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元スレ唯「おトイレしてたらお尻を触られたんだよっ!!」
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人気声優の平野綾さんの10歳以上年上の恋人とはあろうことか巨人小笠原(36)であることが判明した。
警察の調べによると、2人が出会ったのはカッスが平野の出演するアニメに特別ゲストとして無理やり出演した時だという。
ちなみにその時のカッスの役は「路上で電柱をレイプしていたところ、犬にキンタマを噛み千切られる野球選手A」だった。
普通の人間には興味がないという平野にとって異形のキンタマ侍は運命の相手だったといえるだろう。
当のカッスはこの日、KASSU STYLEという全裸にユニオンジャックのペインティング姿で自殺した西村投手の告別式に現れた。
報道陣の質問に対し、「(あーやの貧乳にむしゃぶりついたら)いかんのか?」と弁明すると、西村の遺体を「穴兄弟になれるぞ」と死姦。
しかし一緒に納棺されていた砕かれたCDの破片が全身に刺さり出血多量で死亡した。
この朗報に対し、原監督は「(平野は)ベストビッチでしょう」と吐き捨てた。
なお次の試合には間に合う模様。
警察の調べによると、2人が出会ったのはカッスが平野の出演するアニメに特別ゲストとして無理やり出演した時だという。
ちなみにその時のカッスの役は「路上で電柱をレイプしていたところ、犬にキンタマを噛み千切られる野球選手A」だった。
普通の人間には興味がないという平野にとって異形のキンタマ侍は運命の相手だったといえるだろう。
当のカッスはこの日、KASSU STYLEという全裸にユニオンジャックのペインティング姿で自殺した西村投手の告別式に現れた。
報道陣の質問に対し、「(あーやの貧乳にむしゃぶりついたら)いかんのか?」と弁明すると、西村の遺体を「穴兄弟になれるぞ」と死姦。
しかし一緒に納棺されていた砕かれたCDの破片が全身に刺さり出血多量で死亡した。
この朗報に対し、原監督は「(平野は)ベストビッチでしょう」と吐き捨てた。
なお次の試合には間に合う模様。
眉毛「ええと、渡辺綱というのは平安時代の武将、源頼光に仕える四天王のうちの一人です」
おかっぱ「彼らは平安京をおびやかす鬼に戦いを挑みこれを退けたといいます。有名なのは酒呑童子や土蜘蛛退治譚ですね」
紬「そう!その酒呑童子!」
眉毛「なお、金太郎は長じてより坂田金時と名を改め、綱と同じく四天王の一人として頼光に仕えたといわれます」
梓「金太郎さんって鬼退治をしたんですね…熊と遊ぶだけじゃなかったんだ」
唯「なんか生意気だよね、金太郎のくせに」
おかっぱ「…で、渡辺綱の話ですけれど…どうする?」
眉毛「簡単にまとめちゃっていいんじゃない?」
おかっぱ「…だね。それでは話のあらすじだけをざっと説明します」
唯「わ~い!楽しみ~!」
おかっぱ「彼らは平安京をおびやかす鬼に戦いを挑みこれを退けたといいます。有名なのは酒呑童子や土蜘蛛退治譚ですね」
紬「そう!その酒呑童子!」
眉毛「なお、金太郎は長じてより坂田金時と名を改め、綱と同じく四天王の一人として頼光に仕えたといわれます」
梓「金太郎さんって鬼退治をしたんですね…熊と遊ぶだけじゃなかったんだ」
唯「なんか生意気だよね、金太郎のくせに」
おかっぱ「…で、渡辺綱の話ですけれど…どうする?」
眉毛「簡単にまとめちゃっていいんじゃない?」
おかっぱ「…だね。それでは話のあらすじだけをざっと説明します」
唯「わ~い!楽しみ~!」
おかっぱ「綱はあるとき、一匹の鬼に襲われます。これは一条戻橋の場合と羅生門の場合とがありますが今回は省きます」
眉毛「鬼は綱の髻…まあちょんまげのようなものですね。それを太い腕でがっしと掴んで連れ去ろうとします」
おかっぱ「ところが綱は少しも慌てず、刀をぎらりと引き抜くや、えいと声上げ気合とともにその腕をばさりと切り落とします」
唯「おー!かっくいいー!」
律「うん…今回の件と似てるな…」
眉毛「鬼はそのまま何処かへと逃げ去り、綱は残された腕を持って主人頼光館へと向かいます」
おかっぱ「頼光はこの腕を見、後の災いを避けるため陰陽師に意見を求めます。ちなみにこの陰陽師は有名な安倍晴明ですね」
梓「何だか色々出てきますね…」
眉毛「鬼は綱の髻…まあちょんまげのようなものですね。それを太い腕でがっしと掴んで連れ去ろうとします」
おかっぱ「ところが綱は少しも慌てず、刀をぎらりと引き抜くや、えいと声上げ気合とともにその腕をばさりと切り落とします」
唯「おー!かっくいいー!」
律「うん…今回の件と似てるな…」
眉毛「鬼はそのまま何処かへと逃げ去り、綱は残された腕を持って主人頼光館へと向かいます」
おかっぱ「頼光はこの腕を見、後の災いを避けるため陰陽師に意見を求めます。ちなみにこの陰陽師は有名な安倍晴明ですね」
梓「何だか色々出てきますね…」
おかっぱ「晴明の言うには七日間の物忌みと読経が必要、とのこと。綱はさっそく帰宅し、言われたとおりにします」
唯「ものいみ?」
眉毛「簡単に言えば門戸を閉じて身をつつしみかつ清めることですね」
唯「……な、なるほど…」
おかっぱ「そうして物忌みをしているうちに、綱の家の戸を叩く者があります。誰かといえば、それは綱の乳母でした」
眉毛「物忌みの最中ゆえ家に上げるわけにはいかないのですが、乳母がどうしてもと訴えかけるため、綱はやむなく乳母を家に上げました」
梓「怪しいですね…」
おかっぱ「色々と語り合っているうちに、乳母は噂の鬼の腕をぜひ見せてほしい、としつこくせがみます。根負けした綱は、腕を入れた箱を乳母の前に置き…」
梓「だ、駄目!」
眉毛「箱の蓋を開けた瞬間!『これぞ私の腕!』と乳母は叫びます!その時すでに乳母の姿はあの鬼へと変わっていました!」
おかっぱ「そして鬼は腕を掴むと、風のような速さで戸を破り、一目散に逃げ失せてしまった…とまあ、こんなところです」
紬「わ~!面白かった~!」
唯「もっと!もっとお話聞かせて~!」
おかっぱ「そ、そうですか?じゃ、じゃあ天狗小僧の話でも…」
律「あーい、それは後でプライベートでお願いしまーす!」
唯「ものいみ?」
眉毛「簡単に言えば門戸を閉じて身をつつしみかつ清めることですね」
唯「……な、なるほど…」
おかっぱ「そうして物忌みをしているうちに、綱の家の戸を叩く者があります。誰かといえば、それは綱の乳母でした」
眉毛「物忌みの最中ゆえ家に上げるわけにはいかないのですが、乳母がどうしてもと訴えかけるため、綱はやむなく乳母を家に上げました」
梓「怪しいですね…」
おかっぱ「色々と語り合っているうちに、乳母は噂の鬼の腕をぜひ見せてほしい、としつこくせがみます。根負けした綱は、腕を入れた箱を乳母の前に置き…」
梓「だ、駄目!」
眉毛「箱の蓋を開けた瞬間!『これぞ私の腕!』と乳母は叫びます!その時すでに乳母の姿はあの鬼へと変わっていました!」
おかっぱ「そして鬼は腕を掴むと、風のような速さで戸を破り、一目散に逃げ失せてしまった…とまあ、こんなところです」
紬「わ~!面白かった~!」
唯「もっと!もっとお話聞かせて~!」
おかっぱ「そ、そうですか?じゃ、じゃあ天狗小僧の話でも…」
律「あーい、それは後でプライベートでお願いしまーす!」
眉毛「さて、今の話と今回の話を比較してみると…いくつかの共通点が見られると思います」
律「人に危害を加えていた妖怪の腕を切ると、その妖怪が腕を取り戻しに家までやってきた、か…」
眉毛「そういうことですね。ただ、鬼が訪れたにもかかわらず、腕はこうしてここにあるわけですが」
唯「和ちゃん…綱さんを越えたね」
梓「さすが生徒会長ですよね…」
紬「ううん…あの、腕を返した後は、その綱さんはどうなったんですか?鬼に復讐されたとか、非業の死を遂げたとか…」
おかっぱ「あ、ええと…それはですね……どうだっけ?」
眉毛「…多分たいしたこと起きなかったんじゃなかった?」
おかっぱ「…だよね?」
律「おいおい…そこ結構重要だぞ…?」
律「人に危害を加えていた妖怪の腕を切ると、その妖怪が腕を取り戻しに家までやってきた、か…」
眉毛「そういうことですね。ただ、鬼が訪れたにもかかわらず、腕はこうしてここにあるわけですが」
唯「和ちゃん…綱さんを越えたね」
梓「さすが生徒会長ですよね…」
紬「ううん…あの、腕を返した後は、その綱さんはどうなったんですか?鬼に復讐されたとか、非業の死を遂げたとか…」
おかっぱ「あ、ええと…それはですね……どうだっけ?」
眉毛「…多分たいしたこと起きなかったんじゃなかった?」
おかっぱ「…だよね?」
律「おいおい…そこ結構重要だぞ…?」
眉毛「ええと…あの鬼は茨木童子だから…あ!大丈夫だ!」
おかっぱ「え?…あ、そっか、酒呑童子の…!」
眉毛「ええと、大丈夫です!腕を奪われた後も、綱には特にこれと言って不幸は起きません!」
紬「どうして?」
おかっぱ「ええとですね、綱に腕を切られた鬼は茨木童子という鬼だとされます。この茨木童子は酒呑童子の手下なんです」
眉毛「頼光と四天王は酒呑童子を見事倒しているわけですから、結局祟りなどはなかった、と考えていいはずです!」
律「……なーんか無理があるような…」
おかっぱ「無理はありません!それが道理というものです!」
眉毛「まあそれは別にしても、綱が鬼に復讐されたという話は聞きませんし、長寿を保って亡くなっているはずですから、やはり大丈夫だったんだと思いますよ」
律「ま、それじゃあここはそういうことで納得しとくけどさ」
唯「うーん…じゃあさ、結局腕を返しちゃえば丸くおさまるってこと?」
律「…だな!」
おかっぱ「え?…あ、そっか、酒呑童子の…!」
眉毛「ええと、大丈夫です!腕を奪われた後も、綱には特にこれと言って不幸は起きません!」
紬「どうして?」
おかっぱ「ええとですね、綱に腕を切られた鬼は茨木童子という鬼だとされます。この茨木童子は酒呑童子の手下なんです」
眉毛「頼光と四天王は酒呑童子を見事倒しているわけですから、結局祟りなどはなかった、と考えていいはずです!」
律「……なーんか無理があるような…」
おかっぱ「無理はありません!それが道理というものです!」
眉毛「まあそれは別にしても、綱が鬼に復讐されたという話は聞きませんし、長寿を保って亡くなっているはずですから、やはり大丈夫だったんだと思いますよ」
律「ま、それじゃあここはそういうことで納得しとくけどさ」
唯「うーん…じゃあさ、結局腕を返しちゃえば丸くおさまるってこと?」
律「…だな!」
眉毛「…まあ、おそらくは腕さえ返せばいいのだとは思いますけれど…確実ではないです」
梓「え?」
眉毛「今の話はあくまでそういった伝説がある、というだけのこと。全てが同じように円満に進むとは限りません」
紬「確かに…それもそうだわ」
おかっぱ「人に害せられた妖しの者が、人に対して復讐するという話も…それこそ枚挙に暇がないほどありますし」
律「えーっ!?じゃ駄目じゃん!?」
おかっぱ「そちらもまた確実ではありませんが。とりあえず言えることは、ただ返すだけではその後どうなるかはわからない、ということです」
梓「そんな…じゃ、じゃあどうすればいいんですか!?」
眉毛「…退治してしまうのが一番確実かと」
律「無理!」
梓「え?」
眉毛「今の話はあくまでそういった伝説がある、というだけのこと。全てが同じように円満に進むとは限りません」
紬「確かに…それもそうだわ」
おかっぱ「人に害せられた妖しの者が、人に対して復讐するという話も…それこそ枚挙に暇がないほどありますし」
律「えーっ!?じゃ駄目じゃん!?」
おかっぱ「そちらもまた確実ではありませんが。とりあえず言えることは、ただ返すだけではその後どうなるかはわからない、ということです」
梓「そんな…じゃ、じゃあどうすればいいんですか!?」
眉毛「…退治してしまうのが一番確実かと」
律「無理!」
年の暮れ、忘年会シーズンの到来。
歴史に残るV逸を達成した大正義巨人軍も、不良債権のクビを切り浮いた金で宴会を催した。
厳格な畜生として知られる巨人小笠原(37)もこの日ばかりは無礼講、「ちなみにどこ守ろうとしてんの」とタメ口を利いた若手に「じゃあサードとか行っちゃいますか(ニッコリ」と即答、
一升瓶で殴り殺すなど大はしゃぎ。
ステージでは巨人朝井が「くも膜下出血で倒れるコーチ」「寮の屋上から飛び降りる選手」など得意のモノマネを披露、カッスも「喝だ!」と爆笑、宴会は終始和やかなムードで行われた。
自らも灰皿のテキーラを尿道から一気飲みする芸に挑戦したが、大正義ナインのお茶目なサプライズで注がれたのは塩酸。
「いかんでしょ」と絶叫し激痛のあまりフォークでキンタマをメッタ刺しにするカッスを見て会場はこの日一番の大盛り上がり、ほどなくして死亡が確認されるとビンゴの景品として出品された。
大正義原監督は狙ったクジを引き当てるマジックを披露、「来年も使う必要はないけどね(ニッコリ」と上機嫌だった。
なお新年会の出席はその日の体調を見て決める模様。
歴史に残るV逸を達成した大正義巨人軍も、不良債権のクビを切り浮いた金で宴会を催した。
厳格な畜生として知られる巨人小笠原(37)もこの日ばかりは無礼講、「ちなみにどこ守ろうとしてんの」とタメ口を利いた若手に「じゃあサードとか行っちゃいますか(ニッコリ」と即答、
一升瓶で殴り殺すなど大はしゃぎ。
ステージでは巨人朝井が「くも膜下出血で倒れるコーチ」「寮の屋上から飛び降りる選手」など得意のモノマネを披露、カッスも「喝だ!」と爆笑、宴会は終始和やかなムードで行われた。
自らも灰皿のテキーラを尿道から一気飲みする芸に挑戦したが、大正義ナインのお茶目なサプライズで注がれたのは塩酸。
「いかんでしょ」と絶叫し激痛のあまりフォークでキンタマをメッタ刺しにするカッスを見て会場はこの日一番の大盛り上がり、ほどなくして死亡が確認されるとビンゴの景品として出品された。
大正義原監督は狙ったクジを引き当てるマジックを披露、「来年も使う必要はないけどね(ニッコリ」と上機嫌だった。
なお新年会の出席はその日の体調を見て決める模様。
眉毛「安全かつ後に憂いを残さない方法…何かあるでしょうか…」
おかっぱ「…昨夜起きたことを、もう少し詳しく聞かせていただけませんか?」
唯「和ちゃんのお話?だったら和ちゃんに直接聞いたほうがいいよね!ちょっと呼んでくるよ!」
梓「和先輩の話を聞けば、何か掴めるんですか?」
おかっぱ「わかりません。ただ、判断材料は出来るだけ多く、そして純粋なほうがいい」
律「要は行き当たりばったりってことか~」
おかっぱ「口が過ぎますよ、おでこの貴女」
唯「お待たせ~!和ちゃんを連れてきたよ~!」
和「一体何なの?私は生徒会ロープをしまわないといけないのだけど…」
紬「オカルト研究会の子たちと話し合っているんだけど、いい案が浮かばないの。だから和ちゃんにもお話を聞きたくて」
和「軽音部とオカルト研が合併でもするの?」
梓「この人も相当だなあ…」
おかっぱ「…昨夜起きたことを、もう少し詳しく聞かせていただけませんか?」
唯「和ちゃんのお話?だったら和ちゃんに直接聞いたほうがいいよね!ちょっと呼んでくるよ!」
梓「和先輩の話を聞けば、何か掴めるんですか?」
おかっぱ「わかりません。ただ、判断材料は出来るだけ多く、そして純粋なほうがいい」
律「要は行き当たりばったりってことか~」
おかっぱ「口が過ぎますよ、おでこの貴女」
唯「お待たせ~!和ちゃんを連れてきたよ~!」
和「一体何なの?私は生徒会ロープをしまわないといけないのだけど…」
紬「オカルト研究会の子たちと話し合っているんだけど、いい案が浮かばないの。だから和ちゃんにもお話を聞きたくて」
和「軽音部とオカルト研が合併でもするの?」
梓「この人も相当だなあ…」
和「ああ、そういうことね。理解したわ」
おかっぱ「早速ですが、その者の姿をご覧になりましたか?」
和「生憎だけど見ていないの。布団の中だったし、カーテンもしていたから」
眉毛「そうですか…では、その者がやってきたときの状況を、できるだけ詳しく教えてください」
和「そうね…時間は12時を少し過ぎたころだったわ。外から大きな羽音が聞こえたの」
眉毛「羽音…」
和「ええ。それで、その羽音がだんだん近付いてきて、それから…着地する音と、足音が聞こえたの」
梓「空を飛んで来たんですね…天狗さんでしょうか」
おかっぱ「可能性はありますね。それから?」
和「足音が近付いてきて、窓をゴン、ゴン、ゴン、と叩いてから『返せ~、返せ~』って呻くような声が…」
澪「ひいいいいいいいいいいいい!?」
すとん
唯「あ、澪ちゃん起きてたんだね」
梓「そして起きた瞬間にまた失神したんですね…」
おかっぱ「早速ですが、その者の姿をご覧になりましたか?」
和「生憎だけど見ていないの。布団の中だったし、カーテンもしていたから」
眉毛「そうですか…では、その者がやってきたときの状況を、できるだけ詳しく教えてください」
和「そうね…時間は12時を少し過ぎたころだったわ。外から大きな羽音が聞こえたの」
眉毛「羽音…」
和「ええ。それで、その羽音がだんだん近付いてきて、それから…着地する音と、足音が聞こえたの」
梓「空を飛んで来たんですね…天狗さんでしょうか」
おかっぱ「可能性はありますね。それから?」
和「足音が近付いてきて、窓をゴン、ゴン、ゴン、と叩いてから『返せ~、返せ~』って呻くような声が…」
澪「ひいいいいいいいいいいいい!?」
すとん
唯「あ、澪ちゃん起きてたんだね」
梓「そして起きた瞬間にまた失神したんですね…」
和「それからは『ゴンゴン』と『返せ~』の繰り返しね。面倒になったからそのうち無視して寝てしまったわ。これが全てよ」
おかっぱ「なるほど…」
眉毛「ありがとうございました。少し、光明が見えた気がします」
律「マジか!?」
和「お役に立てたなら嬉しいわ。…もういいかしら?生徒会ロープが…」
唯「うん!和ちゃんありがと~!」
和「じゃあ、頑張ってね、みんな」
ガチャッ
律「光明が見えたって…本当か?」
眉毛「ええ。きっと何とかなります」
梓「ほ、本当ですか!?」
眉毛「…多分、何とかなるのではないかと」
おかっぱ「彼女には少々ビッグマウスなところがあります」
律「あー、そうかい」
おかっぱ「なるほど…」
眉毛「ありがとうございました。少し、光明が見えた気がします」
律「マジか!?」
和「お役に立てたなら嬉しいわ。…もういいかしら?生徒会ロープが…」
唯「うん!和ちゃんありがと~!」
和「じゃあ、頑張ってね、みんな」
ガチャッ
律「光明が見えたって…本当か?」
眉毛「ええ。きっと何とかなります」
梓「ほ、本当ですか!?」
眉毛「…多分、何とかなるのではないかと」
おかっぱ「彼女には少々ビッグマウスなところがあります」
律「あー、そうかい」
おかっぱ「それで、何がわかったの?教えて」
眉毛「うん…彼女のお話から推測するに妖しの者は、おそらく強大な力を持つ者ではないということです」
紬「そ、そうなの?」
眉毛「はい。単純に膂力優れるものであれば、力任せに家に押し入ることは容易いはず。でも、そうしなかった」
律「確かにな…あ、そういえば和に腕を掴まれたのに全然振りほどけなかったよな?」
眉毛「ええ。また、彼女に対して不思議の術をかけて意のままに操る、といったこともしていません」
紬「やったけれど和ちゃんには効かなかったのかも…」
眉毛「…しかし窓を叩き、返せと呻くだけのようでしたから…やはりその可能性は低いでしょう。もともと使えないか、腕を切られて力が出せないか…」
唯「腕が切られて力が出ない~」
眉毛「…何にせよ、妖しの者は我々に大きな害を及ぼすほどのものでないという可能性は、決して低くないはずです」
眉毛「うん…彼女のお話から推測するに妖しの者は、おそらく強大な力を持つ者ではないということです」
紬「そ、そうなの?」
眉毛「はい。単純に膂力優れるものであれば、力任せに家に押し入ることは容易いはず。でも、そうしなかった」
律「確かにな…あ、そういえば和に腕を掴まれたのに全然振りほどけなかったよな?」
眉毛「ええ。また、彼女に対して不思議の術をかけて意のままに操る、といったこともしていません」
紬「やったけれど和ちゃんには効かなかったのかも…」
眉毛「…しかし窓を叩き、返せと呻くだけのようでしたから…やはりその可能性は低いでしょう。もともと使えないか、腕を切られて力が出せないか…」
唯「腕が切られて力が出ない~」
眉毛「…何にせよ、妖しの者は我々に大きな害を及ぼすほどのものでないという可能性は、決して低くないはずです」
梓「それなら少し安心ですけど…」
眉毛「しかしおそらく妖しの者は、また夜な夜な彼女の…あるいは皆さんの家を訪れるでしょう。無視していれば実害はあまりないのでしょうが」
梓「そ、そんなの嫌です…不気味ですよ…」
おかっぱ「それに腕をあきらめて自暴自棄になり、またトイレに出没する可能性もある」
律「うーん…で、結局どうすりゃいいんだ?」
眉毛「…駆け引きですよ」
紬「駆け引き?」
眉毛「はい。相手は妖しの者だ、恐ろしい、と思い逃げ腰になること…相手の思う壺です」
おかっぱ「…腕力よりも胆力、か」
眉毛「そう。相手が化け物だからといって、こちらが下手にまわる必要はない。むしろアドバンテージはこちらにある…」
おかっぱ「なるほどね…くふ…くふふふふ…」
眉毛「むふ…むふふふふ…」
梓「あ、悪魔的笑い…」
眉毛「しかしおそらく妖しの者は、また夜な夜な彼女の…あるいは皆さんの家を訪れるでしょう。無視していれば実害はあまりないのでしょうが」
梓「そ、そんなの嫌です…不気味ですよ…」
おかっぱ「それに腕をあきらめて自暴自棄になり、またトイレに出没する可能性もある」
律「うーん…で、結局どうすりゃいいんだ?」
眉毛「…駆け引きですよ」
紬「駆け引き?」
眉毛「はい。相手は妖しの者だ、恐ろしい、と思い逃げ腰になること…相手の思う壺です」
おかっぱ「…腕力よりも胆力、か」
眉毛「そう。相手が化け物だからといって、こちらが下手にまわる必要はない。むしろアドバンテージはこちらにある…」
おかっぱ「なるほどね…くふ…くふふふふ…」
眉毛「むふ…むふふふふ…」
梓「あ、悪魔的笑い…」
律「で、具体的にどうすりゃいいんだ?」
眉毛「そうですね…私たちが腕を預かってしまえばいいのですが…そういうわけにもいかないのです」
唯「え!?何で!?」
おかっぱ「丁度今夜から十日間、ゼータ・レチクル座から発せられる緑色宇宙光の光度が最大になるのです」
律「…は?」
眉毛「これは269年に一度しか訪れない非常に貴重な期間なのです。緑色宇宙光は我々の宇宙力を劇的に高めてくれる」
おかっぱ「ですから、我々は今夜から十日間、夜の間は私たちは雑事にかまけてはいられないのです」
梓「そんなオカルトな…ああ、オカルト研なんだった…」
眉毛「というわけで私たちは夜の間はお力になれません。なので、皆さんが対処してください」
紬「私たちが!?でも、何をどうすれば…」
眉毛「ご心配なく。段取りその他をこれからご教授します。なあに、そう難しいことではありませんよ…むふふ、むふむふむふ…」
おかっぱ「くふふ…くふくふくふ…」
梓「あ、悪魔的笑い…」
眉毛「そうですね…私たちが腕を預かってしまえばいいのですが…そういうわけにもいかないのです」
唯「え!?何で!?」
おかっぱ「丁度今夜から十日間、ゼータ・レチクル座から発せられる緑色宇宙光の光度が最大になるのです」
律「…は?」
眉毛「これは269年に一度しか訪れない非常に貴重な期間なのです。緑色宇宙光は我々の宇宙力を劇的に高めてくれる」
おかっぱ「ですから、我々は今夜から十日間、夜の間は私たちは雑事にかまけてはいられないのです」
梓「そんなオカルトな…ああ、オカルト研なんだった…」
眉毛「というわけで私たちは夜の間はお力になれません。なので、皆さんが対処してください」
紬「私たちが!?でも、何をどうすれば…」
眉毛「ご心配なく。段取りその他をこれからご教授します。なあに、そう難しいことではありませんよ…むふふ、むふむふむふ…」
おかっぱ「くふふ…くふくふくふ…」
梓「あ、悪魔的笑い…」
唯「…オカ研さん、帰っちゃったね」
律「長々と喋った挙句、結局はお前らで何とかしろーって結論かあ…」
紬「このやり方で…本当に大丈夫なのかしら?」
梓「一応筋は通っているというか、情は通っているというか…」
唯「まあ、やるしかないんじゃない?」
紬「そうね、みんなのお尻を守るためだもの!」
律「締まらない目的だなあ…」
梓「とりあえず…この腕はどうしますか?」
律「今夜おばけがどこに行くかわからないからなあ…とりあえず棚の上でいいだろ」
梓「また棚上げ…」
紬「たなあげー!」
唯「たなあげー!」
律「長々と喋った挙句、結局はお前らで何とかしろーって結論かあ…」
紬「このやり方で…本当に大丈夫なのかしら?」
梓「一応筋は通っているというか、情は通っているというか…」
唯「まあ、やるしかないんじゃない?」
紬「そうね、みんなのお尻を守るためだもの!」
律「締まらない目的だなあ…」
梓「とりあえず…この腕はどうしますか?」
律「今夜おばけがどこに行くかわからないからなあ…とりあえず棚の上でいいだろ」
梓「また棚上げ…」
紬「たなあげー!」
唯「たなあげー!」
律「んじゃ、確認な。もし夜中におばけが来ても、絶対に窓は開けない、家にも入れないこと」
梓「やだなあ…怖いなあ…」
紬「大丈夫よ梓ちゃん!力は弱いってオカルト研さんも言ってたし」
梓「それはそうですけど…」
律「で、もし、腕はどこだー!って聞かれたら…部室でいいか?」
唯「いいんじゃない?」
紬「うん!」
律「じゃあ、腕はどこだーって聞かれたら、部室にあるよ!って答えることな。その後は教わった段取りだ!」
梓「…もしおばけが澪先輩の家に行ったらどうします?」
律「えーと………じゃあ今日はこれで解散!」
梓「…たなあげー」
梓「やだなあ…怖いなあ…」
紬「大丈夫よ梓ちゃん!力は弱いってオカルト研さんも言ってたし」
梓「それはそうですけど…」
律「で、もし、腕はどこだー!って聞かれたら…部室でいいか?」
唯「いいんじゃない?」
紬「うん!」
律「じゃあ、腕はどこだーって聞かれたら、部室にあるよ!って答えることな。その後は教わった段取りだ!」
梓「…もしおばけが澪先輩の家に行ったらどうします?」
律「えーと………じゃあ今日はこれで解散!」
梓「…たなあげー」
その夜
和「100円ショップの眼鏡拭きは信用できないわ…お休みなさい」
パチン
和「…」
バサッ、バサッ、バサッ
和「……まさか」
バサッ!バサッ!バサッ!
和「また来たのかしら…?」
スタッ、ざりっ、ざりっ、ざりっ…
和「…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「かえせぇ~…かえせぇ~…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「かえせぇ~…かあああえええせええええ~…」
和「やっぱり…ああもう、鬱陶しいなあ…」
和「100円ショップの眼鏡拭きは信用できないわ…お休みなさい」
パチン
和「…」
バサッ、バサッ、バサッ
和「……まさか」
バサッ!バサッ!バサッ!
和「また来たのかしら…?」
スタッ、ざりっ、ざりっ、ざりっ…
和「…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「かえせぇ~…かえせぇ~…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「かえせぇ~…かあああえええせええええ~…」
和「やっぱり…ああもう、鬱陶しいなあ…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「か~え~せ~…かああああええええせええええええ~…」
和「何なんですか!?私は持っていないって昨日も言いましたよね!?」
ゴン、ゴン、ゴン…
「かえせぇ…かえせぇ…かえせぇ…」
和「この私を無視するなんて…いい度胸しているじゃない…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「か~え~せぇ~…か~え~せぇ~…」
シャッ!
ガラガラッ!
和「うるさい!腕が欲しけりゃ軽音部に行きなさい!」
「!?お、俺の腕」
ピシャンッ!
「腕をぉ…」
和「何なのよもう…!明日日直なのよ!?」
「か~え~せ~…かああああええええせええええええ~…」
和「何なんですか!?私は持っていないって昨日も言いましたよね!?」
ゴン、ゴン、ゴン…
「かえせぇ…かえせぇ…かえせぇ…」
和「この私を無視するなんて…いい度胸しているじゃない…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「か~え~せぇ~…か~え~せぇ~…」
シャッ!
ガラガラッ!
和「うるさい!腕が欲しけりゃ軽音部に行きなさい!」
「!?お、俺の腕」
ピシャンッ!
「腕をぉ…」
和「何なのよもう…!明日日直なのよ!?」
和「…というわけで最悪だったわ」
唯「そ、それでどうなったの!?」
和「イヤホンして寝ちゃったわ。まったく、おかげでまだ頭がぼんやりしているわ…」
律「…この際、全部和にやってもらうってのはどうだろう?」
和「あら、駄目よ。軽音部に行きなさいって昨日言っちゃったもの。多分今夜は来ないわ」
唯「じゃあ今夜は私たちの家に来るのか…とりあえず結果オーライ、なのかな?」
紬「ねえ和ちゃん、窓を…開けたのよね?」
和「ええ。やっぱり直接言わないと駄目だと思ったから」
紬「おばけはどんな姿だったの?」
和「姿?ううん…ごめんなさい、眼鏡を外していたからはっきりと見えなかったの。でも…」
唯「でも?」
和「…背広だった気がするわ」
紬「現代的なおばけなのね…」
唯「そ、それでどうなったの!?」
和「イヤホンして寝ちゃったわ。まったく、おかげでまだ頭がぼんやりしているわ…」
律「…この際、全部和にやってもらうってのはどうだろう?」
和「あら、駄目よ。軽音部に行きなさいって昨日言っちゃったもの。多分今夜は来ないわ」
唯「じゃあ今夜は私たちの家に来るのか…とりあえず結果オーライ、なのかな?」
紬「ねえ和ちゃん、窓を…開けたのよね?」
和「ええ。やっぱり直接言わないと駄目だと思ったから」
紬「おばけはどんな姿だったの?」
和「姿?ううん…ごめんなさい、眼鏡を外していたからはっきりと見えなかったの。でも…」
唯「でも?」
和「…背広だった気がするわ」
紬「現代的なおばけなのね…」
律「まあ何にせよ、勝負は今夜からだ!みんな気合入れていくぜー!」
唯「おー!」
紬「おおー!」
澪「はぁ…な、何がおーなんだ?」
唯「あ、澪ちゃん!大丈夫なの?」
澪「うん…何とか元に戻りつつあるみたいだ…」
紬「よかった~♪」
澪「で、何がおーなんだ?」
律「今夜、誰かの家に例のおばけが来るから、気合入れてたんだよ」
澪「…その誰かって…私も入ってるのか?」
唯「もちろんだよ!」
澪「…はひん」
すとん
和「少しはオブラートに包んであげてもよかったんじゃないかしら…」
律「何かもうその辺のもろもろがめんどくさくなっちっち…」
唯「おー!」
紬「おおー!」
澪「はぁ…な、何がおーなんだ?」
唯「あ、澪ちゃん!大丈夫なの?」
澪「うん…何とか元に戻りつつあるみたいだ…」
紬「よかった~♪」
澪「で、何がおーなんだ?」
律「今夜、誰かの家に例のおばけが来るから、気合入れてたんだよ」
澪「…その誰かって…私も入ってるのか?」
唯「もちろんだよ!」
澪「…はひん」
すとん
和「少しはオブラートに包んであげてもよかったんじゃないかしら…」
律「何かもうその辺のもろもろがめんどくさくなっちっち…」
梓「お疲れ様です!どうでした!?どなたかの家におばけは行きましたか!?」
律「あー、和んちに行ったみたいだ」
梓「…考えてみればそれが一番自然ですかね。で、和先輩はどうしたんです?」
紬「窓を開けて『腕が欲しければ軽音部に行きなさい!』って怒鳴りつけたそうよ」
梓「私、和先輩のほうが怖くなってきました…ん?ということは…」
唯「今夜こそ私たちの家におばけが来るんだよ!」
梓「そういうことですよね…でも誰の家に行くんでしょう?」
紬「やっぱり触ったことのある人の家じゃないかしら~♪」
律「なぬっ!?」
梓「まあ、より接点のある人の家に行くのが順当なところですよね」
律「じゃあ私か唯か…澪の家のうちどれかか…」
唯「下手すると今日が澪ちゃんの命日になっちゃうかもね!」
梓「それ冗談に聞こえないです」
律「あー、和んちに行ったみたいだ」
梓「…考えてみればそれが一番自然ですかね。で、和先輩はどうしたんです?」
紬「窓を開けて『腕が欲しければ軽音部に行きなさい!』って怒鳴りつけたそうよ」
梓「私、和先輩のほうが怖くなってきました…ん?ということは…」
唯「今夜こそ私たちの家におばけが来るんだよ!」
梓「そういうことですよね…でも誰の家に行くんでしょう?」
紬「やっぱり触ったことのある人の家じゃないかしら~♪」
律「なぬっ!?」
梓「まあ、より接点のある人の家に行くのが順当なところですよね」
律「じゃあ私か唯か…澪の家のうちどれかか…」
唯「下手すると今日が澪ちゃんの命日になっちゃうかもね!」
梓「それ冗談に聞こえないです」
その夜
澪「今日お化けがくるんだよな…」ガクガク
澪「早く寝よ…」
バサッ!バサッ!バサッ!
澪「もしかして…?」
スタッ、ざりっ、ざりっ、ざりっ…
澪「…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「かえせぇ~…かあああえええせええええ~…」
澪「いやあああああああ!!」
するとむこうからすごい速度のアヒルボートが!!
寺生まれで霊感の強いTさんだった!Tさんは影に向かって
「破ぁ!!」と叫んだ、すると影は断末魔の悲鳴を上げながら
粉みじんになって吹き飛んだ!
「あの物の怪は腕をとられたからな、取られた腕が欲しかったんだろう」
Tさんははにかみながら「気をつけろよ」とだけ残して帰っていった
寺生まれってスゴイ、改めてそう思った
澪「今日お化けがくるんだよな…」ガクガク
澪「早く寝よ…」
バサッ!バサッ!バサッ!
澪「もしかして…?」
スタッ、ざりっ、ざりっ、ざりっ…
澪「…」
ゴン、ゴン、ゴン…
「かえせぇ~…かあああえええせええええ~…」
澪「いやあああああああ!!」
するとむこうからすごい速度のアヒルボートが!!
寺生まれで霊感の強いTさんだった!Tさんは影に向かって
「破ぁ!!」と叫んだ、すると影は断末魔の悲鳴を上げながら
粉みじんになって吹き飛んだ!
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