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元スレ梓「唯先輩の馬鹿!!大好き!!」
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「逃がさないわよ!」
「いぃぃやあぁぁぁぁ!」
こんな始まり方はどうかと思いますが、軽音部はこういうところです。
もう慣れました。慣れたくなかったけど慣れました。
慣れました。中野梓です。
声の主は勿論、逃げ惑う澪先輩と、それをこれでもかと追いかけるさわ子先生。
音楽室から始まったその攻防は、廊下を経て、下のフロアにて繰り広げられていたようだけど、
結局、舞台を音楽室に戻したようです。
クールな澪先輩も素敵だけど、こういう澪先輩もなかなか……じゃなくて。
梓「あれ、なんとかならないんですかね……?」
律「無理だろ、ああなるとさわちゃんは服着せるまで諦めないからなー」
野生のカモシカを思わせるような、しなやかで可憐、
かつ一切無駄の無いフォームで軽やかに室内を駆け巡る音楽教師の手には、
白とピンクを基調としたフリフリの衣装。
そんな恥ずかしい衣装を喜んで着るのは、唯先輩かムギ先輩くらいなものだと思うのだけれど。
当の唯先輩はといえば、私の横でギターを練習していたりする。
この日は珍しく、教えて欲しいと私にせっついて来たので、素直に教えてあげているところなのである。
どうしてかは分からないけれど、唯先輩にやる気があるのは私としても嬉しい。
嬉しいけれど、一つだけ。今の私には気になることがある。
律「無理だろ、ああなるとさわちゃんは服着せるまで諦めないからなー」
野生のカモシカを思わせるような、しなやかで可憐、
かつ一切無駄の無いフォームで軽やかに室内を駆け巡る音楽教師の手には、
白とピンクを基調としたフリフリの衣装。
そんな恥ずかしい衣装を喜んで着るのは、唯先輩かムギ先輩くらいなものだと思うのだけれど。
当の唯先輩はといえば、私の横でギターを練習していたりする。
この日は珍しく、教えて欲しいと私にせっついて来たので、素直に教えてあげているところなのである。
どうしてかは分からないけれど、唯先輩にやる気があるのは私としても嬉しい。
嬉しいけれど、一つだけ。今の私には気になることがある。
梓「あの、唯先輩」
唯「どうしたの、あずにゃん?」
梓「さっきから、ムギ先輩がものすごい笑顔でこっちを見てる気がするんですけど」
「女の子同士っていいわよね」という素敵な人生のスローガンを掲げる百合と沢庵の申し子は、
まるで女神のような笑みを携えて、明らかに許容量を超えたティーカップに、
ゴールデンティップを多量に含んだ高価なダージリンを淹れ続けている。
唯「そうかなぁ。ムギちゃん、いつもあんな感じだよ?」
梓「いや、それはそれで問題な気が……」
唯「どうしたの、あずにゃん?」
梓「さっきから、ムギ先輩がものすごい笑顔でこっちを見てる気がするんですけど」
「女の子同士っていいわよね」という素敵な人生のスローガンを掲げる百合と沢庵の申し子は、
まるで女神のような笑みを携えて、明らかに許容量を超えたティーカップに、
ゴールデンティップを多量に含んだ高価なダージリンを淹れ続けている。
唯「そうかなぁ。ムギちゃん、いつもあんな感じだよ?」
梓「いや、それはそれで問題な気が……」
私達の方と澪先輩達の方とを交互に、首だけを回転させて、とてもいい笑顔で見つめている。
せめて、零れ続けている紅茶にも目を向けて欲しいものだけど。
隣で「おーい、ムギー、帰ってこーい」と突っ込む律先輩の声など、何処吹く風である。
唯「それより、ここなんだけど」
梓「あ、そこはですね……」
意識を唯先輩の方に移した次の瞬間――。
せめて、零れ続けている紅茶にも目を向けて欲しいものだけど。
隣で「おーい、ムギー、帰ってこーい」と突っ込む律先輩の声など、何処吹く風である。
唯「それより、ここなんだけど」
梓「あ、そこはですね……」
意識を唯先輩の方に移した次の瞬間――。
ドカッ!
梓「きゃっ!?」
不意に、突然私の背中に強い衝撃が走った。
なにかが、ぶつかったような、なにかに、押されたような。
前方へと傾く体。
その先には唯先輩。
ああ、ぶつかるな。
そう思った時には、私の体は唯先輩に触れていて。
――ふわり、と良い匂いがした。
梓「きゃっ!?」
不意に、突然私の背中に強い衝撃が走った。
なにかが、ぶつかったような、なにかに、押されたような。
前方へと傾く体。
その先には唯先輩。
ああ、ぶつかるな。
そう思った時には、私の体は唯先輩に触れていて。
――ふわり、と良い匂いがした。
唯「あ、ずにゃん……?」
梓「……っ!」
目を開くと、そこに唯先輩の顔があった。
唯先輩は、ギターをかばうようにして倒れ、
私は、倒れる瞬間にギターを背中に回していた。
そのくらいのことができなければ、軽音部猫成分は担当できない。
……本当は偶然だけど。
ともかく、唯先輩もギターも、無事のようだった。
いや、寧ろ問題は今の体勢なのであって……。
梓「……っ!」
目を開くと、そこに唯先輩の顔があった。
唯先輩は、ギターをかばうようにして倒れ、
私は、倒れる瞬間にギターを背中に回していた。
そのくらいのことができなければ、軽音部猫成分は担当できない。
……本当は偶然だけど。
ともかく、唯先輩もギターも、無事のようだった。
いや、寧ろ問題は今の体勢なのであって……。
唯「……」
梓「……」
押し倒されて、仰向け状態の唯先輩は、薄らと頬を赤らめている。
嗚呼……、そんな顔をされると、唇を奪いたくなるじゃない。
今のこの体勢。これは純然たるマウントポジション。
抵抗のすべをなくした唯ちゃんは、もはや私の思うままッ……!
梓「……」
押し倒されて、仰向け状態の唯先輩は、薄らと頬を赤らめている。
嗚呼……、そんな顔をされると、唇を奪いたくなるじゃない。
今のこの体勢。これは純然たるマウントポジション。
抵抗のすべをなくした唯ちゃんは、もはや私の思うままッ……!
梓「……なに言ってんですか、ムギ先輩」
背後から、私のモノローグを模した声で喋るムギ先輩に、冷めた視線を送る。
紬「あ、あら。ごめんなさい」
ムギ先輩は、我に返ったようだ。
全くもう、それじゃあまるで私が唯先輩のこと好きみたいじゃないですか……。
私が好きなのは澪先輩であって、唯先輩のことは、べ、別に……。
……別に?
いやいやいや、何を考えているんだ私。
紬「続けて」
梓「うぉぉい!」
背後から、私のモノローグを模した声で喋るムギ先輩に、冷めた視線を送る。
紬「あ、あら。ごめんなさい」
ムギ先輩は、我に返ったようだ。
全くもう、それじゃあまるで私が唯先輩のこと好きみたいじゃないですか……。
私が好きなのは澪先輩であって、唯先輩のことは、べ、別に……。
……別に?
いやいやいや、何を考えているんだ私。
紬「続けて」
梓「うぉぉい!」
寧ろ私が我に返った。
横には、さっきまでの攻防が嘘みたいに硬直している澪先輩とさわ子先生。
そして。
唯「あずにゃん、大胆……」
梓「ち、ちちちちがいます!」
言われてようやく、私は唯先輩の上から体を退け、乱れた制服を整える。
紬「落ち着いて、梓ちゃん。こういうときは息を早めに三回吐くのよ!」
梓「そ、そうですね。ハァハァハうぉぉい!!」
二回目のうぉぉい!
梓「これじゃただのエロ親父ですよ!! 深呼吸でしょそこはー!」
横には、さっきまでの攻防が嘘みたいに硬直している澪先輩とさわ子先生。
そして。
唯「あずにゃん、大胆……」
梓「ち、ちちちちがいます!」
言われてようやく、私は唯先輩の上から体を退け、乱れた制服を整える。
紬「落ち着いて、梓ちゃん。こういうときは息を早めに三回吐くのよ!」
梓「そ、そうですね。ハァハァハうぉぉい!!」
二回目のうぉぉい!
梓「これじゃただのエロ親父ですよ!! 深呼吸でしょそこはー!」
ぽん、と肩を叩かれる。振り向けばそこにはおデコ。
律「梓もやるようになったな! まさかノリツッコミをも習得しているなんて!」
グッと、親指を立てる律先輩。
最高に嬉しくない賛辞だ。脳ミソもおデコみたいにトゥルットゥルになればいいのに。
紬「さっきの動きもすごかったわ。まさかあの一瞬でギターも唯ちゃんも怪我をしない(素敵な)体勢に持ち込むなんて」
梓「どうして頬を赤らめながら言うんですか」
あとさりげなく「素敵」っていうフレーズいれないでください。
もうこの軽音部ダメかもわからんね。と思いつつ、唯先輩に声をかける。
梓「すみません、唯先輩……、大丈夫でしたか?」
聞くまでもなく、けろっとしているのだが念のため。
律「梓もやるようになったな! まさかノリツッコミをも習得しているなんて!」
グッと、親指を立てる律先輩。
最高に嬉しくない賛辞だ。脳ミソもおデコみたいにトゥルットゥルになればいいのに。
紬「さっきの動きもすごかったわ。まさかあの一瞬でギターも唯ちゃんも怪我をしない(素敵な)体勢に持ち込むなんて」
梓「どうして頬を赤らめながら言うんですか」
あとさりげなく「素敵」っていうフレーズいれないでください。
もうこの軽音部ダメかもわからんね。と思いつつ、唯先輩に声をかける。
梓「すみません、唯先輩……、大丈夫でしたか?」
聞くまでもなく、けろっとしているのだが念のため。
唯「大丈夫だよ。ありがとぉ、あずにゃん」
さ「ごめんなさいね、二人とも。
先生、澪ちゃんに服着せることに夢中で周りが見えてなかったみたい」
梓「……反省してくれてるなら、別にいいです」
冷静になってくれたようだし、さわ子先生だって悪気があった訳ではない。
ただ、内に滾る欲望をほんの少し抑えきれなくなっただけなのだ。
それはさわ子先生に限った話ではない。誰にでもあることだ。
だから、この程度のことを咎めていては、私の器量が知れるというもの。
そう。例えば、愛すべき我が親友、平沢憂。
彼女に唯先輩の話題なんぞ振ろうものなら、「ゆ」の字を発した段階で目が光る。
比喩とかじゃなくて、こう、実際に色彩やら光度やらが八割強増す。
そして、光速の三百倍程度の速度で彼女の顔面は、私の息のかかるポジションへと移動するのだ。
私はそこでいつも思う。
『近い』と。
憂は、お姉ちゃんから風邪をもらうならやっぱりキスしかない!
と、平気でのたまうような生粋のスィスターコンプレックスだ。
あそこまで自分の欲望に正直ならば、もはや清々しい。
さ「まぁ、澪ちゃんには着せるけどね」
懲りてねえ。
さ「ごめんなさいね、二人とも。
先生、澪ちゃんに服着せることに夢中で周りが見えてなかったみたい」
梓「……反省してくれてるなら、別にいいです」
冷静になってくれたようだし、さわ子先生だって悪気があった訳ではない。
ただ、内に滾る欲望をほんの少し抑えきれなくなっただけなのだ。
それはさわ子先生に限った話ではない。誰にでもあることだ。
だから、この程度のことを咎めていては、私の器量が知れるというもの。
そう。例えば、愛すべき我が親友、平沢憂。
彼女に唯先輩の話題なんぞ振ろうものなら、「ゆ」の字を発した段階で目が光る。
比喩とかじゃなくて、こう、実際に色彩やら光度やらが八割強増す。
そして、光速の三百倍程度の速度で彼女の顔面は、私の息のかかるポジションへと移動するのだ。
私はそこでいつも思う。
『近い』と。
憂は、お姉ちゃんから風邪をもらうならやっぱりキスしかない!
と、平気でのたまうような生粋のスィスターコンプレックスだ。
あそこまで自分の欲望に正直ならば、もはや清々しい。
さ「まぁ、澪ちゃんには着せるけどね」
懲りてねえ。
律「さて、それじゃ今日は解散にするかー」
ひと段落したところで、部長の律先輩がうまくまとめようと解散宣言。
実際は、ひと段落もしてないし、練習もしてないけれど、
この日の部活は終了となった。
澪「た、助かった……」
さ「ちっ」
澪「露骨に舌打ちしないでください」
律「唯~、帰りにアイス食おうぜ」
唯「おぉ~、いいね!りっちゃん!」
ひと段落したところで、部長の律先輩がうまくまとめようと解散宣言。
実際は、ひと段落もしてないし、練習もしてないけれど、
この日の部活は終了となった。
澪「た、助かった……」
さ「ちっ」
澪「露骨に舌打ちしないでください」
律「唯~、帰りにアイス食おうぜ」
唯「おぉ~、いいね!りっちゃん!」
ダメだ。
私はようやく冷静になった。
梓「……」
これじゃダメなんだ。
なにがダメって、このだらけっぷりが。
私だって最近はこの空気に慣れて、それが心地良いとすら思っているけど。
でもいくらなんでもここ数日は練習してなさすぎる。
普段であれば、澪先輩が皆を説き伏せる所なのだが、今日はそれができない。
何故なら、さわ子先生に動きを封じられて、音楽室の隅で縮こまっているから。
だからこそ、私がしっかりしなくちゃいけないのだ。
そうでなければ、この人達は本当に練習しなくなる。
梓「あ、あの!」
律「どうしたー、梓?」
だから私は、ひとつの提案を持ちかけた。
私はようやく冷静になった。
梓「……」
これじゃダメなんだ。
なにがダメって、このだらけっぷりが。
私だって最近はこの空気に慣れて、それが心地良いとすら思っているけど。
でもいくらなんでもここ数日は練習してなさすぎる。
普段であれば、澪先輩が皆を説き伏せる所なのだが、今日はそれができない。
何故なら、さわ子先生に動きを封じられて、音楽室の隅で縮こまっているから。
だからこそ、私がしっかりしなくちゃいけないのだ。
そうでなければ、この人達は本当に練習しなくなる。
梓「あ、あの!」
律「どうしたー、梓?」
だから私は、ひとつの提案を持ちかけた。
梓「明日、朝練しましょう!」
律「へ?」
唯「ほえ?」
律先輩と唯先輩の首が、左右対称に傾く。
ちょっとキューンってなった。
梓「今日も全然練習できなかったし、このままじゃよくないと思うんです」
律「朝かー、起きるのしんどいんだよなぁ」
梓「じゃあ放課後しっかり練習してください」
律「うぐ……、どうした梓、目がマジだぞ?」
梓「マジです、大マジですとも」
律「へ?」
唯「ほえ?」
律先輩と唯先輩の首が、左右対称に傾く。
ちょっとキューンってなった。
梓「今日も全然練習できなかったし、このままじゃよくないと思うんです」
律「朝かー、起きるのしんどいんだよなぁ」
梓「じゃあ放課後しっかり練習してください」
律「うぐ……、どうした梓、目がマジだぞ?」
梓「マジです、大マジですとも」
紬「まぁ、いいんじゃないかしら? 私は皆と一緒に居れる時間が増えるのはうれしいわ」
澪「そうだな、私も梓とムギに賛成。いくらなんでも、ここ最近だらけすぎてると思う」
澪先輩ならそう言ってくれると思ってました。
いつの間にかさわ子先生を退けてるところが素敵です。
唯「朝練かぁ、憂に起こしてもらわなくちゃ」
梓「たまには自分で起きてくださいよ」
唯「えへへ」
褒めてねえ。
律「仕方ないな、そういうことなら明日から朝練頑張ろうか」
澪「だな」
澪「そうだな、私も梓とムギに賛成。いくらなんでも、ここ最近だらけすぎてると思う」
澪先輩ならそう言ってくれると思ってました。
いつの間にかさわ子先生を退けてるところが素敵です。
唯「朝練かぁ、憂に起こしてもらわなくちゃ」
梓「たまには自分で起きてくださいよ」
唯「えへへ」
褒めてねえ。
律「仕方ないな、そういうことなら明日から朝練頑張ろうか」
澪「だな」
翌日。いつもの通学路。
朝練の為、少し早めに家を出た私は、そこでよく知る人影を見つけた。
唯「よーしよしよしよし」
梓「……」
唯「にゃあにゃあにゃんにゃん!」
えーと……。
梓「何やってるんですか、唯先輩」
唯「あ、あずにゃん! おはよ~」
屈託のない笑みで振り返る唯先輩。
それにつられて、自然と頬が緩んでしまった。
時折、この人は本当に私より年上なのか疑うことがある。
『お姉ちゃんってあったかくて気持ちいいよね』
愛すべき親友のそんな言葉を思い浮かべながら、私は挨拶を返した。
朝練の為、少し早めに家を出た私は、そこでよく知る人影を見つけた。
唯「よーしよしよしよし」
梓「……」
唯「にゃあにゃあにゃんにゃん!」
えーと……。
梓「何やってるんですか、唯先輩」
唯「あ、あずにゃん! おはよ~」
屈託のない笑みで振り返る唯先輩。
それにつられて、自然と頬が緩んでしまった。
時折、この人は本当に私より年上なのか疑うことがある。
『お姉ちゃんってあったかくて気持ちいいよね』
愛すべき親友のそんな言葉を思い浮かべながら、私は挨拶を返した。
唯と律が左右対称にって……!
大量破壊兵器だろ…条約で禁止するべきだ!
大量破壊兵器だろ…条約で禁止するべきだ!
唯「ほら、みてみて~」
そう言って、すっと立ち上がり、こちらへと向き直る唯先輩。
彼女の両腕に抱かれていたのは、黒い毛並みの猫。
子猫というには少し育ちすぎているが、首輪もしているし、どことなく品も感じられる。
少なくとも、野良猫とかではなさそうだ。
唯先輩の腕の中が心地良いのか、猫は目を細めて気持ちよさそうにしていた。
梓「かわいい……」
唯「でしょー!」
ここで、私の中にひとつの悪戯心が芽生えた。
梓「唯先輩も、かわいいですけどね」
そう言って、すっと立ち上がり、こちらへと向き直る唯先輩。
彼女の両腕に抱かれていたのは、黒い毛並みの猫。
子猫というには少し育ちすぎているが、首輪もしているし、どことなく品も感じられる。
少なくとも、野良猫とかではなさそうだ。
唯先輩の腕の中が心地良いのか、猫は目を細めて気持ちよさそうにしていた。
梓「かわいい……」
唯「でしょー!」
ここで、私の中にひとつの悪戯心が芽生えた。
梓「唯先輩も、かわいいですけどね」
>>28
死んだ
死んだ
こてんと小首を傾げる唯先輩。
梓「唯先輩も、かわいいと思います」
いつもそう言って抱きついてくるのは唯先輩の方。
だから、たまには私の方から攻めてやるです。
唯「え~、そうかなぁ~」
意外なリアクションが返ってきた。
てっきり、「いやいや、あずにゃんには及びますまい」とか
関取風の声で返してくると思ってたのに。
しかし、照れくさそうにもじもじする唯先輩は、実際にかわいく見えた。
カッコよくて優しい澪先輩も素敵だけど、
唯先輩は唯先輩で、よく分からない魅力があったりする。
そんなことを考えていたら、すっかり忘却していた昨日の出来事が脳内にフィードバックした。
同時に、自分の顔が熱くなっていくのが分かる。
この展開はマズイ。
有体に言えば「やべえ」
梓「唯先輩も、かわいいと思います」
いつもそう言って抱きついてくるのは唯先輩の方。
だから、たまには私の方から攻めてやるです。
唯「え~、そうかなぁ~」
意外なリアクションが返ってきた。
てっきり、「いやいや、あずにゃんには及びますまい」とか
関取風の声で返してくると思ってたのに。
しかし、照れくさそうにもじもじする唯先輩は、実際にかわいく見えた。
カッコよくて優しい澪先輩も素敵だけど、
唯先輩は唯先輩で、よく分からない魅力があったりする。
そんなことを考えていたら、すっかり忘却していた昨日の出来事が脳内にフィードバックした。
同時に、自分の顔が熱くなっていくのが分かる。
この展開はマズイ。
有体に言えば「やべえ」
唯「えへへ~、ありがとぉ」
だって
梓「っ……」
照れているのは
唯「あずにゃんもかわいいよぅ」
私の方じゃないか!
梓「あ、う、えーと、さ、さっきのはその……、違うんです」
少し考えたら、こういう展開になるのは予想できただろうに。
後悔する私と、よくやったという私が脳内で終わらない討論を繰り広げる。
すると、二人の私の間にムギ先輩がにょっきりでてきて、朗らかに手を振りだした。
そして、満面の笑みを浮かべたまま、後悔する側の私に駆け寄ってきて、
鼻の穴にゴボウをねじこもうとしてきたので、私は無理やり現実に意識を戻した。
だって
梓「っ……」
照れているのは
唯「あずにゃんもかわいいよぅ」
私の方じゃないか!
梓「あ、う、えーと、さ、さっきのはその……、違うんです」
少し考えたら、こういう展開になるのは予想できただろうに。
後悔する私と、よくやったという私が脳内で終わらない討論を繰り広げる。
すると、二人の私の間にムギ先輩がにょっきりでてきて、朗らかに手を振りだした。
そして、満面の笑みを浮かべたまま、後悔する側の私に駆け寄ってきて、
鼻の穴にゴボウをねじこもうとしてきたので、私は無理やり現実に意識を戻した。
梓「どう考えてもゴボウは入りませんから!」
唯「ご、ゴボウ??」
梓「あ、すいません。こっちの話です」
唯「は、はぁ」
梓「ともかくさっきのは、違うんですよ」
唯「え~。あずにゃんいけずぅ」
唯先輩に撫でられて紅潮する頬を隠すように、私は首を左右に振った。
梓「ちょ、ちょっとからかってみたくなっただけなんですよ!」
唯「ご、ゴボウ??」
梓「あ、すいません。こっちの話です」
唯「は、はぁ」
梓「ともかくさっきのは、違うんですよ」
唯「え~。あずにゃんいけずぅ」
唯先輩に撫でられて紅潮する頬を隠すように、私は首を左右に振った。
梓「ちょ、ちょっとからかってみたくなっただけなんですよ!」
唯「からかうって、あずにゃんが? 私を?」
梓「私が、唯先輩を、です」
唯「……」
梓「……」
唯「ふっ」
至極嬉しそうに、ニヤリと笑う唯先輩。
梓「ムカっ! なんですか、その含み笑いはー!」
唯「ふふ、嘘だよ。ごめんね」
よしよし、と言ってまた頭を撫でてくる唯先輩。
ほら、またそうやって猫扱いする!
梓「私が、唯先輩を、です」
唯「……」
梓「……」
唯「ふっ」
至極嬉しそうに、ニヤリと笑う唯先輩。
梓「ムカっ! なんですか、その含み笑いはー!」
唯「ふふ、嘘だよ。ごめんね」
よしよし、と言ってまた頭を撫でてくる唯先輩。
ほら、またそうやって猫扱いする!
梓「にゃぁ……」
聞いてますか、唯先輩!
梓「にゃあぁぁ」
私は猫じゃなくて……
梓「にゃん」
唯「よーしよしよしよし」
梓「ハッ!?」
会話してるつもりが、にゃあしか言ってなかった!
……わざとじゃないですよ?
聞いてますか、唯先輩!
梓「にゃあぁぁ」
私は猫じゃなくて……
梓「にゃん」
唯「よーしよしよしよし」
梓「ハッ!?」
会話してるつもりが、にゃあしか言ってなかった!
……わざとじゃないですよ?
唯「そういえばこの子、あずにゃんに似てるかも」
猫を見つめて、ほわ~ん、となりながら唯先輩。
梓「そうですか?」
唯「そうですさ」
梓「いや、そうですさって」
唯「そうでもない」
梓「どっち!?」
あれ、この人意図的にボケる人だっけ。
猫を見つめて、ほわ~ん、となりながら唯先輩。
梓「そうですか?」
唯「そうですさ」
梓「いや、そうですさって」
唯「そうでもない」
梓「どっち!?」
あれ、この人意図的にボケる人だっけ。
唯「でも、本当に似てると思うなぁ」
そう呟いた後、唯先輩は何かに気付いたように「はっ!」と声を上げた。
唯「もしかしてこの子、あずにゃんのこど」梓「違います」
唯「ぶー、あずにゃんが冷たいっ!」
梓「いや、そんなこと言われましても」
私を何だと思ってるんですかこの人は。
……だけど、不思議と悪い気はしないかな。
あずにゃん2号……じゃなくて3号か、ふふ。
そう呟いた後、唯先輩は何かに気付いたように「はっ!」と声を上げた。
唯「もしかしてこの子、あずにゃんのこど」梓「違います」
唯「ぶー、あずにゃんが冷たいっ!」
梓「いや、そんなこと言われましても」
私を何だと思ってるんですかこの人は。
……だけど、不思議と悪い気はしないかな。
あずにゃん2号……じゃなくて3号か、ふふ。
梓「あ、撫でてもいいですか?」
唯「うん、どうぞ~」
そう言って、唯先輩は自分の頭を差し出した。
梓「よーしよしよしよ、ちげえ!」
唯「……」
梓「……」
唯「ちげえって言った」
梓「……」
唯「あずにゃんがちげえって言った……」
梓「なんで泣きそうなんですか」
唯「私のあずにゃんが……」
ていうか、私、何時の間に唯先輩の私物化されてるんですか。
唯「うん、どうぞ~」
そう言って、唯先輩は自分の頭を差し出した。
梓「よーしよしよしよ、ちげえ!」
唯「……」
梓「……」
唯「ちげえって言った」
梓「……」
唯「あずにゃんがちげえって言った……」
梓「なんで泣きそうなんですか」
唯「私のあずにゃんが……」
ていうか、私、何時の間に唯先輩の私物化されてるんですか。
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