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元スレ妹「電気つけないでぇっ!!!!」
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妹「電気つけないでぇっ!!!!」
馬鹿でかい声が部屋に響いた。
家全体が揺れるくらいの叫び声に、思わず耳を塞ぎそうになる。
兄「す、すまん…」
妹「……」
そうすると、妹はパソコンに集中し始める。
カチ――カチというクリック音が部屋に鳴り渡る。
兄「ほ、ほら…正月ぐらいはさ…、部屋から出たらどうなんだ?」
妹「……」
お菓子のゴミや飲み物のペットボトルが乱雑した部屋。
妹の使っているパソコンデスク…といってもただのちゃぶ台だが、持ってきたお雑煮をそこに置いた。
そして――妹は、重度の引きこもり症だった。
(……)
慣れない臭いが漂う部屋の中――僕は適当に座ることにした。
兄「今日もそうやって一日中パソコンしてるつもり?」
妹「……」
モニターに向かい、ただ一点を見つめる妹の目。
どうやら返事は返ってきそうにない。
兄「学校も行かないで…毎日つまらなくないか?」
妹「…別に」
兄「オジサン達、1階に居るけど」
リビングのある1階には、ここ何年かぶりに来た親戚が集っている。
ただ、酒飲みの場と化している故、高校生の僕にとっては居ずらいのだが。
兄「…挨拶ぐらいしたら?」
妹「…いい」
兄「あっそう…」
僕は近くにあった漫画を手に取ると、ペラ――ペラとめくり読み始めた。
.
.
.
やがて夕方になり、窓の外は夕焼け一色に染まっている。
どうやら1階で騒いでいた親戚たちは帰ったようだった。
静かな時間が流れる。
すると、部屋の外…階段からドンッドンッという強い足音が聞こえてくる。
妹もそれを察知したのか、少し脅えている。
父「おい、妹っ!!!!」
勢いよく開いたドアの音と、父さんの罵声。
妹はその場でビクッと反応し、身をすくませた。
父「正月ぐらい挨拶ぐらいしたらどうだったんだ、ええ!!」
妹「……っ」
父さんは散らかった部屋の中をズカズカと進んでいくと、妹の腕を引っ張った。
>>1
作文の授業の時に一行空けて書きましょうって習ったの?
作文の授業の時に一行空けて書きましょうって習ったの?
妹「……いたっ、…い」
父「こんな暗くしょうもない部屋の中で…、風呂くらい入れ!!」
妹が無理やり父さんの手から逃れると、崩れるようにその場に座り込んだ。
兄「あの、父さん…そのくらいにさ」
父「兄ぃ、お前はいつも甘やかしすぎなんだ。厳しくやらんと引きこもりなんて直らん」
兄「まぁ、そうだけどさ…とりあえず、ちゃんと僕から言っておくから」
そして、父は僕と妹を交互に見比べると
父「…ったく」
そう言い、部屋を出て1階に帰っていった。
妹「……」
目に涙を溜めながら、すっかり体操座りをしてしまった妹の背中を撫で下ろす。
兄「ほら、父さん怒らすと怖いんだから…」
妹「……」
兄「お雑煮持ってきたんだから、食べようよ」
妹「……」
妹は腕に顔をうずめたまま、黙ったままでいた。
時々、泣き声のようなものが聴こえてくる。
(どうしたものか…)
兄「あ、そうだ…今月の小遣い…」
僕は財布から数千円を取り出すと、妹に差し出した。
一生懸命バイトで溜めた金。給料が入ると妹に少し与えてやっている。
妹「……」
兄「ここに置いておくね」
ちゃぶ台の上にそれを置くと、僕はそのまま部屋を立ち去った。
妹は、人と接することを拒んでいる。
いわゆる対人恐怖症ってやつだろうか?
小学校の高学年に上がってから虐めを受け――そのまま不登校。
それきり、学校には一度も行っていない。
そのせいなのか、妹は親からたびたび暴力を受けるようになった。
それを毎回、僕は介入して止めてやっている。
仕方が無いことなのかもしれない…
ただ――
両親の妹に対してのやり方は、もう虐待と言っても過言ではない。
妹を見かけるたびに罵声を放ち、酷い時には手を出す。
僕が学校やバイトに行っている時に、どんなことをされているのかもすら分からない。
だから、気付けば同情するようになっていた。
両親から、親戚から、世間から非難され続ける、ただ一人の妹のことを…。
次の日、帰りのホームルーム。
友人「んで妹がこう言ったのよ…」
前の席の友人と話している内、気がつくと妹の話題になっていた。
――。
友人「そういえば、おまえの妹って今何してんの? ウチの妹が全然学校来てないって言ってるけど」
兄「ああ…、いつも部屋で引きこもってるよ」
今頃、何しているんだろうか。
きっとパソコンしているんだろうか。
友人「対人恐怖症だっけ…? そういうの早く治さないとマズイんじゃないの」
兄「まあ、そうなんだが」
友人「将来とか心配すぎるだろ。精神科連れて行くとかさ…」
(……)
たしかに、妹は将来どうするつもりなのだろう?
あのまま引きこもった生活を続けていれば…
いずれ、両親から家を追い出されるかもしれない。
そうなったら、あの子はどうなるのだろう?
兄「そう、だな…」
もしかすると、あの子を救い出す義務があるのかもしれない。
たった一人の兄である自分が。ただ味方でいてあげられる自分こそが。
(まず、妹と普通に会話できるようにならないとな…)
だから僕は、妹と会話をする努力を始めた。
家に帰り、そのまま2階に昇り、妹の部屋をノックした。
兄「……」
居ないのかな…?
いや、そんなことは滅多にないはずだが。
そっとドアを開けてみると、部屋の中には誰もおらず、寂しくパソコンだけがついていた。
兄「…ん?」
(おかしいな?)
1階に駆け下り、リビングを探すと母さんが座っていた。
兄「あのさ、妹は?」
母さんは僕のことを一瞬見て、タバコの紫煙を吐き出し
母「知らない」
そう言って、それを灰皿に擦り付けタバコの火を消した。
>>29
ビビったじゃねぇーか
ビビったじゃねぇーか
兄「あいつ何処行ったんだろ…」
妹が部屋から出るなんて、珍しい他ない。
その後、しばらくしてから2階に上がった。
妹の部屋の前に立ち、どうせ居ないだろうと思いノックもせずにドアを開けた。
妹「……」
兄「あ…」
妹が下着姿で、タオルを巻いた妹の姿があった。
兄「あ、ご、ごごめんっ」
焦って謝り、急いで部屋から出てドアを閉める。
(風呂に入ってたのか…)
>>39
どんな鬼畜展開だよ
どんな鬼畜展開だよ
>>39
やったねた(ry
やったねた(ry
部屋の前に座り込んで数十分が経つと、僕はそっと妹の部屋をノックする。
兄「入って…いいか」
…返事は無かった。
兄「入るぞ」
そう言って静かにドアを開くと、妹は暗い部屋の中でパソコンをしていた。
いつも通りの光景。
散らかった部屋の中を歩き、僕は妹のすぐ隣に座った。
兄「いつもパソコンで何やってるんだ?」
優しく声を掛けると、妹は「別に…」とそっけない顔をして言った。
>>39
ふざけるな
ふざけるな
俺が>>39をぶっ殺しとくから安心しろ
兄「そっか…。…学校には行く気ないのか?」
妹「……」
兄「一週間に一回くらいで…いいからさ」
妹「…行きたくない」
兄「そっか…」
ただ、モニターに向かって一点をみつめる妹。
クラスから虐めを受けた経験を持つ妹にとって、そんな場所に行くよりもこうして部屋でパソコンしているほうがいいのだろう。
(でも、いつまでもそんなことじゃ…)
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