私的良スレ書庫
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元スレヲタ「初音ミクを嫁にしてみた」

みんなの評価 : ★★★×5
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エースコンバット3 エレクトロスフィアのあるルートのエンドが正に人間のデジタルデータ化だったな
という戦場がデジタル空間でもあった
という戦場がデジタル空間でもあった
ヲタ「……」
店主「だから俺はある時、擬似脳AIに関するプログラムを全て破棄してやった。一機のハードディスクを除いてな。
そしてそれを手に逃亡した……が、追っ手はすぐにやってきてな。もうどうしようもないと悟って、
AIをインターネット上にアップロードして、ハードディスクを破壊したんだ。その後とっつかまって、
娘の死に目にも会えなかったが、AIの行方だけは殴られても蹴られても吐かなかったぜ」
」
ヲタ「アップロードって……そんなのすぐに見つかってしまうんじゃ?」
店主「お前、あれを見つけるの大変だったんじゃねえか?」
ヲタ「ええ、まあ大変っていうか……どこをどう巡って辿りついたのか、さっぱり」
店主「6時間周期で世界中のサーバーにアップロード場所を変えるトロイ型ファイルだ。
一度ダウンロードされたら元のファイルを削除するように設定もしてある。なんでお前さんが
それを見つけられたのか……、まあ、安っぽい言い方をすれば、奇跡ってやつだな」
ヲタ「……でも、ネットに流して、どうしようと思ったんです?」
店主「さあな、軍事目的に利用されるぐらいなら完全に破棄しようと思ったが、娘の人格が詰まってるなんだ。
どうしても出来なくてよ……。何かの気まぐれで、久美がアンドロイドとして誕生したら、
修理屋やってたら会えるかなって思ってよ……。まさかそん時が来るとはなあ。ま、今大ピンチなんだけどよ」
ヲタ「……」
ま、今大ピンチなんだけどよ
このセリフシリアスな笑いが出てて好きだ
このセリフシリアスな笑いが出てて好きだ
店主「……よし、この辺まで来たらひとまず大丈夫だろう」
オッサン、いや、ミクの父親は山中の路肩に車を止め、工具箱を引っ張り出した。
ヲタ「あの……何を……」
店主「久……この子に付いてる通信機能をはずさねえとだ。ちょっと頭をこっちに向けてくれ」
ヲタ「あ、はい……」
ミクの体を動かしシートに父親の方に頭を向け寝そべらせる。父親は器用に頭部のパーツを外し、
作業を開始する。
ヲタ「あの、何か俺に出来る事は……?」
店主「ああそうだな、追っ手がきてねえか見張っててくれ。ま、こんな山の中じゃそうそう来ないだろうけどよ」
ヲタ「あ、はいわかりました!」
車外を見ている方が気分的にいい。アンドロイドとはいえ、女の子の頭を開いて脳外科手術みたいな事をしているのを
見るのは、あまりいいものではないからな……。
一時間ほど経っただろうか、ミクの父親が作業を終えたようだった。
店主「おい、終わったぜ。もう電源を入れて大丈夫だ」
ヲタ「あ、はい……」
俺はそっとミクのパワースイッチに触れる。
ピー音の後、ガバっと起き上がり、勢いあまって車内の天井に頭をぶつけるミク。
ミク「あいたた……マスター!」
俺を見るなりしがみついてくるミク。こんなに頼られているのに、俺は何も出来ないのが悔しい……。
店主「おいあんた、車の運転できるよな?」
ヲタ「え、いやその、免許が……原付しか……」
店主「ったく、最近の若い奴は……。しょうがねえ、俺が乗って帰ろうと思ったが、お前らあれにのってけ」
父親が指さしたのは荷台のスクーター。
店主「おい、終わったぜ。もう電源を入れて大丈夫だ」
ヲタ「あ、はい……」
俺はそっとミクのパワースイッチに触れる。
ピー音の後、ガバっと起き上がり、勢いあまって車内の天井に頭をぶつけるミク。
ミク「あいたた……マスター!」
俺を見るなりしがみついてくるミク。こんなに頼られているのに、俺は何も出来ないのが悔しい……。
店主「おいあんた、車の運転できるよな?」
ヲタ「え、いやその、免許が……原付しか……」
店主「ったく、最近の若い奴は……。しょうがねえ、俺が乗って帰ろうと思ったが、お前らあれにのってけ」
父親が指さしたのは荷台のスクーター。
そばによるだけで殴られてたのに
一月でしがみつかれるまでに・・・?!!
一月でしがみつかれるまでに・・・?!!
カーナビにセットするだけで勝手に運転してくれるシステムはできないのか
ヲタ「あれって125ccじゃ……俺の免許は原付で……」
店主「50も125も大してかわんねーから心配すんな。それに逃亡者なんだし違反も糞もねえ」
ヲタ「え、というか、あなたは……あなたはどうするんです!?」
店主「俺は面が割れてるから一緒に逃げたら目立つだろ……それに、店の奴らどもを放っておけねえしな」
ヲタ「店のって……あのアンドロイド達ですか?」
店主「ああ、処分されるのは分かってるけどよ……俺が不在で、公安の腐れ野郎共の好きにはさせたくねえんだ。
だからよ、二人で逃げてくれ」
ヲタ「で、でも……どこへ逃げたら……」
店主「……」
ヲタ「あの……」
店主「逃げろって言っておいてなんだが、正直にいっちまうと、日本の警察組織ってのは優秀だ……どこに逃げても、いずれは捕まる」
ヲタ「……」
店主「……だけどよ、身を隠してたら一ヶ月か、一年か、もし再びアンドロイドが陽の目を見る時代が来るまで
逃げきれたら……そんときは、勝ちだ」
店主「50も125も大してかわんねーから心配すんな。それに逃亡者なんだし違反も糞もねえ」
ヲタ「え、というか、あなたは……あなたはどうするんです!?」
店主「俺は面が割れてるから一緒に逃げたら目立つだろ……それに、店の奴らどもを放っておけねえしな」
ヲタ「店のって……あのアンドロイド達ですか?」
店主「ああ、処分されるのは分かってるけどよ……俺が不在で、公安の腐れ野郎共の好きにはさせたくねえんだ。
だからよ、二人で逃げてくれ」
ヲタ「で、でも……どこへ逃げたら……」
店主「……」
ヲタ「あの……」
店主「逃げろって言っておいてなんだが、正直にいっちまうと、日本の警察組織ってのは優秀だ……どこに逃げても、いずれは捕まる」
ヲタ「……」
店主「……だけどよ、身を隠してたら一ヶ月か、一年か、もし再びアンドロイドが陽の目を見る時代が来るまで
逃げきれたら……そんときは、勝ちだ」
ヲタ「……」
そんな逃亡生活……俺に、俺に出来るか……?
なんの取り柄もない、今まで何かを本気で頑張ったことのない、俺が……。
ミク「マスター……」
ヲタ「……」
でも、俺を頼ってくれる、俺の愛したミクを、俺は、俺は守りたい……!
ヲタ「わかりました……ミクを……守って逃げきってみせます!」
店主「おう、いい言葉だ……久美を……頼んだぜ」
ミク「クミ……?」
店主「ほら、二人でバイクに乗っていけ。つかまんじゃねえぞ! あ、バイクのエンジンが発電機と兼用できるようになってっから
電力供給をワイヤレスにしとけよ!」
ヲタ「は、はい!」
そんな逃亡生活……俺に、俺に出来るか……?
なんの取り柄もない、今まで何かを本気で頑張ったことのない、俺が……。
ミク「マスター……」
ヲタ「……」
でも、俺を頼ってくれる、俺の愛したミクを、俺は、俺は守りたい……!
ヲタ「わかりました……ミクを……守って逃げきってみせます!」
店主「おう、いい言葉だ……久美を……頼んだぜ」
ミク「クミ……?」
店主「ほら、二人でバイクに乗っていけ。つかまんじゃねえぞ! あ、バイクのエンジンが発電機と兼用できるようになってっから
電力供給をワイヤレスにしとけよ!」
ヲタ「は、はい!」
俺はミクとスクーターにまたがり、エンジンをかける。
ヲタ「ほんとに……色々と世話になりました」
ミク「ありがとうございます、おじさま……」
ヲタ「また、会えますよね……?」
店主「ああ、きっとな。ほら、いけ!」
ヲタ「……はい!」
俺は振り返らずに、山の合間を縫う道路をバイクでひた走る。
腰に回されたミクの細い腕。なんとしてでも、守り切る、必ず……!
しばらく走っていると、あたりが暗くなってきた。ガソリンもまだ余裕はあるが、できればあまり使いたくない。
どこか休める場所はないだろうか……。街に出るのは危険だし、山の中で野宿ってのもそれはそれで危ない……。
ミク「マスター、あれ、山小屋じゃないですか……?」
ヲタ「え?」
暗くて遠くてよく見えないが、ミクの高性能なカメラだと見えてるんだろう。
ミクの指さす方向に向かってみる。
ヲタ「ほんとだ、山小屋だな……」
古ぼけた小さな小屋。もしここで休めるならありがたいが……。
ヲタ「中はどうなってるかな……」
扉を開けてみると、多少埃っぽいものの、休むぐらいなら問題無さそうだ。
ヲタ「今日はもう暗いから、ここに泊まるか……」
ミク「はい、マスター」
見つからないようにバイクを茂みに隠す。ヘルメットも入れておこうとメットインを開くと、
中にはリュックサックが入っていた。
ヲタ「そういや別れる前に、メットイン開けて何か入れてたっけ……」
リュックサックを開いてみると、カンテラ、非常食、それに……3つの札束。
ヲタ「何から何まで……ミクの親父さん、ほんとすんません……」
山小屋の中でカンテラを照らす。結構な山の中だし、大丈夫だろう、おそらく……」
ミク「……」
ヲタ「……」
疲れていることもあって、特に口を開くこともなく時間が過ぎていく。
まあ、これからの事を考えると不安になっているのも大きいが。
ミク「あの、マスター……」
ヲタ「ん……?」
ミクが曇りがちな表情で、語りかけてくる。
ミク「前に……マスターが好きだって言われて、その、あの時はごめんなさい……」
ヲタ「……ああ、そんなのいいよ別に」
ミク「あの時は、私の存在、私の生まれた意味は、歌うことだって思ってました」
ヲタ「まあ……ボーカロイドだしな」
ミク「でも私……マスターと一緒にいるうちに、なんのために歌うのかって、気づいたんです。
それは、誰かに聴いてもらうため、マスターに聴いてもらうため……」
ヲタ「え……」
ミク「私、もっとマスターに歌を聴いて欲しい、マスターに側にいて欲しい、
マスターと、ずっとずっと一緒に居たい!」
ヲタ「……」
ミク「私、マスターの事が、大好きです……」
ヲタ「ミク……」
ミク「前に……マスターが好きだって言われて、その、あの時はごめんなさい……」
ヲタ「……ああ、そんなのいいよ別に」
ミク「あの時は、私の存在、私の生まれた意味は、歌うことだって思ってました」
ヲタ「まあ……ボーカロイドだしな」
ミク「でも私……マスターと一緒にいるうちに、なんのために歌うのかって、気づいたんです。
それは、誰かに聴いてもらうため、マスターに聴いてもらうため……」
ヲタ「え……」
ミク「私、もっとマスターに歌を聴いて欲しい、マスターに側にいて欲しい、
マスターと、ずっとずっと一緒に居たい!」
ヲタ「……」
ミク「私、マスターの事が、大好きです……」
ヲタ「ミク……」
ミク「だから、マスター、私を、私を……」
ヲタ「ああ、ミクの事は、俺が絶対……」
ミク「私を連れて、警察に言ってください……」
ヲタ「え……」
ば、バカな……何言ってるんだよお前……!
ミク「私のせいで、私のせいで、こんな……!
私、マスターに迷惑を掛けたくない、私のせいでマスターが辛い思いするの、
そんなの嫌です、嫌なんです!!」
ヲタ「ミク……」
ミク「だから、私を……マスター、お願い……」
ヲタ「馬鹿、ミクの俺の嫁って言っただろ」
ミク「マスター……」
ヲタ「最愛の嫁さんを捨てて逃げる旦那がどこにいるんだ」
ミク「でも……でも……」
ヲタ「ああ、ミクの事は、俺が絶対……」
ミク「私を連れて、警察に言ってください……」
ヲタ「え……」
ば、バカな……何言ってるんだよお前……!
ミク「私のせいで、私のせいで、こんな……!
私、マスターに迷惑を掛けたくない、私のせいでマスターが辛い思いするの、
そんなの嫌です、嫌なんです!!」
ヲタ「ミク……」
ミク「だから、私を……マスター、お願い……」
ヲタ「馬鹿、ミクの俺の嫁って言っただろ」
ミク「マスター……」
ヲタ「最愛の嫁さんを捨てて逃げる旦那がどこにいるんだ」
ミク「でも……でも……」
俺は、うつむいて震えるミクの隣に腰を下ろして、強く抱きしめた。
ヲタ「ミク……俺は何の取り柄もない情けない男だけど……。
俺はずっとお前と居たい、お前を守りたい、だから、頼れ」
ミク「でも、マスター……」
ミクの唇が今にも触れそうな距離で、もう一度言った。
ヲタ「俺を頼れ」
ミク「はい……マスター……」
ミクを一番近くに感じた長い長い夜。
明日の夜も、明後日も夜も、そうしていたいと思った。
ヲタ「ミク……俺は何の取り柄もない情けない男だけど……。
俺はずっとお前と居たい、お前を守りたい、だから、頼れ」
ミク「でも、マスター……」
ミクの唇が今にも触れそうな距離で、もう一度言った。
ヲタ「俺を頼れ」
ミク「はい……マスター……」
ミクを一番近くに感じた長い長い夜。
明日の夜も、明後日も夜も、そうしていたいと思った。
ミク「おはようございます、マスター」
ヲタ「あ、ああ……おはよう」
窓から朝日が差し込んでいる。いつもの日常と違うのは、ここが逃亡中の山小屋ということだ。
ミク「いい天気ですよ、朝の空気は気持ちいいですね」
ヲタ「ああ、いい朝だ……」
幸せそうに笑うミク。こんな状況だけど、ミクの笑顔を見るとなんだか元気が出てくる。
ミク「ちょっとお外の景色を眺めてきますね」
ヲタ「ああ、大丈夫だと思うけど、一応周りに気を付けるんだぞ」
ミク「はい、マスター!」
ニコニコしながら山小屋の外に出ていくミク。
俺も山の空気を吸いながら大層でもしてみるかな……。
ヲタ「ふわー、しかしまだちょっと眠い……」
昨日は夜更かししたもんな……。
ヲタ「……?」
今、銃声がしなかったか……?
ミク「きゃあっ!!」
間違いない、もう一発……!
なんで? 銃声!? まさか!?
ヲタ「ミクッ!!」
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