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    元スレ唯「カチカチ山のムギ豚ちゃん!」

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    みんなの評価 : ★★
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    101 = 1 :

    「あれれ?憂、誰か来てたの?」

    「うん…梓ちゃんがね」

    「憂、浮かない顔だねぇ、腰が痛むの?」

    「うーん…それがね……」

    カクカクシカジカ

    「ええ!?そんな、ムギちゃんが!?」

    「うん、私はもう十分だと思ったんだけど、梓ちゃん一度言い出したら聞かないし」

    「た、大変だ、憂、私ちょっと出かけてくるよ!」

    「え、お姉ちゃん!?…行っちゃった、もう、どうして私の周りの人は
      みんなこうも勝手なのよぉ」

    102 = 47 :

    もうただの口封じじゃねーか
    これだからゴキにゃんは

    103 = 12 :

    何故か憂が丸くなってる

    104 = 1 :

    ムギ豚の巣

    「むぎゅう…むぎゅう」ポロポロ

    「うう…背中がヒリヒリと痛むわぁ……くすん、
      私はどうしてこう酷い目にばかりあうのかしら」

    「思えば、お父様とお母様が死んでから不幸ばかり、ひょっとして呪われているのかしら」

    「この前は、人間に豚カツにされそうになるし、昨日なんか危うく焼き豚になるところだったわ」

    「くすん…その上女の子には振られてばかりで、
      いつまで経っても恋人が出来ないし
      人気投票も毎回最下位……」

    105 = 1 :

    「はぁ、どうして私には恋人が出来ないんだろう?
      顔は結構いけてると思うんだけど…やっぱりこの眉毛がいけないのかしら?
      それとも……」

    ムギ豚はぽっこりと出た腹に目をやり、ため息をつく

    「やっぱり太っているのが原因なのかしら…そうよねぇ、こんなおでぶを彼女に
      したら、みっとも無くてつれて歩けないわよねぇ」クスン

    「落ち込んだらいっそう、火傷が痛んできた……はぁ、
      せめて今年のクリスマスまでには可愛い彼女が欲しいわぁ……おお、痛たた」

    106 = 1 :

    その時、表でなにやら声が聞こえた。

    「猫の薬屋さんですよぉ、火傷、打撲、切傷、肥満、
     なんにでも聞く万能塗り薬、猫金膏はいかがですかぁ」

    ムギ豚は、火傷切傷よりも、肥満と聞いてはっとした。

    「薬屋さーん、ちょっとこっちへ」

    「はいはい、どちらでしょう?」

    「こっちよ、穴の奥、肥満にも効くって本当かしら?」

    「はい、それはもうてきめんに効きますよ」

    107 = 7 :

    これから面白くなるのですね^^
    下準備が長かったということはこれからかなり面白くなるのですね

    108 = 47 :

    ムギちゃんカワイソス…

    109 :

    >>107
    すっこんでろもしもし

    110 = 1 :

    「まあ」パァ

    ムギ豚は大喜びで巣から這い出し

    「あら!梓ちゃん!?」

    「いえいえ、私は梓などという名ではないですよ、最近この山で商いを始めた雄猫の薬売りです」

    「まあ…そうなの、それにしてもそっくりね、世の中には自分に似た人が
      3人は居るっていうけれど、それにしても不思議」

    「ううん、そんなことよりも、そのお薬売ってくれないかしら?
      お代は…よもぎのお団子くらいしかないけれど」

    「おお、これは酷い火傷ですね、もちろんお代はお団子で十分です
      それにしてもどうしましょう、背中だと手が届かないでしょうし、私が火傷に塗ってあげましょう」

    111 :

    むぎちゃんの穴の奥…

    112 = 1 :

    「まあまあ、何から何まで親切な方ね、でも…あの」

    ここで、なにやらムギ豚、モジモジと言葉を濁す。

    「ん…なんですか?」

    「そのお薬を一滴、手のひらに載せてもらえないかしら?」

    「どうなさるんですか?」

    「い、いえね、少し確かめてみたいのよ、どんな薬なのか」

    (むむ…さてはムギ豚、何か感づいたか?)

    「はあ…まあこんなものですが」ピト

    113 = 1 :

    梓は軟膏を少量ムギ豚の手のひらに乗せる。
    その瞬間、ムギ豚は上着を捲り、腹に薬を塗ろうとしたので
    梓はこれでは薬の正体がばれてしまうと驚く

    「だ、だめですよ、その薬は、怪我もしてないのに塗っては、刺激が強すぎます」

    「放して!!」

    「あなたみたいにスリムな猫には私の気持ちはわからないわ!」

    「私は少なくとも顔は悪くないと思うのよ!
      ただ人より少しぽっちゃりしてるから、恋人も出来ず、人気投票も万年最下位で、
      とにかく痩せさえすれば、痩せさえすれば可愛い彼女が出来て……ひゃ!
      これは強い薬ね、ぴりぴりするわ、むむむ、でも良薬は口に苦いものというし
      これくらいの方がかえって効きそう…ひゃあ!!お腹が燃えるように熱いっ!!
      我慢よ、我慢よ紬、今度こそ痩せてクリスマスまでに可愛い彼女を…ひゃあ熱い」

    114 = 1 :

    「ええい、もうやけくそよ!!こうなったらその薬、全身に塗って頂戴」

    やぶれかぶれになったムギ豚は素っ裸になってしまう

    (なんだか知らないけれど、これはこれで計画通りです)

    梓はきししと笑うと、唐辛子を練った軟膏をムギ豚の全身に塗ったくる。
    その結果ムギ豚は

    「きゃあ!!沁みるっ…うう、我慢…我慢…ぎゃぴぃ!!
      駄目っこんなの耐えられるわけないわっ、ひぃぃ、お水、お水を頂戴、
      どうして、私ばかりこんな目にあうの!?
      やっぱりデブだからなの!?
      ひぃぃ、せめて恋人が居れば、クリスマスまでにぃ、
      ひゃああああ、不幸よぉおおおおおお」

    と、なにやら支離滅裂なことを口走り、やがてぐったりと失神してしまった。


    ………
    ……

    115 = 12 :

    顔を自画自賛すんなw

    116 = 47 :

    上条フラグが立った
    これでかつる

    117 = 1 :

    「うう…道に迷って、だいぶ遅くなっちゃったよぉ」

    「たしかこのあたりだったけど…おーい、ムギちゃーん」

    「むぎゅ…むぎゅぎゅ」グッタリ

    「ひゃ…!ムギちゃんすっぽんぽんで何やってるの!?」

    タッタッタ

    「むぎゅう……」

    「大変、意識が無い…ん、この赤いのは何だろう?」ペロ

    「ひゃああ!辛いっ、これ唐辛子だ…!」

    「もうムギちゃん、火傷してるのになんて物塗ってるんだよぉ」

    「待ってて、今水汲んでくるから」

    タッタッタ

    118 = 72 :

    豚足が食べたくなった

    119 = 1 :

    唯は近くの小川からバケツいっぱいに水を汲んでくる。

    「よし、とにかくこの唐辛子を全部流して…」セッセセッセ

    「……ふう、これでよしっと、とにかく穴の中に運ぼう、よいっしょっと」

    「うー、ムギちゃん重いよぉ」

    「むぎゅ…」

    120 = 1 :

    唯はムギ豚を藁のベットにうつ伏せにして寝かせる。

    「うう、ムギちゃん全然目を覚まさないよぉ」クスン

    「と、とにかく火傷の手当てをしなくちゃ」

    「よし、この隣のおばあちゃんにもらったアオキの葉っぱをペタペタと」

    アオキの葉には抗菌作用があり、古来より
    凍傷、火傷、腫れ物に効く妙薬として用いられてきた。

    唯はアオキの葉をシップのようにムギ豚の背中に貼る。

    121 = 1 :

    「むぎゅ…くーくー」

    しばらくして、痛みが引いてきたのかムギ豚の呼吸は穏やかになる。

    「ほ……よかった、何とか落ち着いたみたい」

    「うう…よかったよぉ、一時はどうなることかと…」

    「それにしてもあずにゃんもやり過ぎだよ、今度会ったらめっ!してあげなきゃ」プンスカ

    「うう…ムギちゃん、こんなに酷い火傷をして…
      私がもっとしっかりしてたらムギちゃんのこと守ってあげれたのに…」

    122 = 1 :

    「………ムギちゃん、私ね、ムギちゃんが元気ないと悲しくなるの、
      ムギちゃんが元気だと私も嬉しい」

    「だって、だって私、ムギちゃんのこと……」

    「……え、えへへ///ムギちゃん寝てるのに、今言ったって意味ないね」テレテレ

    「……」キョロキョロ

    「……ムギちゃん、寝てる?」

    「くー…くー」

    「こんなのずるいかもしれないけど、
      でも、私ムギちゃんの可愛い寝顔を見てたら我慢が出来ないの」

    「ムギちゃん……ごめんね……今だけは目を覚まさないで……」

    チュ

    「ん……ゆい…ちゃん」

    「えへへ///じゃあね、ムギちゃん、しっかり休んで火傷治してね」


    タッタッタ

    123 :

    雲行きが怪しくなくなってきた

    124 = 1 :


    ……
    ………


    「……ん」

    「あら…?私…いったい」

    「確か私、表で気を失ったはずだけど」

    「変ね、薬屋さんが中に運んでくれたのかしら?」

    「あら…?」

    「不思議…背中の痛みが引いてるわ…」

    125 :

    奮闘せよ唯

    126 = 95 :

    ムギ豚良い事なさすぎだろ…幸せになってほしい

    127 :

    ムギ豚に罪はないのになー

    128 :

    唯かわゆい

    129 = 1 :

    数日後

    平沢家

    「憂!ついにこの日がやってきたよ!」

    「今日こそあの憎きムギ豚の息の根を止めて復讐を成し遂げるよ!」

    「そ、その事なんだけどね…梓ちゃん」

    「え…なによ、憂?」

    「私はもう十分だと思うの……」

    「は、はぁ?」

    「な、何言ってるのよ、せっかくここまで色々準備してきたのに……」

    「聞いて、梓ちゃん、今回の件はムギ豚ばかりが悪いって訳じゃないの」

    「私も少しやり過ぎたかなって反省しているのよ…」

    130 = 7 :

    まだかなまだかな~

    面白くなるのまだかな~
    わくわく

    131 = 1 :

    「は、はぁ?なに言ってるの、やり過ぎなんてことはないよ
      あんな豚、いっそ叩き殺したってバチはあたらなかったと思うよ」

    「でも、お姉ちゃんの話を聞く限り、ムギ豚ってそんなに悪い豚じゃないって
      今では思ってるんだ」

    「昔から私、お姉ちゃんの事となると、頭に血が上って、
      何が何だかわからなくなっちゃって、つい滅茶苦茶しちゃうの、
      今思えばもう少しムギ豚の言い分も聞いてあげればよかったかなって思ってるの」

    「だからね、梓ちゃん、復讐はもう十分、これでおしまいにしましょう?」

    「駄目だよそんなの!!」

    「今ここで止めたら私の計画が……」

    132 = 10 :

    ごきぶりしなないかな

    133 = 1 :

    「計画?」

    「…っと何でもないです」

    「と、とにかく今更止めたって無駄よ、私は絶対にやめないから!
      予定通り今日ムギ豚を亡き者にするよ!」

    「やめて!梓ちゃん、ムギ豚が死んだらお姉ちゃんが悲しむわ……」

    「ふん!そんなの知ったこっちゃないよ、私はやるからね!
      止めても無駄なんだから!」

    タッタッタ ガチャバタン

    「ま、待って……ひゃ、あいたた、腰が…」


    ……
    ………

    134 = 127 :

    このGマジでふざけんな

    135 = 1 :

    「ふんだ!憂は甘いよ!」

    「せっかくムギ豚を殺す都合のいい理由が出来たって言うのに、全く、これだから人間は……」

    ぷりぷり腹を立てながら、やって来たのはムギ豚の巣である。

    「お~い、ムギ豚~、居ますか~?」

    「は~い、あら、まあまあ梓ちゃん、いらっしゃい
      この間のボウボウ山はとんでもなかったわねぇ
      私、酷い火傷を負って…まあ今はこの通り元気なんだけど、
      梓ちゃんは無事だったのかしら?」

    「まあ、無事といえば無事ですが、それにしても酷いですよ、
      あんな危ないところに私ひとりをおいて逃げてしまって、
      私怖くて怖くて、少し泣いちゃったんですよ」

    無論、泣くどころか腹を抱えて大笑いしていた訳だが

    136 = 1 :

    「まあ…ごめんなさい、怖い思いをさせて……でも私も生きるか死ぬかの瀬戸際だったから……」

    「ふん、まあいいです、それよりも、あの後憂に謝りに行ったのですか?」

    「それが……ここ数日火傷が痛んで、ずっと寝込んでたの、
      結局まだ謝りに行けてないわ」

    「はぁ、そんなことだろうと思いました…」

    「梓ちゃん、どうしよう……いよいよ憂ちゃん、カンカンよね……
      でも今から山に行っても、食べ物はあらかた狩り尽されているだろうし
      家にも私の分の備蓄しかないし……」

    「仕方ないですね……困ったムギ豚に知恵を授けてやるです」

    「え!?梓ちゃん何か考えがあるの?」

    「むふふ……海ですよ、海」

    「え、海!?」


    ……

    137 = 127 :

    ついに溺れ死にさせるのか…

    138 = 21 :

    ちょっとダレてきた

    140 :

    さるさんに引っかかりました

    141 = 140 :

    「はあ…大変なことになっちゃったな」

    「憂~ただいま~」

    「あ、お姉ちゃんおかえり、お祭りの準備ご苦労さま」

    「うん、今年の秋祭りは盛り上がりそうだよ、そうそう
      神社でね、ひさしぶりに和ちゃんに会ったんだよ
      和ちゃん来年から動物小学校の先生になるんだって、びっくりだよねぇ」

    「そうなの……じゃあまた、3人で遊べるね」

    「憂……元気ないね、やっぱり憂もお祭り行きたかったよね」

    「……ううん、そうじゃないの」

    「憂?」

    143 = 140 :

    「あのね、私お姉ちゃんに話さなくちゃいけないことがあるの……」

    「……ムギ豚のことで」

    「え!、ムギちゃんのこと!?」

    「うん……実は」

    ……

    「な……そ、そんな、あずにゃんが、ムギちゃんを!?」

    「私はもう十分って言ったんだけど、梓ちゃん聞かなくて……」

    「こ、こうしちゃいられない」

    「うい!あずにゃんが何処に行ったかわかる?」

    「ううん、それがわからないの…」

    「そっか…」

    144 = 140 :

    「よし、とにかく私、あずにゃんを見つけて止めてくるよ」

    「お、お姉ちゃん!?」

    「憂、話してくれて、ありがとう、
      それと、もしよかったらムギちゃんと仲良くしてあげて
      ムギちゃんとってもいい子だから」

    「う、うん……」

    「じゃあ、行ってくるね、夕飯までには帰るよ」

    タッタッタ

    「お、お姉ちゃん……」

    (お姉ちゃん、とっても頼もしい表情だった)

    (考えてみたら、お姉ちゃんがここまで積極的になることなんて今まで無かったかも、
      これもムギ豚と知り合ったおかげなのかな……?)

    ……

    145 = 140 :

    タッタッタ

    「ほっほっほ」

    (私、決めたんだ)

    (ムギちゃんに釣り合う人間になるために、もうグータラはやめるって)

    (そして、これからは何があってもムギちゃんを守るって)

    (だからムギちゃん、どうか、私が行くまで無事でいて……!!)

    唯は走る。
    その表情には、愛する豚を何としてでも守り抜くという
    決意の念が滲みでていた。

    146 = 127 :

    しかし律は一体どこでなにをしてるんだ

    147 = 109 :

    そういや律出てきてねぇwww

    149 = 91 :

    しえん

    150 :

    >>1
    豚はてめえだろ
    死ね


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