元スレ御坂「私と2度と会えなくなったら、どうする…?」 上条「え?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×10
301 = 250 :
スサノオ「…さあ、今度こそ行ってもらうぞ」
下段から背を向けたまま語りかけるスサノオに上条は叫びかけた
上条「お前いい加減に…!」
スサノオ「いい加減にするのはお前だ!」
あまりの迫力に息が止まりそうになる。
目を丸くしてその背中を見つめた。
上条「スサノオ…?」
スサノオ「大切な人なんだろう?」
上条「なっ」
スサノオ「言わなくても見ていれば分かる」
地獄の騎士が膝をつき、立ち上がろうとしていた。
スサノオ「お前があの時、私に言った言葉は嘘なのか?」
上条「……」
スサノオ「それとも心にもない綺麗事なのか?」
歯を食いしばる。
スサノオ「今こそお前が、戦う時だ」
スサノオ「心配するな、私にも待っている人がいる」
痛いほど良く分かった。
スサノオ「こんなところで死ぬつもりはない」
この男は―――ここで死ぬ気だ
302 = 230 :
しえんだぁ!
303 = 250 :
涙が溢れた。
その涙が零れないように仰け反るように天を仰いだ。
それでも止まらない大粒の涙。
その涙を打ち消すように吼える!
上条「うああああああああ!」
上条「スサノオ!」
スサノオ「応」
上条「死んだらぶち殺すぞ!」
その言葉とともに一気に駆け出す。
転びそうになるのを堪えて、全力で駆け上がる。
スサノオはその姿を、背を向けたまま無言で見送った。
306 = 108 :
なにこれ、スサノオかっこいい
307 = 203 :
勇者スサノオ
308 = 1 :
騎士「まったく、三文芝居もいいところですね」
起き上がり構え言い放つその相手に、スサノオは無言で距離を詰める。
騎士「腕一本と六本、どちらが有利か分からないほど狂ったのですか!」
死霊の騎士の右側に流れるように回り込む。
それを追随するように迫る3本の剣。
それを…動かない左腕で受ける。
騎士「なんっ・・!?」
スサノオ「覇ぁぁぁっ!」
すくい上がるように。
右手に握り締めた剣を振り上げる。
騎士「おおぉ!」
死霊の騎士の『左腕』をまとめてきり飛ばし、間髪入れずに蹴りを放つ!
もんどりうって距離をおく両者。
スサノオはそのまま地に臥し、死霊の騎士は踏みとどまる。
そして死霊の騎士の口からは紫色の霧が漏れ…
スサノオの右腕は土気色に染まり力なく弛緩していた。
309 = 1 :
騎士「…やってくれましたね」
スサノオ「……」
騎士「まさかここまでの余力があるとは…しかし」
残った3本の腕をわざとらしく鳴らし問いかける。
騎士「0と3。簡単な算数です」
スサノオは地を這いながら落ちた剣へと向かう。
騎士「あなたがいくら狂っていても、このくらいの計算は出来るはずです」
剣の柄を、咥え、渾身の力で立ち上がる。
騎士「さあ、答え合わせの時間ですよ!」
一気に距離を詰めてくる死霊の騎士
スサノオ(クシナダ…願わくば)
スサノオ(私が帰らぬ時は…)
スサノオ(新しい幸せを…!)
両者は
最後の交錯をした
311 :
フリーザ様に見えてきた
312 = 1 :
必死に駆け上がった。
みんなが来てくれた。
スサノオが命を賭けてくれた。
これで美琴を救えなかったら…俺は最低の糞野郎だ!
登る!登る!!登る!!!
全力で駆け抜けて遂に鉄の扉にたどり着く。
上条(美琴!)
その扉を全力で押し開けようとして
上条「あ、開かない!?」
最後の最後で、絶望が待っていた。
314 = 1 :
不意に起きた地上での大爆発に御坂とボストロール、両者とも動きを止める。
ボスト「な、なんだぁ!?」
御坂(…今の、落雷!?)
慌てて天を仰ぐ。そこには信じられない量の雷雲が渦巻いていた。
御坂(これで…)
御坂「これで決める!」
最後のコインを握り締めてボストロールを狙いに定める!
御坂「うわあああああああああっ!」
全力で吼える!
そのまま音速の弾丸はボストロールに命中し、
光弾で押しつぶすように弾き飛ばし続ける!
それを追うように前傾姿勢で駆け出す!全力全霊の力を持って雷雲を支配する!
落とす!
一発二発三発四発五発六発!
ボストロールの巨体がピンポン球のように跳ね回り、その口から悲鳴を上げ始める!
ボストロール「うおっいでえ!?いでえええええええええええ!?」
御坂「あああああああああああっ!!」
全ての力を搾り出すように!一滴も残さぬように!決死の覚悟で落とし続ける!
317 = 1 :
御坂は…力尽きていた。
両膝を突いて両手を前に垂らし、肩を落とし頭をうな垂れていた。
最後の落雷の中、ボストロールの肉体が砕け散るのを視認した彼女は勝利を確信していた。
御坂(…勝った)
御坂(……勝った!)
そのまま前のめりに倒れこむ。
もう静電気すら起こせない。
彼女はそのまま気絶しそうになり…
瓦礫の中から立ち上がるボストロールの姿を見て
死を覚悟した
318 :
いでえ!?ってお前はハートかw
321 = 248 :
すごいなこれ
322 = 1 :
上条は目の前の絶望を殴り続けた。
皮が切れ肉が裂け血が飛び散るのもかまわず殴り続けた。
上条「ふざけんなふざけんなふざけんなふざけんな!」
殴り続ける
上条「こんな板切れ一枚破れねえで何が幻想殺しだ!」
殴り続ける
上条「最強だって神様だってぶっ飛ばしてきただろ!こんな扉ぐらい何とかしろよぉ!」
殴り続け…止まる
崩れ落ちるように両膝をつくと、床に額を打ち付ける。何度も何度も何度も何度も。
上条「頼む…誰だっていい…神様だって悪魔だって…何だって…っ!?」
(精霊ルビスの涙は、小さな奇跡を起こすと言われています)
慌てて左のポケットから宝玉を取り出す。
それを扉の前におくと数歩離れて右手を背中に回し、
額を床に打ち付ける。そして祈る、念じる、懇願する。
上条(俺を…俺を美琴の所に行かせてくれ…美琴に会わせてくれ…!)
323 = 1 :
その巨体は、半分が消し飛んでいた。
右胸から右腕にかけて崩壊し、右目も沸騰して蒸発していた。
それでもなお、立ってきた。
正気を失いながら、狂気をもって敵を探す。
周りを見回し、倒れこむ御坂を見つけ
ゆっくりと歩み寄る
御坂(…最後に、会いたかったな…)
目を閉じる
まぶたの裏にその顔が浮かんで…
涙が溢れた
324 = 248 :
しえん
327 :
しえん
328 :
追いついた・・・だと・・・?
支援するしかねぇ
329 :
超支援してやります
331 = 1 :
その目に飛び込んできたものは、倒れ臥す御坂美琴
彼女に歩み寄る化け物
駆ける
全力で
駆け抜ける
心臓があり得ないほど鳴り響く
目の前が真っ白になる
喜びと、怒りで
様々な感情が入り乱れ、ぶつかり、混ざり、言葉が弾けた
上条「お前が美琴を傷つけるって言うんなら―――」
上条「その幻想をぶち殺す!」
332 = 203 :
よっしゃああああああ!!!!!!!!!!!!!!
333 = 270 :
やっぱり上条さんぱねーっす
カッコイイっす
334 :
よっしゃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
335 = 1 :
幻聴だと思った
幻聴でもいいと思った
それでも見ずにはいられなかった
その目に飛び込んできたのはいつもの背中
巨大な化け物にその身一つで立ち向かう、いつもの馬鹿さ加減
そいつが、何だか小恥ずかしいことを叫びながら戦っている
とっくに絞りきって、逆さに振っても一滴もでない
枯れたはずの、力が、何故だか湧いてきた
336 = 34 :
さすが俺らの上条さんや!!!!!!!
338 = 186 :
愛じゃ・・・
339 = 203 :
いけえええええええええええええええええええええええええ
340 = 248 :
上条さんまじかっけえな
341 = 108 :
愛って、素敵やん?
344 = 270 :
おまいらって上条さんの批判しないよなwwww
345 = 248 :
>>344
俺は大好きだ
346 = 1 :
奴の体にもうあの刻印はなかった
あいつが絶望的な相手に命を駆けて真正面から挑み、削り取った
今なら負ける気がしなかった
御坂「当麻ぁー!」
名前を叫ぶ
御坂「…幸福の…1セント硬貨!」
あいつはすぐにポケットに手を突っ込んで、こちらに投げてくれた
本当に持っててくれた
そのコインを受け取ると、私は最後の一撃を放って…
気を失った
347 = 203 :
やったあ!
348 = 270 :
美琴も上条さんもかっこよすぎるだろ!!!!!!!!!!!
まぁ俺は固法さんに手出さないならそれでいい
349 = 1 :
上条当麻はベッドの上で悶々としていた
あの戦いの後、錯乱状態の中で色々と口走ったような記憶がある
上条(…駄目だぁ!半分以上憶えてねぇよ!)
何度も寝返りを繰り返し、悶える。
スサノオ「怪我人のする事とは思えんな」
戦友が奇行を咎めてくる。
両腕に包帯を巻いてはいるが、もう箸を持つくらいには支障はないようだった。
上条「…お前に俺の気持ちがわかるもんか」
スサノオ「私はいつも素直に気持ちを伝えている。後で思い返して後悔するような事は言っていない」
その言葉を聞いて
上条「うわああああああああああん」
枕を抱きかかえて再び悶えだした。
350 = 248 :
あれ、上条さんに萌えた
みんなの評価 : ★★★×10
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