで出会った、美樹さやかの中で、遙かに強くなっている。
     これは、もしかすれば、もしかするかも。

    マミ「おめでとう。このグリーフシードはあなたのものよ」

    115 = 1 :

    さやか「ああ、私が手に入れた初めてのグリーフシード」
    さやか「使うの勿体ないなぁ。永久保存したいぐらいだよ、ちゅっ」

    マミ「キスするなら、私の唇のほうがいいんじゃなくて?」

    さやか「マミさんって、相当な冗談好きですよね…」

    マミ「くすくす、だって、隣で睨んでる子が面白いんだもの」

    杏子「あっ、アタシのことかっ!」

    マミ「必殺技名も、気に入ってくれたようで、嬉しいわ」

    まどか「たーん、くるくるくる、スウィーニー・フィニッシュ!」

    ほむら「ぷっ」

    杏子「ククククク…」

    さやか「たはは、かなーり恥ずかしいです」

    マミ「佐倉さんは、いつ使ってくれるのかしら?」

    まどか「タタタタタッ、エイっ! フラーミブロー・フィーネっ!」

    杏子「んなセリフ叫ぶぐらいなら、魔女に殺された方がマシだぜ…」

    116 :

    マミさんは相変わらずキチガイだなあ

    117 = 1 :

     街を荒らす魔女を一通り倒して、川辺の遊歩道に私たちは集まる。

    マミ「本日のパトロールはこれぐらいね。みんな、お疲れさま」

    まどか「お疲れ様でしたーっ」

    さやか「いやぁ、魔女を倒せたし、自分の成長を実感できるのってサイコー。今日は気持ちよく眠れそうだ」

    杏子「おめぇ、使い魔まで倒すんじゃねぇよ。手に入るグリーフードが、入らなくなるじゃねぇか」

    さやか「うっさいな、私はひとりでも多くの人を助けたいの。グリーフシードしか興味ない、誰かさんとは違うんだ」

    杏子「使い魔に食われる人間なんて、弱い人間なんだ。ほっときゃいいんだよ」

    さやか「逃がしちゃったら、大切な人を狙うかもしんないんだよ。大変な目にあったらどうすんの? そんな絶対、許すわけにいかないよ」

    杏子「そうやって、正義感ぶってると、後で痛い目みんぜ。おめぇ、私らがいなきゃ、すぐに魔女に殺されてたな」

    さやか「なんだとっ!」

    マミ「ふたりとも、喧嘩はよしなさい」

    118 :

    厨二全開なマミさん可愛い
    支援

    119 = 94 :

    マジマミ

    120 = 1 :


    まどか「そうだよ。さやかちゃんも、杏子ちゃんも、仲良くしなくちゃ」

    さやか「ふんっ、私は別に、仲良くしたいなんて思ってないし」

    杏子「けっ、こんな分からず屋、こっちだって願い下げだ」

    さやか「マミさんも、いってやってください。こいつ、魔法少女失格です」

    マミ「私は、どちらかというと、佐倉さん寄りね」

    さやか「そんなぁ…」

    杏子「へっ、ザマーミロ、ベロベロベロ」

    まどか「杏子ちゃんって、結構子供っぽいよね…」

    121 = 1 :

    マミ「別に、使い魔を倒すなと、言っているわけじゃないの」
    マミ「そのときは、ソウルジェムに余裕があり、使用する魔力を最小限にすること」
    マミ「ソウルジェムが真っ黒で、グリーフシードがないなら、それこそ、大切な人が魔女に狙われたとき、助けることができなくなるわよ」

    さやか「…う」

    ほむら「さやかは感情的になりすぎる。それに、魔力の無駄打ちが多い」
    ほむら「人助けのために戦うのではなく、ソウルジェムを濁らすために戦っているようなものよ」
    ほむら「あなたに必要なのは、どんなときも冷静でいること。今の戦い方では、必ず死ぬ」

     あいつを戦うとき、足手まといになる。

    さやか「転校生にまで、ダメだし…」

    ほむら「別にあなたを、非難しているわけではないから。経験からの忠告」

     強くなってもらわなきゃ、困るんだから。

    122 = 1 :

    さやか「はぁ、私って、魔法少女の才能、ないのかなぁ」

    まどか「そんなことないよ。誰だって初めは、そんな感じだよ」
    まどか「みんなが厳しいのは、魔法少女なりたての時の、自分を見ているみたいで、ハラハラするからなの」
    まどか「実践を積めば、段々と分かってくるはず。さやかちゃんは、先生が三人もいるんだから、直ぐに上達するよ」

    さやか「まどか。あなた、すでに魔法少女みたいなこと言うね」

    まどか「え? そ、そうかな、えへへへへ」

    杏子「まどかは、魔法少女、なんねーのか? 素質ありそうに思えるんだけどな」

    ほむら「ダメ」

     絶対に。

    まどか「てへっ、そういうことだよ。ほむらちゃん、怖くなるから、言わないほうがいいよ」

    杏子「あ、ああ。本気で殺す目するから、ビビッたぜ」

    124 = 1 :

    マミ「美樹さんは、まだ教えなきゃいけないことが、沢山あるわね」
    マミ「暫く、私の家に泊まっていかない? その方が効率いいし」

    さやか「それは、嬉しいですけど、いいんですか?」

    杏子「ゲっ! こいつ来るのっ!」

    さやか「なんで、杏子が嫌がるわけ?」

    杏子「あー、いや、それはまぁ、なんだ…」

    マミ「佐倉さんは、私の家に居候することになったの」

    さやか「えええっ! マジでぇーっ!」

    杏子「いゃ、まぁ、アレだ。家がないっつったら、そう言うことになっちまってよ、別に、アタシは、ひとり慣れてるし、いいっていったんだけど、マミのやつが、強引によ、それで、いや、まいったなぁ…というか…」

    さやか「…私も、マミさんの家に泊まる」

    杏子「うぜぇから来るな」

    まどか「マミさん、人気者だね」

    マミ「ふふっ、魔法少女の学校を作って、先生になろうかしら」

    125 :

    世界は美しくなんかない。それ故にうんたらた

    126 :

    マミさんじゅうなんさい?

    127 = 1 :


     まどか、まどか、まどか。
     眠いよ。もう二時間寝かせて…。
     まどろみの中、時計を見て驚いた。
     登校時間が、すでに過ぎている。

    ほむら「ちこくっ!」

     飛び起きて、慌てて制服に着替え、支度をする。
     この隙に、インキューベーターがまどかに近づいているかもしれない。
     急がなきゃ。

     教室内。学校に到着したときは、すでに授業が始まっていた。

    まどか(ほむらちゃんが遅刻するなんて、珍しいよね)

     まどかが、テレパスで声をかけてきた。

    ほむら(不覚だったわ)

     こんなに、ぐっすりと眠ったのは久しぶり。
     今いる世界が居心地よくて、気を許してしまっていた。
     私としたことが大失態。こんなんじゃ、ダメじゃないの。

    128 = 1 :

    さやか(…私はもう死んだ)

     美樹さやかは、授業を聞かず、机にぐったりうな垂れている。

    ほむら(あれ、どうしたの?)

    まどか(早起きさせられて、マミさんと杏子ちゃんにみっちりしごかれたみたい」

    さやか(鬼教官め、夜逃げしてやる)

    マミ(ふーん、美樹さん、そんなこと考えてるんだ)

    さやか「ひぃっ!」

    早乙「ん? どうしたさやかさん、怪獣に襲われる夢でもみてた?」

    さやか「いやいや、なんでもありません! 先生、相変わらず、美人ですねぇ」

    早乙「あはは、おだてたって、この空白を埋める権利しかあげないわよ」

    さやか(げげっ! まどか、おしえて~)

    まどか(さやかちゃん、ファイト!)

    マミ(解けなければ、トレーニングの量を増やそうかしら?)

    さやか(勘弁してください~っ!)

     さやかは、マミに任せられそうね。

    129 :

    フヒヒ

    130 = 1 :

     休憩時間。女子トイレ。

    まどか「それでね、さやかちゃんを、マミさんに取られちゃったから、私、ひとりで学校いったんだ」

    ほむら「そう」

    まどか「仁美ちゃんも、上条くんと付き合うようになって、気まずいみたいでね、あまり声をかけてくれないの」

    ほむら「仕方ないことよ」

    まどか「ちょっと寂しいなぁ。ほむらちゃん、一緒に学校にいかない? 寝坊したら、起こしてあげるよ」

     まどかと一緒に登校…。

    ほむら「悪くないわね」

     手を洗うとき、鏡の向こうにいる女に驚いた。
     鏡に映る暁美ほむらは、微笑んでいたから。

    131 = 1 :


     感情を殺しているはずだった。
     なのに、まどかといる私は、自然と、こんな顔を作っていたんだ。
     これではいけない。気を引き締めるため、自分の頬をパンパンと叩く。
     こうやって、私を油断させるのが、インキューベーターの狙いなのかしらね。
     普段なら、活発的に私たちを翻弄させていたアイツが、おとなしくて気味悪い。

    まどか「ほむらちゃん、どうかした?」

    ほむら「なんでもないわ」

     まあいい。
     インキュベーターが何を企んでいるにせよ、私はやりぬくしかない。
     何度も繰り返してきた平行世界の旅を、今回限りで終わらせる。
     そのためにも…。

    132 = 1 :



     重要な話をするため、全員を私の家に呼んだ。

    ほむら「一週間後、ワルプルギスの夜が来る」

     今回は、マミ、杏子、さやかが揃っている。しかもチームワークが格段に良い。
     そして、まどかが、魔法少女になっていないという、絶好の機会だ。
     私の望むべき状況が、ついにやってきた。
     これで勝てなければ、私に希望はない。

    マミ「そう。ついにこの街も、魔女の饗宴に招待されるのね」

    杏子「やっかいなもんが来るねぇ。まぁ、一人じゃねぇーし、なんとかなんじゃね?」

    まどか「そうだよ、みんなの力が合わせれば、必ず勝てるよ」

    133 = 1 :


    さやか「なんです? そのワルプ…なんとかってやつ?」

    マミ「結界を持たずしてこの世を破滅へと誘う、最強にて最悪な超巨大魔女」

    さやか「…うわ、聞くだけで強そう」

    杏子「強いなんてもんじゃねぇ。ワルプルギスの夜と比べたら、今まで戦ってきた魔女なんて、アリみてぇなもんだ」

    さやか「たはは、私、戦えるかなぁ?」

    マミ「大丈夫。美樹さんは強くなってるわ。私たちの戦力に十分なってる」

    杏子「一週間あるんだ。それまでに一人前になるよう、徹底的に鍛えてやる」

    さやか「ああ。弱音吐いたって、なんにもなんないもんな。地球の平和を守るためにも、私はやってやるぞ!」

    杏子「へっ、覚悟しとけよ」

    134 = 116 :

    一向に真相に近づかないが大丈夫か

    135 :

    まだ800レス超あるんだぜ?
    心配すんな、夜は長い

    136 = 1 :


    マミ「でも、信じられないわね。暁美さん、本当にワルプルギスの夜がやってるの? その根拠は?」

    ほむら「統計から」

    杏子「なんの? アタシ、この街にワルプルギスが来たって話、聞いたことないよ」

    さやか「え? まさか、嘘…?」

    まどか「嘘じゃないよ。ほむらちゃん、嘘つかないもん」

    QB「その通り、暁美ほむらの言うとおりさ。ワルプルギスの夜は一週間後、確実にやってくる」

     このタイミングを待っていたように、インキュベーターが姿を現した。

    137 = 1 :


    QB「そしてそれは、最後の戦いでもある」

    杏子「最後って、どういうことだよ?」

    QB「元の人間に戻ることができるってことだよ」

     なにそれ…。

    マミ「キュゥべえ、それほんと?」

    QB「本当さ。ワルプルギスの夜を倒せば、ソウルジェムにある魂が肉体に戻って、魔法少女を卒業することができる」
    QB「キミたちは全員、救われるんだ」

    ほむら「キュゥべえ、あなた」
     
     なにを言ってるの?

    139 = 126 :

    卒業・・・少女卒業・・・・!

    140 = 1 :


     深夜。
     目的の相手は、公園のベンチにいた。
     
    QB「暁美ほむら。キミがボクに会いに来るのは予想していたよ」

     満月の光に照らされたインキュベーターに、銃を向ける。

    QB「やれやれ、時を移動しすぎて、せっかちになったのかい?」

    ほむら「やはりあなたは、私が同じ時を繰り返していることを、知っていたのね?」

    QB「運良く、知る機会を得られたからね」

     やはり、こいつは初めから気付いていた。

    141 = 116 :

    ちなみに俺は童貞なんだけど

    142 = 1 :


    ほむら「不思議に思っていた。あなたがなぜ、まどかを魔法少女にすることに、消極的でいるのか」
    ほむら「それに、巴マミの命を助け、美樹さやかのソウルジェムが濁らないように、手助けまでしていた」
    ほむら「インキュベーターらしからぬ行動よ」
    ほむら「でも、やっと、狙いが分かった」
    ほむら「あなたの目的は、私たちを全員集め、ワルプルギスの夜と戦わせること」
    ほむら「まどかも、そのときに契約させる狙い」
    ほむら「そして、ワルプルギスの夜を倒し、魔法少女たちの希望を絶望に変え、この星を滅ぼせるほどの巨大なエネルギーを一気に回収させる」
    ほむら「なにが、魔法少女を卒業できるよ。とんだペテン師ね」

    QB「なるほど、幾多の平行世界を横断するキミは、この時間軸にある違和感を、そのように解釈したんだね」
    QB「全ては、ボクが仕掛けた罠だと」
    QB「まどかがキミに好意を寄せているのも、ボクが裏で操っているからだと、考えていそうだね」

    ほむら「そうでないとでも?」

    143 = 1 :


    QB「違うよ。まどかはまどかさ。でも、ボクがいくら否定した所で、信じられないだろうね」
    QB「終わりの見えない時の螺旋を繰り返してきたキミにとって、現世界はありえないことばかりが起こっている」
    QB「しかも、キミが望んだ通りに、話が進んでいるんだ」
    QB「都合が良すぎると疑い、無理矢理にでも、こじつけたくなる気持ちも無理はない」
    QB「けれど、その推理は、ほぼ間違っているよ」
    QB「暁美ほむら。前にも言ったよね、ぼくとキミは、大きな相違があると」

    ほむら「だからなに?」

    QB「このような推理はしなかったのかい?」
    QB「キミが過去に出会ってきたインキュベーターと、この世界のインキュベーターの目的が、変わっているのだと」

    ほむら「変わる?」

    144 :

    >>141
    偶然だな

    145 = 84 :

    ほむほむ支援

    146 = 1 :

    QB「そう。ボクの役割は、願い事をなんでも叶える代わりに、少女たちを魔法少女にし、魔女と戦わせることだ」
    QB「そこまでは、キミの知るインキュベーターと変わりない」
    QB「けれど、大きな違いは、この世界のボクは、魔法少女になった彼女たちを『魔女にならないようサポートすること』なんだ」

    ほむら「バカな。そんなのありえない!」

    QB「ありえたんだよ。現にそうしているじゃないか。キミも見てきたことだろ」
    QB「ボクは騙してなんかいない。契約を交わした責任を持ち、魔法少女をケアするために動いているんだ」

    ほむら「そんなはずない! 不可能よ!」

    QB「奇跡を起こせる方法が、ひとつあるじゃないか」

    ほむら「まさか、契約っ!」

    147 :

    ほむ

    149 = 1 :


    QB「そう。ボクの存在目的を改変させるなんて、造作もないことだろうね」

    ほむら「だれかが、インキュベーターの目的を変えるよう願い、それが今の現象へと繋がっているというわけ?」

    QB「それも、外れ。彼女が願ったのは、そんなことじゃない。もっと大きなことだ」
    QB「でなければ、ワルプルギスの夜を倒せば、魔法少女が救われるなんて法則が、生まれるわけないだろ?」

    ほむら「教えて。あなたを変えた人物って、だれなの?」

    QB「暁美ほむら。キミだよ」

    150 = 126 :

    ほむ?


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