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元スレ超王道ジャンル「クリスマスの夢が覚める頃に」
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>>89-98
何が起こったwwwww
何が起こったwwwww
サンタ「電話を切っていただけますか?」
男「…お前、誰だ?」
サンタ「まずは電話を切ってください。話はそれからです」
男「ちっ…」 ピッ…
サンタ「あなた…さっき駅前の商店街で白内障がどうのとおっしゃってましたね?」
男「………」
サンタ「あなた…どこまで知ってるんです?」
男「…お前、誰だ?」
サンタ「まずは電話を切ってください。話はそれからです」
男「ちっ…」 ピッ…
サンタ「あなた…さっき駅前の商店街で白内障がどうのとおっしゃってましたね?」
男「………」
サンタ「あなた…どこまで知ってるんです?」
男「知ってる?何のことだ?」
サンタ「しらばっくれないでください。『末期症状』のことを言っていたのでしょう?」
男「だから…何の話だよ!?」
サンタ「困るんですよ…気づかれちゃうと…」
男「お前か…突然死の真犯人は」
サンタ「ご冗談を。突然死はイレギュラーですよ。感情的な欠陥人間の自業自得ってもんです」
サンタ「しらばっくれないでください。『末期症状』のことを言っていたのでしょう?」
男「だから…何の話だよ!?」
サンタ「困るんですよ…気づかれちゃうと…」
男「お前か…突然死の真犯人は」
サンタ「ご冗談を。突然死はイレギュラーですよ。感情的な欠陥人間の自業自得ってもんです」
男「何の話だ…?」
サンタ「いえ、別に。サンタの役目は幸せを皆さんにお分けすることです」
男「お前はサンタの格好をしたただの殺人鬼だろうが」
サンタ「殺人鬼…?あはははははッ!どうやら貴方は『末期症状』以外には本当に何も知らないのですね」
男「なん…だと…?」
サンタ「そうですか。それは失礼しました。では、帰るとしましょう。時間の無駄だったようです」
サンタ「いえ、別に。サンタの役目は幸せを皆さんにお分けすることです」
男「お前はサンタの格好をしたただの殺人鬼だろうが」
サンタ「殺人鬼…?あはははははッ!どうやら貴方は『末期症状』以外には本当に何も知らないのですね」
男「なん…だと…?」
サンタ「そうですか。それは失礼しました。では、帰るとしましょう。時間の無駄だったようです」
男「貴様答えろッ!あの白内障はなんだ!?突然死と何の関係があるッ!?」
サンタ「…逆にあなたに問いたい」
男「なんだと?」
サンタ「…『幸せ』とはなんでしょうか?」
男「…は?」
サンタ「誰も何の疑問も抱かずに『幸せ』を感じ取れるのであれば、
何をしようが、それはただの方法論。違いますか?」
サンタ「…逆にあなたに問いたい」
男「なんだと?」
サンタ「…『幸せ』とはなんでしょうか?」
男「…は?」
サンタ「誰も何の疑問も抱かずに『幸せ』を感じ取れるのであれば、
何をしようが、それはただの方法論。違いますか?」
男「何が言いたいんだ?」
サンタ「いずれ貴方もこの言葉の意味が分かります」
男「だから何が言いた―――」
サンタ「だって貴方は…」
男「えっ…?」
サンタ「いえ、何も…失礼します」
男「ちょっ…おい!」
サンタ「…メリークリスマス」
―――――
―――
―
サンタ「いずれ貴方もこの言葉の意味が分かります」
男「だから何が言いた―――」
サンタ「だって貴方は…」
男「えっ…?」
サンタ「いえ、何も…失礼します」
男「ちょっ…おい!」
サンタ「…メリークリスマス」
―――――
―――
―
-同日夕方 駅前-
ワイワイ…ガヤガヤ…
サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料でお菓子を―――」
男「…どこもかしこもサンタだらけじゃねーか。
まさかさっきのやつ、もうサンタの格好はしてないだろうけど…」
男「ったく、一体何のキャンペーンなんだよ。手広くやりすぎだろ」
男「…女に電話しとくか。こりゃあ、イヴもなしだな」
ピ、ピ、ピ… プルルルルルッ プルルルルルッ
―――もしもし?
男「ああ、俺」
―――男クン?
ワイワイ…ガヤガヤ…
サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料でお菓子を―――」
男「…どこもかしこもサンタだらけじゃねーか。
まさかさっきのやつ、もうサンタの格好はしてないだろうけど…」
男「ったく、一体何のキャンペーンなんだよ。手広くやりすぎだろ」
男「…女に電話しとくか。こりゃあ、イヴもなしだな」
ピ、ピ、ピ… プルルルルルッ プルルルルルッ
―――もしもし?
男「ああ、俺」
―――男クン?
男「ごめん、今日もプレゼント買いに行けそうにないや」
―――忙しいの?
男「ああ、ちょっとな」
―――そっか。うん、仕方ないよね。
男「ホント、ごめん」
―――頑張って、記者サンのお仕事。
男「…おう」
―――ねえ、ひとつ聞いてもいい?
―――忙しいの?
男「ああ、ちょっとな」
―――そっか。うん、仕方ないよね。
男「ホント、ごめん」
―――頑張って、記者サンのお仕事。
男「…おう」
―――ねえ、ひとつ聞いてもいい?
男「何だ?」
―――昨日さ、その…結婚の話してたじゃん?」
男「あ、ああ…/////」
―――あれね、信じてもいい?
男「…ああ、信じていい」
―――絶対に絶対に絶対?
男「絶対だ。落ち着いたら必ず」
―――…うん、ありがと。
―――昨日さ、その…結婚の話してたじゃん?」
男「あ、ああ…/////」
―――あれね、信じてもいい?
男「…ああ、信じていい」
―――絶対に絶対に絶対?
男「絶対だ。落ち着いたら必ず」
―――…うん、ありがと。
男「じゃあな。また電話する」
―――うん。
男「風邪引くなよ?寒いからさ」
―――男クンもね。
男「じゃ」
―――バイバイ。
ピッ ツーツーツー…
男「…ゴメンな、女」
―――うん。
男「風邪引くなよ?寒いからさ」
―――男クンもね。
男「じゃ」
―――バイバイ。
ピッ ツーツーツー…
男「…ゴメンな、女」
-同日夕方 駅前病院-
コンコン…
医者「どうぞ」
男「失礼します…あ!」
医者「貴方だったんですか…同僚さんのお知り合いは」
男「どうも…」
医者「それなら話は早い。さ、おかけください」
男「ど、どうも…えっと…それで…」
医者「…ここからお話しすることは全て推測の域を出ません。それを前提にお聞きください」
コンコン…
医者「どうぞ」
男「失礼します…あ!」
医者「貴方だったんですか…同僚さんのお知り合いは」
男「どうも…」
医者「それなら話は早い。さ、おかけください」
男「ど、どうも…えっと…それで…」
医者「…ここからお話しすることは全て推測の域を出ません。それを前提にお聞きください」
医者「同僚さんが多発する突然死に共通点を見出したのは『雪』です」
男「それは…確か私も聞きました」
医者「では話が早い。それが急速に進行した白内障に近い症状だということも…。
ああ、そういえばこのお話はさきほどしましたね」
男「ええ…聞きました」
医者「私は…被害者の検死と言いますか…まあ死因特定みたいなことを何件か行ったのですが、
実はあることに気づいたんです」
男「ある…こと…?」
医者「頭蓋の内側…すなわち脳内に出血を起こして死んでいる、という共通点です」
男「それは…確か私も聞きました」
医者「では話が早い。それが急速に進行した白内障に近い症状だということも…。
ああ、そういえばこのお話はさきほどしましたね」
男「ええ…聞きました」
医者「私は…被害者の検死と言いますか…まあ死因特定みたいなことを何件か行ったのですが、
実はあることに気づいたんです」
男「ある…こと…?」
医者「頭蓋の内側…すなわち脳内に出血を起こして死んでいる、という共通点です」
医者「急速に進行する白内障と脳内出血…何かあるなと思って徹底的に調べました。
でも、ずっと分からなかった」
男「………」
医者「しかし…ある時、解剖した脳の中であるものを発見したんですよ」
男「それは…?」
医者「…埋もれるように脳と一体化した、『虫』です」
でも、ずっと分からなかった」
男「………」
医者「しかし…ある時、解剖した脳の中であるものを発見したんですよ」
男「それは…?」
医者「…埋もれるように脳と一体化した、『虫』です」
男「…それはつまりエキノコックスとかそういう…いわゆる寄生虫ですか?」
医者「見たことの無い寄生虫でした。もしかするとそれまでの患者も脳に宿していたのかもしれません」
男「宿主が死ぬと消え去る寄生虫…?」
医者「そんな不思議な寄生虫は聞いたこともありませんがね…」
医者「見たことの無い寄生虫でした。もしかするとそれまでの患者も脳に宿していたのかもしれません」
男「宿主が死ぬと消え去る寄生虫…?」
医者「そんな不思議な寄生虫は聞いたこともありませんがね…」
医者「それから私は、丹念にその寄生虫を生きたまま培養し、あらゆる角度から検証しました」
男「何か分かったんですか…?」
医者「どうやらその寄生虫は、人間の脳内で分泌される快楽物質の類をエサに生きるみたいなんですよ」
男「快楽物質…?」
医者「まあつまり人間がプラスの感情を働かせる時に分泌する物質ってことですよ…これがこの寄生虫の恐ろしいところです」
男「何か分かったんですか…?」
医者「どうやらその寄生虫は、人間の脳内で分泌される快楽物質の類をエサに生きるみたいなんですよ」
男「快楽物質…?」
医者「まあつまり人間がプラスの感情を働かせる時に分泌する物質ってことですよ…これがこの寄生虫の恐ろしいところです」
医者「つまりね、エサのために無理やり人間の脳をコントロールして快楽物質を分泌させていたんじゃないか、ということです」
男「どうやって…?」
医者「さあ…そこまでは。ただ、この寄生虫の捕食量は尋常ではない。
恐らく自然分泌では追いつかない気がするんです」
男「…つまり、寄生虫による脳のコントロール?」
医者「ある意味では、ね…」
男「どうやって…?」
医者「さあ…そこまでは。ただ、この寄生虫の捕食量は尋常ではない。
恐らく自然分泌では追いつかない気がするんです」
男「…つまり、寄生虫による脳のコントロール?」
医者「ある意味では、ね…」
医者「白内障や突然死との関連性は断定できませんが、
恐らくこの寄生虫が何らかの理由で脳の破壊活動に回る時に、
二次的に起こる症例でしょう」
男「………」
『しらばっくれないでください。末期症状のことを言っていたのでしょう?』
医者「現時点で私に分かるのはここまでです。問題は一体なぜこのような奇怪な寄生虫が突然出回り始めたのか…」
男「ありがとうございます。それだけ分かればもう十分です」
医者「そうですか…」
男「1つ聞いてもいいですか?」
恐らくこの寄生虫が何らかの理由で脳の破壊活動に回る時に、
二次的に起こる症例でしょう」
男「………」
『しらばっくれないでください。末期症状のことを言っていたのでしょう?』
医者「現時点で私に分かるのはここまでです。問題は一体なぜこのような奇怪な寄生虫が突然出回り始めたのか…」
男「ありがとうございます。それだけ分かればもう十分です」
医者「そうですか…」
男「1つ聞いてもいいですか?」
医者「なんでしょう?」
男「昼間、先生が『辛い現実』と『幸せな嘘』といったのはもしかして…」
医者「この寄生虫がもし、快楽物質を得るために、
宿主に無理やり幻覚や幻聴といった類まで行っていたのだとしたら…
患者さんが感じている『幸せ』はこの寄生虫の幻に過ぎないのです」
男「それを受容するのか、ということですよね?」
医者「ええ…私は寄生虫の奴隷になるのは『幸せ』だとは思いません」
男「私も同感です」
男「昼間、先生が『辛い現実』と『幸せな嘘』といったのはもしかして…」
医者「この寄生虫がもし、快楽物質を得るために、
宿主に無理やり幻覚や幻聴といった類まで行っていたのだとしたら…
患者さんが感じている『幸せ』はこの寄生虫の幻に過ぎないのです」
男「それを受容するのか、ということですよね?」
医者「ええ…私は寄生虫の奴隷になるのは『幸せ』だとは思いません」
男「私も同感です」
-同日夜 駅前-
ザワザワ…ガヤガヤ…
サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料でお菓子を―――」
男「まずは謎の整理だな」
男「恐らく突然死や白内障が新種の寄生虫によるものだというのは間違いないだろう…問題は」
男「誰が、一体何のために、どうやって…」
サンタ「おひとついかがですかー?」
男「ッ!?」
ザワザワ…ガヤガヤ…
サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料でお菓子を―――」
男「まずは謎の整理だな」
男「恐らく突然死や白内障が新種の寄生虫によるものだというのは間違いないだろう…問題は」
男「誰が、一体何のために、どうやって…」
サンタ「おひとついかがですかー?」
男「ッ!?」
サンタ「…はい?」
男「ちっ…(別人か…)」
サンタ「え、えっとおひとつ…」
男「すまない、結構だ」
サンタ「あ、はい…すみません」
男「誰が、一体何のために、どうやって…」
サンタ「ただいま無料でお菓子をお配りしていまーす♪」
男「どう…やって……―――ッ!?」
男「ちっ…(別人か…)」
サンタ「え、えっとおひとつ…」
男「すまない、結構だ」
サンタ「あ、はい…すみません」
男「誰が、一体何のために、どうやって…」
サンタ「ただいま無料でお菓子をお配りしていまーす♪」
男「どう…やって……―――ッ!?」
サンタ「おひとついかがですかー?」
男「………」
サンタ「メリークリスマース♪」
男「…まさか、あのお菓子」
男「…おい!」
サンタ「はいいいッ!?な、なんですかぁ!?」
男「このキャンペーンは一体何のキャンペーンだ?」
サンタ「何のって…見ての通り政府の政策広告キャンペーンの一環ですけど」
男「政策…広告…?」
男「………」
サンタ「メリークリスマース♪」
男「…まさか、あのお菓子」
男「…おい!」
サンタ「はいいいッ!?な、なんですかぁ!?」
男「このキャンペーンは一体何のキャンペーンだ?」
サンタ「何のって…見ての通り政府の政策広告キャンペーンの一環ですけど」
男「政策…広告…?」
サンタ「ほ、ほら!お菓子の袋に首相のマニフェスト書いてあるでしょう?
ただの政策キャンペーンの一環ですってば」
男「お前は…公務員か?」
サンタ「えええッ!?私ただのバイトですよぉ…あ、サンタがこんなこと言っちゃまずいのカナ…?」
男「ま、まさか…寄生虫をばら撒いている奴らは…」
男「そんなこと、あり得るのかよ…!?」
ただの政策キャンペーンの一環ですってば」
男「お前は…公務員か?」
サンタ「えええッ!?私ただのバイトですよぉ…あ、サンタがこんなこと言っちゃまずいのカナ…?」
男「ま、まさか…寄生虫をばら撒いている奴らは…」
男「そんなこと、あり得るのかよ…!?」
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