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元スレ男「あれ?エレベーター止まったな」幼女「……」
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これは、ある1人の幼女とエレベーターに閉じ込められる物語
男「…あれ?」
突然の出来事に、思わず声を上げてしまう。
しばらく続いていた緩やかな落下感。
それは5階と4階の間で突然、ガクン――と止まった。
男「エレベーター止まったな…」
あれほどまでに明るかった室内の照明が消え、やがて薄っすらとした白熱球の明るみに変わった。
そして、コンビニ袋をぶら下げた俺の後ろには…
幼女「……」
小さな女の子。
彼女は不安げな表情をこちらに向けたまま、その場に立ち尽くしていた。
たぶん、こういう事態に備えてのものなのだろう。
非常用の照明の薄暗さに目が慣れるまで、そう時間はかからなかった。
幼女「……」
そして、同乗していた幼女。
エレベーターが停止したこの事態が理解できないようで、少し混乱している様子だった。
俺は近くにあった外部との連絡ができるインターホンを押したが、それは無反応だった。
どうやら、電源自体が止まっているらしい。
二畳ほどの狭い室内には、幼女と自分の2人きり。
幼女「……っ」
やがて幼女は怯えるように耳を塞ぎ、その場でしゃがみこんでしまった。
男「お、おい、大丈夫か?」
幼女「……」
思わず、声を掛けてしまう。
しかし彼女は耳を塞いだままなのか、俺の声すら聴こえていないようだ。
(……)
このまま、待つしかない…よな。
そう思うと、俺は近くの壁に背中をあずけ、その場に座り込んだ。
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白熱球に照らされた室内。
その薄暗い空間で、ただ時間だけが過ぎていく。
男「……」
大分目が慣れてきた。
よく見えなかった所にも視界が行き届くようになった。
だからこそ、よく見える。
無数の汚れ。吐き捨てられた唾や痰の跡。タバコの吸い殻。
普段は気にしないのに、こういう時に限って不潔感がしみじみ伝わってくるようだった。
幼女「……」
そして、この空間に慣れてきたのか、幼女は辺りをキョロキョロと見回している。
男「おい」
幼女「…っ」
俺が声をかけると、彼女はびくっと身をすくませ――怯えるようにこちらを向いた。
男「大丈夫、しばらくしたら動くから…。それまで待ってな」
そう言うと、俺はコンビニ袋からがさがさという音をたてながらその袋を破ると
幼女に飴玉を一つ差し出した。
禁煙でもしようか、と考えた末に購入した飴玉だった。
幼女「……」
幼女はふるふると首を振った。
…要らない、ということだろうか。
男「そうか…」
仕方が無いので、俺はその飴玉を口に放り込んだ。
甘ったるいソーダ味。それを舌で転がしながら天井をみつめながら…
(いつ復旧すんだろうなあ…)
そんなことを考えていた。
.
.
.
幼女「…おじ…さん」
男「ん?」
エレベーターが停止してから30分くらい経過した頃だった。
これまで一度も喋らなかった幼女が、突然声を掛けてきた。
幼女「いつ…なおるの?」
男「何がだ?」
幼女「…えれべーたー」
男「んー、そうだなあ」
エレベーターが停止してから大分時間が経っているが、復旧する様子はなかった。
(携帯も家に置いてきてしまったしな…)
外部と連絡も取れないんじゃ、どうしようもなかった。
男「たぶん、2時間ぐらいじゃないかな?」
管理会社が駆けつけるまでの予想を見積もった時間。
(いや…)
もしこれが建物全体の停電によるものなら、もう少し早いかもしれない。
電源が復旧すれば、エレベーターも復旧するはずだった。
そして、数時間が経過した頃だった。
男「退屈だな…」
幼女「うん…」
会話とも呼べないやり取り。
お互い床に座り、無意味に時間だけを消費するだけだった。
男「……」
なんとなく、幼女の方に目を向けてみた。
桃色のパーカー。
しかしそれは子供が着るにしては、やや大きいように思えた。
幼女「な、なあに…?」
男「ん、あ、いや…」
ジロジロ見つめすぎたのか、幼女は恥ずかしそうに頬を赤らめてもじもじとした。
(かわいい子だな…)
俺は別にそっちの人間ではないが、しかしこの状況。
その気になれば力ずくで…。
なんて、馬鹿なことを思い浮かんでしまう。
幼女「……」
不穏さを感じたのか、彼女は怯えるように俺から少し距離を離した。
男「な、何もしねえよ」
幼女「……」
幼女のうなじがふと目についた。
柔らかそうなうなじ、良い匂いのするうなじ、美味しそうなうなじ、はぁはぁああん。
「………おじさん
「なんだい?
「…………(モジモジ)
「まさか…………おしっこ?
「(コクン)
俺はガッツポーズを取り、「仕方ないなぁ、じゃあ…」
柔らかそうなうなじ、良い匂いのするうなじ、美味しそうなうなじ、はぁはぁああん。
「………おじさん
「なんだい?
「…………(モジモジ)
「まさか…………おしっこ?
「(コクン)
俺はガッツポーズを取り、「仕方ないなぁ、じゃあ…」
俺が、何か手を出すと疑っているのだろうか?
(まあいいや…)
俺は辺りをキョロキョロと見回した。
天井には換気扇が付いていた。
子供一人が通り抜けられそうなくらいの幅。
そして、監視カメラがあった。
これだけは別電源が使われているのか、緑のランプが光っていた。
つまり今でも動いているということで、この閉じ込められている状況が外部にも伝わっているということだ。
(しかし、いつになったら動くかな…)
停止してから何時間も経っている。
それでも、ただ待つしかなかった…。
飲んでやるから口にしな、ってなって超絶変態モードになるかと思ったのに
白熱球に照らされた狭い部屋の中で、ただ時間だけが過ぎていく。
幼女「……」
男「……」
体感的には、もう夜だろうか?
空腹感から察して、もうかなり時間が経っているだろう。
男「腹…減ってないか?」
気付けば、そんなことを口にしていた。
子供からすれば、もうとっくに夕食を済ませている頃だろう。
俺は一食抜いても問題はないが、こいつはどうなんだろうか。
幼女「……」
彼女は、否定とも肯定とも言わなかった。
体操座りのまま、ただ俯いていた。
男「ほら」
俺は幼女に弁当を差し出した。
から揚げと焼肉の入ったそれなりに高い弁当。740円。
幼女「…ううん、いらない」
遠慮しているのか、彼女は幼い声でそう言った。
男「いや、お腹すいただろ? 食べていいぞ。俺はいらないからさ」
幼女「……」
それでも顔を横に振って、弁当を受け取ろうとしなかった。
男「…じゃあ、俺が食べちまうぞ?」
幼女「…うん」
こくんと小さく頷き、膝に顔を埋めてしまった。
>>36
踏んじまった
踏んじまった
>>35
釣られちまったじゃねえか・・・トイレ行きたい
釣られちまったじゃねえか・・・トイレ行きたい
>>35 ぼっきした
(ま、いらないって言ってるんだから良いよな…)
そう思って、弁当の筒を破り蓋を開けようとすると…
幼女「ん…」
狭い室内に、腹の音が響いた。
空腹を示すような、漫画のみたいな展開だった。
男「やっぱり。…ほら」
恥ずかしそうに俯かせた幼女に対して、俺は弁当と箸を差し出した。
幼女「…いらない」
どうして最近の子供はこんなにも強情なのだろうか。
子供ならもっと素直でいればいいというのに。
>>44
燃えた
燃えた
男「そのまま餓死されても困る。ほら、食べな」
少し強引だったか、彼女に弁当を渡した。
幼女「……」
彼女はその弁当を渋々見つめていたが、しばらくすると弁当の蓋を開いた。
そして、小さな手つきで料理をつまんで行く。
男「飲み物あるぞ」
そう言って幼女にコーラを差し出した。
幼女「…ありがとう」
.
.
.
彼女が弁当を食べ終わるまで、かなりの時間を要した。
ぎこちない箸の運びで小さく摘んでは、それを口に入れて咀嚼する。
俺はタバコに火を付け、肺に煙を溜め込んだ。
薄暗い天井をぼんやりとみつめたまま、それに向けて紫煙を吐き出す。
幼女「…けほっ!」
室内に充満した煙が苦しいのか、幼女は控えめに咳を漏らした。
男「すまん、苦しかったか?」
そう言って俺は床にタバコの火を擦り付けた。
床に黒い染みができると、タバコの火はすぐに消えた。
幼女「…だいじょうぶです」
彼女は平気そうな顔をしているが、室内にはかなりの煙が充満していた。
天井には換気扇があるものの、動いていないため煙を十分に排出してくれるはずもなかった。
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