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    元スレ長門「彼のためにクッキーを焼いてみた…」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 長門有希 + - エヴァ + - キョン子 + - ハルヒ死ね + - マクドナルド + - 嗚呼ハルヒ死ね + - 氏ねじゃなくて死ね + - 涼宮ハルヒの憂鬱 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 :

    >>285
    このコピペってどういう意味なんだ?

    303 :

    うわあパソコン規制された
    保守ありがとう






    俺と長門は、集合時間ギリギリまでデパートを見て回った。
    いつもは図書館で本を読むだけだったせいか、今日の探索は新鮮だった。

    長門に似合う服を見てやり、小物なんかも眺め、ペットショップで和む。


    「長門、楽しかったか?」

    「…とても」

    小さな包みを宝物のように指先で抱え、長門ははにかんだ。
    包みの中身は指輪だった。
    青くて小さな石のついた、銀色の。


    「そうか」


    俺は、それだけしか、言えなかった。
    長門の後ろ髪に手を伸ばしかけて止め、行き場を失った掌を、グッと握り締めた。

    304 = 299 :

    おかえり

    305 :

    おかえり 頑張れ

    306 = 303 :




    「おっそーい!ギリギリよ!」

    「間に合ってるだろ、怒るなよ」

    「団員たるもの10分前行動を心掛けなさい!」

    また無茶苦茶なことを言う奴だ。
    俺はそれ以上反論せず、やれやれと肩を竦めた。

    「ま、これで全員揃ったから、解散ね!また月曜日に会いましょう!」

    腕組みをしてハルヒが言い放つ。
    月曜日が憂鬱だぜ。

    「うふふ、皆さんさようなら」

    ああ、朝比奈さんが行ってしまう。
    夕日の中、にこやかに手を降る朝比奈さんは、もはや一枚の絵だった。

    307 = 303 :


    「それじゃあ、あたしも帰るわ!じゃあね!」

    「さようなら、涼宮さん」

    「おう、じゃあな」

    「………………」


    そして長門と古泉も、それぞれの方向へ歩き出す。
    俺も帰ろうと背を向けたが、足が、止まる。

    大きく息をついてから、人込みを飛び抜けるその高身長野郎を、足早に追いかけた。

    309 = 303 :


    「おい、古泉」

    近付いて来る気配で悟ったのか、呼び掛ける前に古泉は振り返った。
    詮索も、質問もされたくなかった俺は、矢継ぎ早に問う。

    「お前、今日長門と何処行った?」

    「長門さん、ですか?ええと…図書館ですよ。長門さんと言えば図書館でしょう。一体どうしたんで、」

    「そうか、サンキュな」


    俺を呼び止める古泉の声を無視し、紛れるように人の群に隠れた。
    誰にも言えはしなかった。
    言えるはずも、なかった。

    314 = 303 :


    どんなに嫌でも必ず月曜はやって来る。
    憂鬱な気分は俺から元気を吸い取り、どんどん膨れ上がっていった。





    「あら、キョン、おはよ」

    「………よう」

    「何よ、萎びた茄子みたいな顔して」

    「誰が茄子だ、誰が」

    突っ込む声にも力が入らない。
    一日中確証のないことを考えていたせいで、寝不足だった。

    「もう…シャキッとしなさいよ」

    「……ああ」


    チャイムと共に岡部が入ってきた。
    机に突っ伏して2、3秒もすると、俺は意識を失った。

    316 = 303 :

    いかん眠気が

    318 :

    別段反日ってわけでもないが、親中ではあると思う

    320 = 310 :

    寝たか?

    321 = 310 :

    くっ保守だ

    322 :

    寝るな 起きろ

    323 :

    保守をしようじゃあないか

    324 = 303 :

    ごめん保守ありがとう





    「おいキョン!昼飯食おうぜ!」


    全く、無駄に元気な奴だ。
    そのテンションの高さが少し羨ましい。

    「ああ」

    「どうしたの、キョン。今日は朝から元気がないみたいだけど」

    何でもないさと答え、弁当を開く。
    本日のメインディッシュはハンバーグだ。

    「そういえばよお」

    おい谷口、飲み込んでから話せよ、唐揚げ見えてるぞ。

    「んぐ、おお、悪い悪い」

    口の中を空にした谷口が、意気揚々と語り出す。

    「そんでさ、お前ら知ってる?3組の山梨と千葉、デキてるらしいぜ」

    なんだ色恋話か。

    327 = 303 :


    まあ谷口が喜々として持ってくる話といえば、そこの辺りくらいしかないだろう。

    「へえ、山梨さんってあの可愛い子?」

    「そう!俺的Aランクの貴重な生き残りだよ畜生、狙ってたのによお」

    まあ、ご愁傷様だな。

    「冷てぇなあ、キョンよ」

    「あはは、それにしても谷口、どうして二人が付き合ってるっつ知ってるんだい?」

    「ん?ああ、たまたま聞いたんだよ。それに見ちまったし」

    見た?何をだ?

    「なんとあいつら手作り弁当食ってるんだとよ!」

    「手作り弁当?」

    「おうよ!…ああ、俺も手作り弁当欲しいぜ畜生」

    329 = 303 :


    話をまとめると、何日か前、階段の踊り場で恋人に弁当を渡すAランクの女生徒を見掛けたらしい。

    はは、お前望みないな。

    「彼女からの手作り弁当だぜ?畜生」

    「まあ、料理が上手い子は良いよな」

    「そうだねえ。キョンも涼宮さんに作ってもらえば?」

    …ったくお前らは必ずその方向に話を持っていくよな。

    「キョン!涼宮から弁当貰ったら千円で売ってくれ!」

    「阿呆か」


    呟いてハンバーグを頬張る。
    あいつが自主的に弁当なんか作ってくるか。
    まあ、クッキーは、あれだけどな。

    「だが確かに、手作り弁当なんてポイント高いよな」





    『……………そう』

    330 = 303 :




    放課後。

    部室の扉を開けると、まず窓辺で本を読む長門が目に入った。
    ただ静かに活字を追うその姿にホッとする。

    ふ、と目が合う。

    「…よう」

    長門が薄く笑んだ気がした。


    「あ、キョンくん、こんにちは」

    メイド姿の朝比奈さんが、スカートをふわりと揺らしながら振り返る。

    331 = 303 :


    「こんにちは、朝比奈さん」

    「うふっ」

    朝比奈さんは意味深に笑うと、俺の為にお茶を注いで下さった。
    とりあえず、いつもの席に着く。

    「こんにちは」

    「おう、ハルヒはまだなのか」

    「すぐにいらっしゃいますよ」

    古泉が手元のトランプを切り始めた。

    「ババ抜きでも如何です?」

    「そうだな」


    そして古泉が2度負けた後、ハルヒが威勢良く入って来た。

    「やっほー!」

    そんなに叫んでも、山彦は返ってこないぞ、ハルヒ。

    334 = 303 :





    翌日は、雨だった。


    薄暗く曇った空に、しとしとと降り落ちる雨水。
    坂道の上から下を見渡せば、綺麗に傘の花が咲いていた。

    「全くもう…雨の日の傘ほど鬱陶しいものはないわよね」

    どうやら他の傘とぶつかって滴の嵐をまともに受けたらしいハルヒが、忌々しそうに空を睨む。

    「まあ、場所も取るしな」

    「さっさと止めば良いのに!」

    お前が本気で望めば、すぐに止まるだろうさ。

    肘をついて雨空を見上げるハルヒ。
    多分こいつには、空の向こうでも見えてるんだろう。

    336 = 303 :


    さて、四限になる前、俺は一通のメールを受け取っていた。

    送り主は、長門。

    淡々とした文面のはずなのだが、何処か以前と違っているような気がした。
    気のせいだろうか。



    from 長門
    sub (no title)
    ====================
    良ければ、昼休みに部室まで来て欲しい。


    ――――――――――


    俺は二、三度読み返した後、了承の旨を送った。

    341 = 303 :


    前と同じく探りを入れて来る谷口をやり過ごし、弁当を持って部室棟へ向かう。

    昼休みの校舎は騒がしい。

    だがその喧騒も、部室棟まで来てしまえばまるで別世界だった。


    文芸部、と書かれた黒いプレートは、黒マジックの「SOS団」という張り紙に消えていた。

    「入るぞー」

    中にいるだろうと想定して、声を掛ける。
    そして、やはり長門は、そこにいた。

    344 = 303 :


    「よう、長門」

    「来て、くれたの」

    「…ああ」

    安心したように、嬉しそうに長門が笑う。
    俺はその瞬間、もはや衝動にも似た思いを押さえ込んで、長門の隣に座った。

    「どうか、したのか?」

    俺の問い掛けに長門は、

    「…これを、あなたに」

    淡い桜色の包みを差し出し、俺の目の前に置く。

    大きさや形から判断するに、

    「…弁当、箱?」


    長門がコクリと頷いた。

    348 = 301 :

    いいよいいよー

    349 = 303 :


    それは、正真正銘、手作り弁当だった。


    「これは…」

    広げると、下段はゆかりご飯、上段は色とりどりのおかずでキッチリ埋まっていた。

    「貴方のために、お弁当を作ってきた…」

    長門が作ったというお弁当。
    どのおかずも、完璧なまでに美味そうだった。

    「これ…本当にお前が作ったのか?」

    「そう」

    「作り方とかは?」

    「昨日、朝比奈みくるに教わった」

    昨日の朝比奈さんの笑顔を思い出す。
    そういうことか。

    350 :

    朝比奈さんの好感度が上がった


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