元スレ御坂「私と2度と会えなくなったら、どうする…?」 上条「え?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×10
1 :
上条当麻は、隣に座る御坂美琴の発した突拍子もない質問に目を丸くする。
上条「どうするって言われても…」
御坂のおごりであるアイス汁粉の缶を、何となく見つめながら考える。
上条「それが仕方のない理由なら、仕方ないんじゃないか?」
御坂「何それ」
予想以上に斜め下な返答に、不機嫌な声で口を尖らせる。
実は先日、コンビニで立ち読みした週間少年漫画の読み切りに
「素直になれない女の子と鈍感男の子が離れ離れになって、大切な気持ちに気付く」
という題材の物があったのだ。本誌を購入してしまうほど、感情移入してしまった。
御坂(やっぱ訊くんじゃなかった…)
自分の軽率な言動を呪いつつ、話題を変えようかと思案し始める。
と、上条が右手を差し出してきた。
上条「じゃあさ、御守り代わりにお前のコイン一枚くれよ」
怪訝に思いながらスカートのポケットを漁り、一枚取り出し「はい」と渡す。
上条はそれを親指と人差し指で挟み、クルクル回しながらにっこり
上条「幸福の1セント硬貨」
御坂「どこが」
ベンチから立ち上がると「帰るわよ」と促した。
3 = 1 :
他愛のない話をしながら歩く。
御坂はルームメイトの愚痴を零しながら、上条はそれに適当に相槌を打ちながら。
と、何となく違和感を感じる。
上条「何か薄暗くないか?」
言われて御坂も立ち止まる。が、特に気にしない。
御坂「陽が落ちてきたんでしょ」
上条「いや、そうじゃなくってだな。もっとこう、上から布でも掛けられる様な感覚…うっ!?」
足元にぐにゃり、と沈むような感覚を覚え慌てて下を向く。
そこには地面を踏みしめる、自分の両足。
上条(疲れてるのか?)
顔を上げると、そこには呆然としている御坂の顔があった。
5 = 1 :
自分たちの周りの地面。
その周りをぐるりと闇が囲んでいた。例えるなら奈落。
その遥向こうに、見慣れた街並み、喧騒。
御坂「な、何これっ…」
上条「クソッ!」
駆け出し…片足を踏み外す。必死に地面にしがみ付いて転落を免れた。
御坂に手を借りて這い上がり、気付く。
上条「街が…」
御坂「どんどん離れてる…わよね…」
じきに訪れるのは暗闇、静寂。だが、まるで真上からスポットライトで照らすように
自分たちの足場だけは、ハッキリと闇に浮かび上がっている。
とりあえず、二人は途方に暮れた。だが、その時間もあまり長くは続かなかった。
二人に残された小さな足場も、闇で狭められ始めたのだ。
御坂「う、嘘っ、ちょっと!?」
彼女の悲鳴を最後に――二人の意識は、闇に飲まれた
6 = 1 :
顔に日差しを感じる。頬をなでる風。
緑の匂いが鼻腔をくすぐる。
正直、心地良かった。
(お姉ちゃん、お姉ちゃん)
御坂(ん…もうちょっと…)
(大丈夫?お姉ちゃん)
御坂「ん…?」
目を覚まし、上半身を起こす。
寝ぼけ眼で周りを見回し…見慣れない風景。
土の地面に、建ち並ぶ木とレンガの家。
煙突からは煙がのぼり、家の横の畑を耕す男性、
籠を頭にのせ歩く女性、そして、
そこら中をニワトリが我が物顔で闊歩していた。
御坂「夢か」
納得する。これは夢だ、夢なんだから、もう一回寝てちゃんと起きよう。
そのまま横になろうとし…
少年「ちょっとお姉ちゃんってば!」
猛烈な勢いで揺さぶられた。
7 = 1 :
御坂「分かった、分かったから!起きるから!」
今度こそちゃんと起きる。少し頭が痛い。
頭を片手で庇いながら、少年を見てみる。
少し黒が入った茶色い髪、青い目。どう見ても外国人だ。
御坂「ハ、ハロー?」
少年「大丈夫?気絶してたみたいだけど…」
普通に水の入った竹筒を手渡してくる。
赤面しながらそれを受け取り、一気に飲み干してしまう。
御坂「よく憶えてな…」
言いかけて息を呑む。慌てて立ち上がり周りを見回す!探す!見当たらない!
屈みこみ少年の両肩を掴むと、もう1人黒髪ツンツン男がいなかったか尋ねてみた。
少年「お姉ちゃんだけだったよ」
困ったように答える。そんなはずは…と、両膝を落として呆然自失。
彼女はしばらく動く事が出来なかった。
8 = 1 :
カザーブの村
ロマリア地方とノアニール地方の中間に位置し、
不毛の山岳に囲まれ狩猟も厳しく、本来なら貧しい集落
しかしロマリアとノアニールをつなぐ中継拠点として細々だが生活を送れている
御坂「…へぇ」
少年の説明を半ば放心しながら聞いていた御坂。何とか返事を搾り出す。
説明の中に出てきた地名に何一つとして知っているものが、ない。
少年「お姉ちゃん、その、何ていうか、変わった格好してるよね」
慎重に言葉を選んでいるのが伝わってくる。
彼が身につけているのは麻で作った上着とズボン、そして革の靴だ。
対して自分が身につけているのは学校指定の制服。
明らかに毛色が違いすぎた。
御坂がなんと答えたものかと迷っていると、少年が言葉を続けてくる。
少年「旅の人?友達とはぐれちゃったの?」
御坂「…多分、そんなトコ」
曖昧に答える。自分でも分からない事だらけだが、とりあえずの目的は出来た。
御坂(あのバカを探さなきゃ)
少年に礼を言う。立ち上がって木陰から出ようとした時、それは起きた。
10 :
支援
予想外の方向にwwwwwwwwwwwwww
12 = 1 :
村人「カンダタだー!カンダタが来たぞー!」
男が転がるように村を走りながら大声を上げる。
その言葉に各々慌てて家に逃げ込んでいく。
少年「お姉ちゃん、僕の家に来て!」
慌てたように手を引っ張る。どうやらただ事ではないらしい。
素直に従おうとした次の瞬間、馬の蹄の音が鳴り響く。
ゆうに2メートルは超えるであろう巨躯、血管が浮き出る筋肉の塊。
半裸の姿に革のベルトを走らせ、頭には角の付いた皮の覆面。
御坂に言わせると「変態」が、村の中央広場に馬を止める。
その少し後ろから、見るからに子悪党といった風貌の3人が必死に走って後を追ってきた。
老人「今月の上納は先日済ませたばかりじゃが…」
カンダタ「勘違いするな」
4人の前に歩み出た老人にカンダタは答える。
―――暴力で。
14 = 1 :
御坂「なっ!?」
少年「村長!」
蹴り飛ばされ宙に舞う小さな体の老人を目にしながら御坂は混乱する。
まず頭の中に浮かんだ言葉は「世紀末救世主伝説」。
カンダタ「ちょっと事情が変わってな。“あいつら”がロマリア城に行ってる間に、俺たちゃこの地を捨てなきゃならねぇ」
その言葉を聞いた村人の1人が安堵したような表情を見せた。
恐怖支配から解放される、そう思った。
カンダタ「だからもう遠慮は無しだ!てめえら物も女も全部奪え!籾種一粒残すんじゃねぇぞ!」
手下達「へいっ!」
村人「うっ…」
うわあああああああああああっ!
カザーブの村は、修羅場と化した
16 = 10 :
美琴がドラクエの世界行ったらアレになるよなぁ
17 = 1 :
暴れる4人。逃げ惑う村人。
その様子を現実感を持てない御坂は困惑しながら眺める。
御坂(何これ…何なのこれ…?)
少年「お姉ちゃん!お姉ちゃんはやく!」
少年に腕を引っ張られよろよろ歩く。
しかしその眼前を1人の男に阻まれた。
不衛生な臭い。不衛生な笑顔。
不快なものを撒き散らし、そいつは言ってくる。
手下C「うへへ逃がさないぜえ」
御坂の全身を舐めるように見回す。
手下C「変な格好してやがるが、ツラは中々じゃねぇか。大人しくしてれば痛い目見ないぜ」
その不衛生な手を御坂の肩へと伸ばしてきて
閃光が走った
20 :
なんwwwだとwwwwwwww
でも確かイオナズンで小型核の威力だとかどっかで見たから、御坂もたいしたことないのかもな
アストロン状態で動ける一方さん最強で安定か、こっちでも
21 = 1 :
煙を吐きながら倒れる男を見下ろしながら、御坂は考える。
大人しくしてれば痛い目見ない?
もしかして物も女も全部奪うって言ってた?
籾種一粒残さない?
弾ける
御坂「ふざっけんじゃ!」
吼える
御坂「ないわよ!」
カンダタに電撃を叩きつける!手馴れた攻撃。咄嗟に出る攻撃。
それで十分だった。学園都市内でならば。
カンダタ「ぐおおおっ!?」
馬から転げ落ちながら受身をとり、そのままの勢いで立ち上がる。
悪態をつきながら肩越しに手を回すと、巨大な斧を取り出した。
手下B「親分!?このアマぁ!」
カンダタ「待て、てめぇらじゃ無理だ」
御坂に襲い掛かろうとする手下二人を制止する。
カンダタ「俺が直々に相手してやる」
22 :
御坂に汚い手で触るんじゃねぇ!
24 = 1 :
御坂は困惑していた。一撃必倒のつもりだった。
なのに電撃が大して効いた様子がはない。
カンダタ「お前も雷撃呪文の使い手か。胸糞わりぃ」
ブンブンブン!と巨大な戦斧をまるで団扇でも振るように扱う。
カンダタ「だったら楽には殺せねぇな!」
御坂「っ!?」
弾丸のように掛けてくるその肉弾を再び電撃で迎え撃つ。
しかし減速させる程度でその前進を止めることが出来ない。
距離をとりながら何度か電撃を放つがやはり決定打にはならなかった。
カンダタ「面倒臭ぇ!」
言いながら振り下ろす戦斧の風圧に肝を冷やしながら更に距離をとり
その非常識な肉体を視界に捕らえ、スカートのポケットへと手を伸ばす。
御坂(こうなったら…超電磁砲で吹き飛ばす!)
と、そこで気付く。一旦は逃げ出した村人たちがクワや斧を手に戻ってきていた。
村人A「他所者の女の子が戦ってるんだ…!」
村人B「オラたちが逃げるわけには…!」
御坂(…馬鹿!)
慌ててポケットから手を抜く。
彼らは完全に恐怖を克服できていないようで遠巻きにしていたが、
それでも超電磁砲の破壊に巻き込むには十分な位置に固まっていた。
26 = 1 :
御坂は徐々に追い詰められていた。
こちらがいくら撃っても倒せない。
しかしこちらは一撃でも喰らえばタダでは済まないだろう。
手下A「流石親分だぜ!」
手下B「やっちまってください!」
これまた遠巻きにしている不衛生コンビが無責任な歓喜をあげる。
そんな中、何度目かの交錯、そして遂に捉まってしまう。
カンダタ「オラぁ!」
御坂「うあぁっ!?」
腕の上から腹を前蹴りにされる。
数メートル吹き飛び、転がり、成す術もなくそのまま地に伏した。
御坂「くぅ…う…」
懸命に腕に力を入れ立ち上がろうとする。
だがその意思とは裏腹に激痛だけが暴れまわり体が動かない。
カンダタ「あと数日会うのが早ければ、お前にも勝ちの目があっただろうな」
勝利を確信した声音でカンダタは言う。
カンダタ「俺は“その痛み”を知っている。通用しねぇよ」
27 = 10 :
カンダタの癖に
28 :
まさかのドラクエ3勇者と合流して夢のコラボオチかwww
29 = 1 :
言っている意味が分からなかった。
だがそれもどうでも良かった。とにかく今は立ち上がることに集中する。
このまま嬲り殺しにされるわけにはいかない。
カンダタ「まだ心が折れねぇか?大した女だ」
覆面の上からでも分かる。奴が醜悪に顔を歪めているのが。
カンダタ「俺の女になれ。そうすりゃ一生良い目見させてやる」
耳を疑う。呆然とした顔でカンダタを見上げ…
御坂「寝言は…寝てから言いなさい…」
渾身の力で立ち上がる。その姿を見てカンダタは笑い声を上げた。
カンダタ「ぐはははは!本当に大した女だよ!」
カンダタ「だが無駄だ!俺は“その痛み”を既に知っている!」
カンダタ「一流の戦士は一度知った痛みは耐えられるんだよ!」
30 = 1 :
―――痛みを知っているから耐えられる
その言葉が胸の奥で繰り返される。
他人の痛みを一身に受けて戦う男。
他人の不幸に怒り立ち向かい戦う男。
上条当麻。
あのバカは『見ず知らずの人』のために『最強』に立ち向かった。
彼の顔が御坂の胸中にグルグルと去来する。
カンダタ「最後にもう一度だけチャンスをやる」
御坂「…みんな…ここから…逃げて…」
声を絞り出す。
村人A「そんな!お前さんだけ置いて逃げるわけに…」
御坂「あんた達がいると全力を出せないから逃げてって言ってるのっ!!」
弾かれたように絶叫する。その迫力に圧され、蜘蛛の子を散らすように離れていく村人たち。
カンダタ「がはははは!まだ強がれるか!本当にイイ女だなぁお前!」
32 = 1 :
膝立ちのまま天を仰ぐ。天を望む。
空に集まりつつある雷雲。それは急速に御坂の頭上へと集結していた。
そして目の前に浮かぶのは上条当麻の顔。
前を向いた瞬間、その顔は醜悪な革の覆面を被った現実に塗りつぶされた。
カンダタ「俺の女になれ!」
御坂「アンタが…」
全身の血が沸騰する。我を忘れるほどの怒り。激昂。
御坂「その言葉を口にするんじゃないわよ!!」
カザーブの村に、大地を揺るがす程の稲妻が落ちた。
33 = 10 :
カンダタ確実に逝ったなwwwwwwwwwwwwww
34 :
これで逝かなかったらガンダタって何なんだよ…www
36 = 1 :
あれから数日後、御坂美琴は馬車に揺られていた。
あの後、村長が「デイン系呪文は勇者様の証ですじゃ!」と騒ぎ出し
勇者ミサカ!と村を上げてのお祭り騒ぎ、その後も村にとどまるように懇願された。
御坂「人を探していますから」
事情を説明し、何とか断る。
村長は落胆しながらも色々と手配してくれた。
乗合馬車の代金を立て替え、ダーマ神殿という所に行くことを勧めた。
村長「ダーマ神殿には世界中から人が集まると聞くですじゃ」
村長「何か情報が得られるかも知れんですじゃ」
何の手がかりも持たない御坂にとって、それは有無を言わせない選択肢であった。
かくして他に乗客のいない馬車に揺られながら、御坂は見知らぬ土地を旅していた。
38 :
おもしろい
39 = 1 :
御者「着いたよ」
声を掛けられて幌から顔を出し外を眺める。
そこには街や神殿はなく…洞窟があった。
御坂「あの、ダーマ神殿って所に行きたいんですけど?」
困惑しつつ確認をする。
御者「だから、この洞窟の先だよ」
彼はちょっと曖昧な顔をしながら説明する。
御者「カザーブの村長たっての頼みだったからさ。これでもコース外れて最大限サービスしたんだぜ」
御坂「はぁ…」
御者「こっから先は自分の力で何とかしてくれ」
幸運を祈る、と付け加えた彼が去っていくのを眺めながら、御坂はとにもかくにも洞窟へと足を向けた。
40 = 1 :
洞窟の中は人の手が加えられているようだった。
光る苔が生えているが、光源のバランスが配慮された配置に生えており
灯りを持たなくとも歩くことが出来る。
しばらく歩くうちに、完全に人工的な場所にたどり着いた。
御坂(扉…?)
ドアノブを手にとって回してみるが、鍵は掛かっていないようだった。
そのまま警戒しつつ中に入ってみる。
「誰じゃ?」
唐突に声を掛けられ身構える。
声のした方へと視線を向けると小柄な男が椅子に座り本を読んでいた。
ホビット。御坂は一瞬で決め付ける。
以前読んだ漫画に出ていた種族である。
ホビット「何の用じゃ?」
御坂「あの、ダーマ神殿って所に行きたくて」
そう返されたホビットは御坂の姿をジロジロ眺める。
ホビット「お前誰じゃ」
御坂「えっと、御坂美琴っていいます」
ホビット「知らん」
見も蓋もなかった
42 :
勇者を村にとどまらせたら駄目じゃね?
43 = 1 :
>>42
エゴだよ!それは!
44 = 38 :
でも美琴が村にいれば電気代が浮きそうだな
45 = 1 :
ホビット「ここが先に抜ける道じゃ」
言われて見た先には石の壁があった。
ホビット「じゃが知らん人間を通すほど暇じゃない」
御坂(本読んでたくせに…)
石の壁に近づくと叩いてみる。
コンコン、と軽い音。確かに裏側が空洞になっているように思えた。
再び壁から離れるとホビットに確認してみる。
御坂「通してくれないかな?」
ホビット「嫌じゃ」
御坂「あっそ」
半眼で呻くと、スカートのポケットに手を入れる。
コインを取り出すとそのまま右腕を壁に突きつけた。
御坂「私さ、遠回りしてる余裕なんてないんだ」
御坂「だから、ゴメンね」
謝罪の言葉と共に
光と力の奔流が壁に吸い込まれた
46 :
>>44
エコだよ!それは!
47 = 1 :
ホビット「な、な、な、何じゃあこりゃぁ!?」
轟音を上げながら崩れる壁を前にホビットが絶叫を上げる。
御坂「超電磁砲」
ホビット「レ、レール?なんじゃ?」
御坂「レールガン。まぁ、私の…必殺技?」
質問に疑問系で返す。
そのまま口を開けた壁だった空間へと歩き出す。
ホビット「…お前、一体何者じゃ?」
御坂「んー」
彼女はしばらく考えてから言葉を返す。
御坂「ちょっと前までは超電磁砲って呼ばれてたけど、今じゃ勇者ミサカって呼ばれてるらしいわ」
そう言うと照れ笑いを浮かべながらペコリと会釈をし、そのまま奥へと消えていった。
48 :
軽い気持ちで開いたらなんか超大作だった
49 = 1 :
上条当麻はひたすら歩いていた。
気がつくと草原のど真ん中で寝ていた彼は、目を覚ますととりあえずミサカを探した。
しかしいくら探しても手がかりはなく、そのうちに人工的な道へとたどり着いた。
それは道というにはあまりにも雑な轍道。とりあえずそれに沿って歩いていく。
上条「御坂の奴、大丈夫かな…」
どのくらい歩いただろうか。
遠くに街らしきものが見えてくる。
その灯りを確認すると、彼は我慢できずに駆け出していた。
みんなの評価 : ★★★×10
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