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元スレしんのすけ「バイオハザードが発生 したゾ」
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>>801
オニギリは空気を読めるんですよ
あるいは、劇場版バイオ寄りのパラレルワールドっつー事で
コン コン
マーク「ちょっといいか?」
ジョージ「マークか、入ってくれ」
扉を開けると、丁度ジョージがケガをした園児の一人に注射を打っている所だった。
マーク「聞いたか? さっきの派手な音を」
ジョージ「あぁ」
マーク「それで様子を見に来たんだが、必要無かったようだな」
オニギリは空気を読めるんですよ
あるいは、劇場版バイオ寄りのパラレルワールドっつー事で
コン コン
マーク「ちょっといいか?」
ジョージ「マークか、入ってくれ」
扉を開けると、丁度ジョージがケガをした園児の一人に注射を打っている所だった。
マーク「聞いたか? さっきの派手な音を」
ジョージ「あぁ」
マーク「それで様子を見に来たんだが、必要無かったようだな」
注射跡にガーゼを固定した後、頭を撫でて再び休ませる。
二人は園児達に声が聞こえないように、ベッドから離れる。
ジョージ「首尾はどうだい?」
マーク「お前から状況報告によって大分変わるな。というか、殆どそれで決まる」
ジョージ「できるだけの事はしたよ。だが、なにせ資材が不足しすぎていて……」
マーク「ジョージ、俺は『状況の報告』を聞きたいんだ」
「「…………………」」
ジョージ「まずは、そっちの状況から頼めるかな」
マーク「ああ」
二人は園児達に声が聞こえないように、ベッドから離れる。
ジョージ「首尾はどうだい?」
マーク「お前から状況報告によって大分変わるな。というか、殆どそれで決まる」
ジョージ「できるだけの事はしたよ。だが、なにせ資材が不足しすぎていて……」
マーク「ジョージ、俺は『状況の報告』を聞きたいんだ」
「「…………………」」
ジョージ「まずは、そっちの状況から頼めるかな」
マーク「ああ」
ジョージ「あれから、新しい人はここに来たのかな? ケビンとデビットは?」
マーク「いや、俺達が来たのが最後だ。 ケビンとデビットも、音沙汰無しだ……。
最も、俺達がここにいるのをアイツ等が知らないんじゃあな……」
ここの幼稚園も他の教育施設と同じように、万一の時の避難場所を兼任している。
ここに人々が集っているのは、そういうわけである。
マーク「向こうの人数は俺達外来者を除けば、30人ほどだ」
ジョージ「随分といるね」
マーク「大半は子供達だがな。それに、ここも何時までも安全とは言えない……」
マーク「前にも言ったが、戦争よりも酷い状況だよ。
『始まったその瞬間に』、非戦闘区域ってのが無くなっちまうんだからな」
ジョージ「君が言うと、説得力があるよ……」
マーク「いや、俺達が来たのが最後だ。 ケビンとデビットも、音沙汰無しだ……。
最も、俺達がここにいるのをアイツ等が知らないんじゃあな……」
ここの幼稚園も他の教育施設と同じように、万一の時の避難場所を兼任している。
ここに人々が集っているのは、そういうわけである。
マーク「向こうの人数は俺達外来者を除けば、30人ほどだ」
ジョージ「随分といるね」
マーク「大半は子供達だがな。それに、ここも何時までも安全とは言えない……」
マーク「前にも言ったが、戦争よりも酷い状況だよ。
『始まったその瞬間に』、非戦闘区域ってのが無くなっちまうんだからな」
ジョージ「君が言うと、説得力があるよ……」
ジョージ「それで、一番大事な事なんだが」
マーク「ケガをしたヤツはあの中にはいないそうだ。 とは言っても、念入りな確認なんてできないがな」
ジョージ「そうだろうね」
ここには父兄もいるし、教員もいる。
こんな怪しい外国人達に、身体を詳しく調べてくれなんて言っても少なくともいい思いはすまい。
下手をうてば、再びアンデッドが溢れる外の世界をさ迷うハメになりかねない。
マーク「……ジョージ、お前の番だ」
ジョージ「………………。
ハッキリ言って、時間稼ぎになっているかも怪しいんだ……」
マーク「………………」
マーク「ケガをしたヤツはあの中にはいないそうだ。 とは言っても、念入りな確認なんてできないがな」
ジョージ「そうだろうね」
ここには父兄もいるし、教員もいる。
こんな怪しい外国人達に、身体を詳しく調べてくれなんて言っても少なくともいい思いはすまい。
下手をうてば、再びアンデッドが溢れる外の世界をさ迷うハメになりかねない。
マーク「……ジョージ、お前の番だ」
ジョージ「………………。
ハッキリ言って、時間稼ぎになっているかも怪しいんだ……」
マーク「………………」
マーク「寝ずの番か……」
ジョージ「そうだね」
マーク「『その時』になったら、俺達はみんな恨まれるだろうな」
ジョージ「恨まれる事には慣れてるよ」
マーク「お互い様だな」
二人で同時にため息をついた所で、マークがふと思い出したように語調を変えた。
マーク「免疫の話はどうなったか、教えてくれるか?」
ジョージ「そうだね」
マーク「『その時』になったら、俺達はみんな恨まれるだろうな」
ジョージ「恨まれる事には慣れてるよ」
マーク「お互い様だな」
二人で同時にため息をついた所で、マークがふと思い出したように語調を変えた。
マーク「免疫の話はどうなったか、教えてくれるか?」
前の事件で、ジョージは伝言板で大学に呼び出された事がある。
呼び出した本人、つまりはジョージの友人はすでに死んでいたが、彼の遺したファイルから多くの事が明らかになった。
死体病が発症させるのはTウイルスと呼ばれる物である事。
そして何より、彼は感染者達を救う方法を遺してくれたのだ。
Tウイルスに対して、生まれつきの免疫を持つ者が極少数だが存在する。
抵抗力の少ない赤ん坊や虚弱体質の場合話は別だが、それ以外であれば発病を防げると言う事だ。
そして免疫は、遺伝子レベルで子孫にも伝わっていく。
そして更に素晴らしい事にジョージの友人は死ぬ前に、免疫の検出方法、
免疫細胞から特効薬を作り出す技術を遺してくれたのだ。
園児達の応急処置を終えた後も、避難民達に『輸血のための血液検査』を名目に勝手ながら免疫の検査をさせてもらった。
ジョージ「ダメだったよ……免疫を持つ人間はいなかった」
呼び出した本人、つまりはジョージの友人はすでに死んでいたが、彼の遺したファイルから多くの事が明らかになった。
死体病が発症させるのはTウイルスと呼ばれる物である事。
そして何より、彼は感染者達を救う方法を遺してくれたのだ。
Tウイルスに対して、生まれつきの免疫を持つ者が極少数だが存在する。
抵抗力の少ない赤ん坊や虚弱体質の場合話は別だが、それ以外であれば発病を防げると言う事だ。
そして免疫は、遺伝子レベルで子孫にも伝わっていく。
そして更に素晴らしい事にジョージの友人は死ぬ前に、免疫の検出方法、
免疫細胞から特効薬を作り出す技術を遺してくれたのだ。
園児達の応急処置を終えた後も、避難民達に『輸血のための血液検査』を名目に勝手ながら免疫の検査をさせてもらった。
ジョージ「ダメだったよ……免疫を持つ人間はいなかった」
マーク「日が暮れるな」
ジョージ「ああ」
マーク「あのバカならば、風邪を引くことは無さそうだ……」
………………
マンション・ジュリアナ
ケビン「へくしっ!」
ジョージ「ああ」
マーク「あのバカならば、風邪を引くことは無さそうだ……」
………………
マンション・ジュリアナ
ケビン「へくしっ!」
×マンション・ジュリアナ
○マンション・ジュリアナ付近
ケビン「と、悪」
デビット「謝るのはいいがな、ケビン。どうする?」
デビットは曲がり角の向こう側を指差す。
一応もう一度確認するものの、さっきの光景はやはり見間違いなどでは無かった。
デビット「さすがに、あの数を相手にはできねえぜ?」
目的地であるマンションの正面には、何十と言うアンデッド達が群れを成していた。
○マンション・ジュリアナ付近
ケビン「と、悪」
デビット「謝るのはいいがな、ケビン。どうする?」
デビットは曲がり角の向こう側を指差す。
一応もう一度確認するものの、さっきの光景はやはり見間違いなどでは無かった。
デビット「さすがに、あの数を相手にはできねえぜ?」
目的地であるマンションの正面には、何十と言うアンデッド達が群れを成していた。
自分達の前にもマンションに逃げ込んだヤツがいるのだろうか?
集まった理由がどうであれ、立ち往生である事に変わりは無い。
野原家の面々を見ると、やはりあの犬の事が響いているのだろう。
その表情には影がかかっている。
あまり危ない橋にのる訳にはいかない。
ケビン「しゃあねえ、みんなでゾンビ共の真似をして誤魔化す作戦でいくか」
デビット「一人でやれ」
ケビン「気分悪いが、やっぱそこら辺の家に邪魔するしか無いか……」
万一長期間立てこもる事になった場合に備えて、備蓄が大量にありそうなマンションを目指したのだが、さすがにケビンも諦めた。
かと言って、別の場所を探す余裕も無い。
理由の一つは日没が近いと言う事。闇夜で奴らと戦うのは得策では無い。
一人ならばともかく、誰かを守りながらだと厳しすぎる。
もう一つの理由は、ひまわりの具合が悪くなったという事だ。
集まった理由がどうであれ、立ち往生である事に変わりは無い。
野原家の面々を見ると、やはりあの犬の事が響いているのだろう。
その表情には影がかかっている。
あまり危ない橋にのる訳にはいかない。
ケビン「しゃあねえ、みんなでゾンビ共の真似をして誤魔化す作戦でいくか」
デビット「一人でやれ」
ケビン「気分悪いが、やっぱそこら辺の家に邪魔するしか無いか……」
万一長期間立てこもる事になった場合に備えて、備蓄が大量にありそうなマンションを目指したのだが、さすがにケビンも諦めた。
かと言って、別の場所を探す余裕も無い。
理由の一つは日没が近いと言う事。闇夜で奴らと戦うのは得策では無い。
一人ならばともかく、誰かを守りながらだと厳しすぎる。
もう一つの理由は、ひまわりの具合が悪くなったという事だ。
30分ほど前最初に吐いてから、あの血色の良かった顔は少し青ざめ、全身をもぞもぞと動かしている。
一刻も早く休ませた方がいいだろう。
ケビン「とりあえず、あの家に、っておい?」
デビット「…………!」
影の入った顔のまま、ひろしも、みさえも、しんのすけも、真っ直ぐとアンデッドに向かっていく。
ケビン「オイ何してんだ? そっちじゃないぞ!」
ケビンの呼びかけに応答も返さず、彼らは真っ直ぐと進んでいく。
それこそ迷いも、戸惑いも、恐怖も無く。
やがて、アンデッドがこちらに気付いた。
一刻も早く休ませた方がいいだろう。
ケビン「とりあえず、あの家に、っておい?」
デビット「…………!」
影の入った顔のまま、ひろしも、みさえも、しんのすけも、真っ直ぐとアンデッドに向かっていく。
ケビン「オイ何してんだ? そっちじゃないぞ!」
ケビンの呼びかけに応答も返さず、彼らは真っ直ぐと進んでいく。
それこそ迷いも、戸惑いも、恐怖も無く。
やがて、アンデッドがこちらに気付いた。
ゾンビベイビーは…、だけは嫌だあああああああああああああああ
支援
支援
ケビン「まさか……」
一家心中……その言葉が頭を過ぎった。
ケビン「バカ戻れ! ヤケになんなって、止まれ!!!」
デビット「クソが……!」
ケビンとは対照的に、デビットは悪態を付くだけ。
人間には誰にだって死ぬ権利はある、自分にソレを止める義理は無い。
生きる気持ちを無くしたヤツを連れて行ったって、足を引っ張られるだけだ。
好きにすればいい。
ただ思う事があれば、自分はこんなクソッタレな世界でも生きる気持ちはある。
それなのに、子供までアッサリと諦める事が――――
「「「野原一家、ファイアーーーーーー!!」」」
「あー!」
アンデッドの顔面に、ひろしの拳が見事に決まった。
デビット・ケビン「は?」
一家心中……その言葉が頭を過ぎった。
ケビン「バカ戻れ! ヤケになんなって、止まれ!!!」
デビット「クソが……!」
ケビンとは対照的に、デビットは悪態を付くだけ。
人間には誰にだって死ぬ権利はある、自分にソレを止める義理は無い。
生きる気持ちを無くしたヤツを連れて行ったって、足を引っ張られるだけだ。
好きにすればいい。
ただ思う事があれば、自分はこんなクソッタレな世界でも生きる気持ちはある。
それなのに、子供までアッサリと諦める事が――――
「「「野原一家、ファイアーーーーーー!!」」」
「あー!」
アンデッドの顔面に、ひろしの拳が見事に決まった。
デビット・ケビン「は?」
キタコレ
ついでに久しぶりにバイオ調べたらどえらいことになっててフイタ
ついでに久しぶりにバイオ調べたらどえらいことになっててフイタ
みさえ・ひろし・しんのすけ「おらおらおらおらおらおらおらおらおらおら…………」
道を詰めんばかりのアンデッド達を、野原一家たちは無人の荒野を行くように駆け抜ける。
彼らが滅茶苦茶に動かす腕は、一撃だけでアンデッド共を吹っ飛ばしていく。
ひろし「モノ共! 図が高い、控えろう!!」
合図と共に3人は鼻をつまみ、その場に伏せる。
ひろし「でりゃあああ!」プゥ~ン
ひろしが脱いだ靴を振るう。
「「「「「………………」」」」」ドサドサドサドサドサ
それだけで彼らの周りのアンデッドは、次々と倒れてしまった。
道を詰めんばかりのアンデッド達を、野原一家たちは無人の荒野を行くように駆け抜ける。
彼らが滅茶苦茶に動かす腕は、一撃だけでアンデッド共を吹っ飛ばしていく。
ひろし「モノ共! 図が高い、控えろう!!」
合図と共に3人は鼻をつまみ、その場に伏せる。
ひろし「でりゃあああ!」プゥ~ン
ひろしが脱いだ靴を振るう。
「「「「「………………」」」」」ドサドサドサドサドサ
それだけで彼らの周りのアンデッドは、次々と倒れてしまった。
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