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    元スレ唯「カチカチ山のムギ豚ちゃん!」

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    みんなの評価 : ★★
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    1 :

    ここは『うんたん村』
    人里離れたこの村に、
    ある仲のいい姉妹が2人きりで暮らしていた。


    「お姉ちゃん、お昼ご飯はラップして冷蔵庫にはいってるから」

    「それと、食後のアイスは一個までよ」

    「ほ~い、わかってるよぉ憂」

    「それじゃあお姉ちゃん、行ってくるね」

    「いってらっしゃ~い」

    働き者の妹は今日も山へ芝刈りに
    のんびり屋の姉は今日も家でゴロゴロ…
    姉妹は貧しいながらも、
    明るく楽しく助け合って生活していた。

    2 = 1 :

    ヒュ~

    「おお寒い…そろそろ風が冷たくなって…もうすぐ冬だね」

    「冬が来る前に目一杯食べ物をあつめておかなくちゃ」

    「よし、一昨日仕掛けた罠の様子を見てこよう」

    テクテク

    「確かこの辺だったはずだけど…」


    「むぎゅうううううううう!!!」


    「わ!何か聞こえたぞ」

    タッタッタ

    3 = 1 :

    「むぎゅうううううううう!!!」

    「ひゃあ…!あ、足がぁ…」

    「んん…んんん……」グイグイ

    「や、やだ、外れない…痛いよぉ」ポロポロ

    ガサガサ

    ヒョコ

    「あらあら、丸々と太って美味しそうな豚ね、お姉ちゃんが喜ぶわ」

    「ひ…!に、逃げなきゃ……んんん…やっぱり外れないよぉ」

    「無駄よ、その罠はちょっとやそっとじゃ外れないわ」

    「や…!私なんか食べても美味しくないわ!」

    4 = 1 :

    「嘘おっしゃい、こんなにムチムチしちゃって、
      脂身いっぱい詰まってそうじゃない」

    「いやー!!」

    憂は豚に猿ぐつわをかませ、
    慣れた手つきで縛り上げると
    軽々と担ぎ上げた。

    「ふむむ…むぎゅぎゅぎゅ…」ジタバタ

    「うふふ、今晩は豪勢な夕飯になりそう…豚カツにしてもいいし、
      豚しゃぶにするのも悪くないわ」

    憂は、きっとお姉ちゃんよだれを垂らして大喜びするわ、と
    弾むような気分になりながら、
    暴れる豚を、尻を叩いて黙らせつつ
    山を降りたのであった。

    5 :

    むぎゅうううううううう!!!

    6 :

    ちょっとワラタ

    7 :

    ねぇ、いつになったら面白くなるの?

    8 = 1 :

    ちなみに、捕らえられたこの豚はムギ豚という
    山奥の洞穴に住む珍種である。
    今日はたまたま紅葉見物に出かけた所、
    運悪く罠を踏んだのであった。

    9 :

    市原悦子で再生される

    10 :

    期待あげ

    11 = 1 :

    「ただいま~」

    「う~い~、おかえりー、お腹ペコペコだよぉ」

    「えへへ、お姉ちゃん、今夜はご馳走だよ!」

    「え!?食べ物いっぱい取れたの?」

    「うん!……よいしょっと」

    「うわ~い、ご馳走!ご馳走!」

    「じゃーん」

    「むぎゅ…むぎゅむぎゅぎゅ」ジタバタ

    「あ!」

    「えへへ、こんなに大きい豚が獲れたんだよぉ」

    「ム、ムギちゃん!?」

    12 :

    俺のムギちゃんになんてことしやがる

    13 = 1 :

    「むぎゅ!」ビク

    「え…!?」

    「お、お姉ちゃん、この豚のこと知ってるの!?」

    「うん…ムギ豚ちゃんっていうの」

    「前に裏山で迷子になった時友達になったの、
      野草のお茶とよもぎのお団子をご馳走してくれたんだよぉ、
      私はムギちゃんって呼んでるの」

    「そ、そうなの…」チラ

    「むぎゅ……」

    (こ、この豚、世間知らずのお姉ちゃんをお茶とお菓子で誘惑して…
      イタズラでもする気だったのかしら……許せないわ)

    14 :

    人の紬を……てめぇは俺を怒らせた

    15 :

    >>8
    むぎ豚
    「奥山にむぎ豚といふものありて、人を食らうなると人の言いけるに」
    から始まる短編古文

    16 = 1 :

    「お姉ちゃん、めっ!」

    「ひゃ…、う、憂~?」

    「山の動物に近づいちゃ駄目ってあれほど言ったでしょう?」

    「で、でもぉ…ムギちゃんいい子だよぉ」

    「むぎゅう…(唯ちゃん…)」ポロポロ

    「めっ!動物のお友達なら梓ちゃんがいるでしょう?
      山の動物なんてどんな病気を持っているかわかったもんじゃないわ」

    「う、うん…」

    「さ!私は夕飯の支度をするから、お姉ちゃんは居間でテレビでも見てて」

    17 :

    >>9
    貴様…

    18 :

    憂は自分でムギを解体するのか…

    19 :

    ムギ豚シリーズに欠かせない梓はまだか

    20 :

    >>16
    >動物のお友達なら梓ちゃんがいるでしょう?

    あれは昆虫じゃ…

    21 :

    たぶんりっちゃんはたぬきなんだろうな

    22 = 1 :

    「う、憂~、ムギちゃん食べちゃうの~?可哀想だよぉ、放してあげようよぉ」

    「めぇっ!!いいからっ!お姉ちゃんは居間に行ってて」

    「ひゃ…!は、はーい」スタコラサッサ

    「ふう……さぁて」ギロリ

    憂は凄まじい形相でムギ豚を睨みつけた。

    「ひ…!」ビクン

    「あんた、ムギ豚っていったわね…
      お姉ちゃんを誘惑して、許せないわ、今日はたっぷり苦しめてから
      料理してあげる…」

    「む…むぎゅうううううううう!!(や…やだああああああああ!!)」


    ……
    ………

    24 :

    いろはにほへと
    ちりぬるをわか
    よたれそつねな
    らむういのおく
    やまけふこえて
    あさきゆめみし
      よひもせす

    25 = 18 :

    憂選手パネェ……

    26 = 1 :

    「ふふ…知ってる?」

    憂はムギ豚を裸にすると逆さにして木に吊るした。

    「豚はね、たっぷり苦しめてから殺すと身が引き締まって美味しくなるのよ」

    「ひいいいぃ…後生ですから、命だけは助けて下さいっ」

    「黙れっ!」

    バチーン!

    「ぎゃあああああ!!」

    憂は木刀で豚の太ももを思い切り殴りつける!

    27 = 5 :

    ガチの憂選手は久しぶりだな…

    28 = 1 :

    「あんた、お姉ちゃんにお茶とお菓子を与えて、いったい何を企んでいたのかしら?」

    「どうせ嫌らしいことでもしてやろうとか考えていたんでしょう?」

    「誤解です!唯ちゃんとはお茶したあと川で遊んだだけよ」

    「嘘をつくな!」

    バチーン!

    「ひぎゃああああ!!」

    「私は知っているのよ、
      あんた達山の動物がどれだけ恥知らずかってことを」

    「私の友達の純ちゃんはね、
      澪っていう山狐とエッチして性病を移されたのよ、
      会う度に、おまたが痒いおまたが痒いってとっても辛そうにしてるわ…
      お前もお姉ちゃんを同じ目に合わすつもりだったんだ!」

    バチーン!

    「ぎゃああ!誤解ですっ、私と唯ちゃんはそんなふしだらな関係じゃありません」

    29 :

    ムギ豚のアナルほじりはありますか?

    30 = 20 :

    >>28
    >「私の友達の純ちゃんはね、
    >  澪っていう山狐とエッチして性病を移されたのよ、


    なんてこったいwwwww

    31 :

    文章から『豚』の文字を取るとそこはかとなくエロい件

    32 = 7 :

    >>1
    ねぇ、面白くなるのはいつ?

    33 = 12 :

    おい澪

    34 = 1 :

    ムギ豚は少しでも苦しみから逃れようと暴れるが、
    全くの無駄であった。

    体中に木刀による打撃を浴び、あざだらけになる。

    「ひゃああ!痛い!痛いぃ!助けてぇ、おかーさーん!!」

    「あはは、助けを呼んでも無駄よ、ここにはあんたと私しか居ないんだから」

    「おら!」

    バチーン!

    「ぎゃああああああああ!!!」


    コソコソ

    チラ

    「あ…あわわわ」

    「た、大変だ…ムギちゃんが…ムギちゃんが…」

    35 :

    >>32
    黙ってろ

    36 = 5 :

    憂鬼がいる…

    37 = 1 :

    「むぎゅう…」グッタリ

    「あら、もうへたばっちゃったの?」

    「ひぃひぃ…助けて、命だけは…体中がズキズキ痛むのぉ」

    「ふふふ、ダーメ、あんたにはもっともっといっぱい苦しんでもらうんだから」

    「いやぁ…」ポロポロ


    「憂!もう止めて!!」


    「!」

    「お、お姉ちゃん!?」

    タッタッタ

    「ああ…ムギちゃん、こんなに体中腫らして…」

    「ゆ、唯ちゃん…」

    38 :

    おっきしてきた

    39 = 1 :

    「お姉ちゃん、豚に近づいちゃ駄目!病気が移るわ!」

    「ムギちゃんは病気なんか持ってないよ!だってとっても綺麗好きだもの」

    「ねぇ憂、お願い、ムギちゃんを助けてあげて、私の友達なんだよぉ」

    「お、お姉ちゃん、でも…」

    「唯ちゃん……」

    (って、あら?なんだかロープが緩んで…)

    酷く暴れたためであろうか、
    足首を木に縛り付けていたロープは確かに緩んでいた。

    「で、でもねお姉ちゃん、この豚を燻製にして保存しておけば、
      当分食べ物には困らないわ」

    「きっと冬も越せると思うの…」

    40 :

    憂ちゃんが真っ黒だ!

    41 = 1 :

    「友達を食べるくらいなら死んだ方がましだよ……」

    「お姉ちゃん……」


    (ふん…ふんんんん)グイグイ

    (しめた、これならなんとか足が抜けるわ)


    「あのね、ムギちゃんってとっても優しくて、おっとりぽわぽわで
      一緒に居るとあったいかい気持ちになるんだ」

    「それにね、ムギちゃんの淹れてくれたお茶はとっても美味しいし、
      よもぎのお団子も絶品だよ、だからきっと、
      憂もムギちゃんのこと気に入ると思うんだよ」

    「ね、ムギちゃん……って!ムギちゃん!?」

    42 = 5 :

    これかちかち山なんだよな…
    黒ムギの大逆襲もありえそう

    43 = 1 :

    「え!?」

    「むむむむ…ふんす!」キュポン

    「やった、抜けた!」

    「よし、ダッシュよ!」

    「ああ!憂っ、危ない!」

    「え!?きゃあ!!」

    ガイ~ン

    唯に気を取られ、走り出したムギ豚に気がつかなかった憂は、
    避けきれずに接触、弾き飛ばされてしまった。

    44 = 1 :

    「わわ、ごめんなさい、でも今は命の方が大事なの」

    「に、逃げろ~」スタコラサッサ

    「う、憂~~~!!」

    「う~ん、ぱたんきゅー」ガク

    豚の全体重が乗ったタックルをもろに食らった形である。
    さすがの憂でもひとたまりもない
    足腰に深刻なダメージを負った憂は、
    そのまま寝込んでしまった。

    45 = 1 :

    一方ムギ豚は

    「はあ、はあ…」タッタッタ

    「ひゃあ…、酷い目にあった、酷い目にあったわぁ」フラフラ

    ほうほうの体でどうにかこうにか巣に帰り着くと
    藁を敷き詰めて作ったベットにばったり倒れこみ
    やがて気絶してしまった。


    ………
    ……

    46 = 10 :

    ムギ豚っうまそう

    47 :

    まあどっかの狸と違って豚に非はないわけで

    48 = 1 :

    翌日

    トコトコ

    「はぁ…今日はどの家もロクご飯を出さないなぁ」

    「シシャモ一匹じゃあお腹が膨れないよ」

    秋晴れの空の下、なにやら不機嫌そうにブツブツ言っているのは、
    梓という名の子猫である。
    いまだ何も色気もないが、しかし美少女であり、
    その愛らしさ故に村人達は、梓にミルクやら魚やらを与え
    可愛がっていた。
    ふらりと民家に立ち寄れば
    いくらでも食べ物が手に入るこの状況に味をしめた梓は、
    働きもせず気楽に気ままに毎日の生活を謳歌していた。


    「憂の家にでも行ってみよっと」トコトコ

    49 = 1 :

    平沢家

    「あいたたた……」

    「憂ぃ、大丈夫?腰、痛むの?」

    「うん…ごめんねお姉ちゃん、こんな事になっちゃって」

    「憂が悪いわけじゃないよ…」

    「ああ、どうしよう…冬が近いのに、これじゃあ食べ物を取りに行けないよ」シュン

    「大丈夫!私に任せて、色々と考えがあるんだ」

    「憂は体を治すことだけを考えてて」

    「お姉ちゃん…」

    (お姉ちゃん優しいな…でもやっぱり心配だよぉ)

    50 = 10 :

    ムギ豚なら梓猫と表記しないとバランスがとれない


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