元スレマルセイユ「キスしてもらわないと発作を起こす病気にかかった」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
601 = 548 :
602 = 559 :
純愛なんて俺にはハードル高すぎる…どうなっても知らんぞ!
603 = 548 :
早くしろください!
604 = 559 :
まぶたを開くと、私は医務室ないた。
ゲルト「気が付いたか、マルセイユ」
マルセイユ「…バルクホルン?」
ゲルト「すまなかった、マルセイユ。私のミスのせいで…」
思い出した。
私はこいつを庇ってネウロイに攻撃されたんだ…。
マルセイユ「いや、いいさ…とっさの判断でああなったまでだからな」
ゲルト「起きて大丈夫なのか?」
マルセイユ「ああ、もう平気だ」
私は嘘をついた。
まだ腕に痛みを感じていたが、それを言えばバルクホルンが心配するに決まっている。
この石頭のことだ、きっと自分を責める。
そんなことはしてほしくなかった。
こいつの悲しむ顔なんて、
見たくなかった。
605 = 559 :
マルセイユ「もう夜になっていたか…そんなに寝てたんだな、私は」
ゲルト「ああ…」
マルセイユ「星が綺麗だ」
ゲルト「そうだな」
マルセイユ「っ!」
ゲルト「お、おい大丈夫か?…腕、まだ痛いんだな?」
マルセイユ「そんなことはない、痒かっただけだ」
ゲルト「無理するな、マルセイユ」
こいつはいつもこうだ。
普段は規律だの規則だの、口うるさいくせに…
いざとなると、こうして真っ先に心配してくれる。
私はこいつが憎い。
昔から憎い。
悔しい。
私は、こいつが好きだ
606 = 559 :
宮藤「失礼します……あっマルセイユさん!起きたんですね!!」
マルセイユ「やあ子猫ちゃん。私はこの通り、ピンピンしてるぞ」
宮藤「よかった~。そろそろ夕食になるんで、食堂に来てくださいね!」
ゲルト「わかった。じゃあ行くか、マルセイユ」
マルセイユ「ああ」
607 = 559 :
カチャ カチャ
マルセイユ「…」
ゲルト「…マルセイユ、やっぱり腕治ってないんだろ?」
マルセイユ「そ、そんなこと…」
ゲルト「スプーンもろくに握れていないじゃないか」
マルセイユ「…少しだけ痛むだけだ」
ゲルト「ったくお前は頑固だな。私が食べさせてやるから…」
マルセイユ「なっ…///」
ゲルト「ほら、あーん」
マルセイユ「………あーん」パクッ
リーネ「ふふっ、何か微笑ましい光景ですね」
マルセイユ「///」モグモグ
608 = 578 :
///
609 :
フヒ
610 = 559 :
エーリカ「二人とも似た者同士だからねぇー」
ミーナ「そうね、強がりな上に意地っ張りなところとかそっくり」
ゲルト「な、何を言っている!おい、マルセイユも何か言ってやれ」
マルセイユ「///」モグモグ
ゲルト「無視か?!」
マルセイユ「え?な、何?」
ゲルト「ったく、人の話ちゃんと聞いてろよ…」
マルセイユ「すまない、ちょっと…考え事をしててな」
宮藤「珍しいですね、マルセイユさんが上の空だなんて」
マルセイユ「…私にだって、何かに思いふける時もあるさ」
611 = 559 :
ゲルト「ほお…例えばどんなことだ?」
マルセイユ「…知りたいのか?」
ゲルト「い、いや別に無理に聞き出そうなんて思ってないが」
マルセイユ「…秘密」
ゲルト「だと思ったよ…」
言えるわけない。
言えるわけないじゃないか。
あなたの事を考えていました、なんて…
宮藤「そうだ!今日パジャマパーティーやりませんか?」
マルセイユ「パジャマ…パーティー?」
612 = 559 :
マルセイユ「私は…遠慮しておこう…」
エーリカ「えーどうしてさー!」
ゲルト「そうだぞ、せっかく宮藤が気を利かせてくれてるのに」
マルセイユ「…そ、そうだな。では私も参加しよう」
宮藤「決まりですね!じゃあ私たちの部屋で待ってます!」
リーネ「今から楽しみだね、芳佳ちゃん!」
ゲルト「フフフッ」
マルセイユ「…」
バルクホルンとパジャマパーティーか…
まさかこんな日が来るとは。
613 = 559 :
宮藤「じゃあ王様ゲームをしましょう!」
サーニャ「王様ゲーム?」
エイラ「ナンダ、ソレ?」
宮藤「えっ知らないんですか?」
リーネ「ルールはかくかくしかじかで…」
ペリーヌ「なるほど…王様になった人は番号を指名して、好きなことを命令できると」
ゲルト「何か嫌なゲームだな…」
614 = 577 :
俺「まぁそう言うな、やってみると案外愉しいものだ。」
615 = 559 :
エーリカ「面白そうじゃん、早速はじめよう」
全員「王様だーれだ!?」
シャーリー「へへへ、ラッキー!」
ゲルト「いきなりとんでもない王様が誕生したな…」
シャーリー「よーし、じゃあ5番は1番をお姫様だっこな!」
宮藤(のっけから飛ばしますね、シャーリーさん)
ゲルト「げっ、5番って私じゃないか。シャーリー!」
シャーリー「おいおい、王様の命令は絶対だぞ?バルクホルンくん」
ゲルト「ちっ…で、1番は誰だ?」
マルセイユ「…ハイ」
616 = 559 :
エーリカ「うわー、すごい組み合わせ…」
ゲルト「ま、マルセイユか…しょうがない、早くこっち来い」
マルセイユ「う、うん」トコトコ
ゲルト「じゃあ行くぞ…よいしょっと!」
マルセイユ「お、落っことすなよ」
ゲルト「そんな事するか!」
ゲルト(こいつ…結構軽いんだな…)
マルセイユ「//」
ゲルト「//」
ペリーヌ「じゃ、じゃあ、次行きましょうか?」
エイラ「ソ、ソウダナ、ソウシヨウ!」
619 = 559 :
全員「王様だーれだ!?」
サーニャ「あ、わたし…」
リーネ「どんな命令にするの?」
サーニャ「そうね…3番が5番のほっぺたにキス、なんてどうかな」
エイラ「き、きききキス?」
宮藤(サーニャちゃんさすがだね…私の見込んだ通りの素質だよ)
ゲルト「おい、私また5番なわけだが…」
エーリカ「散々だね、トゥルーデ」ニヤニヤ
マルセイユ(さ、3番って私じゃないか…て言うことは、わ私がバルクホルンにキス…!?」
マルセイユ「///」ボンッ
エーリカ「ニヤニヤ」
ゲルト「しょうがない、さっさとやってもらうぞ!3番は誰だ」
マルセイユ「…私だ」
ゲルト「またお前か」
621 = 559 :
マルセイユ(お、おおお落ち着け私!たかが頬にキスするだけだ!!)
ゲルト「おい早くしろよ」
マルセイユ「わ、わかってる!い、いくぞ…」
ゲルト「ああ」
マルセイユ「…チュッ」
宮藤「うわ~///」
シャーリー「はははっこりゃ傑作だ!」
マルセイユ(ど、どうしよぉ…ほんとにしちゃった…キス…しちゃった!)
ゲルト(こ、こいつ…なんて柔らかい唇してるんだ///)
マルセイユ「ご、ごめん、バルクホルン…」
ゲルト「ゲームだからな…しょうがないさ…」
622 :
わっしょーい
623 = 559 :
全員「王様だーれだ!?」
宮藤「やった!私が王様だ!」
宮藤(そろそろ仕掛けるか)
宮藤「それじゃあ4番と5番でポッキーゲームしてください!!」
ゲルト「おいまた私5番だぞ?おかしくないか?」
マルセイユ「私…4番…」
ペリーヌ「ホント引きが強いですわね、あなた達」
リーネ「そうですね、運命なんじゃないですか?」
エーリカ「もう付き合っちゃいなよー」ニヤニヤ
ゲルト「なっ…!バカなこと言ってるなお前たち!」
マルセイユ「そ、そうだぞ、茶化すのは……よくない…」
624 = 559 :
ゲルト「じゃあ、やるか…」
マルセイユ「う、うん…」ドキドキ
5cm…3cm…1cm…
マルセイユ(どどどどどーよぉぉぉ、このままじゃ本当にキスしちゃう!)
マルセイユ(こんな…人前で…それに私まだ初めてなのに…そんなの嫌!)
ガチャッ
ミーナ「あなた達、何やってるの!?早く自分の部屋に戻りなさい!!」
シャーリー「やべぇ!ずらかるぞルッキーニ!」
ルッキーニ「にっげろー!」
ゲルト「ミーナ…」
マルセイユ(これで…良かったのかな)
625 = 559 :
エーリカ「あーあ、こっぴどく怒られちゃったね~」
ゲルト「そうだな…。あ、じゃあ私たちはこっちだから…」
マルセイユ「ああ。また明日な……」
ゲルト「…」
エーリカ「トゥルーデ?」
ゲルト「何でもない、さあ早く寝よう」
626 = 559 :
マルセイユ「………眠れない」
マルセイユ「散歩でもするか…」
マルセイユ「ん?誰かいる……って、バルクホルン?」
ゲルト「お、おお、マルセイユか…」
マルセイユ「どうしたんだ?こんな夜中に」
ゲルト「お前こそ。どうせ眠れないから散歩してたってところだろ?」
マルセイユ「(うっ…)ま、まあな。眠れない日だってあるさ」
ゲルト「…そうか。私も何だか眠れなくてな」
マルセイユ「バルクホルンもか、奇遇だな」
ゲルト「ああ…」
627 = 559 :
マルセイユ「…ひとつ、いいか?」
ゲルト「何だ?」
マルセイユ「お前の頬にキスしただろ…?」
ゲルト「あ、ああ…」
マルセイユ「嫌…だったか?」
ゲルト「…別に嫌ってほどでもないけど、変な気持ちだな」
マルセイユ「そ、そうか…そうだよな!」
ゲルト「突然何なんだ?そんなこと聞いて」
マルセイユ「深い意味はないさ」
ゲルト「そうか」
マルセイユ「…」
ゲルト「…」
628 = 559 :
マルセイユ(会話…続かないな)
マルセイユ(やっぱり、バルクホルンは私のこと嫌いなんだろうな…)
マルセイユ(命令違反の常習犯なんて、バルクホルンが一番嫌うタイプだもんな)
マルセイユ(ひとりでドキドキ胸ときめかせて、バカみたい…)
マルセイユ(私、何期待してたんだろ…)
マルセイユ(どうして私は…この人を好きになっちゃったんだろ…)
629 = 559 :
マルセイユ「ご、ごめんな変なこと聞いて。じゃあ私はもう行くからっ!」
ゲルト「マルセイユ!」ガシッ
マルセイユ「な、何…?」
ゲルト「謝るのは私の方だ、すまない」
マルセイユ「えっ?」
ゲルト「嘘ついたんだ…、さっきキスされて変な気持ちって言ったが、…あれは嘘だ」
マルセイユ「バルクホルン…?」
ゲルト「…ドキドキした、嬉しかった。好きな人に…キスされたから」
マルセイユ「!!」
ゲルト「は、ははは…私何言ってるんだろうな。ごめん忘れてくれ」
マルセイユ「好き」
ゲルト「え…」
マルセイユ「私も、好き。バルクホルンのことが好きだ」
ゲルト「マルセイユ…」
マルセイユ「ずっと、ずっとずっと好きだった!だから、辛かった…すごく」
630 = 559 :
ゲルト「マルセイユ…、涙がこぼれてるぞ」
マルセイユ「泣きたくもなるよ…!こんなに、こんなに嬉しいんだもん」
ゲルト「…さっきの続き、してもいいか?」
マルセイユ「続き?」
ゲルト「…」
マルセイユ「ん……」
ゲルト「…さっきは邪魔が入ったからな///」
マルセイユ「バルクホルン///」
631 = 588 :
キュン死しちゃうよぉぅ・・・
632 = 622 :
わっしょーい
633 = 548 :
こんなイケメンお姉ちゃん初めて見たで
634 = 559 :
マルセイユ「バルクホルン、私の口からちゃんと告白させてくれ」
ゲルト「わかった」
マルセイユ「私は、今までバルクホルンに沢山迷惑かけてきた…」
マルセイユ「いつだって規律を無視してきた。そしてその度にバルクホルンに叱られた」
マルセイユ「でもね、知ってたよ?いつも叱るのは、私のことを思ってくれての事だって」
マルセイユ「私の知らないところで、あなたはいつも私を守ってくれてた…」
マルセイユ「だから、私もあなたを守りたくってネウロイから庇った」
マルセイユ「でも結局、また心配をかけさせちゃった」
マルセイユ「これからも心配かけさせちゃうかも知れない」
マルセイユ「でも私、頑張るから!だから、私と…付き合ってください」
ゲルト「マルセイユ、私の星になってくれるか?私だけの星に」
マルセイユ「…うんっ!!」
635 :
イケメンお姉ちゃん…
636 = 559 :
エーリカ「…やれやれ終わったか」
宮藤「でも良かったですね、無事にくっついて」
リーネ「そうだね!」
ペリーヌ「ミーナ中佐が割り込んできた時は、どうなることかと思いましたわ」
ルッキーニ「うじゅじゅ~でもでも、これでハッピーエンドだねっ」
エイラ「ヨカッタヨカッタ」
サーニャ「二人とも…すごく幸せそうだね」
シャーリー「まったく世話の焼ける二人だ…でもまあ、キューピット役も悪くないな」
ゲルト「ん?」
マルセイユ「どうしたの?トゥルーデ♪」
ゲルト「いや、何でもない…、もう夜が明けてしまうな。帰ろう、ハンナ」
マルセイユ「そうだね♪」
637 = 559 :
だから言っただろ俺が純愛書くと悲惨なことになるって!!
638 = 545 :
素晴らしい出来だ
641 = 578 :
>>637
カッコイイ///
642 = 559 :
じゃ今日はこれまでで。
菊花賞の予想もまとめなきゃならんし
644 = 588 :
感動をありがとう
648 = 586 :
ほ
650 :
さあああああああああああああ!!!
みんなの評価 : ★★
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