私的良スレ書庫
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元スレ新ジャンル「借金取たて幼馴染」
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「男くんの馬鹿! 最低! この×××野郎!!」
ちょ、おま、おい!?
俺の部屋の真ん前で放送禁止用語を連呼すんな! 脳味噌腐ってんのか!?
仮にも女の子がそんな言葉使うんじゃない!
「×××(ピー)!! ××(ピー)! ×××(ピー)!!」
やめろ! それ以上はやめろ!
俺の中にある女という幻想を殺さないでくれ!
女の子天使説を信じさせてくれ!
「はぁ、はぁ……。×××(ピー)!! ×××(ピー)!!」
荒い息で放送禁止用語を叫び続ける女。
疲労するまで叫ぶんじゃないよ、おい。
ハァハァ言いながらヤバい台詞を連発する女に、俺はドン引きだ。
ドアを叩いて騒ぐだけならともかく、ここまでくると完全な変質者である。
「そろそろドアを開けなさいよ、××(ピー)野郎!!」
頼む。もう、帰ってくれ……。
「×××(ピー)!! ……え? あれ、ちょっと? 何よ、あんた?」
ん? 何ごとだ? 誰か来たのか?
「え? けい……さつ? 警察の方、ですか? 不審者を通報? え? 私が? え?」
とうとう恐れていた事態が起きてしまったようだ。
ちょ、おま、おい!?
俺の部屋の真ん前で放送禁止用語を連呼すんな! 脳味噌腐ってんのか!?
仮にも女の子がそんな言葉使うんじゃない!
「×××(ピー)!! ××(ピー)! ×××(ピー)!!」
やめろ! それ以上はやめろ!
俺の中にある女という幻想を殺さないでくれ!
女の子天使説を信じさせてくれ!
「はぁ、はぁ……。×××(ピー)!! ×××(ピー)!!」
荒い息で放送禁止用語を叫び続ける女。
疲労するまで叫ぶんじゃないよ、おい。
ハァハァ言いながらヤバい台詞を連発する女に、俺はドン引きだ。
ドアを叩いて騒ぐだけならともかく、ここまでくると完全な変質者である。
「そろそろドアを開けなさいよ、××(ピー)野郎!!」
頼む。もう、帰ってくれ……。
「×××(ピー)!! ……え? あれ、ちょっと? 何よ、あんた?」
ん? 何ごとだ? 誰か来たのか?
「え? けい……さつ? 警察の方、ですか? 不審者を通報? え? 私が? え?」
とうとう恐れていた事態が起きてしまったようだ。
>>49
ノリツッコミツンデレとか桜の木の下にはとかお嬢様「あなた(ry
ノリツッコミツンデレとか桜の木の下にはとかお嬢様「あなた(ry
>>53
書いてた側ってことでいいんだよな?
書いてた側ってことでいいんだよな?
「え? いや、違いますよ。私じゃないです。いや、本当ですって」
嘘をつくな。
「変態? やだなぁ、おまわりさん。だから違いますって」
どこが違うんだ。
さっきのお前は完全に変態そのものだったぞ。
「仮に私が変態だとしても、それは変態じゃないです。変態という名の淑女です」
どこぞのクマみたいな言い訳すんな。
「そもそもこういった行為はですね、個々人の主観によって変化を……」
ペラペラと口八丁で言い訳を並べる女。
俺はもう呆れて物が言えない。まぁ、最初からずっと喋ってないんだが。
「つまり、私の行為はあくまでも正当性に裏打ちされたものであって……」
もういいから、帰れ。言い訳すんな馬鹿女。
「分かってくれました、おまわりさん? え? どうして手錠を? 続きは署で聞く……?」
官憲は甘くなかったようだ。
「……あの、おまわりさん。せめて、署では……お水、ください。私、喉痛いんです……」
ドアの向こうから、革靴とヒールがアスファルトを鳴らす音が聞こえる。
音はどんどん小さくなり……こうして女は、ポリスメンに連行されていった。
嘘をつくな。
「変態? やだなぁ、おまわりさん。だから違いますって」
どこが違うんだ。
さっきのお前は完全に変態そのものだったぞ。
「仮に私が変態だとしても、それは変態じゃないです。変態という名の淑女です」
どこぞのクマみたいな言い訳すんな。
「そもそもこういった行為はですね、個々人の主観によって変化を……」
ペラペラと口八丁で言い訳を並べる女。
俺はもう呆れて物が言えない。まぁ、最初からずっと喋ってないんだが。
「つまり、私の行為はあくまでも正当性に裏打ちされたものであって……」
もういいから、帰れ。言い訳すんな馬鹿女。
「分かってくれました、おまわりさん? え? どうして手錠を? 続きは署で聞く……?」
官憲は甘くなかったようだ。
「……あの、おまわりさん。せめて、署では……お水、ください。私、喉痛いんです……」
ドアの向こうから、革靴とヒールがアスファルトを鳴らす音が聞こえる。
音はどんどん小さくなり……こうして女は、ポリスメンに連行されていった。
>>53
ノリツッコミツンデレは私だww
ノリツッコミツンデレは私だww
俺はドアに備え付けられているレンズ越しに外を確認した後、大きく溜め息を吐いた。
ようやく、我が家に平和が訪れた。
これでしばらくは平穏な日々を過ごせるだろう。
長い戦いだった……。
元はといえば金を返さない俺が悪い気もするが、それは些細なことだ。
俺がそう言うんだから間違いない。
間違いないったらない。断言しよう。
……だから、気にしない。
そういえば、女はどうなったのだろうか?
のんびりと考え事をしていたら、結構時間が経っていたようだ。
今頃あいつは、取り調べ室でカツ丼でも食ってるのだろうか。
いっそ堀の中にぶち込まれて、臭い飯でも食ってくればいいのに。
そうすれば、女も真人間になるかもしれない。
なにはともあれ、問題は片付いたんだしのんびりしよう。
テレビでも付けてみるか。
『こちら現場からのレポートです。○○署を逃走した女の行方は、依然として……』
俺はテレビの電源を速攻で消した。
三秒前に見た映像と記憶は、なかったことにしよう。
あれはきっと悪い夢だったんだ。
そうに違いない。
「男くーん……。私逃げてきちゃったー。ここ開けてよぅ……」
ドアの向こうから、何やら幻聴が聞こえた気がしたが気のせいだろう。
「男くん、男くーん! ねぇってばー!!」
俺は横になった後耳栓をして目を閉じ、そのまま眠ることにした。
ようやく、我が家に平和が訪れた。
これでしばらくは平穏な日々を過ごせるだろう。
長い戦いだった……。
元はといえば金を返さない俺が悪い気もするが、それは些細なことだ。
俺がそう言うんだから間違いない。
間違いないったらない。断言しよう。
……だから、気にしない。
そういえば、女はどうなったのだろうか?
のんびりと考え事をしていたら、結構時間が経っていたようだ。
今頃あいつは、取り調べ室でカツ丼でも食ってるのだろうか。
いっそ堀の中にぶち込まれて、臭い飯でも食ってくればいいのに。
そうすれば、女も真人間になるかもしれない。
なにはともあれ、問題は片付いたんだしのんびりしよう。
テレビでも付けてみるか。
『こちら現場からのレポートです。○○署を逃走した女の行方は、依然として……』
俺はテレビの電源を速攻で消した。
三秒前に見た映像と記憶は、なかったことにしよう。
あれはきっと悪い夢だったんだ。
そうに違いない。
「男くーん……。私逃げてきちゃったー。ここ開けてよぅ……」
ドアの向こうから、何やら幻聴が聞こえた気がしたが気のせいだろう。
「男くん、男くーん! ねぇってばー!!」
俺は横になった後耳栓をして目を閉じ、そのまま眠ることにした。
>>65
まあヌルポ
まあヌルポ
>>67
ガッ
ガッ
目が覚めると、俺は空の上にいた。いわゆる、機上の人になっていた。
あ……ありのまま、今起こった事を話すぜ!
『俺は目を閉じた後に眠っていたと思ったら、いつの間にか空の上にいた』
な、何を言っているのか分からねーと思うが、安心してくれ。
俺もまるで分からない。誰か説明してくれ。
催眠術とか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃねぇよ。
だが、原因だけははっきりしている。
「あ、男くん、目が覚めたんだ? おはよう~」
全ては今俺の目の前でヘラヘラと笑っている、この女のせいだ。おはようじゃねぇ。
「え? ここ? ここはねぇ、高度六千メートルだよー」
なんでだよ。もう一度言う。なんでだよ。
「やだなぁ。F-15の性能なら当たり前だよー。もう、男くんったら変なの!」
変なのはお前の頭だ。どうして俺がイーグルに乗っているんだとか、そういうのを言いたい。
「男くんとの愛の逃避行だー! おー!」
突然俺の視界が反転し、真っ黒になった。
話に聞くブラックアウトというものだろうか。
「あ、音速突破~! いやっふぅー!」
機体が音の壁を越えた瞬間、俺は意識を失った。
あ……ありのまま、今起こった事を話すぜ!
『俺は目を閉じた後に眠っていたと思ったら、いつの間にか空の上にいた』
な、何を言っているのか分からねーと思うが、安心してくれ。
俺もまるで分からない。誰か説明してくれ。
催眠術とか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃねぇよ。
だが、原因だけははっきりしている。
「あ、男くん、目が覚めたんだ? おはよう~」
全ては今俺の目の前でヘラヘラと笑っている、この女のせいだ。おはようじゃねぇ。
「え? ここ? ここはねぇ、高度六千メートルだよー」
なんでだよ。もう一度言う。なんでだよ。
「やだなぁ。F-15の性能なら当たり前だよー。もう、男くんったら変なの!」
変なのはお前の頭だ。どうして俺がイーグルに乗っているんだとか、そういうのを言いたい。
「男くんとの愛の逃避行だー! おー!」
突然俺の視界が反転し、真っ黒になった。
話に聞くブラックアウトというものだろうか。
「あ、音速突破~! いやっふぅー!」
機体が音の壁を越えた瞬間、俺は意識を失った。
だー! おー!がだおー!に見えた
この瞬間俺の中で幼馴染のイメージが名雪で固定された
この瞬間俺の中で幼馴染のイメージが名雪で固定された
次に目が覚めた時、機体の中は激しいアラート音が響いていた。
起きて早々に、とても嫌な予感がした。
「あ、男くん! おはよう~」
相変わらず能天気な声で言う女。
そんな中で鳴り響く、電子的なアラート音。
なんだよこのカオス空間。
「調子に乗って色々飛んでたら、領空侵犯でロックされちゃったー」
あぁ、そうですか。
そいつは大変ですね。
もう俺は何も言うまい。
言っても無駄だ。もうどうにでもしてくれ。
「ちょっと荒っぽくなるけど、我慢してね~」
そう言うと、女は操縦桿を思い切り引き上げ、手元のスイッチを慌しく操作した。
急激なGが俺を襲い、キャノピーが外圧との摩擦に悲鳴を上げる。
コクピットの中は戦場さながらだ。
「私を捉えようなんて、百年早いわよ」
女は舌なめずりをしながら飛び続ける。
まるで、獲物を前にした狩人のように。
「レーダーの反応は、そっちね。ターゲット……そこッ!!」
──ドッグファイトは、今幕を開ける。
起きて早々に、とても嫌な予感がした。
「あ、男くん! おはよう~」
相変わらず能天気な声で言う女。
そんな中で鳴り響く、電子的なアラート音。
なんだよこのカオス空間。
「調子に乗って色々飛んでたら、領空侵犯でロックされちゃったー」
あぁ、そうですか。
そいつは大変ですね。
もう俺は何も言うまい。
言っても無駄だ。もうどうにでもしてくれ。
「ちょっと荒っぽくなるけど、我慢してね~」
そう言うと、女は操縦桿を思い切り引き上げ、手元のスイッチを慌しく操作した。
急激なGが俺を襲い、キャノピーが外圧との摩擦に悲鳴を上げる。
コクピットの中は戦場さながらだ。
「私を捉えようなんて、百年早いわよ」
女は舌なめずりをしながら飛び続ける。
まるで、獲物を前にした狩人のように。
「レーダーの反応は、そっちね。ターゲット……そこッ!!」
──ドッグファイトは、今幕を開ける。
>>73
てことはスレ建てはもうすぐか
てことはスレ建てはもうすぐか
放たれた二十ミリの砲弾は、無慈悲に正面の敵機を貫いていく。
強化されたチタニウムの装甲といえど、この距離では紙きれ同然だ。
ほぼ全弾が命中し、その戦闘機は鉄の棺桶へと変貌した。
被弾したエンジンは火を噴き、機体は錐揉みしながら海上へと落下する。
あれでは脱出もままならないだろう。
つまり、パイロットは下手をすれば……死ぬ。
「恨むなら、私の前に現れた不幸を呪うのね」
女がぽつりと呟いた。
それは死の宣告。
死神と化した彼女からは、何人たりとも逃れられない。
「NATOのパイロットも大したことがないわね。この程度で私の前に出るなんてね」
NATO?
俺は炎上しながら墜ちていく機体に目をやった。
あれは……クフィールか?
イスラエル製の超音速爆撃機を軽々と捻った目の前の女は、一体何者なんだろうか。
お前は腕利きの傭兵か何かか?
色々ツッコミたいが、俺は何も言わなかった。
全てがどうでも良くなっていたからだ。
「さぁ、このまま逃げ切るわよ!」
いつの間にか着替えさせられていた対Gスーツが、俺の体をきりきりと締め付けてくる。
胃の中の物全てが口から逆流してきそうな感覚。
眼球が飛び出しそうだ。
急加速によるブラックアウトが、また俺の視界を苛む。
こうして俺は再度、意識を失った。
強化されたチタニウムの装甲といえど、この距離では紙きれ同然だ。
ほぼ全弾が命中し、その戦闘機は鉄の棺桶へと変貌した。
被弾したエンジンは火を噴き、機体は錐揉みしながら海上へと落下する。
あれでは脱出もままならないだろう。
つまり、パイロットは下手をすれば……死ぬ。
「恨むなら、私の前に現れた不幸を呪うのね」
女がぽつりと呟いた。
それは死の宣告。
死神と化した彼女からは、何人たりとも逃れられない。
「NATOのパイロットも大したことがないわね。この程度で私の前に出るなんてね」
NATO?
俺は炎上しながら墜ちていく機体に目をやった。
あれは……クフィールか?
イスラエル製の超音速爆撃機を軽々と捻った目の前の女は、一体何者なんだろうか。
お前は腕利きの傭兵か何かか?
色々ツッコミたいが、俺は何も言わなかった。
全てがどうでも良くなっていたからだ。
「さぁ、このまま逃げ切るわよ!」
いつの間にか着替えさせられていた対Gスーツが、俺の体をきりきりと締め付けてくる。
胃の中の物全てが口から逆流してきそうな感覚。
眼球が飛び出しそうだ。
急加速によるブラックアウトが、また俺の視界を苛む。
こうして俺は再度、意識を失った。
目が覚めると、相変わらず機体の中はアラート音が騒がしく鳴っていた。
「追跡機がしつこいわね……」
どうやら囲まれているようだ。
副座から辺りをぐるりと見回してみると、前後左右に機影の姿。
全部で……六機。
さすがの女も、これだけの数が相手では厳しいのだろうか。
「数さえ揃えれば勝てると思ったのかしら?」
女が、妖艶に微笑んだ。
背筋がゾッとするような笑み。
何をする気だ──と思う暇もなく、機体は急停止した。
どうやらエンジンを一時的に止めたらしい。
それも、敵に囲まれている真っ只中、雲を通り過ぎる絶妙のタイミングで。
泡を食って体制を立て直そうとする敵機達を視界に捉えた時。
F-15のレーダーは、その全ての捕捉を完了していた。
「サイト・オン。オート・シュート」
淡々と女の口から紡がれる言葉。
発射されたミサイルの群れは熱源を探知しながら、大空に複数の軌跡を描く。
「全機、撃墜。状況終了……」
彼女がそう告げると、あれだけ騒がしかったアラート音はぴたりと止まった。
どうやら、俺は無事に生き延びることができたようだ。
こうして緊張感の切れた俺は、三度気を失った。
「追跡機がしつこいわね……」
どうやら囲まれているようだ。
副座から辺りをぐるりと見回してみると、前後左右に機影の姿。
全部で……六機。
さすがの女も、これだけの数が相手では厳しいのだろうか。
「数さえ揃えれば勝てると思ったのかしら?」
女が、妖艶に微笑んだ。
背筋がゾッとするような笑み。
何をする気だ──と思う暇もなく、機体は急停止した。
どうやらエンジンを一時的に止めたらしい。
それも、敵に囲まれている真っ只中、雲を通り過ぎる絶妙のタイミングで。
泡を食って体制を立て直そうとする敵機達を視界に捉えた時。
F-15のレーダーは、その全ての捕捉を完了していた。
「サイト・オン。オート・シュート」
淡々と女の口から紡がれる言葉。
発射されたミサイルの群れは熱源を探知しながら、大空に複数の軌跡を描く。
「全機、撃墜。状況終了……」
彼女がそう告げると、あれだけ騒がしかったアラート音はぴたりと止まった。
どうやら、俺は無事に生き延びることができたようだ。
こうして緊張感の切れた俺は、三度気を失った。
やべぇ カッコイイwww
この手のSS読むの初めてだが カッコイイなドッグファイトw
この手のSS読むの初めてだが カッコイイなドッグファイトw
次に俺の目が覚めた時、アラート音は……鳴っていなかった。
よかった。俺はほっとした。
だが、ここがまだ空の上であることには変わりがない。
つまり、根本的解決にはなっていない。
「あ、男くんおはよう~! もう、さっきから寝てばっかりね」
気絶してたんです。
「もうすぐ東京よ。自衛隊に見つからないように超々低高度で進入したから平気!」
何が平気なんだ。どこが平気なんだ。
「あ、でも、いっそ首相官邸にスカッドミサイルでも撃ち込んでみようか? 面白そうだし」
やめてくれ。
お前は日本を敵に回す気か。
「そしてそのまま、宣戦布告を……。うふふふ……」
怪しく笑う女。
俺の忍耐とか理性は、そろそろ限界を迎えようとしていた。
そもそも、これまで良く持った方だといえよう。
これ以上この女を好きにさせておくべきではない。
何がなんでも、俺だけは助かる道を探らねば。
そんなことを考えていると、やがて空港らしき物が目に映ってきた。
翼よ、あれが日本の灯だ。
よかった。俺はほっとした。
だが、ここがまだ空の上であることには変わりがない。
つまり、根本的解決にはなっていない。
「あ、男くんおはよう~! もう、さっきから寝てばっかりね」
気絶してたんです。
「もうすぐ東京よ。自衛隊に見つからないように超々低高度で進入したから平気!」
何が平気なんだ。どこが平気なんだ。
「あ、でも、いっそ首相官邸にスカッドミサイルでも撃ち込んでみようか? 面白そうだし」
やめてくれ。
お前は日本を敵に回す気か。
「そしてそのまま、宣戦布告を……。うふふふ……」
怪しく笑う女。
俺の忍耐とか理性は、そろそろ限界を迎えようとしていた。
そもそも、これまで良く持った方だといえよう。
これ以上この女を好きにさせておくべきではない。
何がなんでも、俺だけは助かる道を探らねば。
そんなことを考えていると、やがて空港らしき物が目に映ってきた。
翼よ、あれが日本の灯だ。
「おぉー! 空港だよ、成田だよー!」
無駄にテンションが高い女を横目に、俺はじっと耐え続けていた。
もうすぐ到着しようかというのに、なぜこの女はシザー運動を機体に繰り返すのか。
意味もないのにコンバットフライトをするのはやめてくれ。
ここは紛争地帯の空じゃないんだ。
平和な国の上空で戦闘機のシザー運動とかするな。
頼むから大人しくしててくれ。
「ねぇ、男くん。あのジャンボ機邪魔だからミサイル撃ってもいい?」
その言葉が契機となった。
俺の中で、何かが壊れた。
有体に言えば温厚な俺が、ついにキレたのだ。
こう、ブチっと。
「男くん……? なんだか、顔が怖いよ……?」
女が何か言っているが無視。
さぁ、最終手段の開始だ。
「え? ちょ……男くぅうううううううううううん!?」
エコーを残して、女は大空へと消えていった。
いい気味だった。
俺は女の座席だけを強制射出してやった。
まぁ、パラシュートがあるから生きて着陸はできるはずだ。
たぶんな。
無駄にテンションが高い女を横目に、俺はじっと耐え続けていた。
もうすぐ到着しようかというのに、なぜこの女はシザー運動を機体に繰り返すのか。
意味もないのにコンバットフライトをするのはやめてくれ。
ここは紛争地帯の空じゃないんだ。
平和な国の上空で戦闘機のシザー運動とかするな。
頼むから大人しくしててくれ。
「ねぇ、男くん。あのジャンボ機邪魔だからミサイル撃ってもいい?」
その言葉が契機となった。
俺の中で、何かが壊れた。
有体に言えば温厚な俺が、ついにキレたのだ。
こう、ブチっと。
「男くん……? なんだか、顔が怖いよ……?」
女が何か言っているが無視。
さぁ、最終手段の開始だ。
「え? ちょ……男くぅうううううううううううん!?」
エコーを残して、女は大空へと消えていった。
いい気味だった。
俺は女の座席だけを強制射出してやった。
まぁ、パラシュートがあるから生きて着陸はできるはずだ。
たぶんな。
俺は手元の通信機を操作すると、一気にまくし立てた。
「成田コントロール! 応答せよ! エマージェンシー! 繰り返す、エマージェンシー!」
『こちら成田コントロール。何があった。状況を報告せよ』
「テロリストに誘拐されかけたが、これを撃退した。今からそちらに緊急着陸したい! 許可をくれ!」
『こちら成田コントロール! もっと詳しく話してくれ!』
「話している時間はない! このままでは墜落する!」
「……了解した、着陸を許可する! 東側に着陸してくれ!』
俺は「ラジャー」と力強く返す。さぁ、ここからが勝負だ!
「F-15! 東滑走路に有視界で進入開始!」
『こちら成田タワー。状況は了解した。グッドラック!』
「ランウェイ・インサイト! アプローチ、スタンバイ!」
操縦桿をゆっくりと動かし、俺は機体を滑走路へと着陸させる。
胴体下の車輪が軋むような音を立てて硬いコンクリートの道を抉っていく。
踏み込んだブレーキはゆっくりと、だが、確実に減速を成功させた。
「やった……成功だ……。俺、生きてる……」
こうして俺は、見事無事に日本に帰ってきた。そういえば、久しぶりに喋った気がする。
ちなみにその後、俺は全てをあの女がテロリストだということにして誤魔化した。
なお、女が脱出したパラシュートは風に乗ってどこかに流されていったらしい。
だから未だにその行方は定かではない。
かくして、俺の平凡だが平和な日常は、ようやく戻ってきたのだった。
「ねぇ、男くん! ここのドアを開けてよー! それと、金返せ!」
だから、アパートの外から聞こえてくる声は、聞こえるけど決して聞こえないのだ。
「成田コントロール! 応答せよ! エマージェンシー! 繰り返す、エマージェンシー!」
『こちら成田コントロール。何があった。状況を報告せよ』
「テロリストに誘拐されかけたが、これを撃退した。今からそちらに緊急着陸したい! 許可をくれ!」
『こちら成田コントロール! もっと詳しく話してくれ!』
「話している時間はない! このままでは墜落する!」
「……了解した、着陸を許可する! 東側に着陸してくれ!』
俺は「ラジャー」と力強く返す。さぁ、ここからが勝負だ!
「F-15! 東滑走路に有視界で進入開始!」
『こちら成田タワー。状況は了解した。グッドラック!』
「ランウェイ・インサイト! アプローチ、スタンバイ!」
操縦桿をゆっくりと動かし、俺は機体を滑走路へと着陸させる。
胴体下の車輪が軋むような音を立てて硬いコンクリートの道を抉っていく。
踏み込んだブレーキはゆっくりと、だが、確実に減速を成功させた。
「やった……成功だ……。俺、生きてる……」
こうして俺は、見事無事に日本に帰ってきた。そういえば、久しぶりに喋った気がする。
ちなみにその後、俺は全てをあの女がテロリストだということにして誤魔化した。
なお、女が脱出したパラシュートは風に乗ってどこかに流されていったらしい。
だから未だにその行方は定かではない。
かくして、俺の平凡だが平和な日常は、ようやく戻ってきたのだった。
「ねぇ、男くん! ここのドアを開けてよー! それと、金返せ!」
だから、アパートの外から聞こえてくる声は、聞こえるけど決して聞こえないのだ。
>>89
ヌルポ
ヌルポ
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