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    元スレ新ジャンル「内気な八百屋」

    新ジャンル覧 / PC版 /
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    202 = 74 :

    しえん

    203 = 1 :

    「………ん……?」

    (………さん……お父さん……!!)

    「何だ……うるさいな……サイレン?救急車……」
    (女の……声……?)
    「まさか……?」

    「お父さん!お父さん……!!」

    204 = 1 :

    「……胃に穴が空いただけ、ですか…」

    医者「それに疲労が重なった形ですね。……少し入院すれば、大丈夫です」

    「……よかった……」
    「いや、よかったけどさ……」
    「?」
    「その間…店、どうするんだ?」
    「あ……」

    205 = 1 :

    「お前らでやれ」
    「………え…」
    「い、いや、それは無茶ですよ」
    「馬鹿野郎、一日休むだけで客が何人離れると思ってやがる」
    「でも」
    「…………女」
    「……」

    「ウチの店を継ぎてぇんだろ?」
    「……うん」

    「だったら、今こそ八百屋としての根性見せやがれ…!!」

    「………うん……!!!」

    206 = 1 :

    「仕入と……会計……後……」
    「何か手伝うか?」
    「ううん……店に立っててくれれば…大丈夫……」
    「……わかった」
    「…………」カタカタ
    (大丈夫かな……アイツ…)

    「……男君……休憩して」
    「え、いや、平気だよ」
    「男君、ずっと店に立ってる……私が立つから、休憩……」
    「女も疲れてるだろ」
    「私は……ちょくちょくサボってるから…平気………」

    207 :

    ようやく追い付いた
    私怨

    208 = 1 :

    (………くらくらする……)

    (でも、私がお店を継ぐんだから……頑張らなきゃ……)

    「すいませーん」

    「……は、はい……いらっしゃ…」
    魚屋「何だ、随分元気の無い八百屋もあったものだな」
    肉屋「そんなんじゃ野菜も萎びちゃうんじゃないのー?」

    「ふ、二人共……買い物…?」

    肉屋「違う違う、今日は助っ人に来たのさ!」
    魚屋「私は…その、たまたま暇だったから」

    209 = 1 :

    「……ごめん…」
    魚屋「何だ?」
    「お給料……出せない……」
    肉屋「いやいや……いらないってそんなの。単にお手伝いだよ」
    「お手伝い……?」

    魚屋「見たところ相当疲れているようだからな、裏で休んできたらどうだ」

    「………でも」
    肉屋「いいっていいって。ただし、僕の肉屋がピンチの時はよろしくね」
    「……うん、ありがとう…」

    210 = 74 :

    私怨

    211 = 1 :

    「……女?店は大丈夫なのか?」
    「魚屋さんと肉屋さん…来てくれた…」
    「……そうなのか、ありがたいな……って」
    (ポスッ)
    「ど、どうした?」
    「……充電……」
    「充電?」
    「ずっと離れてて……寂しかったから……充電するの…」
    「…………」
    「……ぎゅー……」

    212 = 1 :

    「……充電……おしまい…」
    「…………」
    「行こう、二人が待って…………っ!?」
    「俺はまだ充電完了してないからな」
    「……もう……」
    「駄目か?」
    「ううん……じゃあ、もう少しだけ……このまま……」
    「ああ、ありがとう」

    213 = 1 :

    「……お待たせ…」
    肉屋「早っ!!寝てていいんだよ!?」
    「もう……充分…」
    「俺ももう平気だ」

    肉屋「このスイカなんだけどさ、やっぱり売れるとありがたいよね?」
    「……うん、まあ…」
    肉屋「という訳で、スイカの隣に台を用意しまして」
    「ふむふむ」
    肉屋「魚屋ちゃん、この台の上に胸を――」
    魚屋「断る」

    215 = 1 :

    肉屋「じゃあ女ちゃん、この大根売る為に協力して」
    「……うん……」
    肉屋「大根の隣に椅子を用意しまして…」
    魚屋「オチが読めたぞ」
    肉屋「やかましい。……で、女ちゃん、ちょっとスカートあげて」
    「………はい…」

    肉屋「純白パンツがちょっと見えてるから、もうちょい下げて」

    「…はい……」
    肉屋「これで売れるでしょ!女ちゃん綺麗な大根足だもんね」

    「アイツ……大根足の意味を間違えてるんじゃ……」

    216 = 1 :

    肉屋「いらっしゃいませ!」
    魚屋「800円ちょうどですね」
    「ありがとうございましたー」

    「……………」

    魚屋「ん?」
    肉屋「こらー、女ちゃん!ボサッとしてないで、働く、働く!!」
    「………どうしたんだ?」

    「……皆……ありがとう。本当に……」

    肉屋「う、え、そ、そんなに畏まられると……な、何だか照れちゃうなぁ」
    魚屋(可愛い奴だな……)

    217 = 1 :

    肉屋「じゃあ、また明日来るねー」
    魚屋「わ、私は来るかわからないからな。……暇だったら、来てやる」
    「……うん、ありがとう……」
    「おやすみ、二人共」

    「さて、店じまいも終わったし……飯にしようぜ」
    「お魚とお肉貰ったから……料理する…」
    「おお、珍しい」
    「……ちょっとだけ、お料理覚えた…」
    「じゃあ、楽しみにしてるよ」
    「うん……」

    218 = 1 :

    「うん、美味い」
    「……本当……?」
    「本当だって」

    「…………」
    「ど、どうした?」

    「私……野菜も、魚屋さんも、肉屋さんも、お父さんも好き……」
    「はは。ちょっとだけ統一感が出てきた」

    「……でも、1番大好きなのは………やっぱり男君…かな……」

    220 = 1 :

    「……そういや…」
    「………?」
    「お互い告白も何もしてなかったな…」
    (こくこく)
    「じゃあ……改めまして」
    「………」
    「恋人同士として、これからはよろしくな」

    「…………嫌」

    「はい!?」

    221 :

    野菜が食べたくなってきた…

    222 = 112 :

    内気『うちんちの野菜、買うてー……』

    内気『お、美味しいんよー……』

    『泥付いてるじゃん』

    内気『ど、泥付きの方が……良えんよ?』

    『いや汚いからスーパーで買う』


    内気『さ、さよですか……お、美味しい野菜買わへんかー…?』

    223 = 1 :

    「……男君、私のこと好きって言ってない……」
    「あー……」
    「私だけ言うの……恥ずかしい…」
    「……女が好きです」
    「…………」
    「…………」

    「私も、男君のこと大好きだよ」

    「……ありがとう」
    「……どういたしまして…」
    (いつもの口調に戻った……早っ…)

    224 = 1 :

    「よう」
    「退院おめでとうございます」
    「ああ。俺も案外年だったのかもなあ」
    「案外じゃなくても……年…」
    「おい……ああ、いや。そうじゃなくてな」
    「……何…?」
    「この八百屋……女に継がせるぜ」
    「!」
    「……よかったな、女」
    「……うん……!!」

    「明日からな」

    「……………はい?」

    226 = 1 :

    「俺が居ない間、コイツは完璧に仕事をこなした。そして仕事も早くなっていった」
    「……………」
    「後は男さえいりゃ、充分この店はやっていけるさ。元は二人だったしな」
    「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。オヤジさんはどうするんですか?」

    「……野菜をな、作りてぇんだ」

    「!」
    「今まで売る側として働いてきてな、堪え切れなくなっちまったのさ」
    「……………」

    228 = 1 :

    「…私は応援する………お父さんの野菜、食べてみたい…!」
    「ありがとうよ」
    「まあ、これで邪魔者が居なくなると考えましょうか」
    「んだと!?その前にお前らはさっさと……」

    「……ぎゅー……」
    「ま、まあ……その、こういうことです」

    「……へっ、これでお前さんは、バイトじゃなく正社員になる訳か」
    「さしづめ、鬼上司が転勤といったところですかね」
    「口の減らない野郎だな」

    229 = 1 :

    「じゃあな」
    「うん……」
    「……女、この店は任せたぞ」
    「……任された」
    「……男、女は任せたぜ」
    「お任せくださいな」
    「んじゃ……またな」
    (バタン)
    「……行っちゃったな」

    「あばよ、クソガキ共……ちっ、空は青いってのに、雨が降ってやがらあ…」

    230 = 131 :

    何この青春物

    231 = 124 :

    何この青果物

    232 :

    何この青汁物

    233 = 1 :

    「……男君…開店準備……」
    「はいはい。……おー、今日もいい天気だな」
    「野菜も……きっと喜ぶね……」
    「そうかもな」

    「私の太陽は……男君かな……」

    「……恥ずかしい台詞をさらっと言うなよ」
    「……本当のことだから……」
    「はいはい……あ、ほら、お客さん来たぞ」

    「あ………いらっしゃいませ!」



    235 = 124 :

    >>1 ヌルポ

    237 :

    乙! 親父かっけぇww

    242 = 1 :

    読んでくれた方はどうも。機会があったらまたお会いしましょうノシ

    243 :

    >>235
    ガッ

    246 :

    乙!
    楽しかったよー

    248 :

    お疲れ様。
    良い作品だった。どこかで親父さん登場に期待してるぜ


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