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元スレ黒子「半額弁当?」
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立ち上がってから、白井黒子は何か違和感のようなものを感じた。
鼻腔をくすぐる、この臭い。
一嗅ぎするだけで体が温まる、この臭い。
黒子(唐辛子……ですの)
刺激的な唐辛子の臭いが、彼女の鼻の粘膜を刺激していた。
黒子(下品な辛さではない。まるで厳しくも優しい、私を叱咤激励してくださるような……)
黒子(まるで、あの人のような臭い)
それを自覚した時、黒子にはまるで世界が止まっているかのように見えた。
自分の感覚が研ぎ澄まされ、心の底から力がわいてくるのが分かる。
黒子(お腹が、空きましたの)
強い空腹。深い飢餓感。
視界の端に映るあの麻婆豆腐を掬い、口に含んだらどれだけ幸せだろう。
黒子はその様を想像し、自然と唾が染み出すのを感じた。
腹の虫の加護。
この場において絶対的なその力こそが、坊主が彼女を捕らえられなかった、最大の理由!
黒子「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
一撃。
一撃だった。
黒子の突き出した渾身の拳に、バランスを崩した坊主が宙に浮き、吹き飛ばされる。
坊主「馬鹿……なっ……」
もう、敵は居ない。
黒子は悠然と弁当コーナーへ手を伸ばし、月桂冠を、掴んだ。
闘ってる最中に「お腹が空きましたの」じゃねーよwwwwww
前方のヴェントマダー?
前方のヴェントマダー?
茶髪「そいじゃ、新しい狼を祝って、カンパーイ!」
と、ハンバーグ弁当を手にした茶髪が缶ジュース(椰子の実サイダー)を掲げて言った。
坊主「いやぁ、それにしても効いたぜ、最後の拳」
と、坊主が湯気の立つブリ照り弁当の包装を破りながら言った。
顎鬚「畜生、俺は今日もシーフードヌードルかよ……」
と、顎鬚が三分立ったのを確認し、割り箸を割りながら言った。
上条「ま、一応は狼らしくなったんじゃねぇの?」
と、上条が五分経ったどん兵衛に、惣菜売り場で買ったコロッケを乗せて言った。
黒子「あら、負け犬が何か言っているようですわね」
と、黒子が憎まれ口を叩きながらも、ニコニコと笑って言った。
上条「それじゃ」
全員「いただきます!」
カポッと、湯気で水滴の付いた蓋をはずすと、弁当コーナーにあった頃から漂っていた唐辛子の匂いが、猛烈な勢いで黒子の顔に吹き付けた。
物凄い臭いに、黒子の口内に瞬間的に唾が湧く。
強烈だが、しかし下品じゃない。
食欲をそそる匂いに、黒子はたまらず麻婆豆腐へプラスチックのスプーンを差し込み、口に運ぶ。
黒子「んんっ!」
辛い。
猛烈に辛い。
尋常ではない辛さに、黒子は思わず悲鳴を上げていた。
それを予想していたように、上条が手に持っていたお茶を差し出す。
上条「はは、辛いだろ、ここの麻婆豆腐」
黒子「か、辛いってレベルじゃありませんのっ!」
これまで感じた事の無いような辛さに、黒子は涙目になる。
こんなものが本当に月桂冠なのだろうか。
そう思った時だ。
黒子(これはっ!)
黒子(辛い、確かに辛い! でも何だろう、食べたい。もう一口食べたくなる!)
気付けば黒子はかっこむ様に麻婆豆腐を貪っていた。
黒子(辛い! もう止めたい! でも、なんで私の舌はこの辛さを求めているのでしょう?
辛いのがいい! 辛いのがいいんですのっ! 私は、私はもしかして、ドMの変態でしたの!?)
真冬の公園。
しかし、黒子の額からは大量の汗が吹き出ていた。
麻婆豆腐を食べ終わった時、黒子の顔は汗でびしょびしょだ。
上条「ほら、こんなに濡らして……」
なんだか誤解されそうな事を言いながら、上条が持っていたハンカチで黒子の顔を拭きだす。
あまりの辛さと美味しさに放心していた黒子は、されるがままだ。
黒子(当麻さんの、匂いですの……)
上条「ほら、綺麗になった。汗だくじゃ可愛い顔が台無しですよ?」
黒子「かっ可愛いだなんて!」
茶髪「むぅ……」
顎鬚「出たよ、天然ジゴロ」
坊主「さすがは幻想殺し、俺達の女性への幻想も打ち砕く」
上条「お前らなぁ……」
しかし、黒子の額からは大量の汗が吹き出ていた。
麻婆豆腐を食べ終わった時、黒子の顔は汗でびしょびしょだ。
上条「ほら、こんなに濡らして……」
なんだか誤解されそうな事を言いながら、上条が持っていたハンカチで黒子の顔を拭きだす。
あまりの辛さと美味しさに放心していた黒子は、されるがままだ。
黒子(当麻さんの、匂いですの……)
上条「ほら、綺麗になった。汗だくじゃ可愛い顔が台無しですよ?」
黒子「かっ可愛いだなんて!」
茶髪「むぅ……」
顎鬚「出たよ、天然ジゴロ」
坊主「さすがは幻想殺し、俺達の女性への幻想も打ち砕く」
上条「お前らなぁ……」
コンビニで千円使うのは確かにくやしい
もっといいもん食えるからな
もっといいもん食えるからな
黒子「あっ、あのですのっ!」
上条「んあ? 何だ黒子」
黒子「あの……これからも、ここにご飯を食べに来ても、いいですの?」
上目遣いの黒子の言葉に、なぜか激しく脈打つ心臓を押さえながら、上条はニコリと笑ってみせる。
上条「ああ、もちろんだ。だってお前はもう、立派な『狼』だろ?」
黒子「……はいっ!ですの!」
公園に、若者達の笑い声が響く。
夜は更けていくが、夕餉の時間は始まったばかり。
これは、己の誇りと空腹を懸け、戦う狼達の物語。
そして、楽しい夕食の時間を求める、若者達の、物語。
一応終わり。
ベン・トー知ってる人が居てよかった。
面白かったって人は、ぜひ買って読んでみてください。
とりあえずあやめタソが可愛くて抜ける。
ベン・トー知ってる人が居てよかった。
面白かったって人は、ぜひ買って読んでみてください。
とりあえずあやめタソが可愛くて抜ける。
なんという宣伝 乙
いつかあせびちゃんと上条さんの不幸対決書いてくれ
いつかあせびちゃんと上条さんの不幸対決書いてくれ
>>119
バッテリーチャージしてあげるから続きを
バッテリーチャージしてあげるから続きを
ベントーSSとか初めて見たwwwww
せんちゃんとあやめはもらっていきますね^^
せんちゃんとあやめはもらっていきますね^^
何が何だかわからなかったが面白かったwww
とりあえずベン・トーでググってくるわ
とりあえずベン・トーでググってくるわ
追いついたら終わってた…
最高だった、乙
しかしここでベン・トーSS見るのは初めてだな…是非続きも読みたいもんだ
最高だった、乙
しかしここでベン・トーSS見るのは初めてだな…是非続きも読みたいもんだ
弁当が半額になるってことは夜も遅い頃だよね門限過ぎちゃうよね
どうせ帰れないなら上条さん家で弁当一緒に食うか?って流れになって
黒子ちゃんがどきどき意識しながらお箸をくわえてるって絵を想像すると悶々しちゃうって
続きまだ?
どうせ帰れないなら上条さん家で弁当一緒に食うか?って流れになって
黒子ちゃんがどきどき意識しながらお箸をくわえてるって絵を想像すると悶々しちゃうって
続きまだ?
>>149
分かってるよな
分かってるよな
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