私的良スレ書庫
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元スレ美琴「あなたに逢えて良かった」
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上条「・・・・・・・・美琴、山紫水明って言葉知ってる?」
美琴「知ってるわよ、そんくらい。山水の景色が美しいことを言うんでしょ?」
上条「そうそう。まさにこの景色のことだと思いませんか?美琴さん?」
美琴「・・・そうだね。ホントにその言葉がピッタリだわ。」
それくらいその景色は美しく、
そして切なかった。
美琴「知ってるわよ、そんくらい。山水の景色が美しいことを言うんでしょ?」
上条「そうそう。まさにこの景色のことだと思いませんか?美琴さん?」
美琴「・・・そうだね。ホントにその言葉がピッタリだわ。」
それくらいその景色は美しく、
そして切なかった。
しばらく景色に見惚れていたら、
ほろり、ぽろり、
彼が泣いていた。
上条「ウ、ウグッ・・・・ウッ・・」
彼が泣いてる所を私は初めて見た。
だけど、何をすれば良いのかはわかっていた。
ギュッ
私は彼を抱きしめた。
上条「・・・・・・・すまねぇ。」
美琴「別に良いよ。・・・私、当麻が泣いてる所初めて見たよ。」
上条「か、上条さんだって泣きますよ!」
美琴「えへへへ。じゃあ泣き虫やさんだ。」
私は彼を抱きしめた。
上条「・・・・・・・すまねぇ。」
美琴「別に良いよ。・・・私、当麻が泣いてる所初めて見たよ。」
上条「か、上条さんだって泣きますよ!」
美琴「えへへへ。じゃあ泣き虫やさんだ。」
頬が鴇色に染まる。
彼が可愛くて、愛しくて
笑ってしまった。
上条「・・・・・・泣き虫じゃねぇよ。」
美琴「やーい泣き虫泣き虫!」
上条「な、泣き虫じゃねぇよ!!!!」
泣き虫やさんと言うより、
彼は強がりやさんだった。
その強がりに何度助けられてきただろう。
そして、こんなやりとりを私たちは何回してきただろう。
楽しい。
できればこのまま続けていたい。
彼は強がりやさんだった。
その強がりに何度助けられてきただろう。
そして、こんなやりとりを私たちは何回してきただろう。
楽しい。
できればこのまま続けていたい。
だけど、ダメなのだ。
もう後戻りはできない。
もうそろそろ学園都市では
私達二人がいなくなった事でパニックになってる人がでてくるだろう。
多分、今ここで戻ったら二度と当麻とは会えない。
次はないのだ。
そう、思うと私まで涙がでてきた。
もう後戻りはできない。
もうそろそろ学園都市では
私達二人がいなくなった事でパニックになってる人がでてくるだろう。
多分、今ここで戻ったら二度と当麻とは会えない。
次はないのだ。
そう、思うと私まで涙がでてきた。
上条「・・・・・美琴?」
美琴「・・・・・大丈夫。大丈夫だから・・」
さっき彼をからかっておいて、
私まで・・・。なんて情けないんだろう。
だけど彼は私をからかう様なことはせず、
さらに強く抱きしめてくれた。
美琴「・・・・・大丈夫。大丈夫だから・・」
さっき彼をからかっておいて、
私まで・・・。なんて情けないんだろう。
だけど彼は私をからかう様なことはせず、
さらに強く抱きしめてくれた。
ああ・・・暖かい。
彼の体温を感じる。
彼の体温と私の体温が触れあってる。
このまま雪を溶かしてしまいそう。
それから私達二人はしばらく泣いていた。
二人の泣き声だけが聞こえる。
二人の泣き声しか聞こえない・・。
世界に二人しかいないみたいだ。
そうだったら良いのに。
私と彼でアダムとイブ・・・
ロマンチックだと思わない?
ねぇ・・当麻・・?
お願いだから・・・
お願いだからそんな哀しそうな顔はやめて?
私たちはこれから永遠になるんだよ・・?
それはすごい、すごい愛の形なんだよ・・?
だから・・・・
だから・・そんな顔しないで・・・。
上条「美琴。」
美琴「・・・・何?」
上条「そんな悲しい顔すんなよ。」
美琴「え・・・・・・・・・?」
私そんな悲しい顔してた・・・・?
そんなつもりないのに。
悲しくなんかないのに。
美琴「・・・・何?」
上条「そんな悲しい顔すんなよ。」
美琴「え・・・・・・・・・?」
私そんな悲しい顔してた・・・・?
そんなつもりないのに。
悲しくなんかないのに。
ヽ|/
/ ̄ ̄ ̄`ヽ、
/ ヽ
/ \,, ,,/ |
| (●) (●)||| |
| / ̄⌒ ̄ヽ U.| ・・・・・・・・ゴクリ。
| | .l~ ̄~ヽ | |
|U ヽ  ̄~ ̄ ノ |
|  ̄ ̄ ̄ |
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美琴「・・・・当麻だって悲しい顔してんじゃん。」
上条「・・・・・・・・・・」
そっと彼の頬を撫でてみる。
涙で濡れてる。
美琴「私ね。今、今まで当麻と過ごしてきた日々の中での
幸せを指折りで数えてみたの。」
上条「・・・・・・・・・・」
美琴「そしたらね?
指が足りなくなったの。」
上条「・・・・・ッ!」
絆を思う日もたくさんあった。
それでも、ここまで来た。
美琴「ねぇ、当麻。」
上条「・・・・・・・・・・・・。」
美琴「ここが・・・ここがいいね。
・・・・・・・・・この場所にしようよ。」
上条「・・・・・・・・・・・・・ああ。」
それでも、ここまで来た。
美琴「ねぇ、当麻。」
上条「・・・・・・・・・・・・。」
美琴「ここが・・・ここがいいね。
・・・・・・・・・この場所にしようよ。」
上条「・・・・・・・・・・・・・ああ。」
湖べりで綺羅星が遊んでる。
二人の頬と頬の間を迷い星が埋めてる。
あぁ、雪が清んでる。
揺れて、廻る。
触れる。切ない。
何度もしてきた口付け。
最後の口付けを交わす。
暖かい。本当に・・・暖かい。
二人の頬と頬の間を迷い星が埋めてる。
あぁ、雪が清んでる。
揺れて、廻る。
触れる。切ない。
何度もしてきた口付け。
最後の口付けを交わす。
暖かい。本当に・・・暖かい。
もしも・・・
もしも、このまま二人で生きていけたら・・
私はこの人を昨日より愛し、
そして今日よりも愛すだろう。
二人の間には可愛い赤ちゃんが出来て・・
・・・多分女の子だろうな。なんとなくだけど。
それで、私とその子が二人で遊んでた所に
お腹をすかせた子どもみたいな彼が会社から帰ってくるの。
それで、三人で食事しながら笑いあって、
そのまま三人でお風呂入って、
三人並んで仲良く寝る。
けど心配。
彼のことだから子どもの事溺愛しちゃいそう・・。
それは良い事だけど、一番は私だよね?
二番目とか嫌だよ?
子どもも私も一番なんだから。
もちろん私の一番は当麻だけど。
多分それは
これからもずっと、
永遠に。
だから・・・・・・・・。
二人は強く強く抱き合った。
上条「そろそろ行くか。」
この世界で――――――
美琴「・・・・・・うん。」
あなたと出逢えたこと――――――――
上条「美琴」
あなたの側にいれた事――――――――
美琴「当麻」
心から――――――――
上条美琴「「愛してる」」
――――――――――――愛してる――――――――――――
二人は船から飛び降りた。
降っていた雪は花のように散り、
星は回り、彼の被ってた帽子が飛ぶ――――――。
前身を刺すような冷たさが二人を覆う。
寒い。冷たい。
それでも二人は強く強く抱き合い続けている。
このままこの手を離すことはない。
全てのしがらみが取れた気がする。
周りには何もない。
あるのは当麻だけ。
ずっと彼の顔を見つめ、
彼も私を見つめてる。
意識がだんだん薄れていく・・・
もうたくさん水を飲んだ気がする。
仄暗い水底へ、
幸せと共に沈んでいく。
薄氷が二人の影を消していく。
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