元スレ一方通行「最近、妙に心臓がドキドキするンだが」打ち止め「?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
151 = 51 :
デート(DATE)。
1)日付。
2)恋愛関係にある(恋愛関係になりそうな)二人が、連れだって外出し、一定の時間行動を共にすること。
一方通行は、以上をこれを踏まえたうえで『違う』と反論した。
打ち止めとはそーいう関係ではない。
考えたことすらない。
だから、違うという解を提示したのだ、
一方通行は。
(…………ン?)
・・・
(―――俺は?)
・・・・・・
(―――じゃあ、打ち止めは?)
153 = 51 :
もし、自分以外の他の誰がに問うてみるとする。
『俺とクソガキはどういう関係になるンだァ?』という、たった一つの質問を。
――――たとえば、子どもに武器を絶対に向けない体育教師に。
『なにを今さらなことを聞いてるんじゃん?
うーん、関係? しいて言うなら『昔は一緒にお風呂に入ったこともある関係』ってとこじゃないの?』
――――たとえば、己の優しさを『甘さ』だと自虐する元科学者に。
『キミとあの子の関係……。そうねぇ、『酸いも甘いも共有する仲』かしら。ふふ、ちょっと例えが曖昧だったかしら』
――――たとえば、ロシアで共闘した目つきの悪い『妹達』の末っ子に。
『なぁに、ソレ。惚気てんの、惚気ちゃってんのぉお? アンタのキャラで?
ぶっひゃぎゃは、似合わねェエエエ。そーだね、あえて言うなら『お熱いご・か・ん・け・い』ってヤツなんじゃないの? きゃは』
154 = 51 :
――――たとえば、さきほどセブンスミストで遭遇した超能力者に。
『なに馬鹿なこと言ってんだが、コイツ……。
鈍感もココまでくるといっそ清々しいわね、畜生。
だから、さっきも言ったでしょ。私はアンタ達のことを『デートする関係』だと思ってたのよっ!』
(…………たとえば)
――――たとえば、いつも己の隣にいるアホ毛が特徴的なクソガキに。
156 = 51 :
これは、一種のマヒ状態なのだ、と冷静さを保っている脳の一部分が解析する。
最近・見舞われるようになった原因不明の症状。
動悸、眩暈、頭痛、発汗、手足のしびれ。
それに加えて、超電磁砲から意味不明な事を言われて、さらに頭が混乱した。
思い返してみれば、
打ち止めが大学に進学して寮で暮らすようになってから、症状は出始めた。
それまでだって二人は別に暮らしていた。
とはいえ、黄泉川の庇護の下にいるのと、大学の学生寮にいるのでは、
共にいれる時間は違ってくる。
157 = 51 :
なにがどうして、こういうことになったのか。
共にいれる時間が圧倒的に足りなくなった、虚無感からか。
共にいれない分余計に少女が大人になったと、自覚するようになったからか。
もしくは、その両方なのだろうか。
(わかンねェ)
一方通行は、わからない。
打ち止めは「好きだ」という女性ボーカリストの曲の良さも。
打ち止めが目を輝かせて聞く「芸能ニュース」の面白さも。
(……わかンねェ、わかンねェ、わかンねェ!!)
脈が速くなる原因も、妙に感じる焦燥感の原因も。
(わっかンねェ、って言ってんだろォがよォォ!!!)
どうして、自分の中で打ち止めが『特別』なのか。
(――――――もォ、なにがなンだかわからねェンだ)
158 = 69 :
俺の支援に常識は通用しねえ
159 = 51 :
だから、一方通行は問うてみる。
架空の現実でさまざまに問うた、たった一つの質問を。
(――――たとえば、いつも己の隣にいるアホ毛が特徴的なクソガキに)
160 = 51 :
「俺とお前ってさ、いったい、どォいう関係になるンだ?」
161 = 69 :
ほう
162 = 81 :
ハッピーエンド希望
163 = 51 :
「…………え?」
ずっとだんまりをきめこんでいた男の突然の質問、少女はビクッと肩を震わせた。
コツコツと聞こえていた足音が、途端に止まる。
きっかりと、二人分。
右手の杖に器用に体重をかけて、くるりと一方通行は隣の少女へと身体を向けた。
「超電磁砲に、『デートの邪魔してごめんね』って言われたンだわ」
美琴の言葉に少し捏造を加えていることに、彼は気づいていない。
すらすらと信じられないほどすっと出てくる言葉は、本当のことと、俺もまだ気がつかない彼の隠れた願望が入り混じる。
「で、……いと?」
「おゥ。アイツの言わせると、これはデートなンだとよ」
舌足らずな状態で、確認するように打ち止めが聞いてきたので、
一方通行はあっさり返事を返した。
打ち止めは、少しの間固まって、
「へ、うぇえ、で、デデデ、デートぉおおおっっ!!?」
火山が噴火したかのような勢いで顔を真っ赤にして大声でさけんだ。
164 = 51 :
一度爆発した打ち止めの挙動は、なんとも可笑しかった。
無意味に髪の毛を弄って、所在なさげに視線を動かす。
「えぇ? ……えぇぇぇええ?」と繰り返すだけで、まともな日本語すら話せないらしい。
頬はこれでもかと真っ赤に染っていて、いつ湯気がでても不思議ではない。
「ンで、お前はコレ、『デート』だと思うのか?」
「あぅ……そ、そのぉ」
「どうなンだ?」
早く答えろとせっつく一方通行に、打ち止めは弱弱しい返事しかかえさない。
目元が、少しばかり潤んでいるのは気のせいだろうか?
「そ、その……」
「おゥ」
「み」
「み?」
「………み、みみみみみ、ミシャカは」
噛んだ。
165 :
くそ
可愛すぎる
168 = 51 :
「~~~~~ッ!!」
ここぞ、という場面で噛んだ羞恥からか、打ち止めは今度は耳元まで赤くした。
「ミサカは、の次は?」
深呼吸して落ちつかせる時間すら惜しい。
一方通行はドンドン打ち止めを追い詰めていく。
早く、早く、早く。
お前の解を示せ、と言わんばかりに。
「――――ミサカは、」
ドクリ、と心臓は跳ねる。
今までより、ずっとずっと、大きく激しく痛々しく。
神経の全てを、鼓膜へと集中する。
打ち止めの紡ぐ言葉は、解は、なんだ。
169 = 80 :
うむ
170 = 141 :
打ち止めかわいいいいい
171 = 81 :
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
たのむ!!来い来い来い来いっっっっっっ!!
応援するぜ!!
172 = 165 :
ぶっちゃけ一方通行より俺らの方が急かしたいw
173 = 51 :
「ミサカは……、コレがデートだったら嬉しいかな、ってミサカはミサカは自分の気持ちを素直に伝えてみたり」
174 = 80 :
おおおぅ
175 :
ひょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
176 = 105 :
いやっふぅぅぅううう!!!
177 :
ひゃっほおおおおおおおおおおお
178 = 51 :
それだけ言うと、打ち止めは俯いてしまった。
サラサラと重力に従って流れている茶色の髪の間から見える耳と、うなじはすっかり紅葉色。
いつもにもまして大人しいのは、重い空気のせいか、彼女が緊張しているからか。
全体的にしんなりとしているのに、
トレードマークであるアホ毛が避雷針の如く「ピン」と直立しているのが何とも不釣り合いだ。
耳がふるふると震えるのは、多分、一方通行の返事を待っているから。
どんな言葉が帰ってくるのか、と彼女は内心どぎまぎしていたのだが―――、
「……デートだと嬉しい……?」
打ち止めの示した「解」が、よくわかっていない一方通行は
なんとも腑抜けた声で、オウム返しをしてきたのだった。
179 :
ビュルッビュルッ
180 = 165 :
うっひょおおおおおおおおおおおおおおおい!!!!!!1
181 :
やべェ…何回イッたかわかンねェな。ズボンの中がぐちゃぐちゃだ
182 = 51 :
打ち止めの言ったことを、脳内でもう一度再生。
リプレイ。
『コレがデートだったら嬉しいかな、ってミサカはミサカは自分の気持ちを素直に伝えてみたり』
ストップ。
(……………は?)
多分、キーワードは『デートだと嬉しい』だろう。
(―――なンで?)
どうして、打ち止めはコレがデートだと嬉しい、となるんだ。
183 = 69 :
こんなところでまともな通行止めに出会えるとはな
いいぜいいぜェ
185 = 131 :
なんというドキドキSS
美琴さンにはナイスサポートGJを送りたい
186 = 51 :
デート、デイト、でいと、date。
意味を、再確認。
1)日付。
2)恋愛関係にある(恋愛関係になりそうな)二人が、連れだって外出し、一定の時間行動を共にすること。
(…………そうだ、俺達は別に日付じゃねえし、恋愛関係でもねェ)
だからこそ、コレはデートじゃないと判断したのが一方通行の解。
だからこそ、コレがデートだと嬉しいといったのが打ち止めの解。
両者が着目地点しているのは、意味の2番目。
(………つまり、アレか?)
187 = 118 :
>>185
つい自分と重ねちまったんだろうな
188 = 80 :
>>187
まだ重なるような状況なんだ美琴さん
189 = 69 :
同じ道を通ってきたからだろ
190 = 115 :
そういえば上条さんはどうしてるんだろ
191 = 51 :
混乱。
動揺。
錯乱。
興奮。
そんな中で、
やけに支離滅裂な脳味噌と、
やけに泰然自若な脳味噌がせめぎ合って下した結論は、
(デートになったら嬉しい=デート出来たら嬉しい……?)
当たらずとも遠からず。
192 = 105 :
胸がきゅんきゅんするお
193 :
ひいいいきゅんきゅんして死にそうなんだが④
194 = 51 :
(…………へェ、コイツ、俺とデートしたいのか)
(…………)
一方通行もひと拍おいてから、ようやく事の展開をリアルに理解する。
「――――――ッ!?!?」
答えが分かった瞬間、
沸騰するかと思うほどに、全身の体温が上がり。
バクバクバクと煩く脈打つ心臓が、急速に血液を全身へと送りはじめた。
手のひらは大量に汗をかき、思わず杖のグリップ右手が見べりそうになった。
「……ま、じかよ」
他にも言うべきことがあるはずなのに、喉がからからと乾いて、それ以上声にならない。
195 = 51 :
誤字ひでぇ
○手のひらは大量に汗をかき、思わず、杖のグリップを握る右手がすべりそうになった。
196 = 80 :
いいよ、いいよ
197 = 165 :
あまずっぺえええええええええええ
198 = 193 :
このきゅんきゅん展開を前に
誤字など気にする必要があろうか
199 = 115 :
ここまでの展開ではっきりと分かったことがある
このセロリさんは間違いなく童貞
200 :
いいね、いいぞ、がんばれ一方さん
みんなの評価 : ★
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